Zendesk編集部
更新日: 2026年7月12日
通話モニタリングツールとは?
コールセンターはカスタマーサービス組織に定着した仕組みですが、進化は今なお続いており、それを支えるテクノロジーも同様に進化しています。その代表例が通話モニタリングツールです。担当者とスーパーバイザーがライブ通話に耳を傾け、過去の録音から学ぶためのソフトウェアです。新任担当者へのリアルタイム指導や、対応が難航している通話の引き継ぎにも活用されます。
以下では、通話モニタリングツールの概要、導入メリット、機能、選び方を解説します。
ZendeskのCXトレンドレポート2026年版によると、CXリーダーの81%が、「チャネルを問わず、初回問い合わせで問題を解決できないブランドからは顧客が離れる」と回答しており、ライブ通話への即応と品質改善は後回しにできない課題となっています。
本ガイドの内容:
- 通話モニタリングツールとは?
- 【2026年版】通話モニタリングツールおすすめ12選を比較
- 通話モニタリングツールが重要な理由
- 通話モニタリングツールを導入するメリット
- 通話モニタリングのベストプラクティス
- 通話モニタリングツールの主要機能
- 通話モニタリングツールの選び方
- よくある質問
- 通話モニタリングでコールセンター戦略を強化する
通話モニタリングツールとは?
通話モニタリングツールとは、顧客とサポート担当者の通話内容を記録・監視するソフトウェアです。カスタマーサービス部門は一般に、顧客の声を収集し担当者トレーニングに活かす目的で通話を録音します。近年ではAIによって品質保証(QA)のプロセスを自動化し、すべての会話を効率よくレビューする取り組みも広がっています。
録音の作成に加え、通話モニタリングツールにはスーパーバイザーなど他のメンバーが、顧客や担当者に気づかれずライブ通話を聴取できる機能があります(これを通話リスニングと呼びます)。
【2026年版】通話モニタリングツールおすすめ12選を比較
コールセンター向けに通話モニタリングツールの導入を検討しているなら、以下の12製品の一覧を選定の出発点として活用してください。
- Zendesk: AI主導のCXにおすすめ
- Zoho Desk: 最小限のサポート要件におすすめ
- LiveAgent: ビデオ通話におすすめ
- Talkdesk: BI(ビジネスインテリジェンス)ツールにおすすめ
- Twilio Flex: 従量課金におすすめ
- CallHippo: 業績のゲーミフィケーションにおすすめ
- Freshcaller: サービスレベルのモニタリングにおすすめ
- Kixie: 営業開発(SDR)におすすめ
- CloudTalk: 金融サービスにおすすめ
- Aircall: チームでの共同作業におすすめ
- Dialpad: 国内通話中心の運用におすすめ
- Playvox: 担当者トレーニングにおすすめ
1. Zendesk
AI主導のCXにおすすめ
Zendeskのオムニチャネル対応の通話モニタリングツールは、電話サポートの追跡・拡大と迅速な問題解決を両立させ、成長中のチームを支援します。Zendesk Agent Workspaceで通話をまとめて管理でき、リアルタイムダッシュボードで生産性を高めながら、KPIや個別ニーズに合わせて画面をカスタマイズできます。
このコールセンターシステムでは、スーパーバイザーがすべての音声インタラクションでリアルタイムの通話リスニングと録音を実施できます。AIは通話終了後の書き起こしを自動生成し、重要な瞬間・感情の傾向・コンプライアンス遵守状況を分析します。
これらのAI機能はカスタマーサービスのQA(品質保証)の自動化にも及びます。通話を評価して顧客行動やサービスパフォーマンスに関する深いインサイトを提供する仕組みです。スーパーバイザーは動的な可視化とレポートを通じて、個別のインタラクションとコールセンター全体の状況を把握できます。こうした自動評価により、リーダーはCXのギャップを特定・改善し、離反リスクや異常値に対して手作業を減らしながら対処できます。
Zendeskは通話モニタリングインフラのセキュリティとコンプライアンスを重視し、保存データにエンタープライズグレードの暗号化を採用しています。国際的なセキュリティ基準への準拠と、機微情報に対するきめ細かなアクセス制御を提供します。ロールベースのアクセス権限により、モニタリング機能と顧客データにアクセスできるのは権限を持つ担当者のみに限定され、詳細な監査ログでシステムへのアクセスと変更をすべて追跡します。
