スタートアップ企業向けカスタマーサービスガイド

Zendesk

スタートアップを立ち上げて奮闘する毎日。 深夜まで頑張っても片付かない仕事を、翌朝6時からまた続けるといった経験をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。 Zendeskは、スタートアップ企業を軌道に乗せるための効果的なツールを提供しています。

初めて顧客の問い合わせを受けて、製品を試したいと言われたとしましょう。 そこで最初に必要になるのが、カスタマーサービスです。とはいえ、何をどう始めたらよいのでしょうか。 カスタマーサービス専用ソフトウェアプラットフォームを見たことも、使ったこともない。それでもカスタマーサービスを始められるのでしょうか。

Discord
Impossible
Calm

あなたは一人ではありません。 Zendeskは、初期の顧客と関係を構築し事業が成長するにつれてカスタマーサービスを拡大したDiscord、Impossible Foods、Calmといった何千ものスタートアップ企業をサポートした実績があります。

このガイドでは以下を中心に、カスタマーサービスチームをゼロから立ち上げる方法をご紹介します。

  • カスタマーサービスソフトウェアソリューションの導入
  • チームメンバーの採用方法とチームの構築方法
  • カスタマーサポート業務を適切に評価する指標策定方法

Sit Down Startup Podcast

Zendeskのリーダー達が様々なホームオフィスよりお届けする起業家の声。創業者やCEOが、スタートアップ立ち上げからこれまでのストーリーを語ります。 ルールを変えたり、独創的なアイデアを形にしたり、失敗を成長につなげた先輩起業家の体験談です。

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01顧客との関係を築く

スタートアップの創業者なら誰でも、自社製品に愛着があるはずです。 一方、すべての起業家がカスタマーサービスにも同様の愛情を持って臨めるとは限りません。 しかし顧客との関係性は、製品機能にこだわることと同じくらい重要であり、起業初日から再優先して取り組むべき課題なのです。

とはいっても、非常に難しい課題です。 勤勉さと忍耐力、さらに困難を克服する力を求められる起業家。しかしそれらをすべて乗り越えるカギとなるのが、顧客の声に耳を傾けることです。 「製品は文句を言いません。 自社製品は忠実な飼い犬と同じで、不平を言って困らせるようなことはしません。 しかし顧客は違います。言うなれば、恋人のようなものです。 起業家は常に顧客との関係性の中に存在するため、顧客に反応し、期待に応えなければなりません。実際これは、容易いことではありませんが。」とZendeskの創業者兼CEO、Mikkel Svaneは語ります。 「顧客には、常にオープンであり続けてください。」

では、なぜそれがスタートアップ企業の将来に不可欠なのでしょうか? 時に厄介で苦痛を伴うともいえるこの会話のやり取りが、真にユーザーのニーズに応える製品を作るための、非常に重要な意見を引き出す可能性があるからです。

Discord
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Zendesk

Discordの事例を見てみましょう。 Discordは、ユーザーにオンライン交流の場を提供し、顧客関係を何よりも優先することで知られるスタートアップ企業です。

「一流のサポートとカスタマーエクスペリエンスを実現したいと思ってここまで多大な投資をしなかったら、私たちはよくあるアプリの1つになっていたでしょう。 単にインターネットで面白い画像を共有するという行為だけでも、常に顧客を重視し、サービスの先にいる運営者の存在を感じてもらえるよう、努力しています。 これがブランドの最も特徴的な部分で、優れたサポートは、常にその原動力です。」

Danny Duong氏

Discord、カスタマーエクスペリエンス&コミュニティマネージメントディレクター

カスタマーサービスを始めましょう

お客様一人一人と対話する

創業者は会社の顔。特に立ち上げ初期の顧客には、いつでも対応可能な状態でなければなりません。 顧客がコンタクトできるよう、メールアドレスやWhatsAppの連絡先を知らせましょう。 またチームの規模に関わらず、この方法をメンバー全員で共有し、実行します。

否定的な評価は企業の宝

ソーシャルメディアやオンライン上のレビューをチェックし、すべての苦情内容を細かく精査しましょう。 顧客の不満は最高の贈り物で、学ぶべきことが溢れています。 重要なインサイトを得るため、問題を深く掘り下げて考えてみましょう。聞きたくない話題や対応しにくい案件だからといって無視せず、真摯に向き合うことが大切です。 なぜ不満なのかを考えましょう

ユーザーの声を拡大する

一方的に話すだけでなく、顧客の声によく耳を傾けてください。 例えば、AirtableやTrelloといったソフトウェアを使うと、顧客からのフィードバックやその他の必要な指標をまとめて可視化する、社内ダッシュボードを作成できます。 また、顧客の問題を自動で共有チャンネルに投稿するSlackとの統合も、プロダクトマネージャー、エンジニア、従業員と一緒にカスタマーエクスペリエンスの向上を検討するうえで、優れた方法です。

顧客のフィードバックに基づく基本製品の反復

製品ロードマップの作成や、必要とする機能を具体化させてゆくプロセスでは、ユーザーからのフィードバックを必ず取り入れましょう。 ユーザーが製品をどのように使用しているかを分析し、アジャイル開発を推進すれば、最短の開発期間で迅速な方向転換が可能になります。

