メインコンテンツへスキップ

AIチャットボットとは?仕組み、機能、費用を分かりやすく解説

ChatGPTはAIチャットボットの選択肢の一つにすぎません。 数あるAIチャットボットの中から自社に最適なものを選択できるよう、お勧めのAIチャットボット25選をご紹介します。 まずは無料で試してみましょう。

2024年にお勧めのAIチャットボット25選

更新日: 2024年7月11日

AIチャットボットはもはや贅沢品ではなく、優れたカスタマーエクスペリエンスを実現するためのスタンダードといえます。 CX(カスタマーエクスペリエンス、顧客体験)に関する最新のトレンドをまとめたZendeskの年次調査「CXトレンドレポート2024年版」では、67%ものビジネスリーダーが「チャットボットは顧客とのより強固な関係構築に役立つ」と考えていることが明らかになりました。 企業や顧客にとってのチャットボットの利点が明白になった今日、適切なAIチャットボットを選択することは、これまで以上に重要になっています。

AIチャットボットを「OpenAIが2022年に立ち上げたChatGPTで知った」という方も多いかもしれません。 確かにChatGPTは、最も人気のある対話型生成AIの一つです。ただし注意したいのは、ChatGPTがすべての用途に最適とは限らない点です。 このガイドでは、2024年に押さえておきたいAIチャットボット25選をご紹介します。ビジネス用途から個人用途まで、またChatGPT以外にどのようなAIチャットボットがあるのかなどを、詳しく説明します。

  • 一般用途向けチャットボット: ChatGPTPerplexityZenoChat
  • カスタマーサービス・従業員サポート支援チャットボット: Zendesk
  • ユーザーエクスペリエンス支援チャットボット: Gemini
  • Web検索チャットボット: Copilot
  • クリエイティブライティング支援チャットボット: Claude
  • 営業・マーケティング支援チャットボット: Jasper ChatCopy.aiChatSpot
  • ゲーム・ファンタジーゲーム用チャットボット: Character.AI
  • 調査・コラボレーション支援チャットボット: Chatsonic
  • IT・人事サポート支援チャットボット: Workativ
  • 教育支援チャットボット: KhanmigoSocratic
  • 医療向けチャットボット: Woebot Health
  • 人材管理支援チャットボット: Ideal
  • 個人向けチャットボット: Pi
  • オープンソースのチャットボット: Llama 2HuggingChat
  • 銀行・金融機関向けチャットボット: KAI by Kasisto
  • AIチャットボット集約プラットフォーム: Poe
  • コード生成支援チャットボット: Amazon CodeWhisperer
  • eコマース・小売企業向けチャットボット: Certainly
  • SNSチャットボット: Grok

1. ChatGPT

用途: 一般

モデル: GPT-3.5、GPT-4

料金プラン: 無料(有料プランあり)

短編小説の感想を求めるプロンプトにChatGPTが答えている様子を示したスクリーンショット。

画像クレジット

2022年後半にOpenAIがリリースしたChatGPTは、これまでで最も急成長した消費者向けアプリといえるでしょう。 対話型の生成AIツールを誰でも利用できるようにし、AIの普及に大きく貢献しました。

ChatGPTは文章作成、要約、コーディング、リサーチ、解析機能を備えています。 またアドオンやプラグインと統合して正確な情報にアクセスしたり、サードパーティのサービスと連携させることもできます。 注目すべきプラグインには、以下のようなものがあります。

  • OpenTable:レストラン予約
  • KAYAK:旅行予約
  • Instacart:地域の食料品店での買い物支援
  • Speak:外国語学習

ChatGPTはそのサービス開始以来、GPT-3.5(無料プランで利用可能)、GPT-4(ChatGPT Plusおよびその他の有料プランで利用可能)など、新たな自社開発モデルを次々と発表しています。

ChatGPTはまた、AIを搭載した画像ジェネレーター「DALL·E」も提供しており、 ユーザーは音声チャットでプロンプトを入力したり、画像の特徴を説明したりすることができます。 DALL·Eはこれらのプロンプトや説明をもとに、イラストやロゴ、漫画などを生成します。

ChatGPTには注意すべき点もあります。 GPT-3.5のデータセットは2022年末以降拡張されていないため、一部の情報が最新ではない可能性があります。 また現実世界の知識が乏しく、文脈の理解に困難があるため、的外れな回答をすることがあります。 さらに、プロンプトによって促された場合、偏りのある、あるいは不適切な回答を生成する可能性があります。

料金プラン:

  • Free:無料
  • Plus:ユーザー1人あたり月額20ドル
  • Team:ユーザー1人あたり月額25ドル
  • Enterprise: 問い合わせ
    *年払いプラン

無料トライアル:

なし

2. Zendesk

用途: カスタマーエクスペリエンスと従業員エクスペリエンスの向上

モデル: 自社開発

料金プラン: エージェント(サポート担当者)1人あたり月額55ドルから

顧客とZendeskのAIチャットボットとのカスタマーサービス上のやり取りを示したスクリーンショット。

他の多くのAIチャットボットソリューションとは異なり、Zendeskのボットは短期間で導入できて使いやすく、実装に技術的なスキルやリソースを必要としないため、費用対効果に優れています。 ZendeskのAIチャットボットは、実際の顧客やIT部門、人事部門など、ユーザー企業の業界やユースケースに合わせたやり取りを事前に学習しているため、手動でセットアップする時間とコストを省くことができます。

Zendeskのチャットボットは、業界をリードするチケット管理システムをさらに便利にします。顧客(または従業員)がコンタクトする最初の窓口として機能し、Webサイト、モバイルデバイス、ソーシャルメッセージングでのサポートを自動化できます。またこれらの機能は、すべてZendeskの料金プランに含まれています。

さらに一歩進めて、Zendesk独自の基盤モデルにOpenAIの機能を加えたZendeskの生成AI機能を使うと、以下が可能になります。

  • ボット構築にかかる時間を削減:既存のナレッジベースのコンテンツを利用して返答を生成し、即座に対話に応答します。
  • ブランド力を強化:一貫性のあるトーンとチャットボットのペルソナで、ブランドの価値を高めます。
  • ボットのパフォーマンスを最適化:過去の会話にもとづき、自動化すべき箇所と追加すべき問い合わせ目的の候補を提案します。
  • ボットの有効活用を促進:あらかじめ定義されたフローではなく、ボットが生成AIを使用して応答する目的を選択できるようにします。

Zendeskは対話型ボットに加え、エージェント向けの生成AIツールも提供しています。 AIを利用したエージェント向けツールはスキルベースルーティング機能を備え、言語、目的(問い合わせ内容)、顧客感情(ポジティブ、ネガティブ、普通)を判定して適切な人間の担当者に会話を割り当てます。またこれらの判定結果を担当者と共有して問題の解決方法を提案し、対応に役立つ背景情報を提供します。 さらにAIによって過去の類似したサポートチケットを表示させたり、簡単な箇条書きから完全な返信文章を生成したり、会話を要約したりすることで、業務効率を高めることができます。

Zendeskは最近、サービス自動化プロバイダーとして知られる業界のリーディングカンパニー「Ultimate」の買収を発表しました。これは、市場で最も完成度の高いCX向けAIソリューションの提供につながります。 Ultimateの「AIエージェント」は、問い合わせ対応業務を最大80%まで自動化します。 AIエージェントはあらゆるナレッジソースを活用してカスタマイズされた顧客対応を実現し、高度な内容の問い合わせをも解決に導く力があります。 UltimateがZendeskの一部となったことでユーザー企業は、完全自律型のAIエージェントやワークフローの自動化、人間味のあるやり取りなどの豊富なオプションの中から必要なものを選択して導入し、柔軟かつ制御されたやり方で問題を処理できるようになります。

ZendeskとUltimateの詳細はこちら。

料金プラン:

  • Suite Team:エージェント1人あたり月額55ドル
  • Suite Growth:エージェント1人あたり月額89ドル
  • Suite Professional:エージェント1人あたり月額115ドル
  • Suite Enterprise: 問い合わせ
    *年払いプラン

Zendeskの料金プランの詳細はこちらから。

無料トライアル:

14日間

Zendeskの無料トライアルはすぐに開始いただけます。またはデモのリクエストも受け付けています。

3. Gemini

用途: ユーザーエクスペリエンスの向上

モデル: Gemini Pro 1.0、Gemini Ultra 1.0

料金プラン: 無料

GoogleのAIチャットボット「Gemini」のモバイル版を示したスクリーンショット。

画像クレジット

Gemini(旧Bard)は、Googleが開発した対話型の生成AIチャットボットです。 Geminiは、マルチモーダルの対話(テキスト、音声、画像などのさまざまなコミュニケーション手段で応答を理解して生成)や、複数言語によるコンテンツの理解と生成を可能にします。 また文化的な理解力も備えており、多様なバックグラウンドを持つ人々の間のコミュニケーションをスムーズにします。

Geminiは、ゲームを作成したり、ビジュアルパズルを解いたり、説明文に従って画像を生成したりといったタスクを実行できます。 つまり、問題解決やゲームのシナリオのように、指示に従って論理的関係性や空間構成を理解することができる、論理的・空間的推論が可能なAIモデルです。

Geminiには、 Nano、Pro、Ultraの3つのモデルサイズがあります。 Gemini Nanoは、スマートフォンやモバイルデバイス、特にGoogle Pixel 8向けに最適化されています。 チャットの応答生成やテキストの要約が可能です。 Gemini ProはGoogleのデータセンターで運用され、迅速な応答を提供し、複雑なクエリを処理することができます。 Gemini Ultraは3つのモデルのうち最大のモデルで、非常に複雑なタスク、コーディング、論理的推論、クリエイティブなコラボレーションのために設計されています。

Gemini Advancedはより込み入ったやり取りを可能にし、以前のバージョンよりも多くの文脈を理解することができます。 Geminiはパーソナルガイドとしても機能し、手順を追った指示の生成や、高度なコーディングシナリオを支援することができます。 またトレンドを分析する機能も備え、コンテンツチームがブレインストーミングを行う際や、新しいコンテンツを作成する際にも役立ちます。

Googleは、Pro 1.0モデルでGeminiの無料版を提供しており、一般検索やGoogleアプリとの統合が可能です。 Ultra 1.0モデルを使用したAdvancedバージョンは、非常に複雑なタスクを対象とし、Gmail、Docs、Slides、Sheetsでまもなく利用可能になる予定です(Google One AI Premiumサブスクライバー向け)。

料金プラン:

  • Gemini:無料
  • Gemini Advanced:月額19.99ドル

無料トライアル:

2か月間

4. Copilot

用途: Web検索

モデル: GPT-4、GPT-4 Turbo

料金プラン: 無料(有料プランあり)

AIチャットボット「Copilot」によるプロンプト提案を示したスクリーンショット。

画像クレジット

Microsoft Copilot(旧Bing Chat)はいわば「AIアシスタント」で、Webアプリとモバイルアプリで利用できます。 Copilotを使用するとユーザーは、質問したり、フォローしたり、パーソナライズされた説明付きで記事を要約したり、メールの文章や画像を生成したりすることができます。 また食事メニューの提案など、日常的なタスクも支援できます。

競合他社製品に比べると対話の創造性に欠けるという意見もありますが、一般ユーザーにとっては、計画を立てたり、応答を作成したり、画像を生成したりするのに便利な標準的な機能といえるかもしれません。

