多くのチームは、自分たちは顧客を理解していると考えています。しかし、顧客が自社を知ってから購入し、使い続けるまでの道のり(カスタマージャーニー)をたどってみると、別の実態が見えてくることが少なくありません。社内から見れば円滑に進んでいるように思える流れも、顧客の視点では分断されていると感じられがちです。ヘルプ情報を探す、購入を完了するといった単純な作業でも、待ち時間や手順の繰り返し、次に何をすればよいか分からない場面が生じることがあります。ZendeskのCXトレンドレポート2026年版 によると、消費者の73%が、「顧客体験は、今よりはるかに良くできるはず」と回答しています。企業側の認識と顧客の実感は、一致しているとは限りません。
この道のりの全体像が見えていないと、こうした場面は見落とされやすくなります。その結果は、離脱、同じ質問の繰り返し、原因を説明できない顧客の不満として表れます。時間の経過とともに、これらのギャップは積み重なり、コンバージョンと顧客維持 の両方に影響を及ぼします。
カスタマージャーニーマッピングは、そうした場面に焦点を当てる手法です。顧客と同じ視点で体験を捉えられるため、うまくいっている点と変えるべき点を特定できます。
この記事では、カスタマージャーニーマップの作り方、顧客体験(CX、カスタマーエクスペリエンス)の向上にマップが果たす役割、テンプレートを使った着手方法を解説します。
目次
カスタマージャーニーマップとは カスタマージャーニーマップとは、顧客が企業と関わる過程でたどる段階を視覚化した図です。顧客の視点に立ち、主要なタッチポイント(顧客接点)、行動、感情を浮かび上がらせます。コンバージョンまでの手順だけを示すファネル図と異なり、ジャーニーマップは体験の全体像を示します。
カスタマージャーニーとは カスタマージャーニーとは、消費者が企業と結ぶ関係の全体を指し、自分の課題に初めて気づいた時点から購入後のやり取りまでを含みます 。製品を初めて知る、情報を調べる、購入する、カスタマーサポートに問い合わせるなど、顧客がブランドと接するあらゆるタッチポイントで構成されます。企業は、カスタマーエクスペリエンスマップ などを使ってCX全体を最適化し、顧客がカスタマージャーニーを進み続け、ブランドと長期的な関係を築けるようにする必要があります。
カスタマージャーニーとバイヤージャーニーの違い カスタマージャーニーとバイヤージャーニーは同じ意味で使われることが多いものの、両者には少し違いがあります。
バイヤージャーニー は、見込み客が顧客になるまでの過程です 。課題に初めて気づいた時点から始まり、購入を決定した時点で終わります。
カスタマージャーニーは、消費者が企業との関係全体を通じて行うすべてのやり取りです。 つまり、カスタマージャーニーにはバイヤージャーニーと購入後のやり取りの両方が含まれます。
カスタマージャーニーの段階 購入の前後には、顧客がたどる一連の段階があります。通常は5つに分けて考えます。
認知 認知の段階は、顧客が自分に課題があると初めて気づく段階です。 (ここでの認知は、製品やブランドではなく課題に気づくことを指します)
ランニング後にかかとが痛むことにうんざりし、新しいランニングシューズが必要だと考える人もいれば、カスタマーサポートの規模を効果的に拡大 できず、顧客体験を支えるプラットフォームが必要だと考える企業もあります。
企業は、消費者の課題解決に役立つ解説コンテンツを作成すべきです。eBook、ホワイトペーパー、ハウツーガイドなどのコンテンツマーケティングは、顧客を次の段階へ進めるうえで有効です。
検討 検討の段階は、顧客が製品を比較し、ブランドを評価する段階です。
この段階に入るのは、顧客が自分にとって理想的な解決策を把握できる程度の知識を得たときです。顧客は、どの事業者やブランドが自分のニーズに最も合うかを調べ始めます。
この段階で企業に求められるのは、消費者に自社からの購入を促すコンテンツです。製品比較、まとめ記事、導入事例など、自社の強みを際立たせる資料がこれにあたります。
決定 決定の段階は、顧客が購入の準備を整えた段階です。
顧客はすでに有力な候補を絞り込み、それぞれの長所と短所を比較検討しています。何より、購入する製品が自分に合っているという、最後の安心材料を求めています。
企業は、購入をしやすくするコンテンツとサポートに注力すべきです。製品デモ、製品エキスパートへの相談、継続的なサポートが有効な手段になります。