Pelotonのアプローチ

クラウドファンディングから1億ドル企業に成長したPelotonは、どんな時もカスタマーファーストな企業文化を育み続けてきました。その成長の重要なカギを握っているのが、ZendeskとTrelloとのインテグレーションにより、顧客のフィードバックを実用的なインサイトに変えることです。 カスタマーサポートチケットから、企業がユーザーに新機能へのアイデアを投稿してもらうFacebookの「Feature Fridays」で寄せられたフィードバックまで、Pelotonはすべての提案や苦情を、Trelloボードに自動で転送しています。 これにより、顧客に求められているものを正確に把握するだけでなく、プロダクトマネージャーや設計者が企画会議で使用する実用的なレポートも生成できます。

Trello
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Zendesk

マシンを家族で使いたいユーザーのために、大人用言語フィルターの必要性が明らかになったのも、Trelloとのインテグレーションのおかげです。 こういったインサイトがPelotonに革新をもたらし、カスタマーエンゲージメントを高め、さらに幅広い顧客層へのアプローチを可能にしました。

機能の追加や改善だけではありません。Pelotonは顧客満足度スコア(CSAT)、ネットプロモータースコア℠(NPS)、初回返信時間(FRT)などの指標でも高い目標を掲げ、成功を評価しています。 (追跡すべき指標については、後の章で詳しく説明します。)

「スタートアップ企業は、早い段階から中核となる企業コンセプトとしてサポートのことを考える必要があるります。私がよく目にする、スタートアップ企業がおかしがちな間違いの例に、後からサポートを考え始めるということが挙げられます。サポートチームには最初に採用された社員の1人が絶対必要です」

Jason Katz氏

Peloton、メンバーサポートシニアマネージャー

顧客からのフィードバックに創業者として対処する4つの方法

  • 01
    否定的な評価をするユーザーへのフォローアップ

    これは、顧客との信頼関係を築き、ビジネスを維持するための早道です。

  • 02
    コメントを含む不適切な評価の分析

    つい好意的なレビューに時間を費やしてしまいがちですが、あなたの製品やサービスに不満を抱いている顧客からのレビューの方がより実用的な情報を集めることができるでしょう。

  • 03
    顧客満足度の結果についての週例会議

    否定的なコメントを分析したり、根本的な原因の解決方法をブレインストーミングしたりする時間をチームに確保しましょう。

  • 04
    原因別に否定的なコメントを分類し、その傾向を調査

    この作業をすることで、解決に時間のかかるチケット、低質な製品ドキュメント、バグあるいは予期しない製品の動作のような問題点の特定に役立ちます。

02ツールの使い方

スタートアップ企業が顧客との関係を構築し始めた今、サポートプロセスを一元管理できるツールが必要です。

メールの受信トレイやソーシャルメディアのログイン情報をチーム内で共有することは、最初、選択肢の1つになり得るかもしれませんが、この方法は拡張性に欠け、持続可能性もありません。 すぐに深刻なロジスティクスの問題が浮上し、事実上、測定基準を追跡する機能はなくなるでしょう。

ステップ1

カスタマサービスチャネルを一元管理

カスタマーサービスソフトウェアを使用する上で最も重要な要素は、すべてのチャネルをシングルビューに接続できることではないでしょうか。

チャネルとは、

メール、問い合わせフォーム、電話、ソーシャルメディア、チャットなど、顧客が企業に連絡する際の通信手段を指します。 顧客がどのコミュニケーションチャネルを選択したとしても、すべてのやり取りを1か所で管理し、チームで共有する必要があります。 この機能は、ソーシャルメディアで始まった会話をメールで続ける場合など、あるチャネルで始まったやり取りが別のチャネルに移った場合、さらに重要です。

最初のステップは、contact@やsupport@メールアドレス、ソーシャルメディアチャネル、問い合わせフォームを、すべてカスタマーサービスツールにつなげることです。

PayJoy

Zendeskでサポート範囲を拡大させたPayJoy

PayJoyは、信用スコアが高くない顧客のためにクレジット履歴を作成し、新しいスマートフォンを購入できるようにするサービスを提供しています。

かつては、オンラインで接続された新しいスマートフォンの所有者と連絡を取るため、サイロ化された複数のテクノロジーソリューションに依存していました。

しかしその後、この複雑な状況を脱却するため、サポートプラットフォームを1つに統合しました。 こうしてまず、様々な新しいチャネルを試しやすい環境を整備したところ、カスタマーサービスの最適解がWhatsAppにあることが、明らかになりました。

WhatsAppをサポートプラットフォームに統合することで、24時間かかっていた応答時間をわずか1分に短縮できたのです。 「WhatsAppは今や、顧客に最高のコミュニケーションを提供する手段の一つとして欠かせません」と、Lopez氏は語ります。

