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一人ひとりのマーケターに寄り添うために 改善のヒントはZendeskの中にあり

SATORI株式会社
「回答の効率とスピードを高めるためには、リクエストに対する初回のレスポンスが質問にならないようにすることが重要です。すべての情報が1か所に蓄積されているZendeskにこそ、さらなる改善へのヒントがあります」

上野 順一郎氏

マーケティング営業部 オンラインサポートグループ リーダー
- SATORI株式会社

マーケティングオートメーション(以下、MA)ツール「SATORI」を提供するSATORI株式会社は、2015年の創業当初からZendesk Supportを導入。マーケターの成果に寄り添うSATORIにとって、Zendeskなしでのサポート対応は考えられないほど、あって当たり前のサポート基盤として定着している。複雑化かつ増加するお客様からの問い合わせにも、より速く、より正確に、よりシンプルに対応していくために、Zendeskの機能を駆使したさまざまな改善が続いていく。

Zendeskソリューション導入の背景と課題

「あなたのマーケティング活動を一歩先へ」をミッションに掲げ、その実現に向け「もっとも進んだマーケティング実践企業であり続ける」ことを目指すSATORI株式会社。社名でもある自社開発の国産MAツール「SATORI」は、創業以来、顧客とSATORI社員みずからが活用し、共に試行錯誤を積み重ねるなかで成長。今や700社を超える企業が導入し、国産MAツールとして認知度No.1* を誇るまでになった。その圧倒的な強みは、日本で働くビジネスパーソンにとって使いやすいユーザーインターフェイスはもちろんのこと、実名リードだけでなく、まだ個人が特定できないリード(匿名リード)への適切なアプローチを可能にする「アンノウンマーケティング機能」だ。


SATORI株式会社
マーケティング営業部 オンラインサポートグループ リーダー 
上野 順一郎氏

さらにもう1つ、多様かつ多忙なマーケターを支える上で欠かせないのが充実のサポート体制である。SATORIでは、顧客への支援サービスをカスタマーサポートではなく「カスタマーサクセス」と表現。単なる受け身のサポートではなく、顧客が自社のサービスを利用することで得られる「成功」へ向けて、共に歩む存在になることを意味する。実際のところ、サブスクリプションビジネスを展開するSATORIにとって、カスタマーサポートは生命線と言っても過言ではない。サポートが十分でなかった時期に解約率が高まった苦い経験もあった。そんな反省から、2017年にはカスタマーサクセス部門を設置。「SATORI」サービスを活用するなかで生じる課題へ先回りし、顧客と伴走することで、”マーケティング活動を一歩先へ”進めるためのカスタマーサクセスプログラムを提供している。用意しているコンテンツは契約企業向けのハンズオンセミナーやユーザー会、導入後のオンラインMTGなど、その内容は多岐にわたる。

その1つが、オンラインサポート「SATORIサポートセンター」である。オンラインで寄せられる問い合わせは、機能の使い方から、製品仕様の確認、具体的な活用方法、マーケティング施策の相談まで多岐にわたり、件数にして月間約300件。MAツールの特性上、複雑な問い合わせも多く、課題解決までに日数を要するケースも少なくない。さらには、導入企業数の増加に比例して日々の問い合わせ数も増加傾向にあるという。それに伴い、オンラインのサポートチームのメンバー採用も急務として進めてきているものの、込み入った問い合わせに対して的確な回答ができるようになるまでのトレーニングにも時間を要するという実情がある。複雑な問い合わせに充分対応できるだけのメンバー育成を重視しているからではあるが、実際に専任担当として換算できるメンバーを急速に増やすことは難しく、リソースはまだまだ十分ではないのだという。

Zendeskが選ばれた理由

早い段階からカスタマーサクセスの重要性を認識していたSATORIでは、創業とほぼ同じタイミングでZendesk Supportを導入している。入社時にはすでにZendeskの運用が定着していたというSATORI株式会社 マーケティング営業部 オンラインサポートグループの上野 順一郎氏は、「仮に、これをメールで対応せよと言われたら無理でしょう。チケットの管理はもちろん、サービスレベルアグリーメント(SLA)の遵守状況の確認、社内レビュー、メンバーとの連携など、メールでは難しいことばかりです」と強調する。