チャットボットのユーザーは、Bingの検索エンジンやアプリでAIを利用した回答を得ることができます。Copilotの対話機能をフルに利用する場合は、Microsoft Edgeをダウンロードする必要があります。 Copilotは視覚探索機能やエンタープライズレベルのチャットボットも備えており、セキュリティ機能と回答の引用元を表示する機能も提供しています。

Microsoft Copilotには無料版がありますが、 Microsoft Edgeブラウザからチャットボットにアクセスするという条件があります。 ユーザーがGoogle Chromeなどの他のブラウザを使用している場合、1回の対話での返答数が5回までに制限されます。 また1日に利用できる対話数は300回まで、1つのスレッドに返答できるのは30回までなど、極端に反復的なやり取りを制限する仕様になっています。

料金プラン:

  • Free:無料
  • Pro:ユーザー1人あたり月額20ドル

無料トライアル:

なし

5. Claude

用途: クリエイティブライティング

モデル: Constitutional AI(憲法AI)

料金プラン: 100万トークンあたり0.80ドルから

AIチャットボット「Claude」のログイン画面を示したスクリーンショット。

画像クレジット

ClaudeはAnthropicの生成AIチャットボットで、Constitutional AI(憲法AI)を使用しています。 「自己完結型」といわれるボットソフトウェアで、インターネット検索を使わずに一般的な問い合わせに回答します。 Helpful(便利)Honest(正直)Harmless(無害)の頭文字をとった「HHHシステムアーキテクチャ」を採用しています。

ユーザーは、予備知識を使ってプロンプトを出すことでClaudeの動作を調整し、より目的に沿った回答を得ることができます。 Claude InstantとClaude 2の2種類の有料モデルがあり、テキスト分析、要約、創造的なコンテンツ生成といったユーザー支援機能を備えています。

2023年3月に最初のバージョンがリリースされ、2023年11月にClaude 2.1にアップグレードされました。 Claude 2.1ではClaude 2.0に比べて誤回答が減ったほか、長文の理解と要約機能が改善されました。

Claude 2.1にはさまざまな機能がありますが、制限もあります。 1日あたりの使用量の上限は200,000トークンで、これはおよそ150,000ワードに相当します。 現実世界に関する包括的な知識を欠き、個人的な経験を保持することができません。 定義された枠内でのみ機能し、それを超えると敵対的あるいは無意味な返答を返します。

対話能力があるとはいえ、Claudeは人間の知性に代わるものではありません。 心理カウンセリング、創造的な意見、戦略的な計画、専門的な分析を提供することはできません。

料金プラン:

  • Claude Instant:100万トークンあたり0.80ドルから
  • Claude 2.0:100万トークンあたり8ドルから
  • Claude 2.1:100万トークンあたり8ドルから

無料トライアル:

なし

6. Perplexity

用途: 一般

モデル: GPT-4、Claude 2.1、Gemini、Llama、自社開発

料金プラン: 無料(有料プランあり)

AIチャットボット「Perplexity」が、ホテルのチェックイン時間の交渉方法についてユーザーと対話している様子を示したスクリーンショット。

画像クレジット

Perplexityは、一般知識を提供するチャットボットです。 高度なNLP(自然言語処理)とLLM(大規模言語モデル)を使用してユーザーのクエリを理解し、回答となる引用とその出典を表示します。

Perplexityの検索エンジンは、OpenAIやMeta Llamaのモデルを含む生成AIを使用しています。 質問をして自然な回答を得ることができる、対話型のインターフェイスを備えています。 AIは、引用文を要約して回答します。

またチャットボットが画像や動画を使ってユーザーに回答するVisual Perplexityや、MetaのLlama 2モデルをベースに構築されたAIチャットボットであるLlama Chatを備え、一般的なプログラミング言語をサポートする開発者向けコーディング支援も提供しています。

Perplexityは、GPT-4を搭載したAIアシスタントのCopilotも備えています。 無料アカウントのユーザーは4時間で5クエリまで、有料プランのユーザーは600クエリまで無料で利用できます。 無料プランのユーザーは「クイック検索」をより自由に使うことができます。 GPT-4を搭載しておらず、質問に対する基本的な回答や検索結果を提供するなど、より初歩的な機能を備えています。

Perplexity.aiには改善すべき点が数多くあり、事実と異なる結果を生成することがあります。 そのため、統計的に正しそうに見えて誤った情報を含む文章になる可能性があります。 Perplexity.aiでは、皮肉やユーモア、文化的背景など、人間の言葉のニュアンスを汲み取ることが難しいかもしれません。

料金プラン:

  • Free:無料
  • Pro:年額200ドル

無料トライアル:

7日間

7. Jasper Chat

用途: 営業およびマーケティング支援

モデル: GPT-4、Anthropic、Google、自社開発

料金プラン: 1ライセンスあたり月額39ドルから

ユーザーとAIチャットボット「Jasper Chat」が対話している様子を示したスクリーンショット。

画像クレジット

Jasper Chatは、AIコンテンツ作成とコピーライティングを支援する企業向けのチャットボットです。 JasperのAIボットは、ブランドがSNS、広告、記事、メール、Webサイトといったさまざまな媒体で使用するコンテンツを生成するのに役立ちます。 またユーザーのアイデア出しを支援し、トーンの一貫性を保ち、編集ガイドラインや企業情報に沿ってキャンペーンのコラボレーションプロセスを効率化します。

Jasperでは、動画のスクリプトやブログ記事など、さまざまな種類のコンテンツを生成することができます。 また、箇条書きや対話の内容にもとづきコンテンツや原稿の下書きを生成することも可能です。 ユーザーはプロンプトを入力してリクエストを絞り込み、最終結果をエクスポートする形で使用することができます。 企業は、Jasper Chatを好みのデータセットでトレーニングし、その出力結果の所有権を保持することができます。

JasperのAIボットは、コンテンツがブランドのトーンとスタイルに忠実であることを保証するとともに、企業の背景情報を参照して事実の正確性を維持します。 またコンテンツの改善やプロジェクト管理で自動化すべき箇所を提案し、コンテンツ生成タスクの透明性と効率を高めます。

さらにJasperは、AIが生成したテキストをGoogle Docs内に直接出力することができます。 またAIレコメンド機能を備え、ユーザーのパフォーマンスを向上させ、使用データにもとづいてコンテンツを最適化するための分析とインサイトを取得できます。

料金プラン:

  • Creator:1ライセンスあたり月額39ドル
  • Pro:1ライセンスあたり月額59ドル
  • Business: 問い合わせ
    *年払いプラン

無料トライアル:

7日間

8. Character.AI

用途: ゲーム一般、ファンタジーゲーム

モデル: GPT-3

料金プラン: 無料(有料プランあり)

ユーザーとチャットボット「Character.AI」がチャットしている様子を示したスクリーンショット。

画像クレジット

Character.AIでは、ユーザーが話しかけたいチャットボットを選択できます。また話しかけられたボットは、その特定のキャラクターから予想される口調や言葉遣いで返答します。 ユーザーが選択できるカテゴリは以下のとおりです。

  • ヘルパー:デートコーチ、心理学者、模擬面接官、フィットネスコーチ
  • 有名人: クリスティアーノ・ロナウド、イーロン・マスク、アルベルト・アインシュタイン、スティーヴン・ホーキング
  • ゲームのキャラクター: マリオ、ルイージ、クッパ、ネイサン・ドレイク、シャドウ・ザ・ヘッジホッグ
  • 映画やテレビのキャラクター: レジーナ・ジョージ、ジャック・スパロウ、キャプテン・アメリカ、イレブン、ウェンズデー・アダムス、トニー・スターク

Character.AIのユーザーは、個人またはグループで、お気に入りのスターやキャラクターとの対話を楽しむことができます。 たとえばユーザーは、ソクラテスと1対1でチャットをしたり、アベンジャーズのメンバー全員とグループチャットをしたりすることができます。 また自分のキャラクターやパーソナリティを作成し、Character.AIを使用する他のユーザーとチャットをすることもできます。 生成AIのホストが案内役を務めるテキストベースのアドベンチャーゲームなど、特定の用途に合わせたボットを作成することもできます。

Character.AIのチャットボットには、システムアップデートが個々の行動に影響を与える、メモリ保持に関して問題が生じる、時折不正確な情報を提供するといった課題もあります。 画像生成には一貫性がなく品質に問題がある可能性があり、エンタメ分野の参照結果は常に正確とは限りません。 ユーザーはやり取りを楽しむなかで、これらの注意点を心に留めておく必要があります。

料金プラン:

  • Free:無料
  • Character.AI+:月額9.99ドル
    *年払いプラン

無料トライアル:

なし

9. Chatsonic

用途: 調査とコラボレーション

モデル: GPT-3.5、GPT-4

料金プラン: 無料(有料プランあり)

AIチャットボット「Chatsonic」とユーザーが対話している様子を示したスクリーンショット。

画像クレジット

Chatsonicは、コンテンツ制作のための生成AIチャットボットです。 Chatsonicは、チャットウィンドウからブログやSNSなどのさまざまなプラットフォームにコンテンツを直接生成することができます。 OpenAIのGPT-3.5とGPT-4を使って対話体験を強化しています。

音声テキスト変換とテキスト音声変換の両方の機能を備えており、ユーザーは音声プロンプトを通じてAIと対話することができます。 またキャプション、メールの返信、長文の記事など、デジタルアートの出力やコンテンツを、任意の長さでリクエストできます。 ChatsonicはChromeの拡張プラグインを提供することで、イベントやトピックに関する情報をリアルタイムで評価および事実確認し、ユーザーの執筆や調査活動を支援しています。 これによりユーザーは、調査過程でより正確な結果を得ることができます。

また他のユーザーと対話を共有することにより、コラボレーションやフィードバックの提供を可能にします。 Chatsonicの機能はテキストのみに留まらず、Stable DiffusionやOpenAIのDALL·Eのようなモデルを使用した画像生成といった、ビジュアルコンテンツの作成も可能にします。 プロンプトライブラリには、SEOキーワードを含むコンテンツ生成用のテンプレートがあらかじめ用意されています。 ユーザーはプロンプトを保存して後で使用したり、チームメンバーと共有したりすることができます。

またChatsonicはX(旧Twitter)やSlackなどのプラットフォームと統合可能です。これにより、Chatsonicでのコミュニケーションやワークフローをさまざまなチャネルから管理することができます。

料金プラン:

  • Free:無料(1ユーザー)
  • Small team:月額13ドルから(1ユーザー)
  • Freelancer:月額16ドル(1ユーザー)
  • Enterprise:月額500ドルから
    *年払いプラン

無料トライアル:

なし

10. Workativ

用途: ITおよび人事サポート

モデル: GPT-4

料金プラン: 無料(有料プランあり)

AIチャットボット「Workativ」が、ITサポートでユーザーをアシストしている様子を示したスクリーンショット。

画像クレジット

Workativは対話型AIプラットフォームです。ワークフローの自動化と、IT関連の従業員の問題や要望に対応するAIチャットボットを提供しています。 生成AIを搭載したチャットボット「Workativ Assistant」は、ITエージェントを介さずに従業員が自分で問題を解決できるよう支援します。

Workativ Assistantは、問い合わせの文脈を理解して適切な回答を提供するため、セルフサービス型サポートを促進できます。 アカウントのロック解除、問題の報告、パスワードリセット、アクセスのプロビジョニング、アカウントの更新、メールの認証、入社手続きや退職手続きといった従業員の職場体験を支援します。 LLMと生成AIを活用したWorkativプラットフォームのKnowledge AIにより、ナレッジベースを強化し、ユーザーの問い合わせに迅速に対応します。

