Airbnb

数千人のエージェントが、カスタマイズされたインターフェイスから世界中の数百万人の顧客にサポートを提供している方法

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顧客理解の深化が生んだ良質なコミュニケーション

Airbnbで旅をすれば、ホストが滞在先の部屋に花を飾ってもてなしてくれたり、地元で人気の朝食スポットを教えてくれるかもしれません。湯気の立つコーヒーのマグカップを手に、日当たりのよい静かなリビングルームに座っていると、その街に住んでいるような気分を楽しめます。Airbnbのサービスはコペンハーゲン、マイアミ、アロサイナ、ロンドン、東京など、世界191か国65,000の都市で展開されています。

2008年の創業以来、Airbnbは自身の部屋を貸し出すという新しい形態を作り出し、一般の人々に新しい収入源を提供するとともに、旅行客には一般の人の部屋を借りるという新しい選択肢を提供することで、旅行に関する既成概念を打破してきました。世界のどこを旅しても居場所があると感じられること、それがAirbnbのミッションです。

Airbnbは、サンフランシスコに住んでいた創設者達がアパートの自室を貸し出したことから始まりました。当時ルームメイトだった2人がベルボーイのいない宿泊サービスを始めて以来、Airbnbは代金を事前に支払う形の宿泊を提供し続けています。2012年までに、Airbnbは、既存のホテルチェーンの実績を優に上回る年間300万人もの宿泊予約を受けるようになりました。2017年現在、同社の宿泊利用客は世界中で1億人を超えようとしており、モルガンスタンレーの調査によると観光客の25%はAirbnbで宿泊を予約するとのことです。

Airbnbのビジネスモデルにおけるチャレンジは、世界20か所で数千人ものカスタマーサービスエージェントが、ホストと利用客の両方にサービスを提供していることです。グローバルのカスタマーエクスペリエンスチームは、Airbnbのシステムから始まり滞在期間中続くカスタマーエクスペリエンス全体をポジティブな体験とすることを目標としています。

目標を実現するために、サポートチームによるリアルタイムのチャネルである電話だけでなく、メールやソーシャルメディア、そして台頭しつつあるSMSやメッセージングなど様々なチャネルを通じてサポートを提供しています。1年間に数百万件あるチケットのうち約60%が電話によるもので、通常は1分以内に、ピーク時には数分以内に対応。残りの40%のチケットはメールで届き、通常24時間以内に対応しています。

Airbnbでは特注の電話システムを利用していますが、これらの数百万件の問い合わせはすべてZendesk Supporに記録されます。エージェントは通話をZendeskで記録し、会社の電話システムとZendesk Support、そしてAirbnbのデータウェアハウス間を統合することで、通話とチケットをリンクさせます。

Airbnbは、Zendesk Supportを導入後わずか数日で、一貫性のある質の高い顧客サービスの提供を開始。また、Zendesk Guideを活用してナレッジベースを構築しました。当時、Airbnbは、グローバルで展開するうえで、驚異的な成長ペースに合わせて容易に拡張できるソリューションを必要としていたのです。

Zendeskの導入を決定した、Airbnbのサポート製品グループでプロダクトリードを務めるShirley Lin氏は「スケーラビリティと信頼性、および24時間365日の稼働時間が導入を決めた大きな要因でした。導入以来、Zendeskとは良いパートナー関係を築けており、常に協力し合い、Airbnbの成長に合わせてZendeskを拡張させています」と、述べています。

Lin氏の製品チームは、グローバルカスタマーエクスペリエンスチームと協力し合う形で、Airbnbのホストと旅行客のエンドツーエンドでのカスタマーサービスのエクスペリエンス全体の責任を担っています。その中には「セルフサービス(自己解決)」の提供も含まれています。

「休暇を楽しんでいる旅行客は、サポート担当者との会話を避ける傾向にあります」とLin氏は説明します。予約の変更のようなシンプルな操作の場合、会話は必要ありません。しかし、特定の顧客のニーズを理解し、直感的な解決に導くには、問い合わせの背景を把握する必要があります。具体的には、問題の緊急度はどの程度か、いま旅先なのか、それとも旅行の準備をしているところなのか、顧客は誰で、Airbnbを利用した履歴があるか、などの情報が必要となります。