維持 維持の段階は、新規顧客に顧客であり続けてもらうことに企業が注力する段階です。
消費者は購入に満足していますが、その状態を保つのは企業の役割です。充実した顧客オンボーディング の資料と専任のサクセスマネージャーを用意すれば、新規顧客は自社の価値をすぐに実感でき、購入を後悔したり競合他社に乗り換えたりすることを防げます。
推奨 推奨の段階は、満足した顧客が家族や友人に企業を勧める段階です。
この時点で企業は、優れた顧客体験を通じて長期的な顧客ロイヤルティを築いています。推奨の段階でも、企業はプロアクティブなサポートを提供し続け、製品が使いやすく、購入しやすい状態を保つべきです。さらに、ロイヤルティプログラム があれば、推奨者となった顧客が家族や友人を紹介しやすくなります。
カスタマージャーニーマッピングのメリット 顧客層 が何を考えているのか、具体的には何に不満を感じ、何に満足したのかが分からなければ、業務の改善は難しくなります。カスタマージャーニーマッピングは、この点を明確にするだけでなく、ほかにも多くのメリットをもたらします。
1. 顧客への理解が深まる カスタマージャーニーマップがあれば、消費者の視点から自社ブランドを捉えられるため、担当者もサポートチームも改善すべき点を特定できます。マッピングの過程では、途中の障害も含めて、顧客が経験するすべてを追体験できます。結果として、CX戦略の調整、パーソナライズされたサービスの提供、効果的なカスタマーエクスペリエンスデザイン の構築に必要なインサイトが得られます。
例: 金融サービス業界で製品やサービスを探す消費者は、金融に関する判断は個人の事情に深く関わり、影響も大きいため、入念に調べる傾向があります。この顧客ニーズ を理解した金融機関の営業チームなら、自社の製品と、その製品が消費者にどう役立つかについて、見込み顧客に対してより丁寧に説明できます。
2. 顧客体験が向上する カスタマージャーニーマップは、顧客フィードバック を整理し、肯定的・否定的なインサイトを顧客体験の改善に生かすための優れた手段です。
プロセスや製品機能について否定的なフィードバックを受けたら、それを記録して対応を見直し、円滑な状態に戻せます。Instagramのキャンペーンをきっかけに新規顧客が急増したなら、注力する価値のあるチャネルを見つけたことになります。
例: マップを見ると、決済画面でカートを放棄する顧客が多いことに気づきました。顧客アンケート を実施した結果、Webサイトの決済ソフトウェアに不備があると分かりました。原因が分かれば、決済システムを改善して売上を伸ばせます。
3. 部門を越えた連携が促進される カスタマージャーニーを図にすると、各チームは自分たちがどの段階を担当し、消費者を次の段階へ導くために何をすべきかを理解できます。
部門ごとに役割は異なりますが、マップは全員が顧客体験の向上 という同じ目標に向かって取り組んでいることを示します。目標を共有すれば、組織全体の従業員が互いにつながりを感じ、協力する意欲を高めやすくなります。
例: マーケティング担当者は、認知度を高めるために広告で見込み顧客にアプローチする必要があると理解し、サポート担当者は、購入後の顧客からの問い合わせに答えなければならないと分かっています。
4. 顧客維持率が高まる 満足している顧客は離れにくいものです。それでも、CXトレンドレポートによると、消費者の72%が、「たった一度の悪いサービス経験で競合他社に乗り換える」と回答しています。カスタマージャーニーマップを細かく見れば、顧客が購入し、再び戻ってくる要因と、やり取りを途中でやめてしまう要因を見極められます。そのうえで、顧客を不満にさせている点を改善し、顧客が戻ってくる理由になっている取り組みを続けられます。
カスタマージャーニーマップで購入後の接点が空白になっている段階が見つかれば、そこが顧客維持 の手を打つ場所です。購入後にはお礼のメッセージやフィードバックフォームを送り、顧客を大切に思っていることを伝えましょう。
例: 顧客が製品を購入した後、次回の購入に使える割引コードを添えたお礼のメッセージを送ります。
5. プロアクティブなサービスを提供できる 顧客の考えを直接のぞくことはできませんが、データには兆候が残ります。顧客フィードバック、分析データ、コンバージョン率、解約率 などのデータを使えば、プロアクティブな対応とリアクティブな対応の両方を書き込んだカスタマーサービス のマップを作成できます。
