進化を止めない柔軟なサポート基盤を味方に
シームレスで一貫性のある顧客体験を提供

国内最大級の保険比較サイト「保険市場」を運営する株式会社アドバンスクリエイト。アウトバウンドによる顧客へのアプローチにZendesk Supportを活用。SNSなどのシステムと連携することで、マルチチャネルでの顧客コミュニケーションを一元管理し、シームレスな顧客体験を実現している。

導入製品

国内最大級の保険比較サイト「保険市場」を運営する株式会社アドバンスクリエイトは、アウトバウンドによる顧客へのアプローチにZendesk Supportを活用。LINEやFacebookメッセンジャー、既存の顧客管理システムと連携することでマルチチャネルでの顧客コミュニケーションを一元管理し、シームレスな顧客体験を実現している。

Zendeskソリューション導入の背景と課題

「人とテクノロジーを深化させ進化する会社」を標榜し、保険ビジネスの概念を変える販売戦略で新たな保険流通市場を創造する株式会社アドバンスクリエイト。1995年の設立以来、各家庭へのポスティングや各種マスメディア、インターネットなどを中心に顧客開拓を行い、2002年4月に上場。2003年1月には日本最大級の総合保険比較サイト「保険市場(ほけんいちば)」をリニューアルオープンし、2004年1月より個人向けの保険ショップ「保険市場」を開設するなど、「保険市場」を統一ブランドとして、保険にかかわるあらゆる情報とサービスを提供する「金融情報サービス業」を展開している。

株式会社アドバンスクリエイト

写真左から
株式会社アドバンスクリエイト ECプロダクト本部 DCコンタクトセンター DC5課長 中村 南氏
株式会社アドバンスクリエイト OMO営業本部 インシュアテック推進室長代行 秋山 俊氏

複数の保険会社と連携することで乗合代理店における各種手続きの簡素化を可能にする共通プラットフォームシステム「Advance Create Cloud Platform」や、保険証券をスマートフォンで撮影してクラウド上で管理できる便利なアプリ「folder」を自社開発するなど、独自のテクノロジーとノウハウを活用した新たなサービスの創出にも意欲的だ。こうしたチャレンジの一つひとつが保険業界全体にもたらす影響力も大きい。

その根底にあるのは、顧客本位の業務運営である。いかにして顧客の負担を減らし、利便性を高めて心地よい顧客体験をお届けできるか。何をおいてもこの観点は外せない。「顧客の利便性が第一。現場は二の次」と言い切るのは、株式会社アドバンスクリエイト OMO営業本部 インシュアテック推進室長代行 秋山 俊氏だ。消費者のニーズが多様化し、一方的な営業が通用しない時代に、顧客の時間を拘束してしまう電話メインの対応から、テキストによるコミュニケーションへのシフトを考えた理由もここにある。株式会社アドバンスクリエイト ECプロダクト本部 DCコンタクトセンター DC5課長の中村 南氏は、「最近のお客様は、電話よりテキストのコミュニケーションが好まれる傾向にあります。特に電話がなかなかつながらないようなお客様の場合、テキストなら関係を継続できますし、電話だけでは連絡しきれなかったようなお客様とつながることもできます」と説明する。

同社は、Webサイトから資料請求をした顧客に電話をかけ、対面での保険相談窓口につなげる「スピードコール」を実施してきた。このアウトバウンド業務に使用してきたチャネルを、SMSやLINE、Facebookメッセンジャーなどにも広げるにあたって、スピードコールに代わるコミュニケーションを一元化するツールを探していたという。

Zendeskが選ばれた理由

スマートフォンの普及も手伝って、チャネルの選択肢は格段に広がっている。「メールは一方通行で終わりがち。会話を成立させるためには、SMSやLINE、Facebookメッセンジャーなど、お客様が日常的に使い慣れていて、かつ対話を成立させるための双方向のやりとりに適したチャネルが必要でした。そこで、顧客が都合のよいチャネル、タイミングで当社にアクセスできる環境を整えると同時に、顧客とのやりとりを一元的に蓄積していく仕組みを探していたのです。そのときに出会ったのがZendeskでした」と秋山氏。

