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周辺システムとの連携で広告掲出までのやりとりをZendeskに集約。
株式会社ジェイアール東日本企画が安定した運用体制の構築を推進。

総合広告会社の株式会社ジェイアール東日本企画は、アーティストやスポーツ選手などの“推し”のためにファン団体が応援広告を掲出できるサービス「Cheering AD(チアリングアド)」を提供している。ファンが広告枠を購入してから広告を掲出するまで、Zendeskは複数の関係者の間で繰り返される複雑なやりとりを支えている。同社は、Zendeskの機能を駆使して手作業に依存していたオペレーションの自動化を加速させながら、進化を続けている。

株式会社ジェイアール東日本企画
「我々がこだわったのは、広告掲出までのファンや関係者との多岐にわたるやりとりを、ミスなく円滑に進めることです。Zendeskを活用した自動化によって、工数削減や情報の一元管理といった面で一定の成果を実感しています。今後も改善を重ねながら、より安心して応援広告をご利用いただける環境づくりを進めていきたいと考えています」

河原 千紘 氏

未来事業推進局「Cheering AD」プロジェクトリーダー - 株式会社ジェイアール東日本企画

Zendeskソリューション導入の背景と課題

創業当初の交通媒体事業に始まり、日本全国3,000社以上に及ぶクライアントビジネスを加速させる事業成長支援から、コンテンツ事業まで、その領域を拡げ続けてきた株式会社ジェイアール東日本企画。同社のビジョンは、「心躍る、新常識をうむ。」。前例にとらわれない挑戦心をもって、ビジネスと社会の課題に向き合い、新たな価値の提案を通して、未来へつながる弾みを創り出すことや、生活に寄り添う広告会社として、人の想いに寄り添い、心躍る出会いや体験を通して、想像以上の日常を創り出すことを大切にしている。

2021年から提供を開始した応援広告掲出サービス「Cheering AD(チアリングアド)」も、そんな挑戦心が生み出した新しいサービスの一つだ。これは、ファンの「推しを応援したい!」という想いをカタチにするサービスで、従来は企業の広告担当者だけが扱っていた広告枠を、一般消費者がECサイトのような感覚で購入し、電車や駅、街など好きな場所に、好きな方法で応援広告(=アーティストやスポーツ選手などの推しを応援する目的で、ファン自らが広告主となって掲出する広告のこと)を掲出できる。2024年度は約3,000のファン団体の広告出稿をサポート。2025年度にはその数が倍増する勢いを見せている。

立ち上げ当初はランディングページが1枚あるだけだったが、2023年4月に応援広告の検索・申し込み・決済が可能なECサイト「Cheering ADオンライン」をオープンしたのを機に、注文数が急増。早い段階から顧客対応のプラットフォームにZendeskを導入し自力で運用していた同社は、サービスの成長に伴い増加する注文や問い合わせに対しても、お客様へ安定したサービスを提供し続けられる運用体制の構築が課題となっていた。

それもそのはず、広告は売って終わりではない。広告主であるファンのほか、芸能事務所や媒体社などの社外関係者も含め、広告掲出に至るまでの数か月間に何往復ものやりとりを重ねることになる。しかも、広告サイズや入稿データの仕様、出稿時に準備すべき書類もさまざまで、これらのやりとりの多くを手作業に頼っていたのである。

たとえば、ファンから注文が入るとZendesk上でチケットが起票される仕組みはあったものの、顧客情報や注文情報は手作業で転記。社外関係者とのやりとりにはメールを使用。入金情報は各決済会社のサイトで確認。さらに広告デザインに関するやりとりは、ファンがクラウドストレージにアップしたタイミングで同社に連絡するルールで、連絡を受けて特定のクラウドストレージを見に行き、大量のデザインデータから検索する必要があるなど、複数のツール間を行き来しながらの進行は煩雑さを極めていた。

