更新日: 2026年4月29日
問い合わせ管理システムの選び方ガイド
「対応漏れや二重対応が頻繁に起きる」
「誰がどの問い合わせを対応中なのか把握できない」
「チャネルごとにツールが分かれていて管理が煩雑」
Excelや共有メールでの運用では、こうした問題が起きやすくなります。問い合わせ件数が増えるほど確認や転記の手間が膨らみ、返信までの時間も長くなる傾向にあります。
問い合わせ管理システムを導入すれば、メール・電話・チャット・SNSなど複数チャネルからの問い合わせを一か所に集約し、対応状況をチーム全体で共有できます。届いた問い合わせは個別に記録され、担当者の割り当てやステータス管理によって対応漏れを仕組みで防止できます。
この記事では、2026年最新の問い合わせ管理システム15選を比較し、それぞれの強みや特徴、選び方のポイントを解説します。
この記事は2026年2月の情報をもとにZendeskが作成しています。各製品の最新情報は公式サイトでご確認ください。
目次
- 問い合わせ管理システムとは
- 問い合わせ管理システムでできること
- 問い合わせ管理システムの基本機能
- 問い合わせ管理システムのタイプ
- 問い合わせ管理システムの5つのメリット
- 2026年最新の問い合わせ管理システム15選
- 問い合わせ管理システムの失敗しない比較ポイントと選び方
- 問い合わせ管理システムの利用シーン
- 問い合わせ管理システム導入の5ステップ
- Zendeskが問い合わせ管理システムとして選ばれる理由
- Zendeskの問い合わせ管理システム導入事例
- よくある質問
- まとめ
問い合わせ管理システムとは
問い合わせ管理システムとは、顧客や社内からの問い合わせを一元管理し、対応状況の可視化や履歴の蓄積を支援するためのソフトウェアです。問い合わせを1件単位で記録・管理する仕組みで、この単位は製品によって「チケット」「ケース」などと呼ばれます。 電話やメール、SNS、Webフォームなど、異なるチャネルから届く問い合わせを一つのシステムに集約して管理・対応でき、対応漏れや二重対応を防げます。担当者間で顧客の情報や対応内容を共有すれば、返信品質のばらつきを抑え、対応スピードの向上にもつながります。また、問い合わせの分類や、担当者への振り分け、返信文作成のサポートなど、問い合わせ管理の業務効率を向上させるためにさまざまな機能を搭載しています。 多くのベンダーが問い合わせ管理システムを提供していますが、対応チャネル、自動振り分け、AI活用などは製品によって異なります。業務効率化や対応品質の平準化といった目的に加え、運用体制や予算も踏まえて、自社に適したシステムを選定することが重要です。 |
問い合わせ管理システムでできること
問い合わせ管理システムを導入すると、問い合わせの「受付→担当割り当て→対応→完了」という一連の流れをひと目で確認できます。
メールや電話、チャット、Webフォームなど複数チャネルからの問い合わせは自動で1件ずつ記録され、一か所に集約される仕組みです。届いた問い合わせは内容や優先度に応じて担当者へ振り分けられ、「誰が何を対応中か」をチーム全員が把握できる状態になります。担当者は過去の対応履歴や顧客情報を確認しながら返信でき、ステータス管理によって未対応・対応中・解決済みの状況もひと目でわかります。
対応プロセス全体を「見える化」することで、Excelで起こりがちな抜け漏れや重複返信などのミスを防ぎ、チーム全体の業務効率向上につながるでしょう。
問い合わせ管理をExcelで管理する場合の問題点
問い合わせ件数が少ないうちはExcelでも対応できますが、件数や担当者が増えると以下のような課題が顕在化します。
- リアルタイム共有が難しい:複数人での同時編集に向いておらず、「誰がどの案件を対応中か」を把握しづらい。対応漏れや二重対応の原因になる。
- データ破損のリスク:ファイルの上書きや同期ミスで、蓄積した情報が消失する可能性がある。
- 対応履歴の属人化:担当者不在時に過去のやり取りを追えず、顧客に同じ説明を繰り返させてしまう。
- セキュリティの懸念:ファイルをローカルやメールで共有する運用では、情報漏洩リスクが高まる。
Excelでの運用に限界を感じたら、問い合わせ管理システムへの移行を検討するタイミングかもしれません。
問い合わせ管理システムの基本機能
問い合わせ管理システムには、業務効率化と対応品質向上を支える機能が備わっています。代表的な機能は以下のとおりです。
- 一元管理機能:メール・電話・チャット・Webフォームなど複数チャネルからの問い合わせを一か所に集約する。
- ステータス管理機能:未対応・対応中・解決済みなど対応状況を追跡し、チーム全体で共有できる。
- 自動割り当て機能:内容や優先度に応じて担当者を自動で振り分ける。
- テンプレート機能:よくある質問への回答を定型文として登録し、回答品質の均一化に役立てる。
- レポート・分析機能:対応件数や解決時間などを可視化し、改善施策の立案に活用できる。
FAQシステムと連携できる製品であれば、対応画面から関連するFAQ記事を参照して回答に活用できるほか、問い合わせ傾向をもとにFAQの追加・改善を進めることで、問い合わせ件数の削減にもつなげられます。
問い合わせ管理システムのタイプ
問い合わせ管理システムは、対応チャネルの範囲や機能の特性によって大きく3つのタイプに分けられます。メール・電話・チャット・SNSなど幅広いチャネルを一元管理できる「マルチチャネル対応タイプ」、メールやチャットなど特定チャネルに強みを持つ「特定チャネル特化タイプ」、問い合わせ対応に加えて顧客情報の管理まで担える「顧客管理一体タイプ」です。
自社の問い合わせチャネルや業務範囲に合わせて、適切なタイプを選ぶことが導入成功のポイントになります。
マルチチャネル対応なタイプ
メール・電話・チャット・SNS・Webフォームなど、複数のチャネルからの問い合わせを一つの画面で管理できるタイプです。顧客が利用するチャネルが多様化している企業や、チャネルごとにツールが分散して管理が煩雑になっている企業に適しています。
チャネルをまたいだ対応履歴も一元的に確認できるため、「メールで問い合わせた後にチャットで再連絡」といったケースでも、顧客に同じ説明を繰り返させる心配がありません。チャネルを変えても一貫した対応を実現する「オムニチャネル」のサポート体制を構築できる点が、このタイプの大きな強みです。担当者間での情報共有も円滑になるため、誰が対応しても均質な対応品質を維持できます。対応の抜け漏れを防ぎながら顧客体験の向上も目指す企業や、今後チャネル拡大を予定している企業にも向いています。