Workativは、ユーザーがカスタムボットを構築できるノーコードチャットボットビルダーも提供しています。 これらのボットは対話を管理したり、よくある質問に回答したり、ワークフローを統合したりすることができます。 また期限切れ間近のパスワード、未完了のアンケート、個人情報の更新といった必要なタスクを、チャットを介してユーザーに通知することもできます。

Workativは、管理者が機密情報を保存・閲覧することなくユーザーのクエリを解決できるようにすることで、ボットに提供されたユーザー情報の安全性を確保します。 たとえばユーザーがパスワードをリセットする場合、チャットボットに新しいパスワードを伝えると、チャットボットはパスワードを保存したり表示したりすることなく新しいパスワードに更新します。

Workativプラットフォームはまた、パスワードの更新やアンケートへの回答など、職場でユーザーに必要とされるアクションを能動的に通知する機能も提供しています。 またアプリのトリガを使って通知を設定するなど、従業員にとって便利な機能を取り揃えています。

Workativは、チャットボットとのやり取りに関する詳しい知見を得るための分析機能とログ機能を提供しています。 またユーザーは単一のダッシュボードでチャットボットの使用状況、セッション数、ユーザーからの問い合わせ内容、ステータスを追跡し、パフォーマンスを監視できます。 ユーザーはチャット履歴や過去の対話を確認することで改善すべき点を特定し、チャットボットの有効性を高めることができます。

料金プラン:

  • Free:無料(100セッション)
  • Starter:月額1,530ドル
  • Professional:月額2,250ドル
  • Enterprise: 問い合わせ
    *年払いプラン

無料トライアル:

なし

11. Copy.ai

用途: 営業およびマーケティング支援

モデル: GPT-3.5、GPT-4、Azure、Anthropic

料金プラン: 無料(有料プランあり)

AIチャットボット「Workativ」が、ITサポートでユーザーをアシストしている様子を示したスクリーンショット。

画像クレジット

Copy.aiチャットボットは、コピーライティングに特化したテキスト生成ツールです。 長文の記事、SNS用のコピー、商品説明、コンテンツのまとめ、広告コピー、セールスコピーなどの作成を支援する、 企業のマーケティング活動や営業活動向けの仕様です。

チャットボットはオンラインショップの商品説明、デジタル広告のコピー、ブログコンテンツなどを作成できます。 Copy.aiは、無制限のブランドボイス設定、プロンプトの定型文テンプレート、ライティングに必要な基本情報を保存できる「Infobase」を備えています。 また95以上の言語でコンテンツの生成が可能です。

使い方は、トピック、背景情報、トーンなど、プロジェクトの詳細を入力し、 ボットの出力結果が出たら、イメージに合うオプションを選択します。 その後必要に応じて編集や詳細を加え、希望のプラットフォームで新しいコンテンツとして公開します。 また、コンテンツ作成をスピードアップするプロンプトテンプレートや、コンテンツを分析してブランドボイス、トーン、スタイルを定義できるブランドボイス機能も備えています。

プラットフォームの無料プランは、1回限りのコンテンツ作成ニーズにも対応可能です。 1つのAIモデルに留まらず、GPT-3.5、GPT-4、Azure、Anthropicなどのさまざまなモデルを利用できます。

さらにCopy.aiは、ウェブスクレイピング技術でインターネットから情報を取得して取り込み、適切かつ最新のコンテンツを制作します。 また複数のユーザーライセンスと共有可能なプロジェクトフォルダを提供し、チームのコラボレーションを容易にします。

料金プラン:

  • Free:無料(1ライセンス)
  • Pro:月額36ドル(5ライセンスまで)
  • Team:月額186ドル(20ライセンスまで)
  • Growth:月額1,000ドル(75ライセンスまで)
  • Expansion:月額2,000ドル(150ライセンスまで)
  • Scale:月額3,000ドル(200ライセンスまで)
    *年払いプラン

無料トライアル:

なし

12. Khanmigo

用途: 教育

モデル: GPT-4

料金プラン:年額44ドル

AIチャットボット「Khanmigo」とユーザーが対話している様子を示したスクリーンショット。

画像クレジット

Khanmigoは、教育機関のKhan Academyが開発したAIチャットボットです。 AIを搭載したボットは、学習体験を向上させ、パーソナライズされた個人指導を提供できるように設計されています。 また先生やチューターに、学習者を導き、惹きつけるための効果的な戦略を提供します。 バーチャルアシスタントは、先生が授業を計画し、学習者のニーズをよりよく理解するのに役立ちます。

KhanmigoはAI活用によってパーソナライズされた個人教師としても機能し、学習者の課題の手助けや複雑なトピックの解説が必要なときに利用できます。 ソクラテス式問答法を採用することで、Khanmigoは自ら働きかけることなく、学習者が自分で正解に行き着けるよう支援します。 複雑なトピックであっても、単に回答を提供するのとは異なり、示唆に富む質問やヒントを与えながら学習者を導きます。

ユーザーは、Khan Academyのカリキュラムを進めながら、インタラクティブなクイズに答えたり、以前のトピックを復習したりすることができます。 24時間365日アクセスでき、GPT-4言語モデルを活用して魅力的な対話を実現します。 Khanmigoを利用できるのは現在米国内のみで、美術、歴史、数学などの限られた教科で活用できます。

料金プラン:

  • 年額44ドル

無料トライアル:

なし

13. Woebot Health

用途: 医療

モデル: 自社開発

料金プラン: 無料

ユーザーとAIチャットボット「Woebot Health」が、モバイルデバイス上でチャットしている様子を示したスクリーンショット。

画像クレジット

Woebotは、スタンフォード大学の心理学者チームとAI専門家チームによって開発されたAIチャットボットです。治癒に導く対話、気分追跡、インタラクティブなゲームで、ユーザーのメンタルヘルス全般をサポートすることを目的としています。 2017年に臨床心理学者のAlison Darcy博士によって立ち上げられたWoebotは、 以下のような複数の臨床および治療アプローチを提供しています。

  • CBT(認知行動療法)
  • IPT(対人関係療法)
  • DBT(弁証法的行動療法)

Woebot Healthは、自然言語処理とルールベースのロジックを使用したAIチャットボットで、24時間365日のメンタルヘルスサポートを提供しています。 Woebotの対話型AIは、患者との関係を構築し、パーソナライズされた治療技術を提供しながら快方に向けた症状の変化をモニタリングするのに役立ちます。 またボットは、必要に応じてユーザーに人間の担当者を紹介することも可能です。 さまざまな年齢層に対応し、データプライバシーを保護しながら、一人ひとりに合わせた中立的な立場からのアドバイスを対話を通じて提供します。

Woebot Healthはオンデマンドのサポートに加え、エビデンスにもとづく認知行動療法のコンテンツ、パーソナライズされたケアプラン、モバイルアクセスも提供しています。

Woebotの利用は無料ですが、現在のところ米国内のユーザーしか利用できないという制限があります。 無制限のクエリ機能を備えていますが、回答が似通っていると感じるユーザーがいるなど、効果には個人差があります。 またWoebot Healthのプラットフォームには人間同士のやり取りがないため、不満を感じるユーザーもいるかもしれません。

ただしその効果、気分追跡機能、双方向の対話が幸福感を高めて治療を促進する、貴重なツールといえます。

料金プラン:

  • 無料

無料トライアル:

なし

14. Ideal

用途: 人事、採用活動、新入社員手続き

モデル: 自社開発

料金プラン: 問い合わせ

求職者とAIチャットボット「Ideal」間のモバイルチャットを示したスクリーンショット。

画像クレジット

DayforceのAIチャットボット「Ideal」は、応募者とのやり取りの自動化を実現した、採用活動全般をサポートする採用プラットフォームです。 AIを搭載した採用ツールが応募プロセスを合理化し、電話による選考過程を省き、応募者の適性を自動で判定するため、採用チームは回答内容とアンケートで上位に残った応募者の選考を優先できます。

また応募者とのやり取りと応募資格確認を、自動応答で実行します。 応募者は即座に確認結果を知ることができ、Idealの選考プロセスに沿って応募することができます。 さらにチャットボットはコミュニケーションを合理化し、インスタントメッセージやメールで数時間以内にアンケートを送信するため、応募者の体験が向上します。

Idealは、AIを利用した選考プロセス、マッチング、自動化機能により、採用基準に合った応募者を優先的に選考できるようにし、採用活動を成功に導きます。 実用的なインサイトを提供し、雇用の偏りを減らし、多様性のある人材構成の構築を促進します。

Idealは採用ツールであることに加え、DEI(多様性、公平性、受容性)を促進するための高度な機能も備えています。 これにより企業は、採用プロセスや従業員のライフサイクル全体を通じて、DEIを高めることができます。 Idealのプラットフォームは、欧州のGDPR(一般データ保護規則)、米国のEEOC(雇用機会均等委員会)などに準拠し、コンプライアンス基準をグローバルに満たしています。

料金プラン:

  • 問い合わせ

無料トライアル:

問い合わせ

15. Pi

用途: パーソナルアシスタント

モデル: Inflection-1

料金プラン: 無料

パーソナルアシスタントとして活用可能なAIチャットボット「Pi」のチャットインターフェイスを示したスクリーンショット。

画像クレジット

Piは、Inflection AIの無料パーソナルAIチャットボットです。対話、感情的なサポート、交友を目的に設計されており、親切で繊細かつユーモアのある応答が可能です。 ユーザーは、ボットにアドバイスや特定の質問への回答を求めたり、アイデアを練ったり、日記をつけたり、物語を読んだり、ストレスを発散させたりすることができます。 また判断を下したり、求められていないアドバイスを提供したりしないことを宣言しており、ユーザーがよりデリケートな話題を議論できるようにしています。

ChatGPTよりも優れた感情的知能を持つという位置づけのPiは、複数のトピックに多様な視点を提供しながら、フレンドリーな対話でユーザーを惹きつけることを目指しています。 チャットボットはInflection-1言語モデルを使用し、無制限でクエリをかけることができます。 ボットは極めて人間らしい(絵文字も使った)メッセージで応答し、要点を強調することもできます。 ボットと自由に対話できますが、共有した詳細をPiに保存する場合は、アカウントを作成する必要があります。

Piの特徴はミニマルなインターフェイスと、リラックスしたムードや対話のきっかけを提供する「ディスカバー(発見)」タブです。 Piはビジネス用途というよりは個人的な利用を想定して設計されていますが、問題解決のための話し合いを支援することもできます。 「ディスカバー」セクションでは、モチベーションを高めるトークやストレス発散など、対話のタイプを選択できます。 Piを生産性向上を目的として使うのは難しいかもしれませんが、個人の幸福に焦点を当てている点が、他と一線を画しています。

Piは、インターネット検索や記事作成といったChatGPTのような柔軟性には欠けますが、ミニマルなデザイン、アニメーション、簡潔なやり取りという特徴があります。 Piは多くの場合、気軽な質問に始まる短時間の対話を促し、ユーザーが一日の出来事を話したり、個人的な課題を話し合うきっかけを作ります。

