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7つの顧客ニーズとは? 正しく把握する方法を解説

顧客ニーズとは、特定の製品やサービスを購入したい、その企業を利用し続けたいと思うようになる動機のことです。この記事では、最も一般的な顧客ニーズと、顧客ニーズを把握するための方法をご紹介します。

更新日: 2024年2月22日

だれでも普通は、何の見返りもなくお金を使うことはありません。寄付をするにしても、そこには「自分も良い気分になれる」とか「理念を支持できる」といった何かしらのリターンがあります。企業が成功を収めるには、満たされていない顧客ニーズを把握し、解決策を提供する必要があります。

これは単純なことのように思えますが、実際に顧客の考えを見抜くにはどうすればよいのでしょうか。

目次

  1. 顧客ニーズとは
  2. 主要な2つの顧客ニーズ
  3. 顧客の基本的なニーズ
  4. 顧客ニーズを把握するには
  5. 顧客ニーズの具体例
  6. 顧客ニーズを満たす方法

顧客ニーズとは

顧客ニーズとは、特定の製品やサービスを購入したい、その企業を利用し続けたいと思うようになる心理的および身体的な動機のことです。たとえば今日の顧客は、オンラインでサポートを受けられる手軽で便利な方法を求めています。実店舗と同等またはそれ以上のカスタマーエクスペリエンスをオンラインで提供していない企業は、それを実現している競合他社に顧客を取られてしまうかもしれません。

主要な2つの顧客ニーズ

顧客ニーズはさまざまですが、主として身体的ニーズと心理的ニーズの2つに分類されます。

身体的ニーズ:ビジネスでは、商品やサービスの質が顧客の身体的ニーズと密接に関係しています。たとえばカフェだと、疲れてお腹をすかせている客は、スコーンとエスプレッソを買おうと考えます。また、冬の寒い日に買い物をしている人は、温かい手袋を買おうと店に立ち寄ります。このような行動は、何らかの身体的ニーズに対応付けられます。ただし、特定のブランドへの帰属意識や親近感など、より複雑な心理的ニーズも絡んできます。

心理的ニーズ:購入の背景に感情的な動機がある場合は、心理的ニーズが働いています。基本の身体的ニーズが満たされると、購入の理由は感情的なものにシフトします。たとえば靴を購入する場合、身に着けるという身体的ニーズを満たしているという意味では、どんな靴でもよいかもしれません。しかし、お気に入りのブランドが、顧客が靴を1足買うごとに1足を寄付するという取り組みを行っていて、それが自分の価値観に合っているとしたらどうでしょうか。あるいは、コーヒーを飲みたいなら自宅で入れた方が安上がりでしょうが、スターバックスに寄ってパンプキンスパイスラテを飲んだ方が気分が上がります。

ブランドロイヤルティには、心理的ニーズが大きく影響します。「Zendeskカスタマーエクスペリエンストレンドレポート」によると、顧客の74%は特定のブランドや企業に愛着を感じており、52%はいつも贔屓にしているブランドがあると回答しています。

ロイヤルティとカスタマーエクスペリエンスの関連性を踏まえておくことは重要です。ロイヤルティが高い顧客は、継続的に製品やサービスを利用したり、知人に企業を勧めたり、企業と良い関係を築いたりしようとします。競争の激しい今日のビジネス環境では、ロイヤルティの向上につながる優れたカスタマーエクスペリエンスが、ビジネスの成功を左右します。

顧客の基本的なニーズ

  • 親しみやすさ

  • 共感

  • 公正さ

  • 主導権

  • 代案

  • 情報

  • 時間

CXpertの創業者兼CXエキスパートであるBen Motteram氏によれば、大多数の顧客は、企業とやり取りするうえで7つの基本的な欲求を抱いています。

親しみやすさ

これは最も根本的なニーズであり、礼儀正しさや丁寧さにも通じることです。「Zendeskカスタマーエクスペリエンストレンドレポート」では、良いカスタマーエクスペリエンスの指標として、サポート担当者の親しみやすさが上位に挙げられています(2021年のデータ)。

