“可視化”と“変えていける柔軟性”を強みに、サポート業務の100%テレワークを実現

テレワークプラットフォームを提供するe-Janネットワークスでは、業務の効率化を目的に導入したZendeskが、図らずもサポート部門の100%テレワークを可能にした。単にクラウドソフトウェアであるだけでなく、サポート業務全体をリアルタイムに可視化できるZendeskが、テレワーク導入の障壁を取り除いた。

e-Janネットワークス株式会社

「Zendeskは、テレワーク環境下においてお客様とサポート担当者の信頼関係をつなぐプラットフォームとも言える存在です。サポート業務の全体像を可視化すると共に、今起こっていることの原因を探り、あるべき姿へと”変えていける柔軟性”を備えたZendeskは大きな強みです。」

三井 智博氏

取締役
- e-Janネットワークス株式会社

Zendeskソリューション導入の背景と課題

お客様に「これe-Jan!(いいじゃん)」と言い続けてもらうためにチャレンジを続けるe-Janネットワークス株式会社。主な事業内容は、働き方改革の推進に欠かせないテレワークプラットフォーム「CACHATTO(カチャット)」および関連製品の企画・開発・販売だ。CACHATTOは、会社で使っているメールやスケジュールなどの業務リソースに外出先や自宅から安全にアクセスできるサービスであり、独自のセキュリティ技術をはじめとした高い商品力が評価され、この分野で国内トップシェア*を維持している。
*出典:https://www.cachatto.jp/product/merit/record.html

同社では、新型コロナウイルス感染拡大動向を踏まえ、社員とその家族、および顧客とビジネスパートナーの安全・健康確保を最優先し、2020年4月の緊急事態宣言の発令に先んじ、同年2月末より全社員による100%テレワークへ移行。宣言解除後も、テレワークを「これe-Jan!」と言える状態に昇華すべく、在宅勤務を中心とした新しい働き方「e-Jan! Work Style」を自社で実証しながら日々の業務に取り組んでいる。

テレワークプラットフォームを提供する企業として、新型コロナウイルス感染拡大以前からテレワークを推進する動きはあったが、すべての部門・業務にテレワークを強いるのは難しいとの見方も存在していた。その「難しい」とされた業務の一つがサポート業務だったが、業務効率の改善を目的に導入したZendeskが、図らずも100%テレワークを大きく後押しすることになった。

Zendeskが選ばれた理由

同社は、CACHATTOの契約者向けテクニカルサポート業務を電話とメールで行っている。これはZendesk導入前から変わらないが、以前は起票作業を手作業に頼っていたためにサポート部門の業務負荷とそれに伴う心理的ストレスの増大を懸念していたという。e-Janネットワークス株式会社 カスタマーサクセスグループ リーダーの小泉順一氏はZendeskの導入経緯をこう振り返る。

「長らく既存のチケット管理ツールは電話やメールと連携できておらず、問い合わせを受けたあとに、必ず手作業でチケットを起票する必要がありました。特に電話での対応は、メールに比べチケットの起票に時間を要する傾向があり、課題を感じていました。お客様へのサポート品質を向上するためには、サポート業務の全体像をリアルタイムで正確に把握し、課題を炙り出す必要があります。そこで、チケットの起票を自動化できる新たなツールが必要と考え、検討を進める中でZendeskと出会いました。Zendeskはサポートチャネルに関係なく自動でチケットを起票でき、お客様とのすべてのやりとりを記録できます。これまでさまざまなツールを試してきましたが、最も当社の業務内容とマッチしていて導入しやすい印象でした。」

こうしてZendeskの導入が決定し、本格的に稼働したのが2020年2月下旬。同時期、世間では新型コロナウイルス感染拡大によるロックダウンの可能性も囁かれる中、同社は全社でのテレワーク移行を判断。しかしこの時点では、テクニカルサポートメンバー全員がテレワークを実施できる体制ではなかったという。

テレワークが続くオフィス

テレワークが続くオフィス

Zendesk導入の効果

同社は、緊急事態宣言が発令された4月7日の数日前(4月3日)に、テクニカルサポートメンバー全員によるテレワークを実現する。これまで「難しい」とされてきたサポート部門の100%テレワークを実現できたのは、Zendeskを導入していたからに他ならない。テレワークへの移行にあたって一番のネックとなったのが電話対応だったが、業務形態を変えるだけで解決できたのは、Zendeskがあってこその成果だ。e-Janネットワークス株式会社 カスタマーサクセスグループ サブリーダーの平野悠介氏は、「お問い合わせは原則としてWebフォーム経由での受け付けとし、電話でのお問い合わせについてはすべて自動応答による受電対応としました。サポート担当者はチケット上に記録されたお客様のボイスメールを確認し、内容に応じて電話を折り返すかメールで返信するかを選択するという流れです」と説明する。