特定のチャネルに特化したタイプ
メールやチャットなど、特定のチャネルに機能を絞ったタイプです。問い合わせの大半が特定チャネルに集中している企業や、まずは限られた範囲から管理体制を整えたい企業に適しています。
機能がシンプルな分、導入や操作のハードルが低く、比較的安価に利用できる製品が多い点も特徴です。「問い合わせの9割がメール」といった企業であれば、マルチチャネル対応の製品を導入するよりもコストを抑えながら必要十分な管理体制を構築できます。
一方、将来的にチャネルを増やす可能性がある場合は、拡張性も確認しておくと安心です。現状の運用に合った製品を選びつつ、事業成長に伴う変化も見据えて検討するとよいでしょう。
顧客管理も可能なタイプ
問い合わせ対応に加えて、顧客情報の管理機能も備えたタイプです。CRM(顧客管理システム)と一体化した製品や、CRM機能を内包した問い合わせ管理システムがこれに該当します。
担当者は対応画面上で顧客の基本情報や購買履歴、過去のやり取りを確認しながら返信できるため、別のシステムを開いて調べる手間がかかりません。顧客一人ひとりの状況を踏まえた対応が可能になり、パーソナライズされたサポートを提供しやすくなります。
問い合わせ対応と顧客管理を別々のツールで運用している企業や、営業・マーケティング部門との情報連携を強化したい企業に向いています。ただし機能が多い分、導入や運用の設計に時間がかかるケースもあるため、自社の運用体制に合うかを事前に確認しておくことが大切です。
問い合わせ管理システムの5つのメリット
問い合わせ管理システムを導入すると、顧客対応の効率化だけでなく、担当者の負担軽減や対応品質の向上など幅広い効果が期待できます。Excelや共有メールでの管理で生じていた課題の多くは、システム化によって解消可能です。
ZendeskのCXトレンドレポート2026年版では、CXリーダーの81%が「初回問い合わせで問題を解決できないブランドからは顧客が離れる」と回答しています。対応の質とスピードがこれまで以上に求められる中、問い合わせ管理システムは有効な解決策となります。ここでは、導入によって得られる5つのメリットを紹介します。
メールやSNS・チャットを一元管理でき、迅速な対応ができる
問い合わせチャネルが複数に分かれていると、担当者はそれぞれのツールを行き来しながら確認・対応しなければなりません。確認漏れが起きやすく、対応スピードも落ち、顧客体験を損ねる結果につながります。
問い合わせ管理システムを導入すれば、メール・SNS・チャット・電話など異なるチャネルからの問い合わせを一つの画面に集約できます。担当者は複数ツールを開く必要がなくなり、届いた順に効率よく対応を進められる環境が整います。チャネルごとに対応状況を確認する手間も省け、優先度の高い案件から着手しやすくなる点も見逃せません。
顧客側にとっても、どのチャネルから問い合わせても素早く返信が届くことで、安心感や信頼感につながります。対応スピードの向上は、顧客満足度を左右する重要な要素です。
対応漏れ・二重対応が防げる仕組みが作れる
Excelや共有メールでの管理では、「誰がどの問い合わせを対応中か」がリアルタイムで把握しづらく、対応漏れや二重対応が発生しがちです。特に問い合わせ件数が多い時期や担当者が複数いる場合、こうしたミスは起きやすくなります。CXトレンドレポート2026年版でも、消費者の69%が「同じ情報を繰り返し伝えさせられることに強いストレスを感じる」と回答しており、対応漏れや引き継ぎの不備が顧客離れにつながるリスクは明らかです。
問い合わせ管理システムでは、各問い合わせに「未対応」「対応中」「解決済み」などのステータスを設定でき、担当者の割り当て状況とあわせてチーム全体で共有されます。誰がどの案件を対応しているかがひと目でわかるため、同じ問い合わせに複数人が返信してしまう事態を防げます。
未対応のまま一定時間が経過した案件を自動で通知する機能を備えた製品もあり、対応漏れを仕組みで防止できます。問い合わせ管理システムは顧客を待たせず、担当者同士の確認作業も減らせる点で、双方にメリットがあります。
返信の質がそろって、顧客の不満を減らせる
担当者によって回答の内容や言い回しにばらつきがあると、顧客は「前回と違うことを言われた」と不信感を抱きやすくなります。対応品質のムラは、顧客満足度を下げる要因の一つです。結果として、長時間の対応に発展したり、上席へのクレーム報告が必要になったりすることもあります。
問い合わせ管理システムには、よくある質問への回答を定型文として登録できるテンプレート機能が備わっています。担当者はテンプレートをベースに返信を作成できるため、経験の浅いメンバーでもベテランと同等の品質で対応可能です。回答内容が標準化されることで、担当者ごとの品質差を抑えられます。
顧客にとっては、誰が対応しても一貫したサポートを受けられる安心感につながります。担当者にとっても、ゼロから文章を考える負担が減り、対応スピードの向上と精神的な余裕の確保に役立つでしょう。
問い合わせ状況がひと目でわかり、負担が減る
問い合わせ件数が増えてくると、管理者は「今どれくらい未対応があるか」「特定の担当者に負荷が偏っていないか」を把握するだけでも手間がかかります。Excelで管理している場合、状況確認のたびにファイルを開いて集計する作業が必要です。
問い合わせ管理システムでは、ダッシュボード上で問い合わせ件数や対応状況をリアルタイムに確認できます。未対応件数、担当者ごとの対応件数、平均対応時間などが自動で集計されるため、手作業での集計は不要です。負荷の偏りにも早く気づけるため、担当者の割り振りを迅速に調整できます。
担当者にとっても、自分が対応すべき案件が明確になることで、優先順位の判断に迷う時間が減ります。管理者・担当者双方の負担軽減につながり、チーム全体の生産性向上が期待できます。
対応のデータを分析でき、改善点が見える
日々の問い合わせ対応に追われていると、「どの製品に関する質問が多いのか」「対応に時間がかかっている案件の傾向は何か」といった振り返りまで手が回らないことがあります。改善のヒントは対応データの中にありますが、Excelでの手動集計には限界があるのが実情です。
問い合わせ管理システムには、対応件数や解決時間、カテゴリ別の問い合わせ傾向などを自動で集計・可視化するレポート機能が備わっています。データをもとに「特定の製品に問い合わせが集中している」「FAQを充実させれば件数を減らせそうだ」といった改善施策を立案しやすくなる点が強みです。
