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FAQサイト活用ガイド:問い合わせ対応効率化と対応品質向上を両立

発行日: 2022年3月30日
更新日: 2022年5月17日

FAQは顧客自身での問題解決へ導くことで、サポート業務の効率化を実現できるだけでなく、顧客へエフォートレスな体験を提供できるサービスです。本記事では、FAQの概要や必要性、作成方法などについて解説をします。FAQを活用した対応業務改善を実現したいと考えているのなら、ぜひご一読ください。

エフォートレスな顧客体験を実現するFAQとは?

FAQとは、Frequently Asked Questionsの略語であり、日本語では頻繁に聞かれる質問と訳されます。企業のホームページやECサイトなどでは、「よくある質問」として専用のページが用意されていますが、消費者からよく寄せられる質問と、それに対する回答がまとめられています。

一般的に、顧客は問い合わせをする前にホームページで情報をチェックしています。実際ZendeskのCXトレンドレポート2022年版において、「企業にセルフサービスのポータルやコンテンツを期待する」という回答は70%にも及びました。

最終的に知りたい情報が見つからない場合に、企業に対して直接電話やメールで問い合わせをします
つまり、顧客は求める情報を得るために手間と時間をかけており、サイト内が見づらく情報がなかなか見つからなかったり、そもそもサイトに情報が載っていなかったりと、求める答えが見つからないとストレスが発生します。その結果、企業や商品、サービスに対する印象が悪くなってしまう、といったことも起こりえるのです。

よくある質問や回答などを中心にFAQを充実させれば、24時間いつでも欲しい情報にアクセスでき、顧客は求める情報をスムーズに発見できるため、ストレスが軽減されます。FAQを置くことで、顧客のことをよく考えてくれている企業、とのよい印象も与えられ、満足度の向上にもつながるでしょう。

CXトレンドレポート2022年版において、サービスを選ぶ場合、「オンラインで問題を自己解決できるサービスを提供する企業を優先的に利用する」という回答は89%にも及びました。上質なカスタマーサービスの向上は、企業成長の鍵を握っています。そのため顧客が手間なく必要な情報を取得することができる、いわゆるエフォートレスな顧客体験を企業が実現するため、昨今多くの企業がFAQを構築し運用しています。

上質なカスタマーサービスは販売促進につながる(CXトレンドレポート2022年版

FAQがもたらすメリットは、顧客の手間を省き、快適なサービス利用につなげるだけに留まりません。FAQの構築により、よくある質問などの日常的に発生する問い合わせ数を削減できるため、サポート担当者の負担軽減となります。さらに日常的な問い合わせが減れば、より複雑で解決に時間のかかる問題へのマニュアルを整備するなど、業務品質の更なる向上に繋がる建設的な作業へ時間を割くことができます。

また、よく寄せられる質問と模範的な回答をまとめることで、サポート担当者は対応に必要な情報をスムーズに検索でき、迅速に顧客へ対応できます。ただし、FAQは構築しただけでは最大限の効果を得られません。運用しつつ効果の測定や分析を行い、改善を繰り返すことが大切です。PDCAを基本としたブラッシュアップを続けることにより、使いやすく利用率の高いFAQが完成します。

効果的なFAQページを作成する方法

効果的なFAQページを作成するには、まず作成する目的を明確化しましょう。ターゲットを決め、「問い合わせ数を減らす」などゴールを明らかにすることで、効果測定後の改善に際し軸を持って取り組めます。

そしてどういう質問をどのようなカテゴリーで掲載すれば、ユーザーに使いやすく、役に立つかを考えます。コンテンツが上手に整理されていないと、いたずらにボリュームの大きなFAQページになってしまい、必要とする解決策が探しづらくなるため、実際寄せられた質問データに基づき的確に絞り込みます。

メールやチャット、電話など、さまざまなチャネルで寄せられた質問の中から、頻度の高いものをピックアップします。優先度や重要度の高いものと、そうでないものも分類しておくとよいでしょう。

質問の洗い出しが終われば、どのような方法で解決策を伝えるのかなど、回答方法に関するルールを定めます。ここで注意したいのは、質問の内容によってさまざまな回答方法を用意しておくということです。

特に込み入った質問では、用意していた回答だけでは、顧客が求めていた情報を提供できない可能性があります。そのため、類似する質問と回答へのリンクを設置する、関連するホームページの該当ページへリンクさせるなどの工夫が求められます。場合によっては電話やメール、AIによるチャット回答など、各対応ツールに誘導することも考えましょう。