当時はLINEを使ったチャットシステムを利用していたが、チャネルをLINEに限定してしまうことは顧客接点を自ら狭めてしまうことになる。マルチチャネルでの顧客コミュニケーションを一元管理できること。これがZendesk導入の一番の決め手となった。一方で、システム観点では、「進化する会社」に追従できる仕組みが不可欠となる。やりたいことを実現できる柔軟性を確保するためには、パッケージ化された製品ではなく、カスタマイズできることが重視された。

Zendesk導入の効果

一般的にカスタマーサポート業務の大半は、顧客からの問い合わせを受け身で待つ「インバウンド」タイプだが、アドバンスクリエイトの場合は、企業側から顧客にアプローチする「アウトバウンド」タイプをメインにZendeskを活用している。

Zendeskでチケットが起票されるパターンとして、具体的には大きく2つある。1つは、資料請求のあった顧客に対して、電話、LINE、SMSでメッセージを送信した時。もう1つは、LINEの公式アカウントに友だち登録している顧客から保険相談などの問い合わせが入った時。特に、前者はあまり例を見ない珍しい使い方である。メッセージの送信と同時に起票されたチケットは、送信後すぐに「解決済み」となり、顧客からなんらかのレスポンスがあると再オープンされる。

ここから店舗での保険相談のアポイントを獲得するまでには、20~30回やりとりするケースも少なくない。熱量の高い顧客であればその日のうちにアポイントを獲得できることもあるが、数日かかる場合は担当者が途中で変わることになる。また、質問内容に応じてしかるべき担当者にエスカレーションされることもある。しかし、「Zendeskで一元管理できているから、担当者が変わっても大きな影響はない」として、中村氏はこう続ける。

LINE上の会話をZendesk Supportで管理

「顧客管理システムと連携することで、当社の契約者なのか、以前ご相談をいただいたお客様なのかといった情報がZendeskの中で瞬時に把握できます。もちろん、お客様がレスポンスしたメッセージのタイトルや、過去のチャットのやりとりなどもすべて履歴として追えるので、それらの情報をベースにどう対応すべきかを適切に判断できます。」

こうしてアポイントが取れたら、面談者としてアサインされた営業部門の担当者もまた、過去のやりとりの履歴を見ながらベストな接客を実現できる。以前は顧客管理システム側にやりとりの全履歴を貼り付けて共有していたためメンテナンスの負荷が高く、現場から改善を求める声もあったという。
「当社は保険代理店ですが、担当制を敷いていません。担当者が変わるごとに、同じことを何度も繰り返し質問すれば不信感につながります。チケットの内容を全員が閲覧できるようにしているのは、誰もが同じように対応できることを目指しているからです」と秋山氏は語る。実際、アウトバウンドでのアプローチから実店舗での保険相談に至るまで、チャネルや担当者に関係なくコミュニケーションを一貫させ、シームレスな顧客体験を実現している。

今後の展望

効率化は同社にとっても重要なテーマではあるが、ただ闇雲に完全自動化を目指すつもりはない。顧客本位であることを大前提に、できる限り人による対応を選択しつつ、現場の課題はテクノロジーできちんと解決しようという姿勢がアドバンスクリエイトらしい。そして、進化に追従できる柔軟性を兼ね備えたZendeskだからこそ、日々試行錯誤しながら改善を重ねていくことを可能にしてくれている。

「Zendeskでさえ想定していない使い方を実現するのが我々の目標です」と笑う秋山氏の言葉には、先進テクノロジーを駆使して新サービスを創出し、保険業界の“当たり前”を塗り替えてきたプライドが覗く。近い将来、同社が自社開発した保険証券管理アプリ「folder」でもZendeskを活用していく計画だという。自由度の高いZendeskをどこまで深化させ、アドバンスクリエイトはどう進化していくのか。容易には想像できないからこそ興味深い。

「LINEやFacebookメッセンジャーなど、顧客が都合のよいチャネル、タイミングで当社にアクセスできる環境を整えると同時に、そこで発生したやりとりを一元的に蓄積・共有できる仕組み。それがZendeskでした」

– 秋山 俊氏OMO営業本部 インシュアテック推進室長代行