プロアクティブなカスタマーサービス とは、購入者のニーズや問題を先回りして対応することです。プロアクティブなサービスが役立つ領域を特定したうえで、問い合わせに応じるリアクティブなサービスも引き続き備えておくとよいでしょう。
例: 営業時間外に問い合わせる顧客が多いことに気づき、ナレッジベース を作成して先回りして支援すれば、ユーザーはいつでもどこでも必要な情報を見つけられます。
ジャーニーマップを使う理由と時期 企業がカスタマージャーニーマップを使うべき理由は、顧客を理解し、消費者の期待に応える助けになるからです。
顧客が離れた理由を、後から説明できずに終わることは珍しくありません。カスタマージャーニーマップがあれば、企業は顧客との関係で何がうまくいかなかったのかを把握し、今後の消費者とのやり取りの指針を得られます。
企業は、顧客の獲得と維持に役立てるため、できるだけ早くこうしたマップを作成すべきです。これは企業規模を問いません。作成や見直しの時期として分かりやすいのは、新製品や新しいチャネルを立ち上げるときと、解約率や問い合わせ件数がそれまでの水準から外れたときです。
ジャーニーマップに含める要素 多くのカスタマージャーニーマップには、共通して含まれる主要な要素があります。
1. カスタマージャーニーの段階 各タッチポイントにおける購入者のニーズと心理状態をより深く理解できるよう、カスタマージャーニーを段階に分けます。段階の区切り方は企業によって異なりますが、通常は認知、検討、決定、維持、推奨で構成されます。
2. タッチポイント タッチポイント とは、Webサイト、SNSアプリ、従業員などを通じて顧客が企業と接する場面のことです。タッチポイントは顧客の認識 に影響を与えるとともに、カスタマーサービスを改善する機会にもなります。CXトレンドレポートによると、消費者の63%が、「企業に対する自分の印象は、その企業が提供するカスタマーサービス体験に大きく左右される」と回答しています。カスタマーサービスでの接点も、顧客の認識を左右するタッチポイントの1つです。
そのほかのタッチポイントの例には次のものがあります。
3. 関係する部門 カスタマージャーニーの各段階を誰が担当し、顧客を次の段階へ進めるために何をする必要があるかを示します。たとえば、カスタマージャーニーの認知の段階はマーケティング部門が担当し、広告やSNS投稿でサービスページへ顧客を誘導することがそのチームの役割になります。
すべての部門がすべての段階で役割を持つわけではありませんが、各段階で顧客が何を経験しているかは、どの部門も理解しておくべきです。
4. ペインポイントと機会 ペインポイント とは、顧客を自社へ向かわせるきっかけになる問題や、顧客が自社と取引する中で経験する問題のことです。前者は顧客を引き寄せる広告の設計に、後者は成長機会の特定に役立ちます。
カスタマージャーニーマップを作成する過程で見つかるギャップは、顧客体験の改善につながります。困難を取り除けば、既存の購入者を維持し、新しい購入者を獲得できます。たとえば、複雑な注文プロセスを簡素化すれば、購入は増えやすくなります。
5. 行動と感情 行動と感情とは、カスタマージャーニーの中で顧客が何をし、どう感じるかを指します。不満といった感情は解約の予兆になり、問い合わせといった行動は問題解決の入り口になります。両方を同じ段階に並べて記録すると、どこを改善すれば成長につながるかが見えてきます。
たとえば、オンラインストアで新しい靴を買おうと心を躍らせていた顧客が、希望する支払い方法が見つからずに不満を抱いたとします。その顧客は、カスタマーサポート に連絡するか、別の選択肢を探すという行動を取ります。
カスタマージャーニーマップの作成手順 カスタマージャーニーマッピングは、チームで取り組む作業です。ただし、始める前に明確なプロセスを用意しておくことが重要です。次の手順に沿って、優れたカスタマージャーニーマップを作成します。
1. 目的を定める マップはすべて、ビジネス上の目標に結びついているべきです。マップを作り始める前に最終目標を明確にしておけば、経営層の賛同を得やすくなり、マップの効果も高まります。
マップを作成する際に自問すべき質問には、次のものがあります。
