株式会社茨城ロボッツ・スポーツエンターテインメント

Zendeskで実現した
「ファンの声を拾う仕組み」
ソーシャルメディアとの連携で
問題解決がスピードアップ

  • 導入製品

プロバスケットボールチームを運営する株式会社茨城ロボッツ・スポーツエンターテインメントは、Zendesk Support導入を機に、各チャネルに分散していたファンの声を一元管理。ソーシャルメディア上に飛び交うファンの声を拾い、試合中のリアルタイムな問い合わせ対応や問題解決にも活用している。

Zendeskソリューション導入の背景と課題

男子プロバスケットボールリーグの2部リーグに所属するチーム「茨城ロボッツ」。クラブ発祥の地であるつくば市が「ロボットの街」を推進していることから、「つくばロボッツ」として親しまれてきたが、2016年7月にホームタウンを水戸市・つくば市を含む茨城県全域にしたことから現在の名称に変更された。

株式会社茨城ロボッツ・スポーツエンターテインメント様

(写真左から)
株式会社茨城ロボッツ・スポーツエンターテインメント 代表取締役社長 山谷 拓志氏
株式会社茨城ロボッツ・スポーツエンターテインメント 総務担当 水野 愛理子氏

その後も順調な成長を続けるなかで、2019年4月には、水戸市がホームアリーナとしての使用をサポートする5,000人収容可能な「アダストリアみとアリーナ」がオープン。9月のシーズン開幕を前に、街を挙げて勝利の気運が高まりつつある。2019-20シーズンのスローガンは「B2制覇B1昇格に向けて一丸となって走り抜く」という意味を込めた「RUN as ONE」。ブースターとも呼ばれる多くの熱狂的ファンを味方につけて、B2制覇B1昇格を狙う。

アダストリアみとアリーナ

茨城ロボッツにとって、共に戦い、共に歓喜の瞬間を分かち合い、チームを支え続けるファンの存在は、まさに成長の原動力である。チームの運営会社である株式会社茨城ロボッツ・スポーツエンターテインメント 総務担当の水野 愛理子氏自身も、実は現役のブースターだ。「一ファンとしても、茨城ロボッツのことを嫌いになってほしくない、ファンはずっとファンで居続けてほしいという強い思いがあります。ですから、一人ひとりがどの程度の熱量で、どんなことを感じ、何を期待しているのかを深く理解し、求められているベストな回答を用意することが最も重要な使命だと考えています。クレームも宝の山。そこにある本当の意味を読み解いて改善につなげる必要があります」と水野氏。多くの人を惹きつけるチームの魅力は、こうした真摯な姿勢が支えている。

もちろん、ファンの声を拾う仕組みがもともとあったわけではない。ファンからの意見や問い合わせは、メールや電話、公式サイトのフォーム、Facebook、Twitterなど、さまざまなチャネルから入ってくるが、以前はチャネルごとにアサインされた別々の担当者が対応していた。しかも、記録を残しておらず、ナレッジとして蓄積されていない。これでは複数のチャネルにファンの声が分散されてしまい、ヌケモレのリスクも高まってしまう。一方で、ヘルプセンターが機能していないために、調べれば簡単に解決できる単純な問い合わせも多く、電話対応で本来の業務が止まってしまう状況もあった。そこで着目したのがZendesk Supportだった。

Zendeskが選ばれた理由

検討のきっかけは、あるイベントに登壇したZendeskが「ファンの声を拾う仕組み」に言及したこと。「これだ!と思いましたね」と振り返る株式会社茨城ロボッツ・スポーツエンターテインメント 代表取締役社長の山谷 拓志氏は、「スポーツビジネスはステークホルダーが多く、問い合わせの内容も多種多様です。試合のせいで道路が渋滞しているとか、声援がうるさいなど、チケットの購入者ではないお客様からお叱りの声をいただくこともあります。スポーツチームというだけで一般企業以上に注目を浴びてしまうので、悪い噂はあっという間に拡散されてしまい、ファン同士にも悪影響を及ぼしかねません」と説明する。