Answer Botならボットがユーザーの質問に自動で対応(ZendeskのAI搭載型Answer Bot

なお、回答に関しては、顧客目線での作成を意識しましょう。よくあるパターンとして、専門用語の使いすぎが挙げられます。あまりにも専門用語が多くなりすぎると、ユーザーが理解できず、ページを離脱してしまうおそれがあります。なるべく専門用語は使わず、わかりやすく回答しましょう。

FAQを構築しても、利用してもらえなければ意味がありません。利用率を高めるためには、アンケートに答えてもらうなど、効果の追跡や測定を行える工夫が必要です。たとえば、役に立ったかどうかのアンケートを用意しておけば、そのFAQが役に立っているかどうかを確認でき、必要に応じて内容の修正を行えます。

FAQページへアクセスしてもらうための工夫も必要です。せっかくFAQを構築しても、アクセスしてもらえないようでは意味がありません。ホームページの目立つ位置にリンクボタンを配置する、ナビゲーションメニューに加える、SEOに力を入れ自然流入を高める、といったことが考えられます。

情報を見つけてもらえるFAQサイトの作り方

FAQサイトやページを作成しても、ユーザーが情報を見つけられないようでは効果が半減します。大切なのは、情報を見つけてもらえるFAQを作成することです。そもそも、どこにFAQがあるのかわからない、たどり着けないといった状況では、とても活用できているとはいえません。

たとえば、サイト内の情報を検索できる、チャットボックスなどのようなウィジェットを表示できるようにしておけば、ユーザーは求める情報をスムーズに見つけられるでしょう。これなら、FAQページを探しまわる必要がなくなり、ユーザーの手間と労力を軽減できます。

ZendeskならヘルプセンターやFAQを簡単に作成でき、ウィジェットでの表示も可能
Zendeskのヘルプセンター・FAQ作成機能

FAQサイトやページへの入口を、わかりやすい場所に設置するのも大切です。トップページの上部やメインメニューに配置し、わかりやすく「FAQ」や「よくある質問」「ヘルプ」といった表示にしておけば、ユーザーが迷う心配もありません。

FAQの内容自体にも注意が必要です。たとえば、すでに会員登録をしているユーザーに対し、会員登録に関するFAQメニューを表示しても意味がありません。無駄な情報が増えてしまい、ユーザーが真に求める情報を見つけられない可能性があります。

FAQを充実させていても、ユーザーが求める情報を見つけられない場合もあります。このようなとき、そのままWebサイトを離脱してしまい、他社サイトに移動してしまう可能性が考えられます。

このようなリスクを避けるべく、問い合わせフォームへのわかりやすい導線を確保しておきましょう。たとえば、質問と回答のあとに、問い合わせフォームへのリンクを設置するといった方法が考えられます。

FAQ改善のために確認すべき分析指標

確認すべき分析指標として、検索キーワードとヒット率が挙げられます。ユーザーの検索ニーズを満たせていないと、特定のキーワードで検索したとき必要な情報が見つかりません。最悪の場合、ページやサイトからの離脱につながります。

まずは、顧客が求める情報を把握し、どのようなキーワードで検索するのかを理解しましょう。それを把握したうえで、該当する情報がヒットしやすいようコンテンツに適切なキーワードを盛り込む必要があります。検索ニーズを満たせていないのなら、新たなコンテンツの作成も検討しましょう。

タイトルのクリック率を確認する手段も有効です。タイトルがクリックされていても、電話やメールでの問い合わせが減らない場合、ユーザーが求めている情報の正解がどのページか分からなくなっている可能性があります。

解決率も改善の指標になり、フィードバックを活用することで把握できます。たとえば、「この記事は役に立ちましたか?」と一文を添え、「はい」と「いいえ」の選択項目を用意しておくと、ユーザーの役に立っているかどうかを確認できます。

もし、いいえと答えたユーザーが多いFAQがあれば、何かしら問題があると考えられます。ユーザーの求める情報を提供できていない、わかりにくいといったケースが考えられるため、直ちに改善しましょう。

FAQ内におけるアクセス解析も必要です。アクセス解析により、どのFAQにアクセスが集まっているのかを把握できます。多くのアクセスを集めているFAQは、需要が高いと考えられるため、よりわかりやすい位置に配置するなど工夫しましょう。また問い合わせ数が多く重要なFAQにも関わらずアクセス数が少ないものがある場合は、導線の改修をして目立たせる必要があります。

ZendeskのFAQ分析機能

FAQサイトの更新はなぜ進まない?その解決策は?

