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「配送」で 顧客ロイヤルティを構築する


Callie Hinman

Content marketer & writer at ShipStation

更新日 2019年5月29日

「配送」で 顧客ロイヤルティを構築する

既存の顧客を繫ぎ止めるよりも新しい顧客を獲得する方がコストがかかる、ということは周知の事実です。オンラインの小売店向けに、顧客を繫ぎ止めるための様々な方法を指南する記事やインフォグラフィック、eブックはたくさんあります。しかし、eコマースでのカスタマーエクスペリエンスにおいて、顧客ロイヤルティを構築する絶好の機会である「配送」についての説明は全くと言っていいほどされていません。

運送や配送はただ単にプロセスの一つでしかないと考える小売業者もいますが、実際には、このプロセスをどう管理するかが顧客へのコミットメントを示す重大な指標となります。

顧客ロイヤルティを向上させる「配送体験」の3つのポイントを説明していきましょう。

運送と配送方法には複数の選択肢を

ターゲットとする顧客の買い物プランは多岐にわたります。例えばクリスマスに向けた準備を6月から始める人がいる一方で、「facebookがリマインドをするまで明日が母の日だと気が付かなかった」というタイプの人たちもいます。

後者のタイプの買い物客にとって、時間は何よりも貴重なものです。時間に追われる買い物客は、翌日配送を保証してくれる店舗でなら、再び注文をすることでしょう。次の買い物も、またギリギリで注文する可能性が高いからです。買い物客は、ピンチを救ってくれた迅速な配送に対し、大金を請求しなかった小売店のことは覚えているのです。

迅速な配送に対して料金を請求するべきはでない、ということではありません。母の日にプレゼントが届かなくて母親をがっかりさせたり、そのことで兄弟から批判を浴びたりしたくない人には、特別配送も選べるように、いくつか料金設定を用意すべきだということです。

上記とは対照的に、受け取りを特に急いでいない買い物客もいます。しかし彼らが急いでいないからといって、商品を受け取るまで、むやみに待たせるべきではありません。

注文された商品の在庫がある場合、国内からの注文は3~5営業日で届けるべきであって、それより長くなると、その顧客を競合他社に奪われる危険性があります。理想をいえば、注文の翌日に配送すると、顧客ロイヤルティは構築されやすくなります。Walker Sandsの2018 Future of Retail Studytによると、顧客の40%が注文の翌日に商品が出荷されるかどうかが買い物への大きなモチベーションになると回答しています。

もし2つか3つの配送オプションしか提供できず、そのオプションが翌日や2日以内の配送でないとしても、買い物客に選択肢を一つしか与えないよりはマシでしょう。Accentureが発表した調査レポート「Differentiating delivery: How to win the e-commerce battle(英語)」では、消費者の3分の2が、配送オプションだけを見て小売店を選択していると述べられています。

寛容な返品ポリシー

小売業にとって返品は避けられないものであり、eコマースのブランドにとっては特に、返品の対応は扱いにくいものです。いくら競合他社に比べ、最も柔軟で、顧客に優しい運送や配送の選択肢を提供していても、商品の返品方法が簡単でなければ、顧客の再訪は期待できません。

前述のAccentureの調査によると、79%の顧客が、簡単で手頃な返品ポリシーが小売店を選ぶ際の要点の一つであると回答し、81%が返品方法が簡単な店舗でより頻繁に買い物をすると回答しています。

顧客に好まれる返品ポリシーとは

分かりやすいこと

不必要な法律用語や過度に複雑な言葉を使わない。

見つけやすいこと

商品そのもののページだけでなく、決済プロセスやFAQページも同様です。

顧客が気になる事項について説明があること

購入から何日以内に返品すべきか、特別に必要な条件(例えば、未開封の商品に限る、かつ/もしくはタグ付きであること)はあるか、また払い戻し方法(全額払い戻しとストアクレジットのどちらで代金を受け取るのか)といった項目が含まれます。