機能と特徴:
- 通話リスニングと録音
- ライブ通話ダッシュボード
- 通話の書き起こし
- オムニチャネルサポート
- QA(品質保証)ツール
- レポートおよび分析
料金: エージェントあたり月額$55(年払い)〜。14日間の無料トライアルあり。
詳細はZendeskの料金プランをご覧ください。
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2. Zoho Desk
最小限のサポート要件におすすめ
Zoho Deskは、複数のブランド・製品・部門・チャネルにまたがる顧客の問い合わせをエージェントが追跡できる通話モニタリングツールです。録音した通話を自動でテキスト化し、後から確認できる通話文字起こしなどの機能を備えています。通話録音により、品質保証・コンプライアンス対応・エージェント研修のために会話を保存できます。
通話ログは通話ごとに発信者情報・通話時間・処理結果などの記録を自動生成します。さらに、ライブダッシュボードで通話件数・平均処理時間・エージェントの稼働状況などのリアルタイム指標を可視化し、管理者の意思決定を支援します。
機能と特徴:
- 通話録音
- ライブ通話ダッシュボード
- 通話の書き起こし
- オムニチャネルサポート
- レポートおよび分析
料金: 有料プランは月額$7(年払い)〜。無料プランと15日間の無料トライアルあり。
| 強み | 弱み |
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関連記事: ZohoとZendeskの連携や、ZendeskとZohoの比較もご覧ください。
3. LiveAgent
ビデオ通話におすすめ
LiveAgentはクラウド型のオムニチャネル通話モニタリングツールで、無制限の通話録音・通話ルーティング・通話転送などの機能を備えています。エージェントはリアルタイムレポート、コールセンター指標、複数の会話チャネルを一画面に表示するデスクトップ体験を通じて、顧客対応を管理できます。
通話モニタリングツール内に組み込まれたナレッジベースにより、セルフサービス記事とカスタマーフォーラムを顧客に提供できます。ユーザーはメール転送・新規チケット通知・カスタマイズ可能なメールテンプレートなどのメール機能も利用できます。
機能と特徴:
- 通話録音
- ライブ通話ダッシュボード
- オムニチャネルサポート
- レポートおよび分析
料金: 有料プランはエージェントあたり月額$9(年払い)〜。無料プランと14日間または30日間の無料トライアルあり。
| 強み | 弱み |
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関連記事: ZendeskとLiveAgentの比較もご覧ください。
4. Talkdesk
BI(ビジネスインテリジェンス)ツールにおすすめ
Talkdeskもクラウド型の通話モニタリングツールで、どの端末からでも通話が可能です。オムニチャネル対応、ワークフォースエンゲージメント、社内コラボレーションツール、カスタマーエクスペリエンス分析などを備えています。コールバージ機能により、スーパーバイザーは進行中の会話に三者通話として参加できます。また通話引継ぎ機能を使えば、必要に応じてエージェントから対応を完全に引き取ることも可能です。
スーパーバイザーはエージェントにも顧客にも気づかれずライブ通話を聴取し、自然な状態のやり取りを評価できます。ウィスパーコーチング機能を使えば、顧客に聞こえない形で通話中のエージェントに助言を送ることも可能です。Talkdeskの分析機能では、900を超える指標をカスタマイズしたレポートに落とし込み、組織のBI(ビジネスインテリジェンス)活動に活用できます。
機能と特徴:
- 通話リスニングと録音
- ライブ通話ダッシュボード
- 通話の書き起こし
- オムニチャネルサポート
- QA(品質保証)ツール
- レポートおよび分析
料金: ユーザーあたり月額$85〜。
| 強み | 弱み |
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関連記事: TalkdeskとZendeskの連携や、ZendeskとTalkdeskの比較もご覧ください。
5. Twilio Flex
従量課金におすすめ