しかし、多岐にわたる問い合わせやクレームを少ないリソースで確実に処理するとなると、手作業には限界がある。そこで、ツールの力を借りて交通整理をし、一元管理することで、ヌケモレのない適切な対応を実現する必要があると考えたのだ。同時にZendesk Guideでヘルプセンターを構築し、ファン自身による自己解決率をアップする狙いもあった。

Zendesk導入の効果

「Zendesk Supportの導入目的は、業務量の削減ではなく、ファンの声を確実に拾うことにありました」と水野氏。実際のところ、効率化は進んだが、これまで見えなかったファンの声が可視化されたことで、むしろ業務量は増えている可能性すらある。それでも、「ファンの声を確実に拾う仕組み」を確立できたことに大きな価値があると言える。

その証拠に、試合会場ではZendesk Supportが大活躍だ。広報担当者がTwitterの公式アカウントで投稿した情報はすべてチケットに変換され、ファンがそれに対してつぶやいたりするたびにチケットが更新されていく。会場内にいる水野氏は、Zendeskアプリを使ってモバイルでチケットの内容を確認。応援メッセージに混じっているクレームや問い合わせをすかさずキャッチし、会場に配置されたスタッフと速やかに連携しながら、リアルタイムな問題解決に努めている。

さらに、「問題提起してくださったご本人に返信するだけでは、その人が求めていることに応えたことにはなりません」と水野氏はきっぱり。解決した問題について会場でアナウンスを流すなど、一人のファンの声が会場にいるすべてのファンにとっての問題解決につながったことを伝える工夫も欠かさない。「プライベートで試合を観に行っていても、試合をじっくり楽しめないことも多いですね」と笑う水野氏。その表情はどこか誇らし気でもある。

Zendesk Guideの活用による効果も顕著だ。ホームアリーナとなる「アダストリアみとアリーナ」のオープン時には、会場の問い合わせが増えることを予測して記事を準備した。結果的に、普段は平均50件ほどだったアクセスが2,000件を超えたという。「もしヘルプセンターがなかったらと思うとおそろしいですね。それこそ電話が鳴りやまなかったかもしれません。」(水野氏)

ヘルプセンター画面

ヘルプセンター画面

今後の展望

問い合わせ対応のベースが整い、ここからは、どう生かしていくかが重要なテーマとなる。その一つとして、YouTubeとの連携や分析機能の活用のほか、今後はSalesforceとの連携も視野に入れる。マーケティンググループで管理しているファンクラブやチケット購入者の情報をZendesk上のファンの声にリンクできれば、相手の背景情報を理解した上でのより適切な対応が可能になる。「ファンの数はどんどん増えていくでしょうし、どれだけみなさんの声に応えていけるかがますます重要になってきます」と水野氏。

スポーツによる地方創生はとかくお祭り騒ぎで終わりがちだが、茨城ロボッツが目指すのは、地元での盛り上がりに加えて、東京からも、全国からも人やお金を呼べるクラブチーム。水戸市内に自前の練習場やカフェを持ち、スポーツによるまちづくりに積極的に投資するなど、一般的なスポーツチームにはない取り組みに注力するのもそのためだ。そこにあるのは、人々に喜びや幸せを運ぶエンターテイナーの精神である。

「我々エンタメビジネスを手がける者にとっては、問い合わせ対応ですらエンタメです。人を楽しませることを生業としていながら、つまらないとか、がっかりしたといった状況を作り出してはなりません。言い換えれば、問い合わせ対応ひとつでブランドイメージを高められるということ。試合を観に行きたくなった、茨城ロボッツが好きになったなど、相手をエンターテインできるところまで昇華できれば最高です。そのためにもZendeskをもっともっと使いこなしていきたいですね」

山谷氏の言葉に、チームの未来が見えた。

「エンタメビジネスを手がける者にとっては、問い合わせ対応ですらエンタメです。Zendeskを使って相手をエンターテインできるところまで問題を昇華できれば最高ですね。」

– 山谷 拓志氏代表取締役社長