「これまでは、異なるシステムが混在していました。 顧客がテキストメッセージを送ってすぐに電話をかけてきたとしても、私たちが状況を把握しきれていないので、顧客は不便を感じていたと思います。 隔絶した情報管理はカスタマーサービスに悪影響を及ぼし、思い通りのサービスを提供できずにいました。 情報が散在した状態は、非常に困難なものです。」

Gib Lopez

PayJoy、共同創業者兼COO

チームの環境改善を考えるなら、カスタマーエクスペリエンスの向上も同時に考えるべきです。 サイトに「お問い合わせ」ウィジェットを設置すれば、ユーザーはすべての連絡方法を一目で確認できます。

一度にすべてのチャネルを導入する必要はありません。 優先すべきチャネルについては、本ガイドで後ほど詳しく説明します。

ステップ2

お客様ご自身による解決をサポート

優れたカスタマーサービスとは、顧客が問題を自己解決できるようにすること、つまりセルフサービス機能の充実です。

Research shows that 69 percent of customers want to resolve as many issues as possible on their own, and 63 percent always or almost always start their search on a company’s website.

まずは、製品に関して頻繁に寄せられる質問を、FAQやヘルプセンターで解決することから始めましょう。 カスタマーサービスソフトウェアは、ユーザーからのフィードバックを顧客へのヘルプ記事として有効活用するだけでなく、同時に、製品の機能に関する社内のナレッジとして蓄積することができます。

セルフサービスのもう1つの利点は、新規チケット数の削減です。 頻繁に寄せられる単純な質問への回答をヘルプセンターで提供することで、カスタマサービスチームは落ち着いて、複雑な内容のチケット対応に集中できるようになります。

カスタマーサービスヘルプセンターの設定方法

カスタマーサービス向けのヘルプセンターやFAQページを構築する際は、考えうる質問、懸念、問題の種類といった、ユーザーエクスペリエンスのあらゆる側面を考慮することが大切です。 ユーザーが質問を寄せる必要がないように、予め回答を提供しておくことが重要です。

役立つヒントをご紹介します。

  • 01
    チケットを分析

    チケットのデータは、顧客が何をどのように質問しているかを理解するのに役立ちます。 これらを参考に、ヘルプセンターの記事は、顧客と同じ言葉や表現を使って作成しましょう。

  • 02
    ライブラリを拡張する

    ヘルプセンターのコンテンツを増やす習慣をつけましょう。 最低限必要なカテゴリには、製品機能、ユースケースのドキュメント、購入サポート、アカウント管理などがあります。

  • 03
    既存の記事を継続的に更新

    新製品がリリースされた後やバグ修正を行った際、既存コンテンツを忘れずに更新できるよう、更新担当者や更新プロセスを決めておきましょう。 高度な更新プロセス:Zendeskのナレッジキャプチャーのようなアプリを使用すると、チケットから直接記事の更新や作成が可能になり、更新プロセスを最適化できます。

こちらのビデオで、セルフサービスヘルプセンターを構築する方法を段階的に解説していますので、ぜひご覧ください。

ステップ3

スマートに業務を遂行

顧客との会話を追跡し、管理できるようになったら、社内のワークスタイルを確立させましょう。 チームメンバーのコミュニケーション手段、協力体制、データ共有方法などがこれにあたります。 適切なアプリや統合機能を使用して情報やシステムの障壁を取り払い、チームの効率性を高めましょう。

アプリとインテグレーション

スタートアップ企業で最もよく使われるアプリの中から、カスタマーサービスプラットフォームに直接統合すると便利なものを、いくつかご紹介します。 こちらに挙げた人気のツールのほとんどが、標準機能のアプリを搭載し、インテグレーションを容易にする統合機能を備えています。

  • コラボレーション

    Jira、Slack、Zoom、Trello、TeamViewer、Productboard

  • エージェントの生産性

    Tymeshift、Zendeskの「最新チケットの表示」機能、Kaizo、MaestroQA

  • フィードバックとレビュー

    SurveyMonkey、Trustpilot、Stella Connect、AppFollow、Pendo

  • 販売促進の自動化

    Zendesk Sell、HubSpot、Salesforce、Pipedrive

  • eコマースとマーケティング

    Shopify、Mailchimp、ChannelReply、ShipStation

  • データとインサイト

    Pendo、Segment、Tray.io、 Zapier

ワークフローツール

Zendeskが4,000社以上のスタートアップ企業で実施したベンチマーク調査によると、急成長するチームは、それ以外のチームと比べて、メールの自動化やトリガの利用などのワークフローツールの導入率が、2.8倍も高くなっています。 これらのツールは、サポートプラットフォームのネイティブ機能である必要があります。

  • マクロ

    よくある質問への事前承認された回答 マクロを追加すると、ワンクリックで返信を自動入力できます。 チームと送信者のニーズに応じ、言語の変更や、絵文字、GIFを含めるなどのカスタマイズが可能です。