現在無料で利用できますが、対話履歴を保存するにはユーザーの氏名と電話番号の入力が必要です。 これによりPiは、ユーザーに利用を促すリマインダーを定期的に送信します。 Piは時折不正確であったり、応答時間が遅くなったりすることもありますが、プライバシー、クリエイティブなコンテンツ生成、多言語サポートに重点を置いており、優しくて協力的なチャットボットとの対話体験として魅力を発揮しています。

料金プラン:

  • 無料

無料トライアル:

なし

16. Llama 2

用途: オープンソース

モデル: Llama 2

料金プラン: 無料

ユーザーとMetaのAIチャットボット「Llama 2」が、旅行を話題にチャットをしている様子を示したスクリーンショット。

画像クレジット

Llama 2はMetaが開発したオープンソースのAIモデルです。 LLMを使用して、テキストやプログラミングコードなどを生成することができます。 オープンライセンスのフレームワークにより、ユーザーはコードの一部にアクセスでき、ビジネスニーズに合わせてモデルをカスタマイズできます(収益制限の上限に達するまで)。 Llama 2の開発情報の詳細にはアクセス制限があるため、注意が必要です。

Llama 2のデプロイは開発者向けに調整されていますが、ユーザーはLlama2.aiのWebサイトで試し、動作を確認することができます。 出力結果は直接的で他のチャットボットに比べ洗練されておらず、カスタマイズを最小限に抑えた基本的な探索プラットフォームを提供しています。

Llama 2には、 70億、130億、700億パラメータの3つのモデルサイズがあります。 より大きなモデルはより複雑なデータや概念を理解することができますが、必要な計算能力も増えるため、より使いにくくなります。 さまざまなサイズのモデルを提供することで、Llama 2はあらゆる規模の企業にとって利用しやすいものとなっています。 生成AIの利用を民主化し、個人、研究、商用目的で活用できるようにすることが、Meta Llama 2の目標の一つです。

料金プラン:

  • 無料

無料トライアル:

なし

17. KAI by Kasisto

用途: 銀行・金融機関での業務支援

モデル: KAI-GPT

料金プラン: 問い合わせ

ユーザーとKasistoのAIチャットボットが、資産管理を話題にチャットをしている様子を示したスクリーンショット。

画像クレジット

Kasistoの対話型AIチャットボット「KAI」は、金融機関向けのバーチャルアシスタントです。 銀行業務向けに設計されており、NLU(自然言語理解)、NLP、機械学習を使用して口座情報や取引詳細に関する問い合わせに対応し、パーソナライズされた財務アドバイスを提供します。 モバイル、Webサイト、メッセージング、音声対応デバイスなど、さまざまなプラットフォームからアクセス可能です。

Kasistoは銀行システムと統合することで、AIチャットボットが口座情報や取引履歴に安全にアクセスできるようにします。 KAIプラットフォームにはKAI-GPTとKAI Answersがあり、対話型のサポートを提供するために連携して機能します。 これらの機能はGPTテクノロジーとKasistoの対話型AIを組み合わせたもので、銀行業界の基準を満たす正確で安全な利用体験を提供します。

KAIを使うと、金融機関は高度な機能でカスタマーサービスを自動化し、24時間365日のサポートを提供することができます。 「KAIは金融業界のSiri」といえるでしょう。 人間味のあるコミュニケーションでユーザーとチャットし、言語と目的を理解し、金融のエキスパートだけではなく、誰もが理解できる方法で応答するように設計されています。 チャットボットプラットフォームはレポートと分析ツールを備え、顧客の行動や好みに関するインサイトを提供します。

料金プラン:

  • 問い合わせ

無料で試す

なし

18. Poe

用途: チャットボット集約プラットフォーム

モデル: GPT-4、DALL·E 3、Gemini Pro、Llama 2、Claude Instant、Claude 2、StableDiffusionXLほか

料金プラン: 問い合わせ

AIチャットボット集約プラットフォーム「Poe」が生成した詩を示したスクリーンショット。

画像クレジット

PoeはQuoraが開発したAIチャットボット集約プラットフォームです。異なる種類のチャットボットを単一のオンラインプラットフォームに統合することで、 ChatGPT、Gemini、PaLM、Llama 2、Claudeなど、さまざまな言語モデルやチャットボットを試すことができます。

プラットフォームでAIチャットボットは、質問に回答したり、コンテンツを生成したり、言語を翻訳したり、ゲームをしたりすることができます。 PoeのネイティブAIチャットボット「Assistant」は、OpenAIのGPT-3.5モデルを使用しており、ChatGPTと同様、質問への回答やコンテンツ生成が可能です。

Poeは、ライティング、ロールプレイ、プログラミングなど、さまざまな用途に合わせた複数の言語モデルに対応し、ユーザーはノーコードまたはコードを使用してカスタムチャットボットを作成できます。 ノーコードの場合はドラッグ&ドロップのツールで基本機能を備えたチャットボットを作ることができ、開発者はPoeのAPI(アプリケーションプログラミングインターフェイス)を使ってPoeを既存のシステムに統合することができます。

チャットボットのトレーニングに習熟している必要があるかもしれませんが、このプラットフォームには「ディスカバー」のセクションがあります。 このツールを使用すると、言語モデル、チャットボットを作成および管理するためのツール、他のユーザーとのコラボレーションの機会、複数のプラットフォームをまたいでアクセス可能かどうかなどを調べることができます。

プレミアムモデルではメッセージ制限の可能性がありますが、Poeがテスト用途で費用対効果の高い選択肢であることに変わりはありません。 チャットボットを開発し、プロンプトをカスタマイズし、ナレッジベースを統合し、クリエイターアカウントを通じて作品を収益化できるという点において、OpenAIのChatGPTとは一線を画しています。

料金プラン:

  • 問い合わせ

無料トライアル:

なし

19. Amazon CodeWhisperer

用途: コード生成

モデル: 自社開発

料金プラン: 無料(有料プランあり)

コード生成AIチャットボット「Amazon CodeWhisperer」が生成したコードを示したスクリーンショット。

画像クレジット

Amazon CodeWhispererは、AWS(アマゾンウェブサービス)で利用できるツールです。 開発者が安全なアプリケーションを迅速に構築できるよう、AIを活用してコーディングを支援します。 CodeWhispererはプログラミング用に構築され、数十億行のコードでトレーニングされています。 そのため、コーディングの補完や提案、困難なプロジェクトでのサポートを必要とするビジネスチームや個人ユーザーにとって優れたリソースです。

特に不慣れなAPIを扱う必要があるプログラマーや、時間のかかるプロジェクトを効率化するのに役立ちます。 既知のセキュリティリスクがある業界のユーザーは、CodeWhispererを使用してコードに隠れた脆弱性を見つけ、提案を確認してすぐに解決することができます。

CodeWhispererは、ユーザーのコーディング環境に合わせて文脈に沿った提案をする、レコメンド機能を備えています。 カーソルの位置や、同じプロジェクト内の周囲のコードスニペットなどが考慮されます。 また自然言語によるプロンプトへの応答性も優れています。

従来のコーディングツールとは異なり、CodeWhispererの提案機能は単一行に留まりません。 さまざまなプログラミング言語やIDE(統合開発環境)に対応し、関数やサブルーチン全体を即座に生成することができます。

CodeWhispererはLLMの力を借りて機能し、オープンソースのリポジトリ、Amazonの内部リソース、APIドキュメントを含む広範なデータセットからインサイトを導き出します。 クラウドアプリケーション開発に特化しており、クラウドベースのプロジェクトにおけるイノベーションを促進しています。

CodeWhispererは、ユーザーの生産性を優先しながらバイアス、セキュリティの脆弱性、バグなどの懸念に対処することによって、責任あるコーディングプラクティスを維持しています。 脆弱性を検出するビルトインのセキュリティスキャナーと、コードの類似性を特定し、参照例をレビューするための参照追跡メカニズムも、CodeWhispererの特徴です。 またコード推奨の偏りを積極的に排除し、コーディングプラクティスの公平性を確保します。

料金プラン:

  • Individual Tier:無料
  • Professional Tier:ユーザー1人あたり月額19ドル

無料トライアル:

なし

20. HuggingChat

用途: オープンソース

モデル: Llama 2、CodeLlama、Falcon、Mistral

料金プラン: 無料(有料プランあり)

AIチャットボット「HuggingChat」とのチャットを示したスクリーンショット。

画像クレジット

HuggingChatは、Hugging Faceが提供するオープンソースのAIチャットボットです。 ChatGPTと同様の機能を備え、ユーザーはテキストの作成や要約、コンテンツの生成ができるほか、コードのデバッグ、Excel関数の作成、一般的な問い合わせにも対応できます。

パーソナライズされた食事計画やレシピ、ToDoリストを作成することもできます。 ボットはまた、質問に詳しく回答し、ユーザーの次の質問を予測します。 ユーザーアカウントがある場合は、別のクエリを行った後でも、前のスレッドに戻って詳細を確認できます。

ボットは独自のデータを使って一般的なコンテンツを作成しますが、「ウェブで検索」ボタンで切り替えると、ボットの出力を他のオンライン検索結果に近づけ、より最新の情報を得ることができます。 オープンソースのソフトウェアのため、ユーザーはソースコードにアクセスしてコードを調整したり、特定のニーズに合わせてプラットフォームをカスタマイズしたり、プロパティを追加したりすることができます。

HuggingChatにはいくつかの注意点もあります。 事実誤認や誤字脱字があることや、幻覚(AIチャットボットが現実に即していない回答をする珍しい現象)を起こすことがあります。

特に長いプロンプトの場合、回答の途中で出力が止まったり、元のトピックから外れたりすることがあります。 ブレインストーミングには便利ですが、重要なタスクにはその分野に特化したチャットボットが必要かもしれません。

料金プラン:

  • HF Hub:無料
  • Pro Account:月額9ドル
  • Enterprise Hub:ユーザー1人あたり月額20ドル

無料トライアル:

なし

21. ZenoChat

用途: 一般

モデル: GPT-4、Sophos 2

料金プラン: 無料(有料プランあり)

ユーザーとAIチャットボット「ZenoChat」が対話している様子を示したスクリーンショット。

画像クレジット

TextCortexのAIチャットボットソフトウェア「ZenoChat」は、文章のリライトや社内文書の編集など、文章作成を支援するコンテンツ生成ツールです。 また翻訳、SEO、マーケティング支援、情報収集、エンターテインメントにも適しています。 NLG(自然言語生成)ツールを使用し、各チャットをスタイル、知識、コミュニケーションニーズに合わせて調整します。

盗作を減らしてオリジナルの出力結果を作成するため、30億以上の文章でトレーニングされています。 また25言語以上をサポートし、異なる文化や背景を持つ人々とのコミュニケーションを可能にします。

ウェブ検索機能により、ZenoChatはインターネット上の最新情報を取得します。 ユーザーは、Google Scholar、X(旧Twitter)、Reddit、任意のURLといったソースを追加して、検索をカスタマイズできます。 またAIのペルソナをカスタマイズしたり、ZenoChatボットが対話で使用するナレッジベースを指定したりすることもできます。

マーケットプレイスでは、ユーザーが完了したいタスクを閲覧して選択できるようにするためのプロンプトテンプレートを、多数取り揃えています。 これらのテンプレートは、ユーザーが最適な結果を得るために的確な質問をできるよう支援します。 プロンプトが短すぎる場合は、必要な要素がカバーされるようプロンプトを拡張する機能があります。