パーソナライズされたフローをサポートするデータモデルを構築するために、Zendeskから必要な情報を抽出しています。具体的には、バックエンドで顧客データとインサイトをZendeskから提供するとともに、Zendesk APIを活用して、エージェント向けにカスタマイズされたUIを表示させ、社内で使用しているツールと連携させています。

Lin氏は、Airbnbのツールと連携するZendeskの柔軟性を高く評価しています。「Airbnbの顧客は、部屋だけでなく、アクティビティやレストランも予約します。AirbnbのツールとZendeskを組み合わせることで各顧客と利用履歴をあらゆる角度から捉えることが可能になり、Airbnbに独自のフロントエンド設計を実装することができました。」(Lin氏)

両社間でのエンジニアレベルのパートナーシップを築けたこともあり、「Zendeskの素晴らしいバックエンド機能によって、弊社のニーズに合わせてカスタマイズしたUIをより強力なものにすることができました」とLin氏は述べます。

ZendeskとAirbnbのチーム連携に対して、Lin氏は「すべての企業が、顧客との積極的なパートナーシップを構築できるわけではない」と、この協力体制を評価しています。

Lin氏が入社した2015年までに、Airbnbの包括的なデジタルエクスペリエンスは最優先事項として投資が行われました。1年半の間に、プロダクトマネージャー、デザイナー、データアナリスト、およびエンジニアで構成されるLin氏のチームは4倍の規模に成長し、サンフランシスコ、ポートランド、およびシアトルに拠点を広げています。

グループの主要な取り組みの1つは、Airbnbのプラットフォームを介して、顧客がカスタマーサービスのエージェントと対話できる新しいメッセージングサービスです。Airbnbが開発し、Zendesk Supportのインフラ上に構築されたこの新サービスでは、顧客とエージェント間が1対1でコミュニケーションとることができます。

「このサービスには多くのメリットがあります。顧客とエージェントは、携帯電話から直接、写真を簡単に添付したり、開封通知を追加したりもできます。エージェントが顧客のステータスを更新すると、リアルタイムで通知されるという優れた機能もあります」(Lin氏)

一方、グローバルカスタマーエクスペリエンスチームを率いるAisling Hassell氏は、新しいツールがエージェントの生産性に及ぼす影響をチェックするとともに、Airbnbのネットプロモータースコア(NPS)に関わる指標を分析しています。2016年から2017年にかけて、Airbnbは電話とメール両方のサポートにおける回答時間の短縮化に取り組み、両チームとも設定された目標を達成しました。「さらに、必要なときにサポートを提供できる能力も約2%向上しました。つまり、一度に2つの効果をあげることに成功しました」と、Hassell氏は述べています。

Lin氏と同様にHassell氏も、Airbnbの成長に合わせて拡張できるZendeskの能力を高く評価しています。「私たちのビジネスの成長に合わせてZendeskを拡張してくることができました」とHassell氏は述べています。「どのエージェントも最初は、山積みのサポート案件を右から左へ処理するだけですが、やがてサポートに精通するようになります。長年にわたってZendeskにさまざまな最適化を行うことで、Zendeskの機能もますます高度に使いこなすことができています。」

さらに、Airbnbのカスタマーエクスペリエンスチームが始動した当初、サポート対応言語は英語だけでしたが、現在、Hassell氏のチームはZendeskの多言語機能を活用して、テキストベースのサポートを20ケ国語で実施しています。電話サポートは11ケ国語で提供し、英語と北京語は24時間年中無休でサポート対応しています。

Hassell氏とLin氏は、特に、Zendeskの手厚いサポートによる信頼関係を強調しています。Lin氏は、仮定の話としながら、掲載情報を巡って30日間におよぶホストとゲスト間の争いを例に挙げ、「Zendeskが、型にはまったエンタープライズ的なサポートを提供しようとしていたら、このような関係の構築は相当難しかったに違いありません」と述べています。他のエンタープライズソリューションでも同等の機能や拡張性は提供されるかもしれませんが、Zendeskであれば、顧客の履歴やアクセスに基づいて、人と人のより良い関係を構築するサポートが可能になります。

「当社のビジネスと野心を本当に理解できるパートナーがいることは非常に心強いです。なぜなら、結局のところ、サービスとはAirbnb内で処理した1つ1つの作業とも言えるからです。」

– Shirley Lin氏 サポート製品グル―プ、 プロダクトリード