共感

顧客は自分の要求や状況に理解を示してほしいと考えています。実際、「Zendeskカスタマーエクスペリエンストレンドレポート」では、顧客の49%が思いやりのある対応を期待しています(2021年のデータ)。

公正さ

十分な配慮を受け、公正かつ妥当な回答を得たいと顧客は考えています。

主導権

顧客は自分の意見が取り入れられることを望みます。顧客のフィードバックに耳を傾け、それを改善に役立てることで、顧客の意見を重視している姿勢を示せます。

代案

選択肢の豊富さや柔軟性も大事なポイントです。顧客は自分の欲求を満たせるよう、さまざまな選択肢が用意されていることを望みます。優れた成果を挙げている企業は、顧客が好きなサポートチャネルを選択できるようにしている傾向にあります。実際に、パフォーマンスの高い企業の50%がオムニチャネル対応のサポートを提供している一方、パフォーマンスの低い企業の場合、その割合はわずか18%です。

情報

顧客は製品やサービスについて的確かつ手短な説明を求めています。情報が多すぎたり、セールストークが過剰だったりすると、不快にさせてしまうおそれがあります。ナレッジベースは、顧客に必要な情報を必要なときに提供できる優れた手段の一つです。Zendeskの調査では、パフォーマンスの高いCXチームほどナレッジベースを提供している傾向が見られました。

時間

顧客の時間は貴重なものです。その時間を割いてもらっているという姿勢を示す必要があります。実際、顧客の73%が、優れたカスタマーエクスペリエンスに最も必要な要素として、迅速な問題解決を挙げています。この期待に応えるために、CXチームには、迅速かつ効果的に対応できるツールを備えたカスタマーサービスソフトウェアが必要です。

顧客ニーズを把握するには

顧客ニーズを把握する方法を5つご紹介しましょう。

  1. フォーカスグループ

  2. 顧客アンケート

  3. ソーシャルリスニング

  4. キーワード調査

  5. カスタマージャーニーマップ

顧客ニーズを把握するうえでは、フォーカスグループ、顧客アンケート、ソーシャルリスニングなど、有効性が実証されている手法を検討しましょう。

フォーカスグループ

フォーカスグループとは、作為的に何人かを選び出し、特定のトピックについて話し合ってもらう手法です。市場調査の一環として実施され、司会者を立てて参加者全員の積極的な発言を促します。

フォーカスグループは、ブランドに対する消費者の考えや見方を知るのに最適です。また、心理学的属性データ(消費者の価値観、関心、態度、行動の動機などに関する情報)を収集するのにも役立ちます。

顧客アンケート

アンケートは、大人数の人から情報を収集するために従来から用いられている手法です。多くの場合、Q&A形式で評価尺度が提示されます。年間で数百万件ものアンケートが実施されていますが、現在はほとんどがオンラインで行われています。

自社の製品やサービスについて既存顧客(または見込み客)がどう感じているかを知りたい場合、アンケート調査はそうしたインサイトを収集するのに便利です。ただし、質の高い情報を収集できるかどうかは、設計の良し悪しで決まります。何を知りたいのか、どのような言葉を使って質問するのか、どういった層が対象なのか、アンケートをどのように構成するかといった点を明確にすることが重要です。

ソーシャルリスニング

ますます多くの企業が、カスタマーサービスでSNSを活用することの重要性を認識するようになっています。データによると、顧客は友人や家族とのコミュニケーションに使用しているチャネルで企業ともやり取りしたいと考えています。そして多くの場合、それはSNSを指しています。

顧客が好むチャネルでつながることで、より有意義な関係を顧客と構築できます。さらにSNSは、顧客が何を好んでいるか(あるいは何を好んでいないか)について、リアルタイムでフィードバックを得られる優れた方法でもあります。SNS上で同じような問い合わせや問題が何度も投稿されているようであれば、それは対応すべき顧客ニーズがあるということです。