電話での問い合わせには、Zendeskのコールセンターシステムを活用

電話での問い合わせには、Zendeskのコールセンターシステムを活用

契約者向け情報提供サイトであるCACHATTOサポートサイトとZendeskをAPIで連携することで、問い合わせをしてきた顧客の情報が即座に把握できるだけでなく、顧客とのすべてのやりとりをZendesk上で一元管理できるため、すぐに対応できない場合の引き継ぎやエスカレーション先との連携も円滑化された。「以前は担当者間で、あそこに書いてあるよとか、メールで連絡したよといったやりとりが発生していましたが、アサイン先を変えるだけで済むので助かっています。この点だけでも非常に効率化された実感があります」と小泉氏。

CACHATTOサポートサイトとZendeskを連携し、効率化を実現

CACHATTOサポートサイトとZendeskを連携し、効率化を実現

一方で、日々Zendesk上に蓄積されていく情報はエクスペリエンスの改善に生かされている。たとえば、毎朝のオンラインミーティングでは、チーム内でのナレッジ共有を欠かさない。共有しておくべき情報がある場合はチケットにフラグを立てておくと、後から一覧で抽出しやすく、速やかに確認できる。

共有すべきチケットがすぐにわかる

共有すべきチケットがすぐにわかる

また、Zendeskで作成しているヘルプページについても、顧客に発信すべき情報をミーティングなどで精査し、小まめなメンテナンスにつなげている。さらに、Zendeskアカウントを持たない営業部門や開発部門には、ライトエージェント機能を使ってチケットの閲覧権限を付与。部門間の情報連携が改善され、リモートでもコミュニケーションが取りやすくなった。

Zendeskのヘルプセンター構築機能を使って作成したヘルプページ

Zendeskのヘルプセンター構築機能を使って作成したヘルプページ

e-Janネットワークス株式会社 取締役 三井 智博氏は、「Zendeskは、テレワーク環境下においてお客様とサポート担当者の信頼関係をつなぐプラットフォームとも言える存在です。Zendeskでサポート業務の実態が可視化されると同時に、お客様の評価も見えるようになりました。業務状況の可視化により明らかになった課題に対して、日々メンバーと議論しながらさまざまなチャレンジを進めています。新たな要件に応じて”変えていける柔軟性”を備えたZendeskは大きな強みとなっています」と評価する。

Zendeskを通じて定量的に現状や問題を分析できるようになり、「なんとなく大変」「なんとなくうまくいっている」といった曖昧さを排除できたことは、経営陣への定期的な報告にも役立っている。また、従業員の働き方が見えにくいテレワークにおいて、サポート担当者のパフォーマンスを適正に評価する仕組みづくりも進みつつある。Zendeskでの対応実績はそのための有効なアウトプットだ。

今後の展望

「2020年度は、チケットの滞留時間の短縮を目標に、Zendeskのログを分析しながら取り組んできました。その成果として、チケットの滞留件数が大幅に削減できています。2021年度は、次のステージとして、今生じている問題の原因にフォーカスしていこうとしています。そもそもなぜ問い合わせが生じたのか、その理由を分析、共有することでお客様へのサービス品質の向上に全社を挙げて取り組んでいく考えです」と三井氏。

さらなる業務の効率化に向けては、電話対応においてサードパーティ製アプリケーションを使ったボイスメールの自動テキスト化を検証中であり、これによるお客様への初動時間のさらなる短縮を目指している。また、Zendeskによる分析データの視覚化にも高い期待が寄せられている。同社によれば、テレワーク成功の鍵は「業務の可視化」だという。「『テレワークにより見えない』ことによるマネジメントとスタッフ間の不安を解消する上で『業務の可視化』は今後ますます重要となるでしょう」と三井氏。業務実態を把握、可視化すれば、自ずと課題もメンバーで共有される。課題の改善サイクルを回して好循環を生み続けるために、Zendeskが果たす役割は大きい。