蓄積されたデータは、サポート部門だけでなく製品開発やマーケティング部門にも共有可能です。顧客の声を全社で活用することで、サービス品質の向上や顧客体験の改善にもつなげられるでしょう。
2026年最新の問い合わせ管理システム15選
問い合わせ管理システムには、対応チャネルや機能によってさまざまな種類があります。ここでは、複数チャネルを統合管理できるマルチチャネル型、メールやチャットに機能を絞った特化型、顧客情報の管理機能も備えた複合型の3カテゴリに分けて15製品を紹介します。自社の対応チャネルや業務フローに合わせて、適したシステムを選定する際の参考にしてください。
製品名 | 特徴 | 無料トライアル | 料金 |
世界10万社以上の導入実績、180億件のデータで訓練されたAI搭載 | あり | 月額:$19〜 | |
国内9,000社以上の導入実績、楽天・Yahoo!ショッピングと連携可能 | あり | 要問い合わせ | |
40か国語以上対応でグローバル展開向け | あり | 月額:$19〜 | |
AIがテンプレートを自動提案、kintone・Salesforceと連携可能 | あり | 月額:0円〜 | |
月額600円〜で導入しやすい、サイボウズ製品との連携に強い | あり | 月額:600円〜 | |
AIがクレームを自動検知、返信下書きを自動作成 | あり | 月額:1,980円〜 | |
最大3段階の承認フロー、オンプレミス導入にも対応 | あり | 月額:5,000円~ | |
1,000万件のメール保存に対応、サーバー二重化で安定稼働 | あり | 月額:15,000円〜 | |
Webチャット特化、顧客の閲覧行動をリアルタイムに把握 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | |
月額3,124円〜の低価格、楽天あんしんメルアドに標準対応 | 要問い合わせ | 月額:3,124円〜 | |
ノーコードで自社専用アプリを構築、200種類以上のサンプルあり | あり | 月額:1,000円〜 | |
顧客データと対応履歴を一画面で管理、AIが返信文を提案 | あり | 月額:3,000円〜 | |
マーケ・営業データと統合、顧客の全体像を把握しながら対応 | あり | 月額:0円〜 | |
ユーザー数無制限で月額9,980円〜の固定料金、中小企業に最適 | 要問い合わせ | 月額:9,980円〜 | |
1IDあたり月額300円、ノーコードでフォーム作成可能 | あり | 月額:2,500円+1ID:300円 |
マルチチャネル可能なシステム
マルチチャネル可能なシステムを利用すると、チャネルごとに別々のツールを使い分ける必要がなくなり、対応履歴を顧客単位で一元化できます。電話で問い合わせがあった顧客が後日メールで連絡してきた場合でも、過去のやり取りを確認しながら対応できるため、顧客に同じ説明を繰り返させる状況を防げます。複数チャネルで問い合わせを受け付けている企業や、今後チャネルの拡大を予定している企業に向いています。
1. Zendesk
Zendeskは、世界10万社以上が導入しているカスタマーサポートプラットフォームです。メール、チャット、電話、SNSなど複数チャネルからの問い合わせを1つの管理画面に集約し、チケット単位で対応状況を把握できます。顧客との過去のやり取りを一元管理できるため、担当者が変わっても一貫した対応が可能です。
180億件を超えるサポートデータを活用したAIエージェント機能を搭載しており、問い合わせへの自動応答や担当者への回答候補の提示に対応しています。1,500以上のアプリやインテグレーションが提供されており、既存システムとの連携も柔軟に行えます。14日間の無料トライアルで導入前に操作感を確認できます。
機能と特徴 | 料金 | 無料トライアル |
メール・電話・チャット・SNS・Webフォームを一画面で一元管理 | 月額: $19/エージェント(Support Teamプラン、年払いの場合) | あり |
2. メールディーラー
メールディーラーは、株式会社ラクスが提供する問い合わせ管理システムです。累計9,000社以上に導入されており、メール、電話応対メモ、LINE公式アカウント、チャット、楽天R-Messe、Yahoo!ショッピングなど複数チャネルからの問い合わせを1つの画面で管理できます。
受信した問い合わせは「新着」「返信処理中」「対応完了」といったステータス別のタブに自動で振り分けられ、対応状況をリアルタイムで共有できます。対応中のメールには自動でロックがかかるため、二重返信を防止できます。顧客のメールアドレス横のマークをクリックすると過去の対応履歴が時系列で表示され、担当者が変わっても円滑に引き継げます。
機能と特徴 | 料金 | 無料トライアル |
メール・電話・LINE・チャット・楽天R-Messe・Yahoo!ショッピングを一元管理 | 月額・初期費用:要問い合わせ | あり |
出典: メールディーラー
3. Freshdesk
Freshdeskは、世界50,000社以上に導入されているクラウド型の問い合わせ管理システムです。メール、電話、チャット、LINE、SNSなど複数チャネルからの問い合わせをチケットとして一元管理できます。受信した問い合わせは自動でチケットに変換され、優先度の設定や担当者への振り分けが行えます。問い合わせのやり取りをチームで共有することで、対応漏れを防止できます。
FAQやナレッジベースの作成機能を備えており、顧客の自己解決を促進できる点が特徴です。またAIによるFAQ自動提案機能で問い合わせ数の抑制にも対応しているほか、ノーコードで複雑なワークフロー設定が可能です。40か国語以上の多言語にも対応しており、グローバル企業でも活用されています。
機能と特徴 | 料金 | 無料トライアル |
メール・電話・チャット・LINE・SNSからの問い合わせをチケット管理 | 月額: | あり |
出典: Freshdesk
4. Re:lation
Re:lationは、メール、電話、LINE、チャット、問い合わせフォームなど複数チャネルからの問い合わせを1つの画面で一元管理できるクラウド型システムです。対応状況を可視化でき、担当者の割り当てや問い合わせの自動選別にも対応しています。対応漏れやミスを防ぐ仕組みと属人化を解消する機能により、チーム全体での対応品質向上が図れる点が強みです。