Twilio Flexはコールセンタープラットフォームで、カスタム指標、KPIのモニタリング、独自エンゲージメントフローとインテリジェントルーティングの作成機能を備えています。通話の要点・顧客感情・アクションアイテムを自動で捉える通話サマリー機能を搭載し、録音全体を確認しなくてもスーパーバイザーが対応品質を短時間で評価できます。
Twilio Flexでは、API連携により顧客の過去の注文・支払情報・在庫データなどをエージェントの画面に取り込めます。これらの詳細をドラッグ&ドロップでレポートに反映し、組織内で共有することも可能です。品質管理ツールにはトレンド分析、エージェントのパフォーマンス指標、時系列での改善追跡といった機能があります。
機能と特徴:
- 通話リスニングと録音
- ライブ通話ダッシュボード
- 通話の書き起こし
- オムニチャネルサポート
- QA(品質保証)ツール
- レポートおよび分析
料金: アクティブユーザーあたり時間$1.00〜。5,000時間分の無料トライアルあり。
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関連記事: Twilio FlexとZendeskの連携もご覧ください。
6. CallHippo
業績のゲーミフィケーションにおすすめ
CallHippoは、従来の通話モニタリング機能とエンゲージメントツールをコールセンタープラットフォームに統合した通話モニタリングツールです。ライブ通話モニタリング機能により、スーパーバイザーは進行中の通話をリアルタイムに聴取し、会話中のエージェントにウィスパーコーチングで助言を送ることができます。プレディクティブダイヤラーは自動発信を行い、応答があった通話のみをエージェントに接続することで、待機時間を短縮します。
プラットフォームには、日常業務を競争型のチャレンジに変えるゲーミフィケーション要素も組み込まれています。エージェントは通話解決率、CSAT(顧客満足度)、スケジュール遵守などの指標達成に応じてポイント、バッジ、報酬を獲得できます。個人・チームの成果を表示するリアルタイムのリーダーボードとパフォーマンスダッシュボードも搭載されています。
機能と特徴:
- 通話リスニングと録音
- ライブ通話ダッシュボード
- 通話の書き起こし
- オムニチャネルサポート
- QA(品質保証)ツール
- レポートおよび分析
料金: 有料プランはユーザーあたり月額$18(年払い)〜。無料プランと10日間の無料トライアルあり。
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7. Freshcaller
サービスレベルのモニタリングにおすすめ
Freshcallerは、リアルタイムの通話モニタリングと介入機能を備えたコールセンター向けの監督ツールです。コールバージ機能によりスーパーバイザーは必要に応じてライブ通話にシームレスに参加でき、リアルタイムダッシュボードでキュー状況・エージェントの稼働状況・通話継続時間を可視化できます。サービスレベルのモニタリングツールは、あらかじめ設定した目標値に対する実績を継続的に追跡し、指標がしきい値を下回ると自動でアラートを発します。
放棄呼の分析機能もあり、基本的な放棄率の追跡と放棄挙動のパターン分析が可能です。スーパーバイザーは通話中のどの時点で放棄が発生したかを確認し、待機の初期段階か、IVR操作中か、転送保留中に切れているのかといった要因を特定できます。ただし、Freshcallerには無料プランがあるものの、通話分数と電話番号は別途課金が必要です。
機能と特徴:
- 通話リスニングと録音
- ライブ通話ダッシュボード
- 通話の書き起こし
- オムニチャネルサポート
- レポートおよび分析
料金: 有料プランは月額$15(年払い)〜。無料プランと14日間の無料トライアルあり。
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関連記事: ZendeskとFreshdeskの比較もご覧ください。
8. Kixie
営業開発(SDR)におすすめ
Kixieはリアルタイムの監督機能と通話ハンドリングを統合したコールセンタープラットフォームを提供します。通話コーチング機能では、ウィスパー機能を通じてスーパーバイザーがライブ通話中のエージェントに指示を送ることができ、顧客に気づかれずに指導ができます。ウォームトランスファー機能を使えば、エージェントは転送前に顧客の詳細を内部で共有できます。
