<small>Zendeskが無料の社食を提供しない理由</small>

Zendeskが無料の社食を提供しない理由

この記事は、Zendeskの共同創業者であるミッケル・スヴェーン(Mikkel Svane)、モーテン・プリムダール(Morten Primdahl)、アレクサンダー・アガッシポア(Alexander Aghassipour)による創業秘話シリーズの一部です。Zendeskの創業秘話について詳しくは、『Startupland: How Three Guys Risked Everything to Turn an Idea Into a Global Business』をお読みください。

最近では、かっこよくて、しかもタダのランチを福利厚生として提供するなど、豪華な社食ルールを設ける企業は少なくありません。社員は、Googleキャンパス内の30箇所のレストランや、Twitterのカフェテリアの19世紀型の丸太小屋、Facebookの日替わりメニューのような社食が大好きです。社員を雇用する側としても、社員が会社から出ずに、社内で食事をすませてくれることは嬉しいことです。これは、仕事をはかどらせる上で、明らかに効果的な方法です。

しかし、Zendeskでは無料のランチを提供していません。これは、社員の仕事をはかどらせたくないというわけではありません。IRSによる取締(アメリカの国税庁にあたるIRSは、社食の課税について取り締まりを強化し始めました)を予測していたわけでもありません。実際、社食のルールについては検討、討議を行いました。しかし、最終的に無料の社食を提供しないことに決めたのです。なぜなら、私たちは、社員にオフィスをでて、近隣コミュニティの小さなお店をサポートしてもらいたいと思っているからです。私たちはシリコンバレーではなく、(密集型の都市である)サンフランシスコにいます。私たちは都市型のキャンパスオフィスのコンセプトを信じています。サンフランシスコの都市こそが私たちにとってのキャンパスであり、数ブロックの距離にある2つのオフィスは、近隣コミュニティを構成する歩道やレストラン、カフェでつながっています。

私たちは2011年にサンフランシスコのテンダーロインに引っ越してきました、そして、会社が成長する中で、ここにとどまろうと決めました。私は、この街の20世紀初期の建築、歴史に名高い腐敗と悪に満ちた過去、そして、急速に発展するテック、クリエイティブシーンとともにする未来を愛しています。私たちはこの街の喧騒の一部となることができて嬉しく思っていますし、社員にもそれを感じてもらいたいと思っています。この街と地域コミュニティは私たちに、とてもよく接してくれました。だから、代わりに私たちもこのコミュニティとってよくありたいのです。

ちなみに、夕食についても触れておくと、私たちは夕食も提供していません。オフィスでの夕食禁止ポリシーは、社員が家で家族と時間を過ごせるように設けたものです。これはスカンディナビア的で、シリコンバレー的ではないかもしれません。でも、私たちは6時には仕事を切り上げてほしいとおもっています。デスクの下で眠って欲しくないですし、洗濯物を会社に持ってきてほしくもありません。それは家でとお願いしています。

 

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