AIを活用した機能も搭載しており、チャットボットがナレッジを参照して問い合わせ対応を効率化できます。FAQによる顧客の自己解決促進にも役立つほか、kintoneやSalesforceなど外部サービスとの連携にも対応しているため、既存の業務フローへの組み込みも容易です。
機能と特徴 | 料金 | 無料トライアル |
メール・LINE・電話・チャット・問い合わせフォームを一元管理 | 月額:15,000円〜 | あり |
出典: Re:lation
特定のチャネル特化なシステム
メールやチャットなど、特定のチャネルに特化した問い合わせ管理システムを紹介します。対応チャネルを絞ることで機能がシンプルになり、導入や運用のハードルを下げられます。マルチチャネル対応のシステムと比べて低コストで始められるケースが多く、まずはメール対応から効率化したい企業や、特定チャネルの問い合わせ量が圧倒的に多い企業に適しています。必要に応じて外部ツールと連携し、対応範囲を広げることも可能です。
5. メールワイズ
メールワイズは、サイボウズが提供するメール共有システムです。お問い合わせのメールを複数人で分担して対応でき、メール1通ごとに担当者や処理状況を設定できます。対応状況が一覧で把握できるため、対応の抜け漏れを防止できます。件名や差出人などの条件を指定して、担当者を自動で割り当てる機能も備えています。
メールだけでなく電話や訪問の履歴も記録でき、顧客ごとにすべてのやり取りを時系列で確認できます。ほかにもテンプレート機能で対応品質の均一化が図れたり、集計レポート機能で対応状況をグラフ化することも可能です。kintoneとの連携にも対応しており、顧客情報とメール対応履歴を一元管理できます。
機能と特徴 | 料金 | 無料トライアル |
各メールに「未処理」「処理中」「処理済み」などのステータスを設定 | 月額: | あり |
出典: メールワイズ
6. yaritori
yaritoriは、メールを中心とした問い合わせ対応を効率化するクラウド型のシステムです。届いた問い合わせにはステータスや担当者を設定でき、誰がどこまで対応しているかをチーム内で共有できます。各メールにはチャット機能が紐づいており、返信方針の相談をシステム内で完結できるため、別ツールへの切り替えが不要です。
AIを活用した支援機能も搭載されており、返信文の下書き作成やテンプレートの提案を自動で行えます。クレームの検知や文面の翻訳、敬語表現への変換といった機能も利用可能です。LINE公式アカウントとの連携に対応しているほか、SlackやChatworkへの通知設定もでき、既存の業務フローに組み込みやすい設計になっています。
機能と特徴 | 料金 | 無料トライアル |
メールごとに「未対応」「対応済み」などのステータスを設定 | 月額:1,980円〜/ユーザー | あり |
出典: yaritori
7. WEBCAS mailcenter
WEBCAS mailcenterは、届いたメールやWebフォームからの問い合わせをサーバ上でまとめて扱えるシステムです。対応の進み具合に応じてメールが自動でフォルダ分けされるため、未着手の案件を見落としにくくなります。編集を始めたメールには自動でロックがかかり、他の担当者が同時に返信してしまう事態を防げます。
送信前に内容をチェックする承認フローは最大3段階まで組めるため、新人や外部スタッフの対応も管理しやすくなっているのが特徴です。さらに過去のやり取りはワンクリックで呼び出せるため、担当が変わった場合でも経緯を素早く把握できます。問い合わせ件数や担当者ごとの対応件数をレポートとして出力できるため、業務量の偏りを把握して改善につなげることも可能です。
機能と特徴 | 料金 | 無料トライアル |
ステータス管理で対応状況を可視化 | 月額: | 要問い合わせ |
8. mi-Mail
mi-Mailは、届いたメールを複数の担当者で共有しながら対応を進められるシステムです。画面構成は一般的なメールソフトに近いため、初めて使うスタッフでも操作に迷いにくく、教育にかかる時間を抑えられます。保存できるメール件数は1,000万件と大容量で、蓄積されたデータが増えても検索や読み込みが重くなりにくい設計です。
サーバーを二重化した構成を採用しており、障害が起きた場合でも自動で切り替わるため業務を止めずに済みます。よく使う回答文をあらかじめ登録しておく機能や、顧客向けのFAQを作成する機能も標準で搭載されています。メルマガなどの一斉配信にも対応しており、本文中に宛名や会社名を差し込むことも可能です。
機能と特徴 | 料金 | 無料トライアル |
1,000万件のメール保存に対応し快適な動作を維持 | 月額: | あり |
出典: mi-Mail
9. KARTE Talk
KARTE Talkは、Webサイト上で顧客と1対1の会話ができるチャット機能です。チャットだけでなくメールやSMS、LINEなど複数の手段を通じて顧客と接点を持てます。問い合わせには「対応中」「返信待ち」「対応済み」といったステータスを付けられ、担当者の割り当てもできるためチームでの運用に適しています。
よくある質問へのFAQを最初に案内し、解決しない場合だけ有人チャットにつなぐ流れを作れるため、担当者の負担軽減につながります。あらかじめ登録した定型文を呼び出せるほか、受付時間外には自動で応答メッセージを返す設定も可能です。また対応内容にラベルを付けて分類すれば、過去のやり取りを検索する際にも役立ちます。
機能と特徴 | 料金 | 無料トライアル |
柔軟に編集できるチャット/FAQテンプレート | 月額・初期費用:要問い合わせ | 要問い合わせ |
出典: KARTE Talk
10. 問いマネ
問いマネは、複数人でのメール対応を前提に設計されたブラウザベースのシステムです。インターネットにつながれば場所を選ばず操作できるため、外出先での確認や返信にも対応しやすくなっています。受信したメールは関連するやり取りがまとまって表示され、経緯を追う手間が省けます。
対応の進み具合や担当者、優先度をメールごとに記録でき、チーム内での情報共有に役立ちます。ちょっとした申し送りを書き込める欄も用意されており、口頭での伝達を減らせます。返信文のひな形には宛先や件名などを差し込める仕組みがあり、入力作業を効率化できます。経験の浅いスタッフが書いたメールを上長が確認してから送る運用も可能です。
機能と特徴 | 料金 | 無料トライアル |
「未処理」「保留」などのステータスを表示 | 月額: | 要問い合わせ |
出典: 問いマネ
