東宝株式会社

ビジネスに貢献する
攻めの部門であり続けるために
社内向けITサポートの効率化へ大きく前進

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メールや電話、チャット、口頭でユーザー部門からの問い合わせを受けていた東宝株式会社の情報システム部は、社内のITサポートの窓口をZendesk Supportに集約。FAQページを通じてユーザーによる自己解決をサポートすることで、問い合わせ対応に明け暮れる日々から解放され、改善活動やシステム企画などの戦略的業務にリソースを集中させつつある。

Zendeskソリューション導入の背景と課題

「映画」「演劇」「不動産」を事業の柱に据える東宝株式会社は、「健全な娯楽を広く大衆に提供すること」を使命として小林 一三により設立されて以来、幅広い層のお客様に夢や感動、喜びをもたらす数多くのエンタテインメント作品を世に送り出してきた。中でも1954年の誕生から60年を超えて世界的に広く認知されているゴジラは、映画を核にキャラクタービジネスとして本格化の動きを見せている。

そんな同社のIT活用を支える情報システム部には、社内のユーザー部門から日々さまざまな問い合わせが届く。件数にして月間200件以上。「無線LANがつながらない」「情報システム部への各種申請方法がわからない」など、方法さえ知っていれば自己解決できる問題から、トラブルシューティングや個別ニーズへの対応など、解決に時間のかかる問題まで、その内容は多岐にわたる。業務時間の大半が問い合わせ対応で終わることも多く、サポート業務の効率化が大きな課題となっていた。

東宝株式会社様

(写真左から)
東宝株式会社 情報システム部 ITサービス管理室(取材当時) 菱山 光輝氏
東宝株式会社 情報システム部 ITプロジェクト推進室(取材当時) 七栗 優太朗氏
東宝株式会社 情報システム部 ITサービス管理室長 髙野 健太郎氏

東宝株式会社 情報システム部 ITプロジェクト推進室(取材当時)の七栗 優太朗氏は、こう振り返る。
「メール、電話、チャット、口頭など、複数のチャネル経由でバラバラに問い合わせを受けており、件数が増えてくると、何をどこまで対応しているのか、担当者の頭の中でも整理しきれなくなっていました。対応した内容はインシデント管理ツールに記録するようにしていましたが、実際には記録する暇もないのが現実で、誰がどう対応したのかは本人しか把握できていませんでした。メールならやりとりの記録が残りますが、電話や口頭で解決した問題は一切記録が残りません。」

東宝株式会社 社屋

Zendeskが選ばれた理由

担当者に完全に依存していたこの状況を変えるべく動き出した背景には、インシデント管理ツールの活用計画があった。管理の仕組みを強化するため、業務内容に照らして要件を精査していったところ、「現在のインシデント管理ツールの機能が本当にマッチするのか」という疑問の声が出てきたのだ。

「時を同じくして当社の総務部で社外向けサポートにZendeskを導入することが決まり、我々がもともと検討していたツールと比較した結果、社内向けのITサポートにも適用できそうだという判断になりました」と七栗氏。

特に期待したのが、Zendesk GuideによるFAQページの作成機能だという。何よりFAQの作成が容易であることに加え、デザインをリッチな見た目にカスタイマイズできること、シングルサインオン(SSO)を使用して社内システムのアカウントでログインできることなどが評価された。これらはすべて、ユーザーによる自己解決を促すのが狙いだ。

「見た目がプアーだと、ユーザー体験を損なうことになりかねません。ユーザーにとって抵抗感のないデザイン、シンプルな使い勝手を実現するために、検索エンジンや他社のサポートページなどを参考にしながら“使いたくなる見た目”へと調整していきました。」(七栗氏)

Zendesk導入の効果

同社はZendesk Supportの導入を機に、サポート業務のアウトソーシングも開始した。ユーザー部門からの問い合わせは電話もしくはZendeskのフォームに集約。社外にある業務委託先のヘルプセンターがすべての問い合わせの一次窓口となり、複雑な問題はエスカレーションして情報システム部が対応する流れだ。とはいえ、サポート業務を委託するのも初めてなら、業務委託先がZendeskを扱うのも初めて。慣らし運転の段階につき、なかなか社外のサポートチームに100%権限移譲できる状況にないが、確かな手応えは感じている。

東宝株式会社 情報システム部 ITサービス管理室(取材当時)の菱山 光輝氏は、「誰がどう動いているのかが手に取るように見えるようになったのは、マネジメントの観点で大きな変化ですし、対応漏れのリスクを回避できます。徐々にヘルプセンターの回答率や回答スピードが高まっていけば、本当の意味で情報システム部の負荷が軽減されるはずです」と確信する。

ヘルプデスク
ヘルプセンター画面

さらに菱山氏は、「はじめにFAQページを見てから問い合わせをするという流れが少しずつ定着しつつあり、ユーザーの意識に変化が生まれつつあることを感じています」と説明。同社は、問い合わせの多い各種申請の手続きについてもFAQページで公開。最新の申請書もページ上でダウンロードできるようにした。必要書類をグループウェアのライブラリから探す手間が省け、関連する問い合わせは確実に減っている。

ここでもう一つ特筆すべきは、複合機との連携である。申請書に捺印が必要なこともあり、情報システム部は、申請書を書面でユーザー部門から受け取ったのちに、複合機で申請書をZendesk Supportの問い合わせ窓口にメール送信する。複合機経由で申請書を取り込み、Zendesk Supportに添付ファイルとともにチケットが自動作成される仕組みだ。これにより申請書をオンライン上で一元管理できるのはもちろん、メールベースでのやりとりに比べ、ユーザーへの負荷を減らすことができる。シンプルで賢い活用法だ。

今後の展望

サポート業務が情報システム部のリソースを圧迫しているようでは、本来の企画業務や改善活動が後手に回ってしまう。東宝株式会社 情報システム部 ITサービス管理室長の髙野 健太郎氏は、「今後はZendesk Supportと委託先のヘルプセンターをうまく活用し、リソースを増やさずに業務をさらに効率化していくことが重要になる」として、「だからこそFAQページの充実が課題。自己解決をサポートすることはユーザーの満足度向上につながるだけでなく、情報システム部の負荷軽減にも直結します」と語る。

また、社内向けの使い方としては、社内から問い合わせを受けることの多い経理部門や人事部門への適用も考えられる。横展開や全社展開はもともと視野に入れていたが、「まず我々が成功事例を作ることで、ゆくゆくは全社共通のプラットフォームとしてZendesk Supportの活用が広がっていくことを期待したいですね」と髙野氏。

レポーティング画面
レポーティング画面

現在は導入の過渡期。Zendesk Supportがユーザーに浸透し、すべての問い合わせ対応がヘルプセンターに集約された先には、分析機能を使ったパフォーマンスの検証と継続的改善にも力を注いでいく考えだ。Zendesk Supportは、組織が本来の機能を取り戻すために欠かせないツールとして、着々とその存在感を増している。

「リソースを増やさずに業務を効率化していくにはFAQページの充実化が必須。セルフサービスの提供はユーザーの満足度向上と、サポート業務の負荷軽減に直結します。」

– 髙野 健太郎氏情報システム部 ITサービス管理室長