プラットフォームは、成果・接続・SMSキューなどをハイライトするレポートダッシュボードを備えています。ライブリーダーボード機能は、個人とチームのリアルタイムパフォーマンス指標を表示することでコールセンター運営に競争要素を加えます。エージェントは通話量・成約率・CSAT(顧客満足度)などの指標での順位を確認でき、健全な競争意識とモチベーションが生まれます。
機能と特徴:
- 通話リスニングと録音
- ライブ通話ダッシュボード
- 通話の書き起こし
- オムニチャネルサポート
- レポートおよび分析
料金: 要問い合わせ。7日間の無料トライアルあり。
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9. CloudTalk
金融サービスにおすすめ
CloudTalkのコールセンタープラットフォームは、通話モニタリング機能とスーパーバイザー向け機能を統合しています。管理者は進行中の通話を静かに聴取し、エージェントにリアルタイムのウィスパーコーチングを提供し、必要に応じてコールバージ機能で会話に参加できます。通話キュー、通話録音、専用電話番号と内線、パワーダイヤラー、各種連携機能を活用して会話を管理できます。
リアルタイムダッシュボードでコールセンター全体の稼働状況を追跡し、エージェントが最新情報を把握しながら業務を進められる環境を整えます。CloudTalkは、金融規制(STIR/SHAKEN、GDPRなど)への準拠のため、すべての音声通信と保存データにエンドツーエンドの暗号化を実装しています。
機能と特徴:
- 通話リスニングと録音
- ライブ通話ダッシュボード
- 通話の書き起こし
- オムニチャネルサポート
- レポートおよび分析
料金: ユーザーあたり月額$25(年払い)〜。14日間の無料トライアルあり。
| 強み | 弱み |
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関連記事: CloudTalkとZendeskの連携もご覧ください。
10. Aircall
チームでの共同作業におすすめ
Aircallのコールセンター向け通話モニタリングツールは、電話システムとして次のような機能を備えています。フリーダイヤル番号の作成、カスタマイズ可能なボイスメール、SMSビジネスメッセージング、メンバーごとの3桁内線番号などです。共有連絡先機能により、組織全体で連絡先情報を作成・共有できます。
チーム内の通話状況をリアルタイムに把握できるライブフィード機能により、通話量・エージェントの稼働状況・通話時間を管理者が確認できます。また、通話コメント・アサイン機能により、特定の通話にメモを追加し、チームメンバーにタスクを割り当て、フォローアップの進捗を追跡できます。
機能と特徴:
- 通話リスニングと録音
- ライブ通話ダッシュボード
- 通話の書き起こし
- レポートおよび分析
料金: 3ライセンスあたり年払い$1,080〜。7日間の無料トライアルあり。
| 強み | 弱み |
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11. Dialpad
国内通話中心の運用におすすめ
Dialpadは、通話品質とエージェントパフォーマンスを観察するための通話モニタリング機能群を提供します。ライブダッシュボードにより、通話量・平均処理時間・エージェントの稼働状況をリアルタイムに把握できます。Dialpadの通話書き起こし・分析機能を使えば、録音を確認しながら的確なコーチングを行うこともできます。
QAツールにより、スーパーバイザーは録音を確認し、特定の基準に基づいてエージェントのパフォーマンスをスコアリングし、共通の課題を特定できます。Dialpadはインタラクションの自動分析とスコアリングも行い、目標達成時にはスーパーバイザーに通知します。
機能と特徴:
- 通話リスニングと録音
- ライブ通話ダッシュボード
- 通話の書き起こし
- オムニチャネルサポート
- QA(品質保証)ツール
- レポートおよび分析
料金: ユーザーあたり月額$15(年払い)〜。14日間の無料トライアルあり。
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12. Playvox
担当者トレーニングにおすすめ