顧客管理も可能なシステム
問い合わせ対応だけでなく、顧客情報の管理まで、一つのシステムで行えるツールを紹介します。顧客の属性や過去の購買履歴、対応履歴などを紐づけて管理できるため、担当者が変わっても一貫した対応がしやすくなります。対応と顧客管理を別々のツールで行っている場合、情報の転記や照合に手間がかかりますが、これらを統合することで業務の効率化が見込めます。CRMとしての活用を視野に入れている企業に適しています。
11. kintone
kintoneは、ノーコードで自社の運用に適した問い合わせ管理アプリを構築できるシステムです。受付日時や担当者、進捗状況などの管理項目を柔軟にカスタマイズでき、チーム全体で対応状況を把握することで重複対応や抜け漏れを防ぎます。顧客情報と対応履歴を関連づけて管理できるため、過去のやり取りを確認しながら対応を進められます。蓄積されたナレッジをもとにAIが返信内容を生成する機能があり、経験の浅い担当者でも一定の品質を維持しやすい設計です。問い合わせの傾向をグラフで可視化できるほか、添付ファイルの中身まで検索できる全文検索機能を備えており、モバイル端末からのアクセスにも対応しています。
機能と特徴 | 料金 | 無料トライアル |
ノーコードで問い合わせ管理も顧客管理も作成可能 | 月額: | あり |
出典: kintone
12. Salesforce Service Cloud
Salesforce Service Cloudは、電話・メール・チャット・SNSなど複数の窓口から届く問い合わせを統合管理できるシステムです。顧客ごとの購買履歴や過去の対応記録を画面上でまとめて確認でき、状況を把握したうえでやり取りを進められます。担当者のスキルや稼働状況に応じて案件を自動で振り分ける機能を備えており、対応の偏りを防ぎやすい設計です。
蓄積されたナレッジからAIが関連記事を提案したり、返信文を生成したりする機能もあり、経験の浅いスタッフでも円滑に対応を進められます。AIによる対応内容の要約機能を備えているほか、顧客向けFAQをWebサイトとして公開することも可能です。
機能と特徴 | 料金 | 無料トライアル |
電話・メール・チャット・SNSなど複数チャネルを一元管理 | 月額: | あり |
13. HubSpot Service Hub
HubSpot Service Hubは、CRMと連携したカスタマーサービス向けのシステムです。メールやチャットなど複数チャネルからの問い合わせをチケットとして一元管理でき、対応状況をチーム全体で共有できます。マーケティングや営業部門のデータも統合されているため、顧客の全体像を把握したうえで対応を進められます。得意分野に応じて適切な担当者へ自動で振り分ける機能があり、対応の偏りや漏れを防ぎやすい仕組みです。AIが返信文の候補を提示したり、やり取りの内容を要約したりする機能もあり、対応時間の短縮に貢献します。よくある質問への回答をナレッジベースとして公開し、顧客が自分で解決できる環境を整えることも可能です。
機能と特徴 | 料金 | 無料トライアル |
メールやチャットなどオムニチャネル対応 | 月額: | あり |
14. Customa!
Customa!は、従業員5〜100名規模の中小企業に適したクラウド型CRM・SFAシステムです。顧客情報や見込み客の管理に加え、見積書・請求書の作成、契約管理、日報作成といった営業支援機能まで幅広くカバーしています。顧客ごとの問い合わせ履歴をデータベース化できるほか、回答事例を蓄積して社内で共有する機能も備えており、対応品質の均一化に役立ちます。顧客向けのポータルサイトを開設し、問い合わせ窓口として活用することも可能です。パソコンだけでなくスマートフォンやタブレットからも操作でき、外出先からの情報確認にも対応しています。利用人数に関係なく月額固定で導入できるため、全社員でシステムを共有しやすい料金体系となっています。
機能と特徴 | 料金 | 無料トライアル |
顧客の状況・対応履歴をデータベース化して一元管理 | 月額: | あり |
出典: Customa!
15. WaWaD-Be
WaWaD-Beは、顧客情報や商談の進捗、問い合わせ履歴といった社内のさまざまなデータを集約できるクラウド型データベースです。入力フォームの項目や必須設定を自由に調整できるため、専門的なプログラム知識がなくても、自社の業務に適したデータベースを構築できます。問い合わせやクレームの内容を記録してチームで共有することで、対応ノウハウの蓄積に役立てられます。フォローしている項目が更新された際に通知を受け取れる「気づき機能」を備えており、重要な変更を見逃しにくい仕組みです。閲覧や編集の権限を細かく設定できるため、情報の取り扱いにも配慮されています。蓄積したデータはCSV形式で書き出せるので、Excelなどで集計や分析を行うことも可能です。
機能と特徴 | 料金 | 無料トライアル |
顧客管理・案件管理・問い合わせ・クレーム管理機能を搭載 | 月額: | あり |
出典: WaWaD-Be
問い合わせ管理システムの失敗しない比較ポイントと選び方
問い合わせ管理システムは多くの製品があり、機能や価格帯もさまざまです。「導入したものの自社の運用に合わなかった」「必要な機能が足りなかった」という失敗を避けるためには、比較検討の段階で押さえておくべきポイントがあります。
製品の知名度や価格だけで判断せず、自社の課題や運用体制に合った製品を選ぶことが大切です。導入後の定着や活用度にも大きく影響するため、事前の確認は欠かせません。ここでは、製品選定で確認すべき7つの比較ポイントを解説します。
タイプで選ぶ
問い合わせ管理システムには「マルチチャネル対応タイプ」「特定チャネル特化タイプ」「顧客管理一体タイプ」の3種類があります。自社がどのタイプに該当するかを見極めることが、製品選定の第一歩です。
複数チャネルで問い合わせを受けている、または今後チャネルを増やす予定があるならマルチチャネル対応タイプが適しています。問い合わせの大半がメールに集中しているなら、特定チャネル特化タイプでも十分対応できるでしょう。営業やマーケティング部門との連携を強化したい場合は、顧客管理一体タイプが候補になります。
現状の問い合わせチャネルと件数を棚卸しし、将来の運用も見据えてタイプを選ぶと、導入後のミスマッチを防げます。
対応チャネルで選ぶ
タイプを決めた後は、自社が利用している問い合わせチャネルに対応しているかを具体的に確認します。「マルチチャネル対応」とうたっていても、製品によって対応範囲は異なるためです。