Cheering ADの発案者である河原氏は、本業を別に抱えながら運用を回していたため、次第に限界を感じる場面が増えていった。
「CS業務の担当者に広告業界の知識がなくても、広告掲出までの流れを確実にサポートできるように、自分たちでZendeskの使い方を調べながら、マクロを200個作ったりもしていました。それでも、やりたいことを実現するためのスキルには限界があります。自力で運用している限り、Zendeskが持つ機能の10%程度しか使いこなせていないのでは?と感じるようになっていきました」と河原氏は振り返る。

Zendeskの機能を最大限に活用した理由

そこで同社は、困りごとに対して具体的な解決策を速やかに提示してくれたZendesk認定販売パートナーと契約。パートナーの知見とノウハウを借りながら、広告掲出までのファンや多岐にわたる関係者とのやりとりを、ミスなく円滑に進めることを目指した。そのために、Zendesk上であらゆるプロセスを一元的に管理できるよう、既存の機能を活用していくことにした。

まず、ECプラットフォームに使用しているShopify(ショッピファイ)とZendeskを自動連携。Shopifyでの顧客情報や注文履歴をZendesk上に取り込めるようにしたほか、決済ステータスの変更も検知できるようにした。また、LINE連携により、Zendeskの管理画面でLINEを通じた顧客対応を実現。Shopify経由のLINE友達との連携も可能にした。さらに、Zendeskのナレッジベースを利用してフォーム上に大容量ファイルを添付し、外部サーバーにアップロードする仕組みを開発。審査データや入稿データなど、顧客がアップロードしたファイルは、フォーム経由でZendeskチケット上に通知されるようになっている。チケット内に記入されたURLをたどれば、ファイルの確認も速やかに行える仕組みだ。


(Zendeskパートナー、エクレクト提供)

Zendesk導入の効果

Zendeskの持てる力を効果的に引き出すことで、Cheering ADの運用は大きく変化した。複数のツールに散在していた情報がZendeskに集約され、関係者とのやりとりもZendeskの管理画面から行えるようになり、広告の受注から掲出までのプロセスにおいて、多くの情報やコミュニケーションをZendesk上で一元管理できるようになった。体感値ではあるが、効率化の目標に掲げていた「工数40%削減」は、一定の成果を実感しているという。

同社にとってのZendeskは、もはや単なるカスタマーサポートのためのツールを超え、受注管理やプロジェクト管理の役割までも担い、複数の関係者との間で繰り返されるやりとりを円滑に進めるための基盤となっている点が大きな特徴だ。河原氏が「急速な事業成長の中でも、運用負荷の増加を抑えながら対応できる基盤が整いつつある」と言うとおり、増加する注文に対応しながら安定した運用を実現できる体制づくりが進んでいることは、大きな成果の一つといえる。

今後の展望

Zendeskを中心に作り上げてきた仕組みを、今後は広告業界特有の旧態依然とした商習慣が残る社内にも拡げていきたいとしている。「たとえば、メールではなく、関係者がよりスムーズにコミュニケーションできる方法があることに目を向けてほしいのです。作業と呼ばれる仕事に多くの時間を取られるのはあまりにももったいないので、価値創出につながる仕事により多くの力を注ぐためにも、Zendeskの良さを知ってほしいと考えています」と江部氏。同氏も、Zendeskのさまざまな機能の活用を通じて、20年来仕事のやり方が変わっていないことに気づかされた一人だ。

さらなる自動化を追求する同社は、AIの活用にも関心を寄せる。返信文の自動生成や、チケットの要約、入稿データの審査など、すでに具体的な検討も進んでいる。江部氏は、「サービスの成長に伴い、お客様のニーズもより多様化しています。
AIを使ってラクをしたいのではなく、お客様の声を拾いやすくするなど、満足度向上につながる活用のあり方を考えていきたいのです」と説明する。

社内に対しても、社会に対しても、「心躍る、新常識をうむ。」ための挑戦に終わりはない。次は、どんな新常識で新しい価値を創り出すのか。その中心で変革を支えるZendeskの役割も進化し続けていく。


株式会社ジェイアール東日本企画 未来事業推進局「Cheering AD」プロジェクトリーダー 河原 千紘 氏
株式会社ジェイアール東日本企画 未来事業推進局「Cheering AD」プロジェクトサブリーダー 江部 恭子 氏