キーワード調査

最高のトレッキングブーツを探そうというとき、皆さんならどこをあたりますか? おそらく、ほとんどの人は参考になりそうな情報をオンラインで探すことでしょう。ここに、キーワード調査が重要である理由があります。キーワード調査は、検索エンジンによく入力されている単語やフレーズを突き止めるのに役立ちます。

業界や自社の製品をシークレットモードで検索し、自社が競合他社と比べてどのくらいの検索順位にあるのかを確認してみましょう。1ページ目に自社が表示されなければ、顧客に見つけてもらえる可能性は低いと言えます。これは、小規模企業にとっても大企業にとっても、重要なインサイトです。

カスタマージャーニーのどの段階にいるかによって、顧客が探す情報は変わってきます。たとえば、「トレッキングブーツ」と「サイズ25cmの女性用トレッキングブーツ」では、検索エンジンの検索結果ページ(SERP)の内容は大きく異なります。

前者は、ファネルの最上層による情報収集を目的とした検索であるのに対し、特定のサイズが含まれた検索は購入の意思が強いことを示しています。キーワード調査に時間をかけることで、検索結果で上位に表示されるように自社のWebサイトを最適化すると共に、顧客が探している情報を推察することができます。

customer needs

カスタマージャーニーマップ

顧客のニーズを満たすには、顧客が何を求めているのかと、カスタマージャーニーのどの段階(認知~購入)にいるのかを理解する必要があります。カスタマージャーニーマップを作成すると、顧客と自社とのかかわりを視覚的に表現できます。顧客の視点に立ち、潜在的な障害やエクスペリエンスの改善方法についてヒントを得ることができます。

Zendeskでカスタマーサクセスエグゼクティブを務めるHarry Wrayは、こう述べています。「顧客のエクスペリエンスはカスタマージャーニーのあらゆる場面で重要となり、その過程で発生した障害はいずれも厳しく見られることになります。顧客の視点でエクスペリエンスを見つめることは、顧客ニーズを理解するうえで非常に重要です」

カスタマーエクスペリエンスに注意を払うことが肝要であるという点は、データにも表れています。Zendeskの前述のレポートによると、顧客の1%が、1回でも不快な経験をしたら他社に乗り換えると回答しています。2回以上になると、その割合は76%にも達します。顧客に満足してもらい、ロイヤルティを高めるには、CXを最適化する必要があります。優れたCXを実現する方法を見極めるうえで、カスタマージャーニーマップは良い手段となります。

顧客ニーズの具体例

ニーズを探るには、カスタマーサービスのデータに注目するのも有効です。カスタマーサービス部門は、顧客に関するインサイトの宝庫です。と言うのも、顧客が同部門に連絡してくるのは、対応してほしいニーズがあるからです。

具体的なニーズの例をいくつか挙げてみましょう。

  1. スピーディで信頼できるカスタマーサービス
  2. メッセージングチャネルなどの便利なサポートチャネル

  3. カスタマーサービスに問い合わせる際の選択肢の多さ

  4. 24時間年中無休で顧客が自力で問題を解決できるナレッジベース
  5. 親切で共感力のあるサポート担当者

  6. 持続可能な製品と社会問題への意識

  7. スムーズな返品対応

  8. 透明性のある価格設定

  9. 問題を解決する機能的な製品

  10. 適切なタイミングでの適切な情報の提供

顧客ニーズを満たす方法

  1. 優れたカスタマーサービスを提供する

  2. 顧客への共感を深める

  3. ニーズを予測する

  4. 顧客を知る

  5. 購買パターンに着目する

優れたカスタマーサービスを提供する

カスタマーサービスは価格に勝る差別化要因であり、顧客ロイヤルティの重要な要素であることが、
数え切れないほどの研究
で明らかになっています。実際に、顧客の75%が、優れたカスタマーサービスを提供する企業になら購入額を増やしてもよいと考えています。

