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専用カスタマーサービスソフトウェアの計り知れないメリット

更新日: 2023年1月5日

今時、簡易メールソフトでカスタマーサービスを提供するというのはいかがなものでしょうか。顧客の数が少ないうちは、それも悪くないかもしれません。しかし、顧客が増えて企業が拡大してからも、メールベースのプラットフォームで新しい製品やサービスを紹介するというのは無理があります。またメールソフトでは、「顧客からの問い合わせをサポート担当者に割り当てて、解決状況を追跡する」というごく基本的なサポート業務ですらスムーズにこなせません。別にメールソフト自体に問題はないのです。しかし、サポート業務のニーズに沿った作りになっていないために、問い合わせの管理など、顧客関係を構築、管理するために必要なタスクにうまく対応できないというのは事実です。

また当然ながら、メールソフトで扱えるチャネルはメールに限られます。しかし、今日の顧客が企業への問い合わせで利用するチャネルは、チャット、メッセージアプリ、ソーシャルメディア、電話など、実に多岐にわたります。

メールは今も人気の高いサポートチャネルではあるものの、徐々に新しいチャネルにシェアを奪われつつあります。今では、チャット、電話、メッセージの方が、顧客からの人気もサポートの満足度も高いことがわかっています。そうなると、あらゆるチャネルをまとめて管理できるカスタマーサービスプラットフォームがあれば心強いものですが、もちろんメールソフトではそんな大役は務められません。

それでも使い慣れたメールソフトを手放す気はないという皆さんも、どうかここで読むのをやめないでください。メールソフトからクラウドベースのカスタマーサービスプラットフォームへの移行は、実はとても簡単なのです。早速詳しく見ていきましょう。

メールソフトを使ったサポートではビジネスの成長に対応できない

もちろんメールソフトを使ったサポートにも利点はあります。メールはだれでも簡単に使える定番のチャネルです。またメールソフトなら、最近ではコストも最低限に抑えられ、場合によってはゼロになります。企業の規模によって、Microsoft Exchangeなどのエンタープライズ向けのメールソリューションを導入するか、無料のGmailアカウントでも問題ないかを判断できます。しかし、どんなメールソフトを使っているにせよ、以下のとおり、メールは優れたサポートの実現に必要な基本的要件を満たしていません。

  • メールソフトは画一的なソリューションのため、サポートリクエスト、あるいはサポート担当者・グループ単位で問い合わせを管理することができない
  • 問い合わせに返信し忘れているときにリマインドしてくれる仕組みがない
  • チームで1つのメールソフトを共有していると、同じ質問に複数のサポート担当者が回答してしまうことがある(しかも、それぞれの回答が食い違っていることも多い)
  • 問題が解決されたときや、満足度のフィードバックをリクエストするときに、顧客にいちいち連絡を入れなければならない
  • メールソフトでは、テキストメッセージ、電話、チャット、そして日に日に増えていく最新のサポートチャネルからのリクエストに対応できない。つまり、スマートフォンや、クラウド型アプリ・サービスを基盤とした急成長中のエコシステムを使っている顧客にとって利便性が低い

メールのおそらく最大の欠点は、顧客とのやり取りの履歴がすぐに埋もれてしまうことです。大量のメールの中から目的のメールを見つけ出すのは困難であるうえ、大事なメールをうっかり削除してしまうこともあり得ます。さらに、メーリングリストのメンバーがいつの間にか追加あるいは削除されているケースもあり、こうなるとだれが問い合わせに対応すべきなのか、責任の所在もあいまいになってきてしまいます。

またメールソフトでは、適切な担当者やチームに問い合わせを自動的に転送あるいはエスカレーションすることもかなわず、最近の問い合わせの傾向、担当者の問題解決時間といった情報も簡単に追跡できません。

とにかく、メールソフトはサポート業務に適したツールではないということです。顧客ベースが拡大すれば、制約は一段と増え、さらなる不便をきたします。

専用のカスタマーサービスプラットフォームを導入するメリット

高度なラベル機能を設定するなど、メールをうまく整理できる仕組みを整えれば、メールソフトの制約を緩和することはできるでしょう。しかし、これを行うにも時間と労力がかかりますし、結果的にプロセスの効率化を図れるわけでもありません。

そこでZendeskの出番です。Zendeskの提供するカスタマーサービスプラットフォームは、問い合わせをサポートチケットとして管理し、さまざまな自動化機能によってカスタマーサービスをたちまち効率化します。これならメールソフトをニーズに合わせて無理にいじくり回す必要はなく、担当者は本来のサポート業務のみに集中できます。

メールソフトからZendeskへの移行は実に簡単です。Zendeskは、既存のサポート用メールアドレス、サポート用Webフォーム、ソーシャルメディアアカウントなど、任意のチャネルからサポートリクエストを受け取り、それらをすべてサポートチケットとして発行します。電話やチャットなどのリアルタイムで提供されるカスタマーサービスもチケット化されます。