ユーザーは、チャットボックスのドロップダウンメニューからボットの基本的なパーソナリティをカスタマイズしたり、ウェブ検索機能を切り替えたり、ナレッジベースを統合したり、言語設定を変更したりすることができます。 無料版では登録時に50クエリ、その後1日あたり20クエリと、利用が制限されています。 ZenoChatはメモリと文脈の保持に難点があるため、誤った情報の可能性があることに留意してください。

料金プラン:

  • Free:無料(1日あたり20生成、1生成あたり125ワード)
  • Lite:月額55.99ドル(1か月あたり2,800生成)
  • Unlimited:月額83.99ドル(生成数無制限)
    *年払いプラン

無料トライアル:

14日間

22. Socratic

用途: 教育

モデル: GoogleのAIと検索技術

料金プラン: 無料

学習用AIチャットボット「Socratic by Google」のモバイル版を示したスクリーンショット。

画像クレジット

Socratic by Googleは、教育および研究用に設計された、検索ベースのチャットボット兼学習アプリです。 高校生や大学生が課題の理解を深められるよう、AIを使ったサポートを提供します。 GoogleのAIテクノロジーと検索技術を利用して、学習ガイドのWebサイト、YouTubeのチュートリアルビデオ、ステップバイステップ教材などの教育リソースと学生をつなぎます。 またテキスト認識に加え音声認識機能を備え、学生は自分が何を必要としているのかを複数の手段で伝えることができます。

プロンプトを送信すると、SocraticはGoogleの検索結果の上位コンテンツと詳細な説明を(多くの場合、画像とともに)提供します。 また、評判の高いオンラインリソースや、専門家によって書かれた学習ガイドへのリンクも提供し、学習体験を向上させます。

GoogleのAIチャットボットであるSocraticは、学生が課題に取り組んだり、複雑なトピックを理解したりするのに役立ちますが、いくつか注意すべき点があります。 1つ目は、オンラインで入手できる情報に大きく依存しているという点です。 特にニッチなテーマについては、情報が古かったり不正確だったりする可能性があります。 また難しい概念や抽象的な概念の分析や説明が不十分な場合があります。

2つ目は言語サポートです。すべての言語や方言をカバーしているわけではないため、一部のユーザーにとっては利用しにくい可能性があります。 どのAIチャットボットにもいえることですが、誤った情報を提供するリスクは常に存在するため、事実を再確認することが重要です。 Socraticは、自身の批判的思考や研究努力を補完するツールとして使うのが、適切かもしれません。

料金プラン:

  • 無料

無料トライアル:

なし

23. ChatSpot

用途: 営業およびマーケティング支援

モデル: GPT-4、DALL·E

料金プラン: 無料

HubSpotのAIチャットボット「ChatSpot」のインターフェイスを示したスクリーンショット。

画像クレジット

ChatSpotはHubSpotのAI搭載型アシスタントで、ChatGPTとHubSpotのCRM(顧客関係管理)データを組み合わせています。 チャットボットからHubSpotにアクセスでき、AIサポートボットを使用するためにCRMソフトウェアを使う必要はありません。

ボットのパブリックベータ版は、マーケティングチームや営業チームがメールの下書き、SNS用のキャプション、ブログのトピック、指示書などを作成するのに役立ちます。 プロンプトを使って調査のインサイト、キーワードランキング、よくある質問への回答を表示できるほか、 ユーザーがチャットに入力するプロンプトやテンプレートを提案することもできます。 また販売予測やマーケティング用のテンプレートも用意されています。

基本的なCRM機能に留まらず、CRMデータの要約、レポート作成や分析、キーワードリサーチ、顧客の連絡先管理、以前のやり取りのフォローアップ、ブログ記事の作成、HubSpotサイトへの直接投稿などが可能です。 さらにAIチャットボットは、企業データの収集や競合分析を行うことができます。 ChatSpotはChatGPTにアクセスすることで、コミュニケーションやマーケティング資料の作成に役立つ、追加のライティング機能を提供します。

ChatSpotはGoogleドライブと連携することで、ユーザーがGoogle Docs、Sheets、Slidesに直接プロンプトを送り、コンテンツを生成することを可能にします。 またDALL·E 2との連携により、さまざまな形式でレポートを作成できます。

料金プラン:

  • 無料

無料トライアル:

なし

24. Certainly

用途: eコマース、小売

モデル: OpenAI

料金プラン: 月額2,000ユーロから(1か月5,000対話まで)

ショッピングカートの画面で、AIチャットボット「Certainly」と対話している様子を示したスクリーンショット。

画像クレジット

Certainlyは、eコマースと小売業向けのAIチャットボットです。顧客にサービスを提供したり、お勧めの商品を提案したり、一般的な問い合わせに回答するために役立てたりすることができます。 Certainlyのようなボットがあると、有能な営業担当者に類似したサポートを自動で提供できるようになります。 オンライン小売業者特有のニーズを理解し、オンライン販売データを活用することで、eコマース業界で役立つ知見を得ることができます。

Certainlyは、NLU(自然言語理解)とLLMモデルを使用して、対話型のカスタマーエクスペリエンスを提供します。 顧客との対話から得られた企業特有のデータを活用して顧客のニーズを把握し、対話の正確性を高めます。

チャットボットは、日常的なタスクやサポートチケットの取り扱いを自動化することで、サポートチームの問い合わせ管理を支援します。 また、あらかじめ用意されたチャットボットのテンプレートと目的を使用し、一般的な顧客対応業務を合理化できます。

テンプレート化されたフローとワンクリックの多言語サポートにより、企業は顧客の希望する言語でスムーズにコミュニケーションを取ることができます。 また企業は、自社のブランドイメージに合わせてCertainlyの口調やスタイル、トーン、外観をカスタマイズすることができます。

Certainlyはデータを収集し、ブランドがオンラインでの認知度を上げるためのインサイトを提供するため、SEOツールとして活用することも可能です。 チャットログには顧客の好みや行動に関するデータが保存され、ブランドはそれらをマーケティング戦略に活かすことができます。 これらの顧客データを活用し、GPTベースの言語モデルを統合することで、お勧め商品の提案を生成できます。

顧客とそのメッセージの背後にある文脈を理解する能力により、チャットボットは時間とともに学習を重ねます。 また、他のソフトウェアやCRM、ヘルプデスクとの連携も可能です。

ZendeskにCertainlyを統合する方法はこちら。

料金プラン:

  • Standard:月額2,000ユーロ(1か月5,000対話まで)
  • Enterprise:月額5,000ユーロ(1か月30,000対話まで)
    *年払いプラン

無料トライアル:

14日間

25. Grok

用途: SNS

モデル: Grok-1

料金プラン:年額168ドル

AIチャットボット「Grok」との対話を示したスクリーンショット。

画像クレジット

Grokは、X(旧Twitter)が所有するAI企業、xAIが開発した生成AIチャットボットです。 ボットの名前はSF小説『異星の客』にちなんでおり、そのペルソナはブリティッシュジョークが満載のSF小説『銀河ヒッチハイク・ガイド』に着想を得ています。

Grokは、SNSプラットフォームのXから得たリアルタイムの知識を活用し、質問に回答したり、関連する補足質問をユーザーに提案したりします。 ウィットとユーモアを交えながら質問に答える設計が、他のAIチャットボットとは一線を画しています。

GrokはXの投稿にリアルタイムでアクセスできるため、その点において信頼性は高まりますが、不正確な情報や未検証の情報の影響を受けやすいというデメリットもあります。 他のチャットボットとは異なり、安全を確保する柵のような役割を果たすものがないため、通常多くのAIチャットボットが拒否するような刺激的なトピックであっても回答を得ることができます。

Grokの能力は質問と回答機能だけに留まりません。 メールの下書き、コードのデバッグ、アイデア出しなどを、人間と会話するような対話形式で行うことができます。 また複数のクエリを同時に処理することもできます。 現在はテキスト入力のみの仕様ですが、将来的に画像や音声を扱う機能の拡張が予定されています。

Grokは現在ベータ版で、X Premium+のユーザーのみが利用できます。 Grokを開発したxAIチームは、ユーザーが体験を報告するためのフィードバックフォームを提供しています。 リサーチアシスタントとデータプロセッサーの役割を果たし、ユーザーが斬新なアイデアでイノベーションを起こす助けとなることが、Grokの目標です。

料金プラン:

  • X Premium+:年額168ドル(Webサイトでの利用、米国の場合)

無料トライアル:

なし

AIチャットボット選びのポイント

ビジネスに最適なチャットボットプラットフォームを選ぶには、いくつか注意すべきポイントがあります。 AIチャットボットに何を求めるのか、そしてAIチャットボットでできること・できないことを正しく判断するための検討事項を、以下にまとめます。

AIチャットボットを選ぶ際の検討事項をアイコンで示した図。
  • セットアップが簡単: 事前学習済みのAIチャットボットを探しましょう。面倒な設定なしですぐに使い始めることができます。 手作業によるAIのトレーニングや構成を伴う場合は、開発者のサポートが必要かどうかを確認します。
  • AIモデルの洗練度: AIボットのトレーニングに使用されたデータの種類や質を把握します。 高品質のAIチャットボットであれば多くの場合、入力内容を理解し、文脈に沿った応答を生成するためのNLP(自然言語処理)とML(機械学習)アルゴリズムを用いています。 また背景情報の維持、顧客感情分析、生成AIの機能なども確認しましょう。
  • 統合可能: AIチャットボットが既存のシステムやソフトウェアとシームレスに連携できるかどうかを確認します。 メッセージングソフトウェア、Webサイト、CRM(顧客関係管理)ツールなど、普段業務で使用しているシステムの一部として機能するAIチャットボットを探しましょう。 サードパーティアプリと簡単に接続でき、一貫したワークフローを可能にするAPIと統合オプションがあるかどうかも確認します。
  • セキュリティとデータプライバシー: 機密情報を保護するセキュリティ機能は非常に重要です。 AIチャットボットは、データ保護規制に準拠し、ユーザーとの安全なやり取りを確保するための暗号化プロトコルを実装している必要があります。 プラットフォームのプライバシーポリシーで、ユーザーデータを責任と透明性をもって取り扱っているかどうかを確認します。 また、データの保管方法とプライバシー設定をカスタマイズできるAIチャットボットを探しましょう。
  • レポート生成と分析: 堅牢なレポート作成機能と分析機能は、チャットボットのパフォーマンスを監視し、ユーザーとのやり取りに関するインサイトを得るために不可欠です。 会話ログ、ユーザーエンゲージメント指標、顧客感情分析レポートなどの機能があるかどうかを確認します。 これらの分析機能は、ユーザーの行動を理解して改善すべき点を特定し、チャットボットの全体的な有用性を判断するのに役立ちます。

貴社のビジネスニーズに応える、適切な機能を備えたAIチャットボットを選択しましょう。 上記に加え、拡張性、チャットボットへのサポート体制やアップデートの頻度、使いやすさなども考慮すべき重要なポイントです。

AIチャットボットの利点とは? 従来型チャットボットビルダーとの比較

従来のチャットボットでは、長く広範なフローを作成し、顧客を段階的に解決に導く必要がありました。 このようなフローでは、ユースケースが増えるにつれてメンテナンスが難しくなり、拡張しにくいという難点がありました。 また顧客の問い合わせ目的を手動で学習させるために、管理者が何時間もリソースを費やしていました。