Playvoxはコールセンター向けの品質管理プラットフォームで、パフォーマンスモニタリングとエージェント育成ツールを統合しています。顧客感情スコアリング機能により、インタラクションを分析して感情パターンと満足度を把握できます。コーチングモジュールでは、品質評価とパフォーマンス指標に基づき、体系的な育成プランを作成できます。
学習管理システム(LMS)はチーム固有の学習パスに対応し、マネージャーは役割別のトレーニングプログラムを設計し、重要マイルストーン達成時に認定証を発行できます。ワークフォースマネジメント機能には人員計画(キャパシティプランニング)が含まれ、過去データと需要予測をもとに必要な人員配置を予測できます。
機能と特徴:
- 通話リスニングと録音
- ライブ通話ダッシュボード
- 通話の書き起こし
- オムニチャネルサポート
- QA(品質保証)ツール
- レポートおよび分析
料金: 要問い合わせ。
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通話モニタリングツールが重要な理由
通話モニタリングツールは、コールセンターがサービス品質を維持し、規制遵守を確保し、継続的な改善を推進することを支援します。サイレントモニタリングやパフォーマンスダッシュボードなどの機能を通じて、スーパーバイザーはリアルタイムでトレーニングの機会を発見できます。KPIの追跡とエージェントパフォーマンスの評価により、コールセンターの応対品質を継続的に高めることができます。
さらに、通話モニタリングは業界規制への遵守、品質基準の維持、トラブル対応時のエビデンス確保にも役立ち、リスク管理において重要な役割を果たします。CXトレンドレポートによると、CXリーダーの80%が、「今後1年で、人とAIのすべてのやり取りに対する100%の品質管理を実現することは中〜高い優先度である」と回答しており、通話モニタリングツールはこの目標達成の中心的な手段となります。トレーニング用途では、ベストプラクティスの共有、顧客の共通課題の把握、狙いを定めたコーチングプログラムの設計に不可欠なツールとなります。
通話モニタリングツールを導入するメリット
通話モニタリングツールは、エージェントのパフォーマンスが計画どおり推移し、必要なツールが揃っているかをスーパーバイザーが把握する助けになります。顧客・エージェント・管理層・事業のいずれにとってもメリットがあります。以下ではコールセンター向け通話モニタリングツールの代表的なメリットを紹介します。
新任メンバーの立ち上がりを支援できる
通話モニタリングツールは、新任メンバーへのリアルタイム支援やエージェントトレーニングに不可欠です。スーパーバイザーは通話中にフィードバックを送るだけでなく、新任担当者は経験豊富なエージェントの通話を聴いたり書き起こしを読んだりして学ぶこともできます。
つまり通話モニタリングは、スーパーバイザー・管理者・エージェントの相互支援と学習を可能にします。Zendeskの通話リスニング機能では、リモートの管理者とエージェントもどこからでも通話に耳を傾けられます。
顧客の生の声を収集できる
分析・インタビュー・アンケートも顧客理解のための有効な手段です。これに加えて、通話録音のデータを分析に組み込むことで、顧客を動かす要因・共感を呼ぶポイント・不満・喜びなどの深いインサイトを得られます。
これは、多忙で顧客との接点を十分に持てない管理者にとって特に有効です。通話モニタリングを活用すれば、管理者は必要に応じて通話に加わり、生の情報を直接得ることができます。
改善すべき領域を特定できる
スーパーバイザーは、通話リスニング・録音・コールバージ/通話引継ぎといった通話モニタリング機能を活用して、改善余地やエージェント教育のギャップを特定できます。多くの通話モニタリングツールにはレポート・指標ダッシュボードも用意されており、データとインサイトをチーム全体で共有できます。
コンプライアンス遵守を強化できる
通話モニタリングツールを使えば、エージェントが必要なスクリプト、規制上の告知、セキュリティ手順を一貫して遵守しているかを、リアルタイム監視と録音レビューの両方で確認できます。キーワード検出の自動化により違反の可能性を即時にフラグ立てでき、QAスコアカードではGDPR・HIPAAなど特定規制への遵守状況を評価できます。
すべてのインタラクションについて、タイムスタンプ、エージェントの行動、顧客の応答を含む詳細な監査ログを維持できるため、規制監査や社内レビューに必要な証跡を確保できます。