業務効率化や顧客満足度向上のため、FAQを活用している企業は少なくありません。しかし、FAQを構築したものの、メンテナンスを怠ってしまい、あまり役に立っていない、利用率が低くなっている、といったケースが多く見受けられるのも事実です。

更新やメンテナンスが進まない理由はいくつか挙げられます。ひとつには、更新作業で発生する手間です。分析や質問の抽出、コンテンツの作成などには思う以上の手間がかかります。そのため、次第に更新頻度が少なくなっていく、といったケースは少なくありません。

また、人員に余裕がなく、リソースを割けないため更新が進まない、といったケースも多く見受けられます。人材の少ない企業では、FAQの更新に人員を割いてしまうと、コア業務が疎かになってしまう可能性があります。

更新フローを確立できていないケースもあるでしょう。更新作業のルール策定や手順などが明確になっていないと、スムーズに作業を進められません。毎回、行き当たりばったりの作業を行っていると、いたずらに手間ばかりが発生するパターンは多々あります。

できるだけ更新の手間を抑えたいという課題は、簡便な作業を可能にするFAQツールの導入で解決できます。操作性と機能性に優れたFAQツールを導入すれば、スムーズに更新作業を進められるため、手間を大幅に削減できます。

また、問い合わせの回答をしたとき、都度、FAQを更新するようにするのもおすすめです。回答後すぐにFAQを更新すれば、手間を最小限にできます。更新作業にリソースを割けない場合の課題解決にもつながるでしょう。

ただし、この方法を行う際には、前述した「掲載する質問の選定」を忘れてはなりません。まだFAQに掲載する内容が少ないときには情報を増やすという点において適切な方法ですが、ある程度情報が増えてきたら、必ず間に選定作業を挟むよう心がけましょう。

更新フローが確立していないのなら、フローを作成しましょう。FAQの作成や更新の担当者を選定し、更新したあとのチェック体制や公開のタイミングなども決めることが大切です。記事の作成→管理者による確認→公開、といった明確な流れを作っておけば、スムーズなFAQ更新が可能です。

ナレッジマネジメントのサイクル

「Zendesk」で顧客満足度と業務効率化を向上

Zendeskは、顧客満足度の向上や業務効率化を実現できるツールです。FAQサイト活用ガイドともいえる、Zendesk を利用すれば、手軽にナレッジベースの構築ができ、充実したFAQサイトやページも簡単に作れます。

Zendeskには、ナレッジキャプチャーアプリと呼ばれる、便利な機能が実装されています。これは問い合わせ対応時に検索フィールドに文字を入力することで返信に活用できるFAQを検索でき、そのまま問い合わせ対応に活用できる機能です。検索して表示したFAQに対し、フィードバックを行えるのも特徴です。気になったことや、追記すべきことを記載できるため、よりFAQの品質を高められます。

さまざまなチャネルで利用できる、Answer botと呼ばれるボットを使えるのも特徴です。ユーザーが入力した質問にAIが回答し、しかもユーザーのフィードバックを受けて学習するため、データが溜まるほど回答精度が上がっていき、サポート担当者の支援をします。また、ボットでは対応が難しい複雑な質問に対しては、ボットから人間の担当者にスムーズに対応を引き継ぐことも可能です。

操作性のよさにも定評があります。直感的な操作を実現するクラウドナレッジベースであり、誰でも簡単にFAQの作成や編集が可能です。難しい操作がほとんどないため、導入から運用まで時間がかかりません。

FAQやヘルプセンターの品質を維持、向上させるには、定期的な分析が欠かせません。ZendeskならGoogle Analyticsとの連携が可能なため、トラフィックの計測や分析を行えます。アクセス解析を通じて、デザインや記事内容の改善を繰り返すことで、より利便性の高い、ユーザーの役に立つFAQ、ヘルプセンターの構築が可能です。

このように、Zendeskの導入により、業務効率化や顧客満足度の向上を見込めます。サポート担当者の負担も軽減でき、従来以上にコア業務へ集中できるようにもなるでしょう。更新作業の手間もかからないため、リソースを新たに追加する必要もなく、コストを抑えつつ運用できるのもメリットです。

なお、Zendeskでは無料トライアルをご用意しています。簡単な登録作業のみで利用できるため、操作性や機能性を確かめたうえで購入を検討できます。

まとめ

FAQの構築により、顧客からの問い合わせを減らすことができ、担当者の負担軽減にもつながります。ユーザーは知りたい情報をいつでもスムーズに見つけられるため、満足度向上につながるのもメリットでしょう。

FAQは構築するだけでなく、適切に運用してこそ初めて効果を発揮します。情報を見つけやすいFAQを構築するのはもちろん、定期的に更新や見直しを行い、ブラッシュアップし続けることが大切です。顧客目線でのFAQ構築・運用を意識すれば、顧客満足度も次第に高まっていきます。