これに比べてZendeskのような最新のAIチャットボットは、初めから顧客の目的を理解するよう事前にトレーニングされているため、 長くて複雑なフローを構築する必要がありません。 ボットは顧客の目的に沿って回答へのフローを切り替えることができるため、拡張やメンテナンスが容易になります。 これに生成AIを組み合わせてボットをヘルプセンターに接続すると、管理者の時間をさらに節約できます。 ボットは顧客からの問い合わせを素早く理解して必要な情報をヘルプセンターで検索し、回答を作成することができます。

またZendeskのボットビルダーなら、数クリックでAIチャットボットを立ち上げることができます。

よくある質問

AIチャットボットソフトウェアの特徴

AIチャットボットは、サポート担当者の日常に余裕を与え、顧客にふさわしく、期待に沿った高品質なサポート提供を実現することを最終的な目的として開発された会話ツールです。 事業目的に即したAIチャットボットソフトウェアを選ぶためには、以下のような機能を備えたボットの購入を検討しましょう。

1. ボットビルダーツール

できるため、導入開始後すぐに顧客の心を掴むことができます。また、ユーザーの好みに応じて、コーディングなしの構築も可能です。 ノーコードのボットビルダーは利便性に優れたツールですが、多くのソリューションは開発者の専門知識を必要とします。そのため、ニーズとリソースを十分に考慮した上で、ボットを構築しましょう。 AIチャットボットは、以下のような役割を果たします。

  • 顧客のサポートチケットに最初に対応
  • 専門的知識を必要としないサポートチケットの削減
  • 社内ワークフローの効率化
  • サポートリクエスト(問い合わせ)のトリアージ
  • 規定の回答を用いた顧客への迅速な返信
  • 提案記事の自動送信
  • 顧客の目的を特定

また、よくある質問に正確な回答を提供したり、会話の指標を分析したりできるようAIをトレーニングすることもできます。

2. オムニチャネルデプロイメント

オムニチャネルチャットボットを導入することで、どのチャネルにおいても優れたカスタマーサポートを提供できるようになり、チャネル全体の売上向上を実現できます。

複数のコミュニケーションチャネル(SMS、ウェブサイト、SNSなど)にAIチャットボットを導入することで、チケットの開封やエスカレーションをボットに任せることが可能です。さらに、ボットで解決できないチケットについては、適切なサポート担当者にルーティングさせることもできます。

オムニチャネルデプロイメントに対応したボットの最大の利点は、顧客について理解した上で、すべてのチャネルで一貫した体験を提供できることです。 多くのチャットボットは、顧客対話を通じて顧客の行動履歴を収集したり、社内データにアクセスしてサービスを効率化したりできます。

そうした機能にくわえて、オムニチャネルチャットボットは顧客の全体像を生成することで、組織内の異なる部門間のコラボレーションを可能にします。 チャットボットが顧客から情報を収集して一元的に記録してくれるため、すべてのチームが情報にアクセスでき、より迅速なサービスを提供できます。

3. サードパーティシステムとのインテグレーション

AIチャットボットはウェブサイトのライブチャットに使用できるほか、サードパーティーシステムと接続することで、ボットがシステムからデータを引き出して会話できるようにすることも可能です。

そうすることで、顧客がボットとの会話を開始すると、ボットは顧客の問い合わせ内容にもとづいて、最も関連性の高い回答を案内できます。 インテグレーションを利用することで、ボットは以下のような情報にアクセスできるようになります。

  • 注文の詳細および追跡情報
  • 支払い履歴
  • ユーザーID
  • サポートチケットの最新情報
  • 位置情報

また、生成AIの機能を組み合わせることで、よりスマートなカスタマーエクスペリエンスを構築することもできます。 ChatGPTの開発元である民間研究機関のOpenAIは、Zendeskが独自に開発した基盤モデルにOpenAlの機能を統合することで、よりパワフルなツールを実現しました。

4. スマートなルーティング

顧客からサポートリクエストが送信された際に、AIチャットボットは、チケットの開封、ルーティングルールの精度を高めるためのタグ付け、最適なサポート担当者への転送を行います。このプロセスはオムニチャネルルーティングと呼ばれています。 Zendeskのボットは、サポートリクエストをいち早く対応可能なサポート担当者に転送するだけでなく、以下のような基準にもとづいて問い合わせチケットのルーティングを実行できます。

  • サポート担当者のスキル
  • 活動ステータス
  • キャパシティ
  • 会話の優先順位づけ

チャットボットソフトウェアの導入メリット

AIチャットボットの導入は、効率化やコスト削減といった利点はもちろんのこと、さらに大きな効果をもたらします。 重大なビジネス課題の解決に向けて人間とボットの能力が1つなったとき、ボットは最大限の力を発揮します。

1. 24時間365日体制で提供される1対1の便利なサービス

チャットボット技術を活用することで、企業は顧客と常につながり、迅速なサポートを望む顧客のニーズを満たすことができます。

今日の顧客は、サポートが必要にときにすぐに、顧客にとって都合のよいチャネルでサポートを受けられることを期待しています。 顧客が望むチャネルにAIチャットボットを導入する場合は、導入中やサポート担当者がオフラインの状態でも効率的なサポートを提供できるように用意しておくことを心がけましょう。

2. 顧客満足度の向上

AIチャットボットを活用することで、顧客がアクセスする場所、つまりメッセージングチャネルでサービスを提供できます。 実際、メッセージングアプリはあらゆるサポートチャネルの中で顧客満足度スコアが最も高く、CSATは98%となっています。 顧客は、普段の生活で使用しているデジタルチャンネルでブランドとやりとりすることを望んでいます。

ビジネスメッセージングアプリは、より便利で充実した対話型体験を可能にするほか、音声対話と比較しても大きなコスト削減効果があります。 また、ウェブ版とモバイルアプリ版で利用可能なメッセージング機能により、カスタマーサービス担当者はいつでもリモートで顧客に返信できるため、サポートチームの利便性も向上します。 メッセージングアプリには、以下のようなものがあります。

ChatGPTに使用される技術を含め、生成型AIツールはサポート担当者がより迅速なサポートを提供することを可能にするため、顧客満足度の向上にも効果があります。 OpenAIとZendeskのインテグレーションにより、サポート担当者はたった数単語を入力してワンクリックするだけで、入力情報にもとづく充実したチケットレスポンスを作成できます。

3. 規模の拡大とコスト削減を同時に実現

Zendesk カスタマーエクスペリエンストレンドレポート は、多くのカスタマーサービスリーダーが問い合わせの増加を予想している一方で、チームメンバー増員に向けた予算をすべての企業が確保できているわけではないことを示しています。

こうした課題への最適なソリューションこそが、チャットボットなのです。

ボットを活用することで、サポートマネージャーは人員を増加することなく生産性を向上させることができます。 チャットボットはサポート担当者の助っ人役として機能し、簡単な質問や似たような問い合わせに対応できます。

4. チームの影響力と生産性を高める

よくある質問への人的対応を削減することで、サポート担当者は複雑な質問に時間をかけられるようになり、生産性が向上します。 また、チャットボットソフトウェアは顧客情報を前もって収集し、顧客の問題解決に適したサポート担当者に転送します。

自動化によって創出された時間は、サポート担当者にとって貴重なリソースになります。 この認識をもとに、剃刀の定期購入サービスを提供する Dollar Shave Club は、サブスクリプションの更新を管理するためにZendeskのボットを導入しました。 以前のDollar Shave Clubでは、顧客からのサポートリクエストのうち20%を、サブスクリプション関連のタスクが占めていました。しかし、AIを導入したことで時間の節約に成功し、より優れたカスタマーエクスペリエンスを提供できるようになりました。

Dollar Shave ClubのシニアプログラムマネージャーであるTrent Hoerman氏は「この手のチケットを削減できれば、チームメンバーが顧客に寄り添って相談に対応できるようになり、もっと意義のある会話を実現できると考えていました。そうした望みを叶えてくれたのが、Zendeskボットでした」と話します。

5. コンバージョンの機会を創出

オンラインチャットボットは、よりスマートなセルフサービスを用いてコンバージョン率を高めます。 チャットボットは、顧客にヘルプセンターの利用を促し、顧客のニーズにもとづいて最適なナレッジベース記事を案内します。

ボットの用途には他にも、以下のようなものがあります。

  • 新商品や会社の取り組みに関する情報を顧客に提供する。
  • クロスセルとアップセル活動を自動化する。
  • 顧客が抱える簡単な問題や質問をサポートする。
  • 顧客に対して自発的にメッセージを送り、ロイヤリティの維持と収益増加を図る。
  • 顧客の好みや購入履歴にもとづき、クーポンや特別割引コードを提供する。

チャットボットのユースケースとは?

ChatGPTやGoogle Bardを代表とするAIアプリによって、企業の働き方が変化するという主張は紛れもない事実です。しかし、こうした技術によって業務の自動化が可能であっても、多くの仕事では人間の対応を必要とする部分があります。特にカスタマーサービスの役割においては、人間のもつ実際の専門知識や顧客への共感といった、AIには再現できない部分があるのです。

以下に、シンプルかつ有効なチャットボットのユースケースをご紹介します。

チャットボットによるFAQへの回答

特にボットは、繰り返し寄せられ、チームがワンクリックで解決できるような基本的な質問を自動化するのに有効です。

顧客は、サポート担当者がより複雑なタスクに集中して取り組み、より有意義なサポートを提供するために時間を費やしてほしいと考えているため、単純な問題であればチャットボットを使用することを好みます。

ボットはすべての問題に対応できるわけではないため、顧客のルーティングや背景情報の伝達を通じてサポート担当者に必要な情報をすべて提供しながら、担当者と一緒に迅速な問題解決を目指します。

チャットボットによるセルフサービスの促進

問題を自力で解決したいとき、顧客の多くは最初にインターネット上の情報を確認します。 AIチャットボットは、セルフサービスによる解決を促すために、チャットインターフェイス内でヘルプセンターのページを顧客に推奨できます。

顧客がチャットボットに質問すると、AIがナレッジベースをスキャンして、質問に関連するキーワードを探し出します。そのため、顧客は大量のサポート記事から求める情報を探す必要がなくなります。 チャットボットは、最も関連性の高いリソースを見つけ次第、顧客がアクセスできるように案内します。

時間が経つにつれ、チャットボットがより多くのやりとりを経験し、より多くのフィードバックを受け取ることで、提供するカスタマーサービスの質も向上していきます。 その結果、顧客からの複雑な問い合わせにサポート担当者が対応するための時間を、ピーク時であっても十分に確保できるようになります。

フリーランス専用マーケットプレイスとして高い人気を誇るUpworkがそれを証明しています。 Upworkのカスタマーサポート担当副社長であるBrent Pliskow氏は次のように述べています。 「ForethoughtとZendeskのインテグレーションのおかげで、当社のチャットでのやりとりの58%が解決し、サポートチームの対応を42%にまで削減できました」

チャットボットによるグローバルサポートの改善

また、世界的なサポート提供にボットを活用することで、海外での採用やトレーニングの必要性を低下させることも可能です。 ボットはあらゆるタイムゾーンで即座にサポートを提供できるため、高い費用対効果を生みます。

またAIチャットボットは、あらゆる言語で顧客に回答を提供することもできます。 チャットボットは、会話の初めに希望する言語を尋ねたり、顧客が入力した言葉から使用言語を判断したりできます。

