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HR(人事・労務業務)ヘルプデスクソフトウェア入門ガイド

HRヘルプデスクソフトウェアが従業員(ひいては顧客)の支援に役立つ理由を解説します。

発行日: 2021年9月24日
更新日: 2021年9月25日

ある朝コンピューターを起動したところ、大量のメールと電話が寄せられていることがわかりました。しかし、それらすべてを処理するシステムが整っていないと、膨大な量に圧倒されたり、ストレスを感じたりするばかりか、しまいには自分の能力に自信が持てなくなってしまうかもしれません。

HR(人事・労務業務)チームの担当者にとって、こうした状況は珍しいことではありません。担当者は毎日、社内から少なくとも数十件の問い合わせを受けています。HRヘルプデスクソフトウェアは、こうした数多くの問い合わせをナビゲートするためのソリューションです。

このツールを使用すると、担当者は1か所から問い合わせを管理し、頻発する問題を特定して、それを明瞭に解決できます。その結果、HRチームは、問題を迅速に解消して従業員満足度を高めるための態勢を整えられます。

HRヘルプデスクソフトウェアとは

HRヘルプデスクソフトウェアとは、休暇の申請や争議の処理など、HR関連の問題を解決するために従業員が使用するテクノロジーです。各部門はこのプラットフォームを使用して、福利厚生、給与、療養休暇、一時的労働不能休暇などの就業規則について問い合わせることができます。

HRチームはHRヘルプデスクソフトウェアを使用して、複数のチャネルからの問い合わせを管理できます。セルフサービスポータルを統合すれば、ワークフローを効率化し、HRプロセスに関するよくある問い合わせに自動的に回答することも可能です。

さらにHRヘルプデスクソフトウェアでは、どのような問題が頻発しているかについて重要なインサイトを得られるため、早いうちに解決策を見つけて、問題解決のための標準化されたプロセスを作成できます。

HRヘルプデスクソフトウェアを導入すべき理由

従業員から数十件もの(数万件というケースもあるでしょう)問い合わせが届いている場合は、HRヘルプデスクソフトウェアが不可欠です。プロセスを効率化して対応を標準化できるため、HR関連の問い合わせを効率的かつ効果的に処理できます。

  • HR部門にとってのメリット:タスクを整理してワークフローを改善

    HRヘルプデスクソフトウェアがあれば、HR担当者はタスクを簡単に整理できるため、対応漏れがなくなります。さらに、単純なタスクを自動化できるため、業務を効率化して生産性を高めることもできます。Spokeの調査によれば、HR部門への問い合わせの49%は定型的な内容であるため、自動化がカギとなるのは明らかです。

    HRヘルプデスクソフトウェアを使用すれば、従業員向けのセルフサービス用チャネルを構築することもできます。そうすれば、従業員はHR担当者からの回答を待つことなく、健康保険や福利厚生などの規則について必要な情報を入手でき、HRチームはもっと複雑な問い合わせ対応に集中できるようになります。

  • 従業員にとってのメリット:迅速かつスムーズに問題を解決

    HRヘルプデスクソフトウェアを通じて従業員が自分で問題を解決できるようにすれば、従業員の満足度とエンゲージメントの向上にもつながります。従業員がHR担当者と直接やり取りすることを望んでいる場合でも、こうしたツールがあれば、問い合わせの処理状況と解決までの所要時間を確認できます。

    また、過去に行った問い合わせを参照したいときは、HRヘルプデスクソフトウェアのインシデント履歴から問い合わせの一覧を確認できます。

HRヘルプデスクソフトウェアの3つの活用事例

HRヘルプデスクソフトウェアは、従業員の問い合わせ管理に有用ですが、それはほんの一面にすぎません。採用のプロセスを効率化したり、従業員満足度についての包括的なインサイトを引き出したりすることにも役立ちます。顧客向けのチケット管理システムと同様に、チケット単位で問題を管理できるのが特長ですが、HRヘルプデスクの場合は、顧客ではなく従業員のニーズに対応します。