  • トリガと自動化という

    チケット作成や更新の直後に実行するアクション 例えば、請求に関する質問を受けると請求チームに自動で通知するトリガを設定できます。

  • 自動化

    一定の時間が経過すると自動で有効化されるワークフロー 例えば、24時間経っても返信がなかった場合、顧客にpingを送信するという設定を、自動化できます。

「スタートアップ企業の成長にとって重要なのは、時間や手間のかかるマニュアル作業の自動化に留まらず、組織全体でプロセスをスケールアウトすることです。」

Rich Waldron氏

Tray.io、CEO兼共同設立者

すべてを一元管理

ツール、アプリ、ワークフローを適切に組み合わせることで、チームの生産性と効率を向上させることができます。

初めから正解はありません。さまざまなワークフローを試し、微調整を加えながら、チームと顧客にとってベストな結論を導くための、継続的な最適化プロセスです。

重要なのは、顧客とのやり取りを完全に可視化し、チームがコミュニケーションを取りながら協力して問題を解決することです。

では次に、顧客と企業が場所と時間に縛られずつながれる方法を、見ていきましょう。

03顧客がいる場所でサポートを提供

顧客が企業にコンタクトしやすいよう、顧客の使い慣れたチャネルを優先します。 ライブチャットやメッセージングの人気が高まってはいますが、メールや電話などの従来のチャネルも依然として重要です。

新型コロナウイルスの大流行以来、顧客と企業の関わり方は大きく変化しました。 ライブチャット、ソーシャルメディア、メッセージングなど、即時性のあるツールを利用する顧客が増えています。 特に年は、WhatsAppによる会話が101%急増しました2020

これは、スタートアップ企業にとって有利な状況とも言えます。

スタートアップ企業は、カスタマーサービスの課題に対し、本質的により柔軟な取り組みが可能であるためです。 ユーザーのニーズに合わせて、優先すべきチャネルを自ら選択できます。

そこで最初のステップは、顧客が本当に必要としているものは何かを見極めることです。 購入前の質問に迅速に回答することが求められているのか、それとも複雑なコーディングの問題を解決するための直接的なサポートが必要とされているのか。 顧客のタイプや製品のユースケースにより、最適なチャネルを選択しましょう。

カスタマーサービスプラットフォームを導入する大きな利点の1つは、顧客のニーズが特定された際に新しいチャネルを気軽に追加することができ、またそれを評価しながら、本当に適したチャネルかどうかを確認できることです。

さらにヘルプセンターがある場合は、ブランドに合わせてカスタマイズ可能なWeb Widgetを使用し、記事内にWebフォームやライブチャットを埋め込むことができます。 これにより顧客は、さらに詳しいサポートが必要な場合どこに連絡すべきか、的確に把握することができます。

次に、チャットや電話といったライブサポートチャネルを導入するリソースがあるかどうかを、確認します。 この時点ではまだ導入準備が整わないとしても、これらのチャネルが将来の戦略にどう役立つか、一度考えておくことは有益です。

本番稼動に適切な時期

Zendeskのベンチマーク調査によると、スタートアップ企業がライブチャネルを追加するのは、ほとんどの場合、立ち上げ後3〜9か月目以降です。

ライブチャットの追加

ライブチャットは、質問してその場で回答を得たい顧客の要望に応えることのできる、優れた方法です。 Webサイト全体に展開することも、顧客がチェックアウトページにアクセスしたときだけ表示することもできます。

役立つヒントをご紹介します。

  • 人員配置を最適化

    ライブチャットには専任スタッフが必要ですが、1人で同時に複数のチャットに対応することもできます。少ない人数でできるだけ多くの顧客をサポートできる体制が必要です。

  • まずは、チャットの受付時間をピーク時間(多くの場合、営業時間内)に絞って運用を始めてみましょう。

    チャットの対応に必要な業務の量を把握できれば、それに応じた時間数と人員を割り当てられます。

電話番号の追加

最適なチャネルの判断が難しい場合は、電話番号の設定から始めることをお勧めします。 まだ電話専任の担当者が決まっていない場合も、顧客に電話番号を伝え、電話連絡という手段を提供することができます。 方法は次のとおりです。

方法は次のとおりです。

  • すべての着信をボイスメールに転送し、自動でチケットを作成します。

    チームは後から、時間があるときにチケットに対応できます。

  • コールバックを依頼する機能

    顧客が折り返し電話で回答をもらえるよう依頼するオプションです。 顧客から問い合わせが来たら、担当より電話をかけ直して会話を始めることができます。

顧客は、カスタマーサービスに大きな期待を寄せています。つまりスタートアップ企業は、メンバーがたった数人であったとしても、大きな組織と同じ仕事をこなさなければならないのです。

そこで役立つのが、カスタマーサービス用のチャットボットです。 ヘルプセンターライブラリと統合すれば、関連情報を顧客に自動的に表示できます。 チャットボットがあれば、チームの手が離せなくても、営業時間外であっても、24時間7日サポートを提供できます。

スタートアップ企業として、まずはカスタマーエクスペリエンスとは何かを定義しましょう。 顧客がすでに慣れ親しんでいるチャネルでコンタクトすると、顧客の好みを優先するという企業の心遣いが顧客に伝わり、顧客は企業に大切にされていると感じることができます。