それでも「まだまだ宝の持ち腐れ」と語るように、同社がZendesk Supportの活用に本腰を入れ始めたのは、創業4年目を迎えた2019年。全社を挙げて業務改善に取り組んだのがきっかけである。サポートチームメンバーが増えたタイミングであり、「それまではオンラインサポートグループのすべての業務をごく限られたリソースで担当していたのですから、業務の効率化が急務だったのも当然です。業務のあり方と同時にZendeskの使い方も改めて見直しました」と上野氏は振り返る。

Zendesk導入の効果

サポートチームメンバーも増強され、少しずつサポート業務の効率化が進み出したSATORIでは、「社内メモ」と呼ばれるZendesk Supportのメモ機能が大活躍している。1件のサポートリクエストに複数人で対応することも多いため、メンバー間での引き継ぎに社内メモを活用。これだけなら一般的な使い方であるが、新しいメンバーへのトレーニングに重要な役割を果たしている。

たとえば、新しいメンバーが作成した回答をシニアメンバーがチェックする際、なぜこの回答を作成したのか、社内メモに残されたその理由を確認。さらにシニアメンバーがその回答を変更した場合は、なぜ変更したのかを同様に社内メモに残すという流れだ。こうすることで、新人教育の効率化と回答スピードの向上を同時に目指すことができる。「シニアメンバーが常に横についているわけにはいきませんから、新しいメンバーが自分自身で学習できる環境は非常にありがたいですし、メンバーの成長に欠かせません」と上野氏。

Zendesk Support 「社内メモ」
Zendesk Support 「社内メモ」

さらに、1つの画面上で顧客との具体的なやりとりや、過去のチケット、社内の共有事項を時系列で一覧できるため、新しいメンバーに限らず、過去のやりとりや「SATORI」の利用期間、機能理解度などを踏まえて、回答の粒度や表現を変えるといったきめ細かな対応を実現している。

一方、SATORIでは、カスタマーサクセスの一環としてオンラインマニュアルの充実化にも取り組んでいる。Zendesk Guideで構築したFAQサイトで、各機能の設定方法や新機能の活用例、よくある質問への回答を公開。新機能のリリース時や仕様の変更時のほか、特定の内容について問い合わせが多い、表現がわかりにくい、といった点を抽出し、アップデートをかけている。定期的に見直しをかけるというよりは、他部門とも連携しながら、気づいた人が問題提起し随時改善を行っている。

今後の展望

上野氏は、「選ばれ続ける企業でいるためには、引き続き『効率化』と『リソースの増強』が課題」とした上で、「業務改善という観点ではある程度のインパクトを与えることができましたが、さらに問い合わせ対応の改善が進んだ段階で、たとえば外部ツールとの連携など、改めてインパクトの大きい改善に着手したいと考えています。その際には、我々自身がユーザーとして使用している『SATORI』とZendeskの連携も選択肢のひとつになるでしょう」と展望する。実現すれば、契約更新が間近に迫っている顧客に対して優先的にアプローチしたり、オンボーディング中の顧客には一から丁寧に手順を説明したり、より優れたエクスペリエンスの提供が可能になる。

直近では、「回答の効率だけでなく精度を上げるためにマクロ機能も一層活用していきたい」とするほか、ナレッジキャプチャーアプリによる回答効率の向上とFAQサイトの充実、問い合わせフォームの改修なども予定している。「機能をきちんと理解しながら、ベストな形を模索しているところです。特に問い合わせフォームは、お客様の回答の手間を軽減しつつ、いかに調査に最低限必要な情報を網羅するかが重要です。やりとりを一回減らすだけでも、回答時間はかなり短縮されるはず。まずは、問い合わせに対する初回のレスポンスが質問にならないようにすることですね」と上野氏。Zendeskの生産性向上パック(アドオン機能)を利用して、動的フォーム生成を実現することで、顧客からのさまざまなリクエストタイプに応えていく考えだ。

FZendesk Support マクロ機能
Zendesk Support マクロ機能


国内認知度No.1から、満足度No.1へ。「お客様のパートナー」として一人ひとりのマーケターの成果に向けて伴走するSATORI自身もまた、マーケティングのプロの名にかけて、次の成果に向けて日々進化を続けている。

*1 2019年5月SATORI調べ