顧客体験を向上させられる
管理者はライブ通話中にサービス上の問題を即座に発見して介入し、顧客に正確な情報と効率的な対応を届けることができます。分析機能を活用すれば、共通するカスタマーペインポイントの特定、通話ルーティングの最適化、通話データのパターン分析による待ち時間の短縮も可能です。
さらに、録音は成功事例と難対応事例の両方からエージェントが学ぶための貴重な教材となり、より習熟した自信のあるカスタマーサービスの提供につながります。こうしたモニタリングと改善のサイクルにより、応対品質の一貫性、問題解決の迅速化、すべてのインタラクションにおけるCSAT(顧客満足度スコア)の向上が期待できます。
通話モニタリングのベストプラクティス
以下では、通話モニタリングをコールセンター運営に取り入れる際のベストプラクティスを解説します。
適切なチーム編成とトレーニングを行う
適切なコールセンターの品質モニタリングチームを編成することは、モニタリング業務を円滑に進めるうえで重要です。このチームは、コールセンターのスーパーバイザー、管理者、成績上位のエージェントで構成するのが基本です。ブランドとカスタマーサービスの基準を十分に理解できるよう、しっかりトレーニングを行い、質の高い顧客体験を提供できる体制を整えましょう。
KPIと応対品質基準を定める
通話モニタリングツールを導入する際は、チームのKPIと応対品質基準を設定します。目標を追跡し、達成につなげる指標となります。
代表的なコールセンター指標には次のものがあります。
- 平均放棄率
- ブロックコール率
- 平均キュー滞留時間
- 平均応答速度
- 平均処理時間(AHT)
- NPS®(ネットプロモータースコア)
- 一次解決率(FCR)
顧客満足度調査を通じて応対品質を測定する場合は、次のような設問が有効です。
- エージェントは関連サービスや商品を提案し、価値を提供できたか
- エージェントは顧客に良い体験を提供できたか
- エージェントは通話後にフィードバックを求めたか
- エージェントはコンプライアンス基準をすべて満たしていたか
コールセンタースクリプトの遵守範囲についても定義し、エージェントに周知しましょう。
フィードバックループを設ける
継続的なフィードバックループの構築は、社内・社外の双方で重要です。社内では、録音や通話リスニングに基づき、エージェントに定期的なフィードバックを行うことが該当します。
カスタマーフィードバックの収集も欠かせません。コールセンターの応対品質を把握し、改善すべき領域を特定するのに役立ちます。通話終了時やメールでのフォローアップ調査を通じて、顧客からフィードバックを得ることができます。
結果を分析し改善につなげる
KPI、録音、品質スコアを定期的にレビューし、ポジティブな傾向と改善が必要な領域の両方を洗い出しましょう。共通するクレームのパターン、成功事例、プロセス改善の機会などを分析の焦点にします。
スーパーバイザーは分析結果に基づいて、エージェントと連携しながら改善策を実行し、継続的なモニタリングを通じて新しい手順やトレーニングの効果を追跡すべきです。
AIを活用する
CXトレンドレポートによると、CXリーダーの67%が、「AIは初回応答と完全解決までのスピードを大幅に加速させている」と回答しています。通話モニタリングでもAI活用の余地は大きく広がっています。
AIを活用した音声分析により、通話をリアルタイムに書き起こし、顧客感情の把握と、コンプライアンス問題やエスカレーションといった重要な瞬間の自動検出を、手作業のレビューなしで行えます。書き起こしテキストを自律的に解析することで、パターンの発見、スクリプト遵守率の測定、多数の通話にまたがるトレンドや新規課題の抽出も同時に可能です。
AI QAソフトウェアは、事前定義した基準に照らして通話をスコアリングし、一貫した評価と評価バイアスの削減を両立させます。また予測分析により、顧客ニーズや潜在的なサービス課題の兆候を、悪化する前に察知できます。
通話モニタリングツールの主要機能
通話モニタリングツールを有用にする機能は多岐にわたります。複数のプラットフォームでのサポート対応の把握から、通話の追跡・分析までを支える機能が中心です。通話モニタリングツールを選ぶ際に注目したい主な機能は次のとおりです。