04主な指標とその測定方法

ほとんどのスタートアップ企業は、効果を測定することの重要性を理解しています。したがって、パフォーマンスを向上させ、顧客満足度を高めるためには、データ主導型のカスタマーサービスが不可欠であることは言うまでもありません。 ポイントは、本当に必要な測定基準を見定めることです。

スポーツ選手がトレーニングの一環としてパフォーマンス指標を測定するのと同じように、スタートアップ企業は自社の優れた点と深刻な改善点を、適切に理解する必要があります。 カスタマサービスツールでは、ニーズに応じた様々な測定基準を柔軟に設定できますが、ビジネスの種類を問わずほとんどすべての企業で追跡が必要な「重要業績評価指標(KPI)」が、いくつかあります。

ではこれらのより一般的な指標を、次の2つのカテゴリに分けて解説していきます。

  • Performance metrics

    受信したチケットに対し、チームにどれだけの問題解決能力があるかを示す指標です。

  • 顧客満足度指標

    カスタマーサービスや全体的なカスタマーエクスペリエンスについて、顧客がどのように感じているかを示す指標です。

社内業務の測定基準

新しいチケット件数

この測定基準には十分に気を付けてください。チケット数の急上昇は、何かが間違っているか、または新しいカスタマーサービスチャネル(またはマーケティングキャンペーン)への最近の投資がうまくいっていることを示す良い兆候の2つの可能性があります。 関連する測定基準のチケット分布は、急激に増えたチケットの追跡に役立ちます。 パターンを見つけて原因を調査してください。

チャネルごとのチケット

チャネル別にチケットを監視することで、メール、ソーシャルメディア、ライブチャット、セルフサービスなど、顧客が企業に望むコミュニケーション手段に関する、貴重なインサイトを得ることができます。 これらを正しく理解しておくことで、スタッフの新規採用や人員配置の際、重要な判断基準となります。 場合によっては、サポートエージェントをより大規模なチャネルへ移行させる可能性に備え、スタッフをさまざまなチャネルでトレーニングしておく必要があるかもしれません。

解決済みチケット

この指標には、新しいチケット件数との相関関係が必要です。 チケット数とのバランスが悪い場合、対応できないまま未解決のチケットばかりが増え、チームを悩ませることになるでしょう。 ただしこうした未解決のチケットは、セルフサービスと自動化オプションの採用により、状況が改善する可能性があります。 一方、関連指標である予測未解決チケットは、過去のデータに基づき、負荷の高い稼働時間帯の対応計画に役立ちます。

返信時間と待機時間

顧客は、問題がタイムリーに処理されることを願ってチケットを送信します。 そのため、この指標に加え、解決までの顧客の待ち時間に着目することも、非常に重要です。 初回返信時間は、新規チケットの作成からエージェントが回答するまでの時間を測定します。 メールは1日以内、ソーシャルメディアは2〜3時間、電話は数分、チャットやメッセージングは数秒と、チャネルにより異なります。 様々なチャネルで応答時間を測定し、ビジネスのニーズと顧客満足度の適切なバランスを見つけることが重要です。

全体の解決までにかかる時間

では、チケットの新規作成から問題解決までの時間は、どのくらいかかるのでしょう。 これは、エージェントがより効率的に仕事をするため、どの程度トレーニングやマクロなどのツールが必要かという判断に関わります(ツールについては、章2で詳しく解説します)。 解決までにかかる時間が長いということは、将来の製品リリースで必ず修正すべき、恒常的で複雑な問題があることを示している可能性があります。

セルフサービスKPI

顧客はますます自己解決を望むようになっているため、ヘルプセンターがこのニーズにどう対応しているかを追跡することをお勧めします。 単独訪問者数やページ閲覧数、アクセス数といった一般的なサイトのWebサイトの測定基準からヘルプセンターを使用している顧客の人数を把握し、さらに特定のコンテンツへの単独訪問者数の総数を同じトピックでチケットをオープンした人数で割って、チケット数削減を測定しましょう。

また、最初の1ページだけを表示してナレッジセンターを離れてしまう閲覧者の割合を測定する、直帰率にも注目する必要があります。 直帰率により、顧客がチャネルを変更した可能性や、別の場所に回答を求めようとした可能性を把握できます。 また、ナレッジセンターの記事のコメントを基に作成されたチケットは必ず追跡しましょう。これらのチケットが多数ある場合は、コンテンツの修正が必要かもしれません。

サービスレベルアグリーメント

スタートアップ企業がビジネスを拡大し、より多くの顧客を得られるようになったら、カスタマーサービスの基準を満たしているかどうかの追跡が必要となります。 サービスレベルアグリーメント(SLA)は、顧客の期待に応えるサービスレベルを特定の基準で明らかにしたものです。現状がこの基準に満たない場合は、将来契約の更新や、新製品の成功が危ぶまれる可能性があります。 SLA違反のリスクのあるチケットをエスカレーションする場合のトリガとワークフローを、カスタマーサービスソフトウェアに設定されることをお勧めします。