メール・Webフォームは多くの製品がカバーしていますが、LINE・Instagram・X(旧Twitter)などのSNSや、ビジネスチャットとの連携は製品ごとに差があります。電話対応についても注意が必要で、問い合わせ管理システムの標準機能には含まれていない製品も少なくありません。電話での問い合わせが多い場合は、システム内で電話対応まで完結できるかを確認し、対応していなければ別途コールセンターシステムの導入を検討する必要があります。
自社で利用しているチャネルに対応していなければ、結局は別のツールを併用することになり、一元管理のメリットが薄れてしまいます。現時点で使っていないチャネルでも、今後導入する可能性があれば候補に含めておくと安心です。問い合わせ経路を洗い出したうえで、漏れなく対応できる製品を選ぶことが重要です。
料金・コストで選ぶ
問い合わせ管理システムの料金体系は、製品によって異なります。1ユーザーあたりの月額料金が設定されている製品が多いですが、プランによって利用できる機能に差がある場合もあるため、自社に必要な機能がどのプランに含まれるかを確認することが大切です。
比較の際は月額費用だけでなく、初期費用の有無やオプション機能の追加料金も確認しましょう。「基本料金は安いが、必要な機能がすべてオプション扱いだった」というケースも珍しくありません。年間契約と月額契約で料金が変わる製品もあるため、契約期間による違いも把握しておくと安心です。
価格だけで判断するのではなく、導入によって削減できる工数や対応品質向上の効果とあわせて費用対効果を検討することが重要です。無料トライアルがあれば、実際に試してから判断できます。
操作性・使いやすさで選ぶ
どれだけ機能が充実していても、担当者が使いこなせなければ導入効果は半減します。操作に手間取ると対応スピードが落ち、結果として顧客を待たせることにもつながりかねません。
管理画面が直感的に操作できるか、日常業務で頻繁に使う機能へすぐアクセスできるかといった点は、実際に触ってみないとわからない部分です。無料トライアルやデモを活用し、現場の担当者に操作感を確認してもらうことをおすすめします。
導入後の定着を左右するのは、管理者だけでなく日々システムを使う担当者の評価です。ITリテラシーにばらつきがあるチームでは、マニュアルを見なくても操作できるシンプルさが求められます。操作性の良し悪しは、長期的な運用コストにも影響する重要なポイントです。
サポート体制で選ぶ
問い合わせ管理システムは導入して終わりではなく、運用しながら改善を続けていくものです。トラブル発生時や設定変更が必要になった際に、どのようなサポートを受けられるかは重要な比較ポイントになります。
確認すべき点は、サポート窓口の対応時間や問い合わせ手段(メール・電話・チャット)、日本語でのサポート対応の有無などです。海外製品の場合、日本語ドキュメントの充実度やサポートの対応言語は事前にチェックしておきましょう。
導入時のオンボーディング支援や、担当者向けのトレーニングを提供している製品もあります。社内にシステム導入の経験が少ない場合や、スピーディに運用を立ち上げたい場合は、こうした支援体制が整っている製品を選ぶと安心です。
必要機能で選ぶ
問い合わせ管理システムは製品ごとに搭載機能が異なります。基本的なチケット管理やステータス管理はほとんどの製品に備わっていますが、自動化やAI、権限設定、分析といった機能は対応状況に差があるため、自社に必要な機能を明確にしたうえで比較することが大切です。
たとえば、問い合わせ内容に応じた自動振り分けや、AIによる回答候補の提示機能があれば、担当者の負担を軽減できます。チームの役割に応じて閲覧・編集権限を細かく設定できる機能は、情報管理の面で重要です。対応状況を把握できるレポート・分析機能は、改善活動に欠かせません。
「あれば便利」ではなく「なければ困る」機能を優先し、必要十分な機能を備えた製品を選ぶと、コストと使い勝手のバランスが取りやすくなります。
ツール連携で選ぶ
問い合わせ管理システムは単体で使うだけでなく、他のツールと連携させることで業務効率をさらに高められます。自社で利用中のツールと連携できるかどうかは、導入前に確認しておきたいポイントです。
たとえば、FAQシステムと連携すれば、対応画面から関連する記事を検索して回答に引用できます。CRM(顧客管理システム)との連携で顧客情報を参照しながら対応でき、CTI(電話システム)との連携で着信時に顧客情報を自動表示させることも可能です。SlackやMicrosoft Teamsなどのビジネスチャットと連携できれば、新規問い合わせの通知を見逃すリスクが減ります。
既存ツールとの連携が円滑に進まないと、手作業での転記や画面の切り替えが増え、導入効果が薄れてしまいます。連携可能なツールの一覧やAPI提供の有無を事前に確認しておきましょう。
問い合わせ管理システムの利用シーン
問い合わせ管理システムは、顧客からの問い合わせ対応だけでなく、社内からの問い合わせ管理にも活用できます。「カスタマーサポート部門で導入するもの」というイメージが強いかもしれませんが、実際には総務や情報システム部門など社内向けの問い合わせ窓口でも効果を発揮します。
対応履歴の蓄積やステータス管理といった基本機能は、問い合わせの発生元が社外でも社内でも同様に役立ちます。ここでは代表的な2つの利用シーンを紹介します。
カスタマーサポート
ECサイトやSaaS、金融サービスなど、顧客との接点が多い業種では、問い合わせがメール・チャット・SNS・Webフォームと複数の窓口に届きます。チャネルごとに管理していては全体像が見えず、対応の抜け漏れにつながりかねません。
問い合わせ管理システムを導入すれば、全チャネルの問い合わせを集約・記録し、一つの画面で対応状況を把握できます。優先度や担当者の割り当てを明確にすることで、チーム内の連携も円滑になります。
顧客との過去のやり取りや購入履歴を確認しながら返信できるため、何度も同じ内容を聞き返す必要がなくなり、顧客の負担も軽減されます。繁忙期は自動振り分けや定型文を活用し、少人数でも品質を落とさず対応できる体制を構築可能です。
社内問い合わせ管理
総務や情報システム部門には、入退社手続き・備品申請・福利厚生の確認・オフィス設備に関する相談など、社内からの依頼が日々届きます。メールや口頭で受け付けていると「誰に頼んだか忘れた」「担当者が休みで進まない」といった状況が生まれやすく、依頼する側・対応する側の双方にストレスがかかります。
