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メッセージングチャネルを活用して、顧客と対応者双方の体験向上につなげるための5つのポイント

メッセージングチャネルを活用すれば顧客との距離を縮めることができます。しかし、運用を成功させるためには、対応するエージェントのために適切な環境を整える必要があります。

発行日: 2021年3月15日
更新日: 2021年3月15日

いまや世界人口の42%がスマートフォンを利用しています。そして、そのうちの87%がメッセージング機能を使っています。

この数字から察するに、顧客は日々の生活で使い慣れているメッセージングアプリや機能を企業とのやりとりにも使いたいと思っているはずなのです。

メッセージング機能の顧客満足度は、新型コロナウィルス(COVID-19)感染症が発生する以前から、サポート方法としては最高評価の98%でした。そして今、自宅で過ごすことが増えた消費者は、これまで以上にテクノロジーに頼ってコミュニケーションをとるようになっており、メッセージ機能の使用時間は増加の一途をたどっています。実際、WhatsAppの使用は新型コロナウィルスの世界的流行の発生以降154%も増加しています。

状況が常に変わり続けることが日常となるなか、顧客は柔軟性を求めています。企業がメッセージングアプリやメッセージングチャネルを取り入れることは、高まる一方の顧客からの期待に応えて、顧客に寄り添うことでもあります。顧客は素早く、パーソナルで、便利で、安全という理由で、メッセージングチャネルを好んでいます。企業がメッセージングチャネルに魅力を感じるのも、こうした特徴が理由です。

エージェントワークスペースには、顧客に対応する各エージェントが統合インターフェースから顧客の選択に応じたチャネルを使ってサポートできるようにするためのツールがそろっています。LINE、WhatsApp、Facebook Messenger、Apple Business Chatなど、人気のあるメッセージングアプリを使ったリアルタイムの会話にも対応しています。

これにより、応答時間の短縮と生産性の向上に繋がるほか、エージェントは、複数のチャネルを使う場合にも、簡単に顧客情報や問い合わせ履歴を確認できます。

agent workspace
Zendeskのエージェントワークスペース

 

ここでは、メッセージング機能を活用する際のベストプラクティスと、エージェントワークスペースで顧客とリアルタイムでつながるメリットをご説明します。

メッセージング機能を使ったカスタマーサービスを成功させる5つのベストプラクティス

1.素早く返信する

顧客は今すぐに答えが欲しいものです。フィードバックを見れば、翌日まで回答を待ちたくない、1時間を超えると長すぎると感じていることがわかります。

実際、Zendeskカスタマーエクスペリエンス傾向分析レポート2020年版には、次の事実が示されています。

  • 60%の顧客は好ましい経験の特徴として、「素早い対応」をトップに挙げています。
  • 50%以上の顧客は不快な経験の特徴として、「長く待たされること」を選んでいます。


1年前と比べると
、顧客から届くリクエストは総じて増えており、新型コロナウィルス感染症の発生は顧客のニーズに対応するエージェントの負担を増やしています。

メッセージング機能を取り入れると、同時に複数の顧客とやりとりしながら素早く返信できるため、エージェントの業務が効率化されます。事実、Zendeskで調査した結果、企業がメッセージング機能を利用する最大の理由は、解決までの時間短縮である事がわかっています。

why do you offer messaging?

その一方で、このスピードを実現するための環境が整っていない会社が多いという現実もあります。メッセージング機能を使って迅速かつ効率的に顧客の問題を解決していくには、エージェントが顧客にリアルタイムで返信できる会話型インターフェースを利用できるようにする必要があります。

エージェントワークスペースにはリアルタイムの会話に役立つ各種ツールが用意されています。例えば、メッセージが送信済み、配信済み、表示済みになるつど通知が表示されます。

メッセージの受信状況がリアルタイムで更新されることから、エージェントは顧客が入力している時や、新着メッセージの着信があった時に一目でわかるため、その時点に優先すべき顧客を選びながら対応できます。顧客が昼休みにいったん会話を中断して、ランチのシーザーサラダを食べ終わったら戻ってくるというような状況でも、エージェントには顧客の準備ができた時に通知が届きます。このため、再開時に顧客を必要以上に長く待たせてしまうことがありません。

2.コラボレーションツールで会話を管理する

企業の顧客対応部門がスタッフの割り当てや運用体制を確立できていないことで、エージェントがメッセージング機能を活用した素早い返信の実現に苦労している事象は少なくありません。このギャップを埋めることこそが、コラボレーションツールの得意とするところです。

顧客からの質問に答える際に、他の担当者や他部門との連携が必要になることがあります。顧客はどんな時も社内でスムーズに連携してくれることを期待しています。どんな問い合わせ方法を使っている場合でも、この期待値は変わりません。このため、メッセージングツールは、チケットのトラッキング、社内での連携、フォローアップができるものを選ぶ必要があります。

エージェントワークスペースを使えば、自分の持っていない情報にアクセスできるだけでなく、他のスタッフと直接連携することができます。しかも、こうした社内のやり取りは一切顧客からは見えません。

例えばこんなことも可能です。

  • エージェントはメッセージング機能での会話を続けながら社内メモを送信・表示できます。
  • エージェントワークスペースをメールや Slackといった他の社内ツールと統合して、サポート部門のベストプラクティスを他部門に共有できます。

素早い対応を実現するためには、問い合わせを割り振るためのツールも重要です。こうしたツールがあれば、サポートリーダーが首尾よく業務を配分でき、またメッセージングの会話が管理しやすくなります。