また他にも、解決までの返信数、ワンタッチ解決数、トランザクションごとのチケット数、リピートトランザクションのチケット数をはじめとする、様々な指標を設定し、測定できます。 これらの指標は、正しい方向性を見出すため有効な手段ではありますが、状況に応じ臨機応変に対応することも重要です。例えば、競合他社と比較すれば、業界での評価を相対化できるかもしれません。

顧客満足度指標

顧客満足度スコア(CSAT)

カスタマーサービスを評価するための簡単なアンケートへの協力を、企業に求められることがあります。 ある企業のCSAT評価が90%だった場合、回答者10名のうち、9名がその企業に合格点を与えたことを意味しています。 CSAT調査は、外観、用語、頻度などのカスタマイズが可能なため、試行錯誤を重ねながら最適化することができます。

CSATは、顧客の満足度を左右するさまざまな要因で構成されています。 満足度は時間の経過とともに低下し、それが顧客離れにつながる恐れがあるため、製品の使い心地、カスタマーサポートを利用した際の印象といった顧客満足度は、継続的に監視することが重要です。 サポートのやり取りが終了次第、すぐにCSAT調査を送信することをお勧めします。

ネットプロモータースコア (NPS)

すでにご経験があるかもしれませんが、このアンケートは顧客に、製品やサービスを友人に勧める可能性を1点から10点で評価してもらうものです。 すでにご経験があるかもしれませんが、このアンケートは顧客に、製品やサービスを友人に勧める可能性を1点から10点で評価してもらうものです。 ポジティブな口コミはビジネスを成長させるうえで非常に重要なため、この評価は企業にとって大きな価値があります(逆に、ネガティブな評価は事業の存続に深刻なダメージを与える可能性があります)。

データに偏りが出ないよう、アンケートの送信は定期的に行ってください(例:半年に1回)。また、メールや質問をたくさん送りすぎないようにしましょう。顧客を疲れさせてしまうと、逆効果になります。 (アンケート対象の母集団を全顧客ではなく特定のグループに限定し、調査の度に選択するグループを変更することで、これを避けることができます。) NPSを使用すると、特定のインタラクションによる満足度ではなく、ブランドロイヤルティを測定できます。 また、フィードバックを求める場合は、前の調査結果に基づく対策を実行してから、次のアンケートを送信してください。

NPSの評価が低い場合は注意が必要です。ベータテストへの参加、プロダクトマネージャーと対面する機会、離脱の恐れがある顧客へのノベルティ進呈など、顧客を引き付けるインセンティブを用意すれば、スタートアップ企業の製品やサービスに対する見方を変えられるかもしれません。

離脱時アンケート

離脱時アンケートは、サービスの解約時やダウングレード時に顧客からのフィードバックを引き出すために行います。これにより、改善が必要な分野を割り出して離脱の増加を防ぐ機会を得ることができます。細心の注意を払って作成された離脱時アンケートは、離脱率に関わる主な要素(バグの問題があった、よりパーソナライズされたサポートを希望した、製品を使用しなくなったなど)を特定して、ビジネスを前進させるために何に注力すべきかを判断するうえで役立ちます。

05顧客から寄せられるフィードバックへの対処法

カスタマーサービス指標を追跡・分析する方法をご紹介しました。 次はさらに一歩進んで、顧客のフィードバックを収集する方法です。

しかし、数々のデータの中からパターンを見つけ、さらにそこから明確で実用的なインサイトを得るにはどうすればよいでしょうか。

すべてを把握できるようにする

最初のステップは、寄せられたフィードバックにラベルを付ける設定を行うことです。 チケットフォームの説明ボックスと構造化されたカスタムフィールドを組み合わせると、顧客自身がフィードバックで簡単にタグ(例:製品ごと)を付けることができます。 チケットに対応するチームメンバーに、どのフィールドがあると便利かを提案してもらいましょう。チームメンバー自身が、いくつかのパターンを自然に認識するからです。 顧客の問題は時間の経過とともに変化する可能性があるため、チケットフィールドは定期的に見直しを行ってください。

カスタムフィールドの設定は簡単で、特定の情報を収集するための柔軟な変更も可能です。顧客が困っている理由は、使いにくいユーザーインターフェイスなのか、遅延なのか、請求の問題なのか。カスタムフィールドを使うと、フィードバックをカテゴリ別に閲覧しやすく分類できるようになり、チケットを適切な専門知識や経験を持つ担当者に転送できます。

またこれにより、顧客をヘルプセンターに誘導し、チケットを完全に回避することも可能になります。 例えば、ドロップダウンメニューに「パスワードのリセット」という選択肢を設定しておき、それを選択すると顧客が問題を自己解決するための手順が自動的に表示されるようにすれば、チケットを発行する必要がなくなります。

「より多くのデータを使用しながら、プロダクトマネージャーと充実した対話ができるようになりました」

Stephanie Westbrook

Wrike、ドキュメントおよびコミュニティマネージャー

社内チームとフィードバックを共有

顧客からのフィードバック対応に注力できる体制が整ってきたら、社内全体でデータを共有するプロセスを開発します。 起業初期の段階では大きな問題でないかもしれませんが、これらの取り組みがないままビジネスが成長すると、情報のサイロ化が進む可能性が高くなります。