問い合わせ管理システムで依頼をチケット化すれば、内容・担当者・期限がセットで記録され、対応状況がチーム全体で共有されます。担当者が不在でも別のメンバーが引き継ぎやすく、依頼が埋もれる心配もありません。
対応ルールを標準化することで、特定の担当者に負荷が偏る状況も改善できます。バックオフィス業務の効率化と品質向上を両立させたい企業にとって、有効な活用方法です。
問い合わせ管理システム導入の5ステップ
問い合わせ管理システムは、導入すればすぐに効果が出るわけではありません。自社の課題を整理し、運用ルールを設計したうえで現場に定着させることで、はじめて本来の効果を発揮します。
準備不足のまま導入を進めると、「設定が現場の運用に合わない」「担当者が使いこなせない」といった問題が起きやすくなります。ここでは、導入を成功させるための5つのステップを解説します。
Step1:目的設定と現状分析
最初に取り組むべきは、導入の目的を明確にすることです。「対応漏れをなくしたい」「対応スピードを上げたい」「問い合わせ件数を削減したい」など、解決したい課題を具体化し、達成度を測るKPIも設定しておきます。
あわせて、現状の問い合わせ状況を分析します。チャネル別の件数、問い合わせが集中する時間帯や曜日、よくある問い合わせ内容などを把握することで、システムに求める機能や運用設計の方向性が見えてきます。
この段階を曖昧にしたまま進めると、「導入したが効果が測れない」「現場の課題とシステムの機能がかみ合わない」といった事態を招きやすくなります。関係者へのヒアリングや既存データの集計を通じて、現状を正確に把握することが導入成功の土台になるでしょう。
Step2:システム選定と設計
システムを選定したら、問い合わせの受付方法と分類ルールを設計します。この段階で整理しておくことで、導入後の運用が円滑になります。
問い合わせ内容を整理するためのカテゴリとタグを決めることが最初の作業です。「製品に関する質問」「請求・支払い」「技術的なトラブル」など、自社の問い合わせ傾向に合った分類を設計します。優先度の基準も明確にしておけば、対応順の判断に迷いがなくなります。
Webフォーム・電話・チャットといったチャネルごとの受付導線も整理が必要です。どのチャネルからの問い合わせがどのように登録されるかを明確にしておかないと、一部の問い合わせがシステムに反映されず、管理対象から漏れてしまう恐れがあります。
Step3:運用ルールの整備(分類・担当割当・テンプレート)
システムの設定と並行して、運用ルールを整備します。ルールが曖昧なままだと、担当者ごとに対応がばらつき、システム導入の効果が薄れてしまいます。
特に整備すべき項目は、担当割り当ての基準、ステータスの定義、エスカレーションのフローです。「この内容は誰が担当するか」「どの状態を対応中とするか」「何時間経過したら上席に報告するか」といった点を明文化しておきます。
SLA(サービスレベル目標)の設定も重要です。「初回返信は受付から2時間以内」「解決までの目標は24時間以内」など、具体的な数値で基準を定めることで、対応品質の維持と評価がしやすくなります。
運用ルールはドキュメント化し、関係者全員がいつでも参照できる状態にしておくことが定着への第一歩です。
Step4:導入・テスト・教育
運用ルールが固まったら、システムの導入と現場への展開を進めます。効率化のための仕組みづくりと、担当者のトレーニングを並行して行う段階です。
よく使う操作をワンクリックで実行できるマクロや、顧客の自己解決を促すFAQを作成します。受付確認メールの自動送信、問い合わせ内容による自動分類、対応完了後のアンケート送付など、自動化できる業務は積極的にシステムに任せる設計にしておくと、担当者の負担を軽減できます。
本番稼働前にはUAT(ユーザー受け入れテスト)を実施し、想定どおりに動作するかを確認します。管理者・担当者などロール別にトレーニングを行い、操作方法や運用ルールを周知することも欠かせません。準備を十分に行うことで、稼働後の混乱を最小限に抑えられます。
Step5:運用開始と継続改善
準備が整ったら本番稼働を開始します。ただし、運用開始がゴールではありません。実際に使い始めてから見えてくる課題も多いため、継続的な改善が重要です。
ダッシュボードを活用し、対応件数・初回返信時間・解決までの時間・顧客満足度といったパフォーマンス指標を定期的にチェックします。数値の推移を追うことで、ボトルネックや改善すべきポイントが明確になります。
現場の担当者からフィードバックを収集することも欠かせません。「この分類は使いづらい」「テンプレートを追加してほしい」といった声を拾い、運用ルールやシステム設定に反映させていきます。導入直後は週次、安定してきたら月次など、レビューの頻度を決めて改善サイクルを回すことで、システムの活用度と効果を高められます。
Zendeskが問い合わせ管理システムとして選ばれる理由
Zendeskは世界10万社以上が導入するカスタマーサポートプラットフォームです。問い合わせ管理に必要な機能を網羅しながら、企業規模や業務内容に合わせた柔軟な運用が可能な点が支持されています。
スタートアップから大企業まで幅広い導入実績があり、事業の成長に合わせてスケールできる拡張性も強みです。ここでは、Zendeskが問い合わせ管理システムとして選ばれる7つの理由を紹介します。
複数チャネルの問い合わせを一元管理できる
Zendeskはメール・電話・チャット・SNS・Webフォームなど、あらゆるチャネルからの問い合わせを一つの画面で管理できます。チャネルごとに別のツールを開く必要がなく、担当者は効率よく対応を進められます。
届いた問い合わせは自動でチケット化され、ステータスや担当者の割り当て状況がリアルタイムで共有されます。「誰がどの案件を対応中か」がひと目でわかるため、見落としを仕組みで防止できます。
管理者にとっても、チャネルを横断した対応状況の可視化は大きなメリットです。どのチャネルに問い合わせが集中しているかを把握しやすく、人員配置の最適化やチャネル戦略の見直しに活用できます。
対応履歴・顧客情報をまとめて確認できる
Zendeskでは、対応画面上で顧客の基本情報や過去のやり取りを確認しながら返信できます。別のシステムを開いて検索する手間がなく、必要な情報にすぐアクセスできる環境が整っています。
顧客がいつ・どのチャネルで・どんな内容を問い合わせたかが時系列で表示されるため、経緯を把握したうえで的確な対応が可能です。担当者が交代しても引き継ぎの負担が少なく、顧客に「前回も説明したのに」と感じさせる事態を防げます。