  1. 従業員の採用と研修

    HRヘルプデスクソフトウェアでは、採用候補者の情報がすべて1か所に集約されるため、採用と研修のプロセスを容易に管理できます。

    選考期間中は、面接のときにとったメモや、候補者とのやり取りの履歴を記録しておくことができます。採用担当者の間で候補者に関するメモを共有して、コメントやフィードバックを追加することも可能です。採用に関する各種タスクをチケット化することもできるため、担当者は採用プロセスでの各作業を漏れなくリストアップできます。

    採用する人物が決まったら、その従業員がスムーズに会社に馴染めるようにする必要があります。HRヘルプデスクソフトウェアがあれば、わかりやすく構成された新人研修プログラムを作成できます(これは非常に重要です。適切な新人研修を受けられなかった従業員は、離職の可能性が倍増するという統計データもあります)。

    HRヘルプデスクソフトウェアは、新規従業員とHRチームとのやり取りを漏れなく収集、追跡します。これには、電話、チャットウィジェット、メール、SlackやSNSプラットフォームなど、さまざまなソースでのやり取りが含まれます。

    また、新規従業員はHRヘルプデスクソフトウェアを通じて、福利厚生、給与、休暇などについて必要な情報を見つけられるため、研修プロセスを迅速化することもできます。研修活動にセルフサービス用チャネルを組み入れることで、研修プロセスの中で複雑でないステップは自動化できるようになります。

  2. チケットでの問題管理

    HRヘルプデスクソフトウェアを使わずに従業員の問い合わせに対応しようとすると、混乱が生じかねません。HRチームのメンバーが細かくメモを残していたり、スプレッドシートの扱いに長けていたりしても、情報の所在はすぐにわからなくなってしまいます。

    人間の脳は当てにならないので、ツールを使用して従業員の問い合わせをシンプルに管理、解決することがお勧めです。HRヘルプデスクソフトウェアを使用すれば、個々の問い合わせに関するタスクやアラートを作成したり、特定の従業員にタスクをタグ付けして割り当てたり、種別や緊急度別に問い合わせを分類したりできます。

    HRヘルプデスクソフトウェアを使えば、大幅に問い合わせの件数を減らすことも可能です。基本的で単純な質問であれば、社内向けFAQやヘルプセンターなどのセルフサービスポータルで答えを見つけられることがあります。その場合、従業員がチケットを作成する必要はありません。このように、他者に頼ることなく自分で問題を解決するように従業員を誘導できます。

  3. トレンドの特定

    HR担当者の元には、サポートを必要とする従業員からのメール、テキストメッセージ、Slackの通知などが大量にあふれ返っていることが珍しくありません。そうしたデータは、すべてHRヘルプデスクソフトウェアに保存しておくと便利です。この種の情報を1か所に集約すれば、HRチームのリーダーがトレンドを分析し、将来起こり得る問題に先回りで対応して、作業効率を向上できるようになります。

    たとえば、従業員の59%から年間休日数についての問い合わせがあったことがわかった場合は、毎年の休暇予定を早めに社内に周知しておくと効率的です。

    また、HRヘルプデスクソフトウェアでは、問題の解決策や処理効率に対する従業員の満足度を追跡することも可能です。

HRヘルプデスクソフトウェアで従業員(ひいては顧客)を手厚く支援

たとえば従業員が、休暇の申請や健康保険のプラン変更をするうえで不明点を抱えていたり、税務関連の資料に早急にアクセスする必要に駆られていたりするとします。こうした問題が即座に解決されないと、従業員は本来の業務に集中できなくなってしまいます。

HRヘルプデスクソフトウェアは、HRチームがこうした問い合わせにすばやく対処できるようにして、従業員エンゲージメントを高めます。そして、HRヘルプデスクで問題が早く解決されれば、従業員は顧客のニーズに迅速に対応できるようになります。

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