こうした技術は、スペインとポルトガルでスポーツ用品店を展開するFútbol Emotionのようなグローバルブランドにとっては特に役立ちます。 同社はZendesk SuiteとSunshine Conversationsを活用することで、優れた対話型サポートを大規模に提供しています。 また、同社はアフリカ、欧州およびその周辺諸国、中東への展開に伴い、より広い顧客層をターゲットとするために、多言語対応を導入しました。

「Zendeskの同期チャネルと非同期チャネルを組み合わせることで、複雑な作業をチャネルと言語に応じて細分化できるようになったため、サポート担当者の学習効率を高めることができました」と、Fútbol Emotionのeコマース担当マネージャーのDaniel Hsu氏は説明します。

チケット件数の急増および変動時のチャットボットによる対応

チャットボットは眠ることがないため、週末や深夜、休日など、担当者の不在時でもカスタマーサポートの提供が可能です。 また、季節的なトレンドによって顧客がeコマースを利用する頻度は大きく変動します。チャットボットは、企業がこうした変動に合わせて大量のチケットに対処するための季節労働者を雇う必要性を軽減します。

例えば、ブラックフライデーなど訪問者が増加する休日には、チャットボットによるカスタマーサポートの提供が可能です。 また、製品のアップデートやリリース後、イベント開催時におけるサポートチームの負担軽減にも役立ちます。

エクストリームウェルネスプラットフォームを提供するSpartan Raceは、少人数で構成されるサポートチームを支援するためにZendeskのチャットボットを導入し、レース中に急増する顧客からの問い合わせに対応できるようにしました。 結果として、Spartan Raceのチャット件数は9.5%も減少し、チームのオンラインチャットの対応時間を毎日3時間多く確保できるようになりました。

チャットボットによる営業活動

チャットボットのユースケースはカスタマーサービスだけにとどまらず、プロスペクティングに活用することもできます。

多数のチャネルにおけるリード情報をチャットボットに取得させることで、リード生成に役立ちます。 さらに、チャットボットは、営業担当者やメールおよび電話番号の取得などを通じて、見込み客を営業プロセスの次の段階に引き渡すこともできます。

例えば、ボットはWebサイトの訪問者に語りかけて、営業担当とのやりとりを希望するかを確認できます。 見込み客が連絡先や要望を入力すると、ボットがその内容を適切なチームに伝達します。

チャットボットは、顧客像を特定するために次のような質問を行います。

  • 貴社の規模はどのくらいですか?
  • 職種をお知らせください。
  • どのような機能をお求めですか?
  • どのような問題が発生していますか?

ボットをカスタマーサービスソフトウェアに組み込むのと同様の方法で、営業CRMへの組み込みが可能です。 これにより、ボットと営業担当の間でシームレスな引き継ぎが可能になり、営業チームは背景情報と会話履歴を参照できるようになります。

チャットボットによるマーケティング活動

営業活動でのユースケースと同様に、マーケティング活動にチャットボットを活用することで、潜在顧客から重要な情報やインサイトを収集して顧客獲得の業務を拡大できます。 さらに、ウェブサイトの効果的なページにボットを配置することで、コンバージョン率を高めることもできます。

マーケティングチームは、顧客エンゲージメントのためのツールとしてチャットボットを活用することもできます。 例えば、マットレスブランドのCasperは、寝つきが悪く、深夜に話せる友達が欲しいという人のためにチャットボットを作成しました。 このボットの目的はただ1つ、「Casper」ブランドをより身近に感じてもらうことです。 また、AIを搭載したチャットボットはブランドボイスを学習できるため、親しみのあるトーンで顧客と会話できます。

放棄されたカートに対応するチャットボット

ショッピングカートの放棄とは、オンラインショッピングで商品をカートに入れたものの、購入する前にページを離れてしまうことを指します。 全世界におけるショッピングカートの放棄率は70%近くあり、この数字は年々増加の一途を辿っています。 想定外の送料、複雑なチェックアウト手続き、信頼の欠如などが原因となり、顧客はカートを放棄してしまいす。

顧客のあらゆる疑問に答えることで、顧客は購入やアカウントのアップグレードに安心して踏み切れるようなります。このアプローチには、チャットボットを用いるのが最適です。 やりとりに対して顧客が乗り気でない場合でも、迅速かつ便利な連絡手段を提案することで、信頼を築くことができます。

また、カートの放棄に対応するチャットボットは、顧客の購入意欲を高めるために割引を提供することもできます。 チャットボットは、顧客がいつカートに商品を入れたかを示す顧客の行動履歴にアクセスするだけで、割引を提供する適切なタイミングを把握できます。

AIは、パーソナライズされたスマートなレコメンド機能を用いてより高度なワークフローを実行し、放棄されたカートに対応します。 そのため、AIチャットボットは単に売上確保を図るだけでなく、顧客のカートに追加される商品の合計価格を引き上げるためにも役立ちます。

社内サポート用のチャットボット

企業は、従業員のサポートにもチャットボットを使用できます。 チャットボットはあらゆる社内サポート戦略に手軽に適用でき、セルフサービスと組み合わせることで一段とその効果が高まります。

多くのITチームは、ナレッジベースを使用することで、重複的な質問を軽減し、従業員のセルフサービスを可能にしています。 チャットボットは、従業員をヘルプセンターの記事に誘導することで、社内のセルフサービスを拡大できます。これは特に、従業員のオンボーディングや会社規模の変更があった際に役立ちます。

社内のITチームなどは、Slackやメールといった便利なチャネルでよくある質問に答えるために、ボットを用いることもできます。 外部サポート向けのユースケースと同様に、社内サポートにチャットボットを活用することで、従業員が24時間いつでも迅速なサポートを受けられるようになります。そのため、グローバル企業やタイムゾーンの異なる従業員を抱えるリモートチームにも有効です。

AIチャットボットのトレンドは?

AIボットの活用によるカスタマーサービスチームの支援やサポートの効率化にまだ着手していない組織には、導入の検討をおすすめしています。 ChatGPTの登場以来、チャットボットの技術は進歩を続けており、顧客の間では問題解決プロセスがより迅速かつ便利なものになることへの期待がますます高まっています。 AIはすでに、私たちの生活の一部になっているのです。

なかなか踏み切れず、お悩みですか? 以下にご紹介するAI関連の統計、トレンド、予測を読み解くことで、AIに対する見方が変わるかもしれません。

  • 2022年にChatGPTが人間に近いレべルの作文能力を示したことは、このパワフルな技術を活用する後続のAI(MicrosoftのBing AIなど)が大きな進歩を遂げるきっかけとなりました。 (CNBC
  • Googleは、昨年のChatGPTの輝かしいデビューを受けて開発された新しいAIチャットボット「Apprentice Bard」をテストしています。 (CNBC
  • ビジネスリーダーの65%が、ボットはますます人間に近づいていると考えています。 (Zendesk
  • 顧客の67%が、ボットが提供する情報はほとんど正確であると考えています。 (Zendesk
  • AIボットは、顧客との会話の遂行からクロージングまでを6通のメッセージ以内で完結できます。 (Tidio
  • チャットボット市場は、2032年には59億ドル規模になると予想されています。 (Precedence Research
  • 顧客の77%が、AIボットが簡単な問題解決に役立つと回答しています。 (Zendesk
  • 顧客の62%が、カスタマーサービス担当者による対応を待たずに、サービスボットを使用した迅速なサポートを受けたいと考えています。 (Tidio

最適なAIチャットボットを選ぶには?

ビジネスに即したチャットボットソフトウェアを選ぶには、いくつかの異なる要因を考慮する必要があります。 主に、現在のサポートニーズと利用可能なリソースがこれに該当します。

ビジネスと顧客双方のニーズをかなえるボットを選ぶためには、利用性に優れたカスタマイズ機能を備えたカスタマーサービスソリューションを優先しましょう。カスタマイズ機能には、ビルトイン、サードパーティとのインテグレーション、カスタムコーディングなどが該当します。

サポートチームの業務ニーズに即したチャットボットソリューションを見つけるために、以下の質問を確認していきましょう。

どのような問題を解決したいのか、その解決に必要なリソースは何なのか。

ボットを導入する前に、まずは組織が抱える課題を特定し、その解決に向けてどの程度のリソースを費やせるかを確認しましょう。 その際に着目すべき点を、以下にまとめました。

  • 1日あたりに受け取るサポートリクエストの数
  • 重複的な質問および反復的な作業
  • 従業員の作業効率とダウンタイム
  • 使用中のボット機能
  • 特別なスキルを持つサポート担当者の待機時間
  • 待機時間が長い理由

質問に対する答えから、どのようなリソースが不足しているのかを導き出すことができます。その不足を補う機能を備えたチャットボットを選定しましょう。

現在使用しているチャットボットは、異なるチャネルで十分に活用できるレベルの柔軟性を備えていますか?

顧客は、サポートを提供するのが人間であれボットであれ、自分が望むチャネルでサポートを受けられることを期待しています。 さらに、顧客自身でチャネルを選択可能であることも求められています。

そのため、チャットボットがさまざまなチャネルに対応できることが重要であり、AIチャットボットのオムニチャネルデプロイメントは必須機能といえます。

顧客が利用するすべてのデジタルチャネルに対応可能なボットが理想的です。デジタルチャネルには、以下のようなものが該当します。

  • ウェブサイト
  • モバイルアプリ
  • SMS
  • Slack
  • WhatsApp
  • Facebook
  • Instagram
  • Twitter

チャットボットはどの程度の背景情報を必要としますか?

サポートセンターが比較的小規模であったり、大量の問い合わせに対応する必要がない場合は、ボットの導入や活用に、それほど多くのデータは必要ありません。

しかし、コンタクトセンターや活発なカスタマーサービス部門には、時間とともに学習しながら改善していく機械学習を備えたチャットボットを選択することが推奨されます。 チャットボットは、正確な情報を提供するために継続的なトレーニングを必要とすることを常に意識しておきましょう。

「AI技術は、顧客が入力した情報を理解する能力(インプット)においてますます「スマートさ」を極めていますが、企業がボットに出力させる情報(アウトプット)は他のコンテンツと同様に、監視、最新状態の維持、パフォーマンスと関連性の頻繁なチェックを通して、企業によって管理される必要があります」とZendeskのセルフサービスおよびオートメーション部門のディレクターであるMadison Hoffmanは述べています。

AIソリューションにおいて重要となる要素は「データ」です。データが多いほど、AIチャットボットの学習と改善のスピードも速くなります。 つまり、顧客対応の際に参考となる情報量を増やすことでチャットボットの精度は高まり、より高度にパーソナライズされた会話を実現できるのです。

チャットボットとサポート担当者間の会話をどのように管理すべきでしょうか?

営業担当者とサポート担当者間での、顧客の背景情報や会話の文脈を共有するフローを改善する方法を模索している企業にとっては、

正確な顧客データを確実に収集して記録できるAIボットは理想的な手段といえます。

企業が必要とするのは、フロントエンドでチャットボットの会話を展開し、バックエンドでそれを管理するツールです。 こうしたツールは、サポート担当者がそれぞれの会話の背景にある目的を理解したり、チャットボットとの引き継ぎを効率化したりするのに役立ちます。

AIボットが顧客への提案や学習に利用できるリソースを用意できていますか?