チケットには、サポートリクエストの発行時から問題が解決されるまでのあらゆる情報が記録され、担当者と顧客のやり取り、サポートにかかわる社内の関係者どうしのやり取り、そうしたやり取りやサポートエクスペリエンス全体に関連するイベントといった情報が含まれます。

たとえば、チケットが担当者に割り当てられるまでの所要時間、初回返信時間、顧客とメッセージを交わした回数、問題解決時間、顧客からの最終的なフィードバックなどの情報が確認できます。

このように、カスタマーサービスにかかわる情報は、チケットとそれに関連する多数のイベントにすべて集約されます。この仕組みが優れているのは、顧客1人ひとりの全体像が把握しやすくなり、顧客関係を強化できることです。そしてこの点こそが、メールソフトとカスタマーサービスプラットフォームの一番の違いでもあります。メールソフトはあくまでメールのメッセージを管理するツールで、カスタマーサービスプラットフォームは顧客との関係そのものを管理するツールなのです。

クラウド

既存のサポート用メールアドレスが利用可能

では、メールソフトから脱却するにはまず何から取りかかればよいのでしょうか? 面倒な作業は要りません。Zendesk Supportの無料トライアルに申し込むだけです。Zendesk Supportはクラウドベースなので、導入後すぐに利用し始めることができます。セットアップが完了したら、既存のサポート用アドレス(複数可)宛てのメールをZendeskアカウントに転送するように設定すると、メールソフトではなくZendeskを使ってメール経由のサポートリクエストを処理できるようになります。顧客がこの変化に気づくことはまずありません。何か気づくとしたら、サポート担当者からの連絡が増え、カスタマーサービスの内容がわかりやすくなったということくらいでしょう。

トライアル用のアカウントを設定し、ウィザードが表示されたら、そこからメールの転送を始めていきます。

Zendesk Supportにメールを転送

無料トライアルに申し込むと、お使いのZendesk Supportアカウント名に基づいたサポート用アドレスが作成されます(例:support@mycompany.zendesk.com)。同じドメインで複数のアドレスを作成することも可能です。またブランド名を強調するために、ホストマッピングを利用して、ドメイン名を「@mycompany.zendesk.com」から独自のドメイン名(自社のメインドメインなど)に変更することもできます。

サポート用アドレスの作成が完了したら、早速Zendesk Supportの自動サポート機能を活用できます。たとえば、メール経由でサポートリクエストが届いたときに、顧客に「リクエストを受け付けました。間もなく担当者からご連絡を差し上げます」といった通知を瞬時に送ることができます。またビジネスルールを設定すると、内容に応じて、サポートリクエストを特定の担当者やグループに自動的に割り当てることが可能です。さらに、時間ベースのトリガを作成して、未返信のサポートリクエストを自動的にエスカレーションすることもできます。こうした機能は、いずれもメールソフトでは不可能だったことばかりです。

同じような問い合わせメールが頻繁に届いている場合は、よくある質問への標準回答をマクロに登録すると、クリック1つで回答できるようになるため、サポート担当者の生産性が大幅にアップします。さらに、担当者各自で個人用のマクロを作成すれば、それぞれのサポートスタイルや専門知識を活かしつつ、作業時間を短縮できるようになります。

こうした自動化や効率化の例は、専用のカスタマーサービスプラットフォームで実現することのほんの一部に過ぎません。トライアル用アカウントを作成して、実際にZendesk Supportを使い始めれば、さらに多くのサポートチャネルを追加して、各種機能をフル活用することができます。

では、実際にメールベースのサポートリクエストが届いたら、どのように対応すればよいのでしょうか?

Zendesk Supportでは、顧客がどのチャネルを使ってきたかにかかわらず、あらゆるサポートリクエストはチケットとして扱われます。チケットは、顧客とのやり取りの記録です。ちょうどGmailのスレッド表示のように、サポート担当者と顧客の一連のやり取りは、1つのチケット内にまとめて収められます。

メールソフトから転送されたメールも含め、チケット化されたすべてのサポートリクエストはビューで管理できます。Zendesk Supportでは、基本的なデフォルトビューが数多く提供されていますが、独自のビューを作成して、好みに合わせてサポートリクエストを管理することもできます。

チケットを管理する「ビュー」

ビューは、サポートチケットを保管する共有の受信トレイのようなものです。リクエストの種類、あるいは担当者の専門分野や製品知識など、要件に合わせて自由に設定できます。トライアル開始後に届いた新しいサポートリクエストは、デフォルトで「すべての未解決チケット」ビューに表示されます。

「すべての未解決チケット」ビュー
Views

Gmailなどのメールソフトと同じ要領で、チケットを開くと、顧客からの最新のメッセージに簡単に返信することができます。返信には、視覚的効果を取り入れたり、ファイルの添付や画像の貼り付けなどを利用したりすることもできます。