迅速かつ効率的でスムーズなカスタマーサービスを提供することは、顧客ニーズを満たすための第一歩です。

顧客への共感を持ってすべての対応にあたる

顧客の約50%がサポート担当者の共感力を重視しており、54%がコミュニティや職場で多様性、公平性、インクルージョンを重んじる企業との取引を望んでいます。さらに、63%が社会的責任を果たしている企業を購入先に選びたいとしています。

顧客への共感とは、顧客の立場に立って物事を見ることです。企業には、顧客が自社の製品やサービスを利用するときにどのような体験をするのかを理解する力が求められます。

AIを活用して顧客ニーズを予測する

「予測する」といっても水晶玉をのぞき込むわけではありません。必要なのはデータです。幸いにも、今日の顧客はかつてないほど多くのデータを生み出し、企業に提供してくれています。一日に生成されるデータの量は、250京バイトにものぼります。別の例と比較すると、圧倒的な水量を誇るナイアガラの滝でも、21万年かかってようやく100京ガロンに届く程度ですから、とてつもない情報量であることがわかります。しかし、ほとんどの企業は、顧客データをビジネスの意思決定に活かしていません。

予測分析やAI(人工知能)は、顧客ニーズからもっと大局的なトレンドまで、将来起こり得ることを科学的に予測します。たとえばNetflixでは、顧客プロフィールに基づいて各利用者に合った視聴リストを作成しています。顧客の属性、視聴履歴、好み、作品の評価などから、アルゴリズムがお勧めの作品を導き出します。こうした機械学習の重点活用は、実際の成果につながっており、Netflixで視聴される作品の約80%が、このAIを活用したレコメンド機能で推奨されたものになっています。

顧客を知る

当たり前のことのように思えるかもしれませんが、実際のところ、皆さんは顧客のことをどれだけよく理解しているでしょうか。需要を効果的に予測するには、顧客、自社の製品やサービス、購入の動機に関するデータを収集し、整理する必要があります。そうすれば、顧客セグメント別にバイヤーペルソナを作成して、それぞれに応じたマーケティング戦略や製品戦略を立てることができます。

まずは、年齢、居住地、ライフスタイル、収入など、顧客の基本的な属性に関するデータを収集することから始めます。過去の購入履歴も、顧客が次回購入しそうな製品やサービスを把握する有効な手がかりになることがよくあります。このようなデータは、アプリ内課金やSNSのクリックスルー率など、オンラインのチャネルでは容易に収集できます。オフラインのチャネルで収集するのはきわめて困難ですが、その場合、ロイヤルティプログラムが購買行動の追跡に大きく役立ちます。

ロイヤルティプログラムは、顧客と良好な関係を構築できるだけでなく、顧客のことをより深く理解するうえでも有益です。そこで得たインサイトをカスタマーエクスペリエンスの向上に活かすことで、好循環を生み出すことができます。

ターゲット顧客の購買パターンをつかむ

ニーズを予測しようとするときは、背景情報を理解することがとても重要です。自社の顧客が問い合わせの際に好むチャネルは何でしょうか。メール、電話、SNS、アプリなど、顧客が好むチャネルに対応していなければ、チャンスを逃していることになります。

また、季節、景気動向、時間帯といった要素が顧客ニーズに影響することもあります。チョコレートバーのような思い立てばすぐに買えるアイテムと、ダイヤの指輪のような納品までに時間がかかる高級品では、顧客の行動を理解する方法も、ニーズに応える計画の立て方も違ってくるはずです。

顧客やその購買パターンと背景情報についてデータを収集、分析している企業は、より的を絞ったオファーを提示しています。たとえば、顧客の購買パターンから、近々結婚する可能性があるかどうかを予測し、その状況に応じたマーケティングオファーを提供している企業もあります。また、モバイル経由だと顧客がオファーに反応する可能性が高いかどうかといったことも、データ分析を通じて予測可能です。

顧客を最優先に

顧客が何を必要としているかを把握して、その期待に応える方法を見極めるには、顧客を第一に考えることが大切です。顧客が達成したいことを軸にビジネスを組み立てて、データを掘り下げ、優れたカスタマーエクスペリエンスを提供しましょう。

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