株式会社マクニカ アルティマ カンパニー

メールでのコミュニケーションを可視化、
アサインの流動化と業務負荷の平均化で
顧客満足度を向上

  • 導入製品

社内カンパニー制を敷くマクニカの事業体の一つ、マクニカ アルティマ カンパニーは、担当者のスキルや負荷状況に左右されない質の高いカスタマーサポートを目指してZendesk Supportを導入。メールサポートを効率化して対応の遅れや漏れを防ぐとともに、「技術商社」としての強みを増している。

Zendeskソリューション導入の背景と課題

国内外の大手電機・電子機器メーカーをはじめとする企業に、半導体、電子デバイス、ネットワーク関連機器、ソフトウェアなどの高付加価値製品とサービスを提供する株式会社マクニカ。1972年の創業以来、技術の深化とともに技術サポートに力を注いできたマクニカは、「技術商社」という新しい商社像を強みとして、顧客企業のビジネス価値の最大化に努めている。また、社内カンパニー制を敷き、専門性と独立性の高い事業展開を行う。

そのマクニカの5つあるディビジョンカンパニーの一つが、株式会社マクニカ アルティマカンパニー(以下、アルティマ)である。2017年1月、国内半導体事業の組織再編にあたり、マクニカが子会社の株式会社アルティマを吸収合併する形で1カンパニーとしての活動を開始した。近年は、技術商社としての強みを継承する既存のビジネスに加え、IoT/AI、自動運転、サービスロボットなど、最先端技術を主眼においた新しいビジネスモデルの開発にも取り組む。

アルティマのカスタマーサポートを担うのは、顧客先で技術提案および支援を行うFAE(Field Application Engineer)部門と、FAEのバックエンドサポートを行うAE(Application Engineer)部門だ。これまで、顧客ごとにサポート担当者をアサインしてきた同社が、サポート基盤の変革に乗り出した背景には、IoT市場などへの参入を背景に顧客の裾野が拡大してきたことにある。

株式会社マクニカ アルティマ カンパニー 技術統括部 応用技術4部課長の後藤拓哉氏は、「一人で十数社~数十社を担当することが増え、リソースの懸念が出てきたのです。突発的な案件が発生したときに瞬間的な負荷の変動に対応できず、顧客対応が遅れる場面も見られるようになり、担当者のアサインの流動化を図り、業務の負荷を平均化する必要性を感じていました」と説明する。また、「メールの履歴をトラッキングするとなると、キャッチアップに多大な時間を要します。途中で件名が変更されていたりすると、それこそ、どこがボールを握っているのかわかりません」と語るように、中心的なチャネルであるメールでのコミュニケーションは、周囲との連携や履歴のトラッキングにおいて効率が悪く、対応漏れの課題も抱えていた。

 

Zendeskが選ばれた理由

業務を効率化しつつ、顧客満足度の高いサポートを実現するためには、担当者のスキルや負荷状況に左右されることなく、チーム全体で高品質なサポートを維持できる仕組みが欠かせない。この点を重視した後藤氏は、カスタマーサポートの基盤に相応しいプラットフォームの検討を開始。半年にわたるテスト期間を経て、Zendesk Supportの導入を決めた。

重視したのは、従来どおり顧客とのメールでのコミュニケーションを継続できること、プラットフォームの運用に専門技術が要らないこと。さらに、事業の特性上ネットワーク製品を取り扱うことに配慮し、監査ログやシングルサインオンなどのセキュリティ機能への対応も必須要件となった。

「Zendeskでは、メールでの問い合わせがすべてチケット化され、担当者個人ではなく、チームとしての対応が可能になります。また、カスタマーサポートに特化したクラウドプラットフォームである点や、GUIベースでさまざまな設定変更がシンプルに行える点はもちろん、自動化とトリガの機能には特に期待しました。実は、この2つが採用の決め手になったと言っても過言ではありません」と後藤氏は評価する。

株式会社マクニカ アルティマ カンパニー

株式会社マクニカ アルティ マカンパニー
技術統括部 応用技術4部 課長
後藤 拓哉氏

 

Zendesk導入の効果

2016年の導入当初は、後藤氏のチームを中心とする15名程度で運用を開始したが、2017年8月には、同様の課題を抱える他チームにも展開。現在、複数チームの約40名がZendesk Supportを運用している。その活用方法は大きく2つ。1つは、FAEによる日々のメールサポートをZendeskに集約。もう1つは、AEによるダイレクトサポートの実現である。従来はFAEが顧客窓口を担っていたが、Zendeskを介してAEが直接回答できるようにしたことで、応答時間が短縮され、FAEは技術提案を通じた市場開拓や売上拡大という重要なミッションにも注力できるようになった。

また、導入前から期待を寄せていた自動化とトリガの機能については、「導入後、最も重宝している」として、「チケットがオープンしたまま暫く経過している、質問をもらっているのに応答できていない、数時間誰もチケットを取っていないなど、これらの条件を満たしたチケットについては、レポートが自動的に上がってきます」と後藤氏。

こうして、お客様の不満の原因となる非効率な運用は、Zendeskの導入を機に大きく改善された。解決までの時間は約1割削減され、顧客満足度98%(回答率70%弱)、顧客ロイヤルティを測るNPS®(Net Promoter Score)は67ポイントと、業界標準よりも非常に良い結果が出ている。一方で、チケットごとの進捗管理や、顧客とのやりとりの時系列での確認、負荷状況に合わせた担当者のアサインなどが大幅に効率化されており、管理者の満足度も高い。

「Zendeskでは、すべての問い合わせに番号が付与されチケット化されるため、対応漏れの心配はなくなります。ビューを見れば、現在の対応状況が一目瞭然。チケットを一覧表示させ、最終更新日付で表示順を入れ替えることもできるため、長期間にわたり応答していないといった事態を回避できます。マネージャーにとっても部下のフォローがしやすくなり、マネージメント工数が3割ほど削減された実感があります」(後藤氏)

さらに、Zendeskが社内だけでなく、同社の顧客にも活用されている点が興味深い。Zendeskでは、特定の企業から届くチケットに閲覧権限を付与して組織内で情報共有できるほか、必要に応じてチケット番号を伝えることで、顧客の組織内でも情報共有を促すことができるのだ。

現在は一部のチームでの運用に留まっているが、今後は他チームにもZendeskの活用を広げたい考えだ。テスト導入から3年が経ち、多くのメリットを実感しつつある今、後藤氏は「以前の環境にはもう戻れない」として、こう続ける。「事業規模が拡大しつつあるなか、このままチームごとにデータベースを分けていると、管理コストが膨らむばかりか機会損失にもつながりかねません。同じプラットフォーム上でコミュニケーションできれば、当社の強みにもつながっていくはずです」

ナレッジベースの活用や、問い合わせ内容の分析、エンジニア間の情報共有環境の構築など、残された課題に対し、Zendeskで手に入れた機能をどう活用していくのか。技術商社としての誇りを胸に、さらなる顧客満足度向上への取り組みに力が入る。

「Zendeskでは、すべての問い合わせがチケット化されるため、対応状況が一目瞭然。長期間にわたり応答していないといった事態を回避できます。マネージャーにとっても部下のフォローがしやすくなり、マネージメント工数が3割ほど削減された実感があります。」

– 後藤 拓哉氏技術統括部 応用技術4部課長