- 通話リスニングと録音: スーパーバイザーは進行中の会話を静かに聴取したり、エージェントにウィスパーコーチングを送ったり、必要に応じてコールバージで介入したりできます。録音はトレーニング、トラブル対応、コンプライアンス対応の目的で保存できます。
- ライブ通話ダッシュボード: 管理者とエージェントは必要な情報と機能にリアルタイムでアクセスできます。事前情報が限られたまま通話に加わる場面が多い通話モニタリングでは特に重要な機能です。
- 通話の書き起こし: スーパーバイザーは、音声の会話を検索可能なテキスト文書に変換し、リアルタイムまたは通話後に確認できます。内容の分析、キーワード検索、会話パターンの解析が可能になります。
- オムニチャネルサポート: サポートチームは端末やチャネルをまたいで顧客との会話を継続的に管理できます。電話に加え、メッセージング、メール、SMS、SNSなども対象にでき、顧客に柔軟な選択肢を提供できます。
- QA(品質保証)ツール: スーパーバイザーはカスタマイズ可能なスコアカード、評価フォーム、事前定義基準による自動スコアリングを通じて、通話品質とエージェントパフォーマンスを体系的に評価できます。
- レポートおよび分析: ダッシュボード、指標追跡、カスタマイズ可能なレポートを通じて、コールセンターのパフォーマンスに関する包括的なインサイトが得られます。分析ツールは平均処理時間、一次解決率、CSAT(顧客満足度スコア)などのKPIの測定を支援します。
通話モニタリングツールの選び方
通話モニタリングツールにはさまざまな種類があり、それぞれ独自の強みと機能を備えています。コールセンター向けの通話モニタリングツールを評価する際に検討すべきポイントを紹介します。
長期的な拡張性を評価する
ソフトウェア導入は差し迫ったニーズを解決するために動き出すケースが少なくありません。可能であれば、サポートチームの拡大を見据えたうえで通話モニタリングツールを選定しましょう。チーム・製品・市場・サービス戦略は絶えず変化します。通話モニタリングツールは、事業の変化に合わせて柔軟に対応できるものが望ましいと言えます。
総所有コスト(TCO)を評価する
通話モニタリングツールの総所有コスト(TCO)を評価するには、初期のライセンス費用を超えた、システムライフサイクル全体の直接・間接コストを検討する必要があります。サブスクリプション費用または買い切りライセンス費用、システム連携やデータ移行を含む導入費用、スーパーバイザーとエージェントのトレーニング要件、継続的な保守費用などを見積もりましょう。
そのほか、通話録音や書き起こしのストレージ費用、ハードウェアのアップグレード、ユーザー数や機能に応じて増加する課金項目についても考慮が必要です。既存システムとの連携性、拡張性、ベンダーサポートの水準は、長期のコストに大きく影響するため、慎重に評価しましょう。
導入価値実現までの時間(TTV)が短いかを確認する
導入を成功させるには、機能や価格だけでなく、組織が実際に展開し、活用し、継続的に発展させられるかも重要です。それを実現するには、社内のメンバーがいち早く価値を引き出せるツールが必要です。
導入価値実現までの時間(TTV: Time to Value)とは、製品やサービスを立ち上げてから効果を実感するまでの期間を指します。通話モニタリングツールのTTVが短ければ、メンバーが早い段階で効果を体感でき、チーム・経営層・関係者への展開が加速します。
よくある質問
通話モニタリングでコールセンター戦略を強化する
顧客とのつながりを築くことは、事業の持続的な成功の前提です。通話モニタリングツールを活用すれば、サポート通話を通じて顧客のニーズ・要望・不満に耳を傾け、そのつながりを強くしていくことができます。Zendeskなら、会話の流れを妨げずにチームでライブ通話をサポートできます。Zendesk AIやQAツールなどを組み合わせて、より優れた顧客体験を届けていきましょう。
Zendesk編集部
Zendesk編集部は、CX(顧客体験)・カスタマーサポート・ヘルプデスク・コンタクトセンター・バックオフィス業務など、社内外のサポート領域の記事を扱っています。2007年の創業以来、世界中の企業で利用されてきたZendeskの事業知見と、毎年発行するCXトレンドレポートなどの自社調査などの情報発信をしています。問い合わせ対応、FAQ整備、AI活用といったテーマで、現場の運用担当者からシステム管理者、意思決定者まで業務に役立つ情報をお届けするため、比較・紹介記事では各社の公式情報、解説記事では業界調査や自社データなどを参照しています。