普通の買い物客は最初から返品を考えているわけではなく、店舗側も必要以上の返品を望んでいるわけではありません。ですので、返品のプロセスにおける顧客側の手順を明確にした上で、返品の手順が可能な限り面倒にならないよう店舗側も努めるようにしましょう。

返品をゼロにすることは不可能ですが、その数を減らすためにできることはいくつかあります。例えば、高画質の写真と詳しい説明を全ての商品ページに掲載し、その写真や説明ができるだけ商品を正確に表しているかどうか確認してみてください。そして返品用ラベルをそれぞれの配送品に同封することで、顧客はサポートを必要とせずに自分で返品のプロセスを進めることができます。

また、返品可能期間を極端に短く設定することはお勧めできません。顧客に返品のための時間を十分に与えることで、注文が完了した後も顧客の満足度を考えていると示すことができます。そして最後に、顧客が正しい商品を正しい配達日時に受け取れるよう、品質保証のプロセスを管理してください。

複数チャネルでのコミュニケーション

若い世代の多くは、電話に対する不安があり、電話で会話するよりもライブチャットを好みます。また、顧客からのメールへの平均返信時間は12時間です。

顧客ロイヤルティを構築したいのであれば、買い物客が注文状況を確認できる方法を複数用意する必要があります。例えば次の3つがあります。

  • ソーシャルメディア

  • ライブチャット
  • セルフサービス

Sprout Socialによると、消費者の90%がブランドと直接コミュニケーションを取る際にソーシャルメディアを使用しています。さらに、35%近くがカスタマーサービスで最も好むチャネルは、ソーシャルメディアであると答えました。一方で、信じられないことに、ソーシャルメディアでのやりとりにおいて、メッセージの89%が回答されていないことも明らかになりました。これは、もし買い物客がソーシャルメディア上でコミュニケーションを取るだけでなく、タイムリーに返信を受け取ることができるようにすれば、競合店よりかなり優位に立てるということを意味しています。

ライブチャットは顧客の問い合わせに対応する方法として、ますます人気が高まってきています。顧客の大半はライブチャットでの体験を一貫して高く評価しています。例えば、まさに今注文した商品に対して、顧客が急な変更をする必要があるとします。その場合、メールでは対応が遅すぎますし仕事中なら私用の電話はできません。そこでライブチャットの出番です。顧客が今行っていることを中断することなく、すぐに必要なサポートを得ることができるのです。

しかし、もしソーシャルメディア専用のチームを作る体力がなかったり、ライブチャットが選択肢としてとれない小売店の場合はどうすればよいでしょうか。このような時にこそ、セルフサービスポータルが役に立ちます。

セルフサービスページが果たす2つの役割とは?

セルフサービスが果たす役割はずばり、次の2つであると言えるでしょう。

  • 電話とメールの受信数を減らし、それ以外の業務に集中できるようにします。

  • ブランドに直接連絡するよりも、むしろ自分で答えを得たい顧客にとって理想的な手段となります。

圧倒的多数の顧客(正確には90%)がブランドに対して期待しているのは、オンラインのセルフサービスのページを持つことです。最適化され、定期的にアップデートされているセルフサービスのページは、24時間365日通話可能なヘルプデスクを提供しなくても顧客に必要な配送サポートを提供できる、小さな企業にとっては打ってつけの方法です。

eコマースブランドにとって、カスタマージャーニーにおける全てのステップにおいて顧客に気を配っている、と証明することは有益です。買い物客の体験全体にコミットしている、と示すことが、顧客ロイヤルティを構築するための最良の方法なのです。

著者であるCallie Hinman氏は、電子商取引向け出荷管理ソフトウェアの大手プロバイダーであるShipStationのコンテンツマーケター及びライターです。同氏はUniversity of Texasで英語学士を取得しており、Ann Handleyの提唱するFIWTSBSのルールに賛同しています。

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