例えば、エージェントワークスペースで管理者は次のような割り振りルールを設定できます。

  • 受信したメッセージをオンライン中かつ余力のあるエージェントにリアルタイムで割り当てる。この設定を使えば、緊急性や優先順位をその都度判断して顧客とエージェントを急いでマッチングする作業が必要無くなります。
  • チケットをエージェントの専門知識ベースで割り振って、効率的に解決できるチケットだけを担当させる。

3.エージェントが簡単に背景情報を確認できるようにする

今日の顧客が求めているのは迅速な対応だけではありません。個人のニーズに合ったパーソナライズされたサポートも期待しています。実際、80%の人はパーソナライズした対応をしてくれる企業から商品やサービスを購入する傾向があります。

I企業がメッセージ機能を利用する理由は、スピードだけではありません。パーソナライズの実現も大きな理由に挙がっています。メッセージングチャネルは1対1のやりとりであるため、顧客は企業とのやりとりを家族や友人とのやりとりと同じように感じます。

その一方で、顧客が期待するパーソナルな体験は、メッセージングチャネルというサポート手段を提供するだけでは実現できません。顧客にとっては、どの方法でのやりとりもシームレスなものにする必要があります。また、対応するエージェントにとっては、管理しやすいものでなければなりません。

企業のサポート部門として一貫した顧客対応を行うためには、メッセージングチャネルを使った会話を他のサポートチャネルとリンクさせる必要があります。すべてのチャネルでのサポート対応をひとつのハブにまとめておくと、オムニチャネルで対応するエージェントが、どのチャネルでも必要な背景情報を把握できるため、パーソナライズされたサービスを提供できるようになります。

例えば、エアフォース1 シューズを購入したBobが返品するためにCool Shoesに問い合わせたとします。この時、対応を担当するエージェントには次の情報が表示されます。

  • 過去に靴の返品について問い合わせをしたことがあるか。前回違うチャネルを使っていた場合にも表示されます。
  • 受理確認の送付に使うメールアドレスをはじめとした連絡先。
  • アカウントの種類や顧客登録期間(お得意様や長期顧客の場合には返品を無料にしてもいいかもしれません)。

こうしたすべての情報に1つの画面からアクセスできるようになっていれば、Bobは前回すでにサポートに伝えた内容を繰り返す必要がありません。また、部門をたらい回しにされることも、エージェントが詳細を調べる間に待たされることもありません。顧客を怒らせる要素が減るので、これはエージェントにとってもメリットのあることです。

状況を正しく把握できれば、エージェントはどのチャネルでも、的確でパーソナルな会話をすることができます。

エージェントワークスペースでは、企業で把握している次のような顧客情報がひとつの画面にまとめて表示されます。

  • 連絡先
  • 言語
  • 自由形式のメモ

これをさらに1歩進めて、SunshineのようなCRM プラットフォームを導入すると、エージェントやチャットボットが背景情報を把握するために、マーケティング自動化(MA)ツールや請求システムといった顧客サポート部門以外のチームが管理するデータにアクセスできるようになります。

4.他のチャネルも使えるようにする

すべてのサポートチャネルをひとつに統合しておくと、エージェントが必要に応じてチャネルを変えながら、シームレスに会話を続けられるという利点もあります。

企業は事業環境の絶え間ない変化というニューノーマルにいち早く対応する必要があります。これはカスタマーサポート部門にとって、個々のチャネルや状況に迅速に対応できるよう、各種ツールを揃えておくということでもあります。先ほどの靴の返品を希望するBobの問い合わせを例にすると、エージェントはBobがメールの送付を希望すれば、メッセージングの会話についてメールでフォローアップしなければなりません。

顧客との会話に使うのがどのチャネルであっても、エージェントがひとつのワークスペースからやりとりできるようにすれば、複数のダッシュボードを切り替える時間を節約できます。また、統合ワークスペースがあれば、エージェントが状況に応じて、進行中の会話を顧客の選択するチャネルにシームレスに切り替えられるようになります。また、メッセージングチャネルを使用中に顧客がメールでのフォローアップを希望した場合も、エージェントは会話を終わらせずにチャネルを切り替えられます。複数のサポートツールを使い分けながら顧客対応する際のツールの切り替えなどの負担がなくなります。

messaging customer service
Zendeskエージェントワークスペース

5.データとアナリティクスを活用する

しっかりと情報収集したうえで、何がうまくいっていて、何を改善すべきかを判断するためには、データとアナリティクスの活用が欠かせません。

リアルタイムアナリティクスを利用すれば、サポートマネージャーがメッセージングチャネルに対応中のエージェントの状況をモニターできるので、待たせている顧客の多いエージェントがいれば、すぐに割り当てを調整できます。

履歴データを確認すれば、顧客満足度(CSAT)や初回返信時間(FRT)といった主な指標についての洞察を得ることができます。こうした情報を確認することで、改善が必要な領域を見出し、そこに焦点を当てたエージェントの育成につなげていくことができます。

エージェントワークスペースでは、複数のメッセージングチャネルを個別にトラッキングすることもできます。このため、マネージャーはリアルタイムデータと履歴データを的確に捉えながら、それぞれのメッセージングチャネルに適したサポート戦略を進める事ができます。例えば、WhatsAppだけの自動レポートを生成して別のチャネルの実績と比較するといったことも可能です。

メッセージング機能を使ってリレーションシップを向上させる

メッセージング機能は家族や友人とのやりとりだけでなく、企業とのコミニュケーションのあり方も一変させています。メッセージング機能を正しく使うことができれば、企業は簡単・便利でパーソナルな顧客体験を提供して、長期的な顧客関係の構築を実現することができます。

WhatsAppだけをとっても、アクティブユーザーが20億人を超えています。これが顧客との関係を考えるうえでどのような意味を持つのか、それを企業が考える時期に来ているといえます。

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