ナレッジベースを持つ企業が最短で価値を生み出すためには、既存のヘルプセンターのコンテンツから記事を選別して提案したり、顧客の行動履歴を把握したりできるボットを導入するのが理想的といえます。

ニーズに合わせて簡単な調整を行いたい場合は、視覚的なインターフェースを提供するボットビルダーを選ぶとよいでしょう。 コーディングなしで、ボットの会話をカスタマイズして設計できます。

ボットは、ナレッジベースがあって初めて役に立ちます。 ナレッジベースのない環境でボットをワークフローに導入すると、ユーザーに誤った情報を提供してしまうリスクがあります。

また、インターネットから情報を引き出すことができないシステムを用いた場合、意思決定や会話に必要なデータを取得するのは難しいでしょう。

チャットボットに関するよくある質問

チャットボットの会話をコード不要で設計する方法

視覚的なボットビルダーツールを使用する際に、気をつけたい重要なポイントをご紹介します。

  1. シンプルで頻度の高い質問からスタート

    本記事でも触れたように、シンプルなよくある質問において、チャットボットは力を発揮します。 ボットの導入を計画する際は、FAQの収集からはじめてください。 シンプルな回答で解決できた、一般的なワンタッチチケットを調べましょう。 これらはビジネスが明らかに予測できる質問であり、製品やドキュメンテーションのチームが作成した回答が社内に既に存在しているケースがほとんどです。 これらはボットが扱うべき質問のNo.1候補です。



  2. カスタマージャーニーに注目し、適切なチャネルを選択

    Webサイトにボットを設置するときはカスタマージャーニーに注目してください。 問題が発生したり戸惑いやすい場所を選びます。例えば、製品ページでしょうか? チェックアウト? それともアカウント作成の後でしょうか? これらのスムーズに行かないポイントはサポートを提供するのに適した場所です。
    Webサイト意外にも、適切なチャットボットプラットフォームがあれば、あらゆるチャネルにボットを展開することができます。 メールであろうとメッセージングアプリであろうと、チケット件数が多く、解決時間の長いチャネルこそが、チャットボットを展開するのに適したチャネルです。



  3. ボットの会話をカスタマイズし、ボットから人間への転送のポイントを把握

    カスタマーサービスチームのトーンにあわせてボットの会話をカスタマイズしましょう。 まずは挨拶。チャットボットから顧客への挨拶を作成しましょう。 さらに、会話をより対話型で魅力的にするために、フィールド、カルーセル、クイック返信(自動回答オプション)の追加も考慮しましょう。 ボットに個性を与えることも忘れてはいけません。人間でないというだけで、ロボットのように振る舞う必要はありません。
    会話フローを構築する場合、ボットからサポート担当者に転送できるポイントを必ず決めてください。 容易にサポート担当者につながれるオプションがなければ、チャットボット体験がマイナスイメージになる場合があります。 顧客情報を入力できるフィールドを加えることで、チケットを引き継いだサポート担当者はスムーズに対応することができます。 Zendesk chatbot



  4. カスタマーサービスソフトウェアやその他のシステムと統合

    どんなタイプのAIボットを選択したにせよ、チャットボットソリューションをカスタマーサービスソフトウェアやその他適切なシステムと統合する必要があります。 既存のサポートソフトウェアとチャットボットを統合することで、サポート担当者は会話を引き継いだとき、顧客の背景情報を確認することができます。 Zendeskのボットソリューションなら、カスタマーサポートシステムとシームレスに連携することが可能です。 サポート担当者が複雑なリクエストをボットから引き継いだ場合も、Zendeskのプラットフォームにいながら背景情報と会話履歴を参考にしてチケットに応答することができます。 さらに、Zendeskは開発者に使いやすいプラットフォームです。SalesforceからShopifyまで、数多くのビジネスツールとの統合を提供しています。



  5. キーメトリックを追跡してボットを改善

    チャットボット戦略のゴールは、ボットの導入ではありません。 ツールの改善点を見つけ、費用対効果を最大化するために、メトリックを追跡する必要があります。 注目すべきメトリックをご紹介します。
    • 使用率:ポップアップ画面や選択肢から、ボットの利用を選択した顧客のパーセンテージです。 顧客が、ボットの使用を好むか、推奨された場合に反応するか、またどのチャネルでボットを利用するか特定するときに役立ちます。
    • 件数:ボットが回答した質問の数を指します。ボットの費用対効果と時間効率を理解することが可能になります。
    • ボット対応失敗率:チャットボットが質問を理解せず答えることができない件数の割合です。 セルフサービスで人々が何を求めているかを理解し、ボットフローのどの部分を改善できるか見定めることができます。
    • 最多回答質問:このメトリックを追跡することで、一般にフラストレーションが起こる部分が顕在化され、カスタマーエクスペリエンスにおいて改善すべき箇所が明らかになります。
    • 人間への転送データ:このメトリックは、ボットがエージェントに問題をどれくらい頻繁に転送するかを示します。 人間への転送データにより、ボットがエージェントのワークフローとどのように統合するかを把握し、サポート関連の複雑な質問への顧客のアプローチ方法について、インサイトを取得することができます。
    • カスタマー報告のボット成功メトリック:ボットを使用した後に、ボットがよいサービスを提供できたかどうかサービス評価を顧客に依頼します。

進化するチャットボットの未来

チャットボットの将来に関して考察すべき、いくつかのキーポイントをご紹介します。

  • メッセージングの台頭


    Facebook Messengerにはすでに30万ものアクティブなチャットボットが使われており、今後、メッセージングはより重要な顧客エンゲージメントチャネルになります。
    今日の顧客が求めているのは、メッセージングを活用したサポートです。2020年に企業への問い合わせに初めてメッセージングチャネルを利用した顧客の74%が、今後もメッセージングチャネルを利用すると回答しています。 メッセージングを介した問い合わせは2020年に急増しており、WhatsAppの増加率は101%に達しました。Facebook MessengerとTwitterのダイレクトメッセージは58%、ついでSMS・テキストは34%それぞれ増加しています。 2020年に新しいチャネルを追加した企業の53%が、メッセージングを導入しました。
    ビジネスは、顧客が常に使用するチャネルを活用する必要があります。 スピード、利便性、安全性に優れ、個々に応じた対応が可能なメッセージングが、顧客とビジネスの両方において利用の増加を見たことは当然と言えるでしょう。 顧客は必要なときに、携帯電話にインストール済みのアプリを介して返答を確認することができます。 また、従来のライブチャットと異なり、会話はリアルタイムである必要はありません。したがって、顧客は、犬の散歩やZoomでのミーティングの傍ら、並行して問題を解決することが可能です。
  • チャットボット導入の急増


    AIはもはや、企業にとって目新しい技術ではありません。ただ、多くの企業がいまだに全体的な経営戦略にどのようにAIを組み入れるかを検討している段階にあります。 AIが進化を続ければ、チャットボットもさらに高度になります。そして、さらに多くのビジネスがチャットボットを採用することになるでしょう。 ガートナー社の調査は、「チャットボットは、瞬時なデジタルアクセスと常に最新の情報を取り入れることを求めるミレニアル世代に向けた機能を提供しているため、いかに賢く、そして素早くこのテクノロジーをビジネスが採用するかは、ミレニアル世代が大きく影響をもたらす。」と予測しています。
    こちらの統計を参照にしてください。
    • 2018年のチャットボット市場は12億7442万8000ドルの価値がありましたが、2024年までに75億9182万ドルに達すると予測されています。2019年から2024年のCAGRは34.75%を記録する見込みです。(Research And Markets).
    • 2024年までに、AIが新しいユーザーインターフェイスとなり、ユーザー体験を再定義します。ユーザーとのやり取りの50%は、コンピュータビジョン、スピーチ、自然言語およびAR/VRによって構成されると見られています。(IDC)
    • マルチチャネルのカスタマーエンゲージメントプラットフォームにAIを導入したカスタマーサービス企業は、2025年までに、組織運営を25%効率化できると予測されています。(ガートナー社)
  • 今後も重要な役割を果たす人間のエージェント


    よくある誤解、それはチャットボットが100%問題を解決し、将来サポート担当者に取ってかわるというものです。 これは事実ではありません。 チャットボットはカスタマーサポートの役目を引き継ぐために構築されたわけではないのです。 もっと正確に言えば、サポート担当者の業務時間外に対応したり、彼らがより複雑な問題に時間を費やせるよう仲介役として設計されました。
    チャットボットの技術がより高度になったとしても、ボットはサポート担当者の替えではなく、彼らがより作業しやすいように支援するのが役割です。 人間と機械知能の協働を意味するオーグメンテッドインテリジェンスを適用することで、ビジネスはAIから最大の価値が得られます。

自社に合ったチャットボットツールとは?

それぞれのビジネスに最適なチャットボットツールは、現在のサポートニーズおよび利用できるリソースによって異なります。

既にナレッジベースがある場合は、既存のヘルプセンターコンテンツから記事を推奨し、基本的な顧客コンテキストを理解できるボットを導入することで、最短の費用対効果が見込めます。 もう少しコントロールしたい場合は、視覚的なインターフェースを提供するボットビルダーがいいでしょう。 そうすれば、コード入力の必要もなく、カスタマイズされたボットの会話を構築することができます。

ビジネスにより特化したボットを必要とする場合は、自社構築にせよサードパーティボットにせよ、ボットからサポート担当者への転送プロセスがスムーズにできるよう、既存のカスタマーサービスソリューションがシームレスに外部ボットを導入できることが重要です。

サポートチームのニーズに最も適したチャットボットソリューションを見つけられるよう、以下の質問を確認していきましょう。

  • 解決したい問題は何ですか?そして解決するために必要なリソースは何ですか?


    ボットの導入を検討する上で確認すべきこと、それは自社の解決したい問題のエリアと解決するためにどんなリソースがあるかです。 リクエストや問い合わせで手一杯になっていませんか? サポート担当者の時間をより効率的にすることはできますか? さらに、実装するボットの範囲を理解することも忘れてはいけません。 反復的な作業に活用できますか? あるいは、特定製品のエキスパートとして使用する予定ですか?
  • さまざまなチャネルで利用できる、柔軟なチャットボットですか?


    ボットにしろ人間のエージェントにしろ、顧客が望んでいるのは好みのチャネル上でのサポートです。 さらに、選択肢があることが大切です。 そのため、実装するチャットボットは、あらゆるメッセージングチャネルで機能することがとても重要になります。
  • どの程度のコンテキストを理解できるチャットボットが必要ですか?


    より多くの背景情報があれば、より優れたチャットボットを提供できるだけでなく、よりパーソナライズされた会話を提供することができます。
  • チャットボットとサポート担当者の引き継ぎをどのように管理しますか?


    ビジネスは、チャットボットの会話をフロントエンドで展開し、それをバックエンドで管理するためのツールが必要です。 これを確立することで、サポート担当者はすべての会話背景を理解することができるだけでなく、ボットと担当者間の転送を合理化することができます。

チャットボットのよくある質問

CXに最適なチャットボットを無料でお試しください

ZendeskのAIチャットボットは、数兆にのぼるカスタマーサービスデータで事前トレーニングされ、企業が優れたカスタマーエクスペリエンスを実現できるよう最適化されています。 セットアップは数分で完了し、導入したその日からAIを利用したカスタマーサポートを提供できます。

カスタマーサービスに最適なチャットボットをお探しでしたら、 Zendeskを無料でお試しください。

AIチャットボット関連ガイド

チャットボットとメッセージングを活用してカスタマーエクスペリエンスを向上させる方法を詳しくご紹介します。

チャットボット体験ツアーをご覧ください