外部のCRMや受注管理システムとの連携にも対応しており、購入履歴や契約情報といったデータをZendesk上に表示させることも可能です。顧客一人ひとりの状況を踏まえたパーソナライズされた対応を実現でき、顧客満足度の向上につながるでしょう。
チーム規模に合わせて拡張できる
問い合わせ管理システムを導入しても、事業の成長とともに機能が足りなくなったり、逆に過剰なスペックで使いこなせなかったりするケースは少なくありません。Zendeskは、スタートアップから大企業まで幅広い規模に対応できる柔軟な設計が特徴です。少人数のチームで始めて、問い合わせ件数やチャネルの増加に応じてプランや機能を追加できます。
外部ツールとの連携も充実しており、1,500以上のアプリが提供されているため、自社の業務フローに合わせた拡張も容易です。APIを活用すれば、既存システムとの連携や独自のカスタマイズも実現できます。導入時の初期設定もシンプルで、数時間で本番運用を開始できるケースもあり、成長フェーズに合わせて段階的に活用の幅を広げていけます。
対応フローをルール化しやすく、属人化を防げる
担当者ごとに対応の進め方が異なると、引き継ぎに時間がかかったり、対応品質にばらつきが生じたりする原因になります。Zendeskでは、問い合わせの内容や優先度に応じて適切な担当者へ自動で振り分けるルーティング機能を搭載しています。担当者のスキルや対応状況をもとに割り当てを行うため、特定の人への負荷集中も防ぐことが可能です。
また、よくある問い合わせへの返信文やアクションをあらかじめ登録しておけるマクロ機能も備わっており、ワンクリックで定型対応を適用できます。対応方法が標準化されることで、新人でもベテランと同じ水準の対応がしやすくなり、チーム全体の品質安定につながるでしょう。こうしたルールや自動化の設定は管理画面から行えるため、業務フローの変更にも柔軟に対応できます。
FAQやチャットボット・AIエージェントと連携できる
問い合わせ対応の効率化には、顧客が自分で疑問を解決できるセルフサービスの仕組みも欠かせません。ZendeskはFAQサイトやヘルプセンターを構築できるナレッジベース機能を備えており、よくある質問への回答を顧客自身が検索できる環境を整えられます。
さらに、AIエージェントをナレッジベースに接続すれば、導入初日から問い合わせ対応の一部を自動化することも可能です。AIエージェントは顧客からの質問に対して自律的に回答し、複雑な内容は担当者へ引き継ぐ設計になっています。対応が自動化されることで、担当者はより複雑な問い合わせに集中でき、顧客も待ち時間なく回答を得られます。ナレッジベースは40以上の言語に対応しているため、海外拠点を持つ企業や多言語でのサポートが必要な場合にも活用できます。
AI機能が充実している
Zendeskは、カスタマーサポートに特化したAI機能を幅広く搭載しています。たとえば、AIが問い合わせ内容をもとに優先度や感情、言語を自動で判別し、適切な担当者へ振り分けることが可能です。
対応中は、AIが過去の類似チケットやナレッジベースから関連情報を提示し、返信文の提案も行います。担当者は提案を確認しながら対応を進められるため、経験の浅いメンバーでも円滑に業務を進められます。また、通話内容の文字起こしや要約も自動で行われ、対応後の記録作業を大幅に削減できます。
こうしたAI機能は180億件を超える実際のサポート対応データをもとにトレーニングされており、導入初日から精度の高い支援を受けられる点も強みです。AI活用によって担当者の負担を軽減しながら、対応スピードと品質の両立を実現できます。
応対品質の管理ができる
カスタマーサポートの品質を維持・向上させるには、対応内容を定期的に評価し、改善につなげる仕組みが必要です。しかし、手作業での品質チェックには限界があり、すべてのやり取りを確認することは現実的ではありません。Zendesk QAは、AIが顧客とのやり取りを自動で評価・分析する機能を備えており、全件を対象に品質チェックを行えます。
解約リスクが高い対応やエスカレーションが必要な案件を自動で検出するため、問題のある対応を見落とす心配がありません。評価結果をもとに担当者へのコーチングも行いやすくなり、チーム全体の対応品質を底上げできます。さらに、AIエージェントによる自動対応も評価対象に含まれるため、有人・無人を問わず一貫した品質管理が可能です。
Zendeskの問い合わせ管理システム導入事例
日本で最も歴史ある旅行会社として知られる株式会社日本旅行は、コロナ禍後の旅行需要回復に伴い、東京コールセンターだけで1日あたり3,000〜4,000件の問い合わせが寄せられる状況に直面していました。メール対応では個々のオペレータが自分のPCで対応する体制だったため、問い合わせ内容や対応状況がセンター内で十分に共有できていなかった点も課題でした。
同社は2022年11月にZendeskを東京コールセンターへ導入。メールの問い合わせをZendeskに集約したことで、対応状況や履歴をセンター全体で共有できる体制が整いました。あわせてFAQページとチャットボットを整備した結果、年間13万件以上あった電話着信数は翌2023年に約8万件まで減少し、40%近い削減を達成しています。
成果を受けて2024年1月から全国5ヶ所のコールセンターへ展開を拡大。Zendesk AIの活用も進め、初回解決時間は導入直後の151分から2025年には78分へと48%短縮されています。より詳しい背景や効果は、下記ページからご覧ください。
よくある質問
まとめ
問い合わせ管理システムは、複数チャネルからの問い合わせを一元管理し、対応漏れや二重対応を防ぐための仕組みです。Excelや共有メールでの運用に限界を感じている企業にとって、業務効率化と対応品質の向上を両立できる有効な選択肢となります。
製品を選ぶ際は、以下のポイントを確認しておくと失敗を防げます。
- 自社の問い合わせチャネルに対応しているか
- 必要な機能が標準で備わっているか
- 現場の担当者が無理なく操作できるか
- 既存ツールとの連携が可能か
- 事業の成長に合わせて拡張できるか
Zendeskは、これらの要件を幅広くカバーできる問い合わせ管理システムです。複数チャネルの一元管理、AIによる対応支援、1,500以上のアプリ連携など、規模や業種を問わず柔軟に活用できます。14日間の無料トライアルで実際の操作感を確かめられるため、まずは試してみてはいかがでしょうか。

Zendeskの問い合わせ管理画面