サイロ化の解消は困難な場合もありますが、カスタマーサービスソフトウェアを使えば、チケットやレポートへの共有アクセスにより、部門間で透明性を確保できるようになります。社内の障壁を取り除く方法の1つとして欠かせないのが、毎日のスタンドアップミーティングです。様々なチームメンバーの間で顧客のフィードバックを検討すれば、対応の優先順位を付けやすくなります。

ただし、チーム間でフィードバックを共有するのに役立つツールを用意しておくことは重要ですが、人間同士のやり取りに取って代わることのできるソフトウェアなど存在しません。 情報の流れを良くするため、サポートチームと製品チーム(または経理、営業チームなど)との間に適切な連絡係を設けることを検討してください。

また、ソフトウェアエンジニアやプロダクトマネージャーがカスタマーサポートチケット担当のエージェントをフォローしたり、一部のスタートアップ企業が採用しているように、新入社員にチケットを割り当て、よくある製品の問題を把握させたりという手法も有効です。そんなことをしていてはコード作成のための貴重な時間が奪われると思われるかもしれませんが、こうした手法は製品チームが顧客のニーズを反映させたユースケースやロードマップを開発するうえで役立ちます。

フィードバックに対応する

企業が多大な労力を注いで実用的なインサイトを盛り込んだレポートを作成しても、その情報が破棄または無視されてしまうことがよくあります。 このパターンに陥らないようにしましょう。 エージェントのトレーニング時間を増やすにせよ、顧客が髪を搔きむしりたくなるくらい気に障るバグを開発者に修正させるにせよ、スタートアップ企業がロイヤルティを獲得するうえで大切なのは、製品のユーザーにとって重要な問題を解決することです。

これを確実に行うために必要なのは説明責任を果たすことです。スタートアップ企業のリーダーとして、このプロセスが企業文化の不可欠な要素となるようにしましょう。顧客からのフィードバックをフォローアップするためのプロセスを策定し、それを従業員のパフォーマンスに結び付ければ、顧客は満足してくれるはずです。

Wrike

クラウドベースのプロジェクト管理ソフトウェアを提供するWrikeの例を見てみましょう。Wrikeでは、オンラインコミュニティを通してプロダクトマネージャーとユーザーを結び付けることで、顧客エンゲージメントとロイヤルティを促進し、製品ロードマップの優先順位付けを支援しています。顧客は、自動化やレポートに関する特定のスレッドに移動して、Wrikeへのフィードバックを提供できるようになっています。

「より多くのデータを使用しながら、プロダクトマネージャーと充実した対話ができるようになりました」と、Wrikeのドキュメントおよびコミュニティマネージャー、Stephanie Westbrook氏は述べています。

わざわざフィードバックを提供してくれるような顧客との関係構築は、最優先して取り組むべきです。 目の前の問題を解決するだけでなく、顧客の共感を呼ぶようなつながりを作り、育てることが、良いことも悪いことも含めて製品を長く愛用してもらうことにつながります。 またこれはカスタマーエクスペリエンス全体に関わることですが、従業員と協力することの大切さを常に心に留めてください。

顧客エンゲージメントを促進する方法の1つは、顧客によるサービス評価が高いチケットをタグ付けし、傾向を監視したうえで、関与の多いユーザー(支援者)を調査グループやベータテストなどに取り込むエンゲージメント戦略を作ることです。 こうした支持者は、口コミを盛り上げて新しい顧客を引き付けるという、極めて貴重な方法でアンバサダーの役割を果たしてくれます。

顧客とのコミュニケーションを完結させる

ここまで、顧客からのフィードバックを積極的に収集し、チームで共有し、ユーザーの声に基づいて行動する方法を見てきました。 順調です。 しかし、これで終わりではありません。 今こそ、顧客とのコミュニケーションをさらに深め、次へつなげる時です。これまでしてきたこと、これからすべきこと、今までうまくいかなかったことを、誠意を持って伝えましょう。 顧客はわざわざ時間を割いて製品体験を語ってくれたのですから、その回答を、ぜひ企業の担当者から直接聞きたいと思うはずです。

フィードバックに返答する方法としておすすめなのが、オンラインコミュニティを開設することです。プロダクトマネージャーは、コミュニティ上で新機能の情報を共有したり、特定のリクエストへの対応が見送られた理由を説明したりできます。コミュニティを開設すると、フィードバックの発信源を増やし、スタートアップ企業の取り組みに関する議論に顧客も加わることができるようになります。これは、サポートチームの負担を軽減することにもつながります。

Wrikeの場合は、自社にとっての最適解がオンラインコミュニティにあることがわかりました。 「ユーザーが求めていたものを導入し、ユーザーがそれに気づいてくれたのです」と、Westbrook氏は語ります。 「別のスレッドでも『オンラインコミュニティ見たけど、素晴らしいですね』と言われることがありました。」