メール感覚で利用可能

チケット内のすべてのメッセージを対象に、キーワード検索を行うこともできます。メールにも似たような機能がありますが、チケットはカスタマーサービスのエクスペリエンス全体を管理できるように設計されたコンテナであるという点で、単なるメールのスレッドとは異なります。

チケットには、カスタマーサービスのライフサイクル全体を通じて、問い合わせをスムーズに管理するための仕組みが揃っています。たとえば、特定の担当者やグループにチケットを割り当てたり、ステータスや優先度を設定したり、タグなどのメタデータを追加したりすることが可能です。

メール経由のサポートリクエストへの対応の流れ

顧客がサポート用アドレスにリクエストを送信すると、まず顧客の元に「リクエストを受け付けました。間もなく担当者からご連絡を差し上げます」という内容の自動応答メッセージが届きます。

それからチケットがサポート担当者に割り当てられ、実際のやり取りが始まります。顧客からすると、メールソフトを使ってやり取りしているときと何ら変わりはありません。1つのメールスレッド内にすべてのやり取りがまとめて表示されています。

サポート担当者は、問題解決に役立つ情報を顧客に提供できたら、チケットのステータスを「解決済み」に変更します。すると顧客の元に、問題が解決されたことを知らせる自動メールが届きます。まだ問題が解決されていなければ、顧客は再び問い合わせをしてやり取りを再開します。このとき、チケットは再オープンされます。

また、問題が解決され次第、顧客に満足度アンケートを自動送信するように設定することも可能です。このアンケート結果は、貴重なカスタマーフィードバックとして、サポート担当者のパフォーマンスや顧客満足度を把握するのに役立ちます。

メールソフトだけでなくカスタマーポータルも利用可能

Zendeskならオンラインポータルを立ち上げることもできます。オンラインポータルでユーザーアカウントを作成すれば、顧客はメールソフトを使わずにすべてのサポートリクエストをまとめて確認できるようになります。これを可能にするのがZendesk Guideです。Zendesk Guideを使えば、ナレッジベースやセルフサービス型サポートを構築したり、顧客どうしで製品の使い方について情報交換できるコミュニティを提供したりすることができます。

アカウントの作成も手間取りません。Zendesk Guideはシングルサインオン(SSO)に対応しており、Google、Facebook、Twitter、Microsoftなどの主要なソーシャルメディアサービスのアカウントを使ってアクセスすることができます。さらに、SAML(Secure Assertion Markup Language)とJWT(JSON Web Token)をベースとしたエンタープライズレベルのユーザー認証もサポートしています。

サポート指標

カスタマーサービス指標の追跡も楽々

高品質なカスタマーサービスを提供するには、自社のパフォーマンス、そして個々のやり取りやサポート全体についての顧客満足度をモニタリングし、そこからインサイトを引き出す必要があります。また今日では、顧客と長期的な関係を築くための取り組みも欠かせません。そこで必要となってくるのがデータです。適切なデータがあれば、さまざまな側面からカスタマーエクスペリエンスを理解することができます。

たとえば、サポート担当者がチケットを解決するまでの所要時間(問題解決時間)を把握しておくことも重要で、これは顧客満足度の主要な測定指標でもあります。そしてこの他にも、1回のやり取りで解決できたサポートリクエストの件数、顧客の待ち時間、一度解決したチケットを再オープンする頻度など、メールソフトでは簡単に追跡できない重要なカスタマーサービス指標は数多くあります。

Zendesk Supportでカスタマーサービスエクスペリエンスを管理すれば、そうした情報を含む大量のデータを自動的に収集することができます。さらに標準のレポート機能によって、重要なデータはすべてダッシュボードに表示されます。

レポートダッシュボード

レポートダッシュボードには、業務をスムーズに進めるうえで欠かせない、日々のパフォーマンスに関する重要なデータが表示されます。

レポート機能では、レポートとレポート作成ツールが提供され、データをさらに深く詳細に分析することができます。デフォルトのレポートをそのまま、またはカスタマイズして使用することはもちろん、特定のデータを表示するために新しくレポートを作成することも可能です。

マストで使いたい便利なレポートツール

Zendeskが提供するレポートツールはこれだけではありません。

Zendesk Exploreでは、より高度な分析ツールが利用でき、サポート業務や顧客関係の管理がスムーズになります。Zendesk TalkZendesk Chatを含むあらゆるサポートチャネルのデータに加え、GoogleアナリティクスやSalesforceなどの外部サービス、その他数多くのアドオンやインテグレーションのデータももれなく収集することができます。

メールソフトにお別れを

まだメールソフトを使っているという皆さんも、心配は無用です。カスタマーサービスプラットフォームへの移行はきわめて簡単で、今すぐにでも始められます。Zendesk Supportの無料トライアルに申し込み、早速メール経由のサポートリクエストをZendeskに転送してみましょう。メールソフトを使っていたときと同じ要領で、効率的なサポートを提供し、会社と顧客の双方にとって有意義なエクスペリエンスを生み出せるようになります。

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