製品の変更を通知するその他の方法についても、いくつかご紹介します。

  • 顧客との会話で直接伝える(可能な場合)
  • メールや製品内通知機能により、積極的に通知する
  • 新機能やバグ修正などを発表するためのイベントやウェビナーを開催する

06カスタマーサービスチームを構築する際に役立つヒント

起業してすぐは、専門のカスタマーサポートチームを配備するだけの予算がないことがあります。最初は、顧客リサーチ、見込み顧客向けのデモの実施、さらに品質保証タスクへの対応など、いくつもの業務を同じスタッフでこなさなければならない場合もあります。

とはいえ、カスタマーサービスだけに注力するチームを編成する計画を立てるのに早すぎることはありません。この時期の意思決定が、製品の需要の高まりに応じて拡張できるチームを作る土台となります。

本当の意味で機能するカスタマーサポートチーム、あるいはどんな分野であれ、機能するチームが備えているものとは、一体何でしょうか。 3つの基本的な要素に行き着きます。それは、人、プロセス、テクノロジーです。

これら3つの分野で慎重な選択をしていけば、柔軟で復元性のある組織を築き、顧客のロイヤルティを獲得することができます。

必要なスキルに合わせて採用し、優秀な人材を継続的に育成する

人材確保で手を抜いてはいけません。これは基本中の基本です。 チームの基本的資源となる人材を配備する準備をしましょう。それはつまり、有力候補を引き付け、離職を最低限に抑えられるだけの給与を用意するということです。

理想的な人材とは、共感力と確かな技術を兼ね備え、コミュニケーション能力に長け、学び、成長することに意欲的な人です。 また、幅広いスキルを持ち、サポートのやり取りを通じて顧客のロイヤルティ向上、さらには新製品の販売につなげることで喜びを感じられるような、熱意溢れる、万能プレーヤーでなければなりません。 新入社員には昇進の道筋を示し、必ず自己啓発の機会を与えましょう。

チームリーダー、マネージャー、ディレクターには、コミュニケーション能力が高く、プロジェクト管理の確かな知識を持つ人材が適任です。 また製品だけでなく、会社の長期的な目標を深く認識したうえで、多数の従業員を管理できるという点も重要です。 会社全体の長期的な目標を理解していることは特に重要です。なぜなら、サポートチームが最高のパフォーマンスを発揮するには、製品、営業、マーケティングをはじめとする、各部門との密接な連携が欠かせないからです。 さらにマネージャーには、会社の次期リーダーを生み、育てることを意識しながら部下や若手社員を指導できる素養のある人材を選びましょう。

10 カスタマーサービス インタビュー 質問
プロセス

どこにいようと、生産性の高い共同作業を実現

世界的なパンデミックにより、突然、大きな変化を余儀なくされた私たちの働き方。今たった1つの確かなこと、それが「柔軟性」です。

カスタマーサポートソフトウェアがあれば、エージェントが自宅にいようと、外出先、あるいは従来型オフィスにいようと、場所に縛られず仕事を継続できます。 またこの柔軟性により採用活動の幅が広がり、豊富な人材の中からより優秀なスタッフを選べるようになったほか、オフィスの賃貸料も削減できるようになりました。

サポートチームの構築方法

  • 01
    タスクを整理して割り当てる

    問題の複雑さと従業員のスキルに基づいて、サポートチームを階層別に編成することを検討しましょう。たとえば、ティア1のチームには簡単に解決できる問題(請求に関する問い合わせなど)を担当させ、経験がまだ浅いメンバーで構成するようにします。ティア2、ティア3と階層が上がるにしたがって、経験と知識が豊富な従業員が対応する必要のある複雑な問題を扱うようにチームを編成します。

  • 02
    管理者を任命する

    また、マクロ、トリガ、自動化によるワークフローの改善のほか、技術的問題の迅速なトラブルシューティングに注力する主任管理者を置くことも検討してください。そうすることで、エージェントは顧客対応に集中することができます。

  • 03
    役割を定義する

    サポートチームをどのように編成するかを決める際は、それぞれの役割、報告体制(チームリーダー、マネージャー、ディレクター)、およびパフォーマンスの期待値を必ず定義しましょう。

テクノロジー

早い段階で技術投資を

人材やプロセスにいくら投資しても、顧客にサービスを簡単かつ効率的に提供するための適切なツールがなければ業務は進みません。 ツールの詳細は、本ガイドの章2をご覧ください。

AnswerBot

AIを積極的に活用 頻繁に寄せられる質問には、チャットボットにその場で解決してもらいましょう。チームはより複雑な問い合わせに集中し、顧客との関係を築くことができます。 またボットが問題を即座に解決できない場合は、ユーザーをエージェントに誘導することができます。

常に顧客を重視する

いかがでしたでしょうか。最初の顧客の問い合わせを受けてから、専任サポートチームの編成まで、優れたカスタマーサービスを提供する方法をご紹介しました。

ここまでの流れで一つだけ、一貫している存在があります。 それは顧客です。 必ず顧客を念頭に置きながら意思決定を行えば、ロードマップのどこにいようと、企業を成功へ導くことができるでしょう。