2. 部門横断のチームを集める カスタマージャーニー全体を扱うマップを作成するなら、マーケティング、営業、カスタマーサポート、カスタマーサクセス 、製品開発など、複数のチームから代表者を集める必要があります。これらの部門は、それぞれ特定の段階で購入者と接しています。各部門ならではのカスタマージャーニーへの理解が、包括的なマップの作成に役立ちます。代表者が集まったら、段階ごとに「顧客は何をし、どこで困るか」をその場で出し合います。部門ごとに資料を持ち寄って後で束ねる進め方だと、部門別の顧客像が別々のまま残りがちです。
3. 主要なタッチポイントを特定する 前述のとおり、タッチポイントとは消費者と自社とのあらゆる接点です。主要なタッチポイントの特定が重要なのは、カスタマージャーニーの中で繰り返し発生するこうした接点を、CX戦略の立案に生かせるためです。
たとえば、自社の顧客の多くが、SNSで広告を見る、ランディングページを訪れる、営業担当者との打ち合わせを設定する、購入するという似た経路をたどっていると分かったとします。これらのタッチポイントを特定できれば、その段階を軸にカスタマージャーニーマップを組み立て、それぞれの接点を最適化できます。
4. 顧客ペルソナを作成する 顧客ペルソナ(または顧客プロフィール )とは、自社の典型的な顧客を表す架空の人物像です。顧客ペルソナはマップの土台であり、各段階は購入プロセスにおけるペルソナの行動に沿って構成します。
顧客は一人ひとり異なるため、ペルソナごとに別のマップを作成します。そうしなければ、購入までの経路が異なる顧客を取りこぼすおそれがあります。まずは最も一般的な顧客タイプ、または最も価値の高い製品を購入する消費者のマップから作り始め、ほかの購入者のマップは後から作成すればよいでしょう。
カスタマーサービスソフトウェア に蓄積された顧客データをセグメント別に確認して全体像を把握し、次の質問に答えてください。
既存顧客は誰か
SNSでのターゲット層は誰か
メール配信リストにはどのような顧客がいるか
その顧客はなぜ自社から購入するのか
記入の進め方: ペルソナが決まれば、後述の無料テンプレートに書き込めます。横に段階、縦に「ジャーニーマップに含める要素」の各項目を並べ、段階ごとに埋めていきます。行動と感情の欄は、アンケートやインタビュー、問い合わせの記録を優先し、担当者の記憶は補足に回します。書き終えたら、まず空欄が残った段階を見ます。社内に情報がない段階は、顧客の様子が見えていない段階です。否定的な感情が集中する段階と合わせて、ペインポイントと機会に順位を付け、担当部門と施策を決めます。
カスタマージャーニーマップの種類 カスタマージャーニーマップにはさまざまな形式があります。現状を可視化するマップにするか、自社が目指す姿を描くマップにするかに応じて、形式を調整します。
現状(As-Is) 現状のカスタマージャーニーマップは、現在のカスタマージャーニーをたどる中で購入者が何を考え、どう感じているかを示します。初めて認知する段階から購入後の関係に至るまでの、主要なタッチポイント、感情、ペインポイントを明らかにします。この種類のマップは、顧客体験 のギャップを見つけ、解決策を検討する用途に最も適しています。
1日の行動(Day in the Life) 1日の行動のマップは、顧客の1日の中で何が起きているかを描き出します。具体的には、ブランドとの接点以外で消費者に影響を与えるさまざまな要因を考慮に入れます。
たとえば、ターゲット層が働く親であれば、通勤電車で見るSNSや動画、保育園の送迎前後のスマートフォン利用など、生活動線上の接点に広告を出すことが考えられます。1日の行動のマップは、顧客が日常生活の中でどのように自社ブランドと出会うかを見極めたいときに、最も役立ちます。
将来像(To-Be) 将来像のカスタマージャーニーマップは、自社が顧客に提供したい理想のカスタマージャーニーを描きます。自社の業務が将来どうあるべきかを構想するための、未来志向の資料です。
企業はこのマップを指針として、プロセスの改善、将来目標の設定、より効率的なカスタマージャーニーの構築に取り組みます。カスタマージャーニーをどのような姿にしたいか、そこへどう到達するかを計画する用途に最も適しています。
サービスブループリント サービスブループリント型のカスタマージャーニーマップは、顧客から見える接点の裏側で動く社内の体制と業務の手順まで書き込むマップです。顧客獲得 に関わる部門から購入後のサポートまでが対象になります。このマップを使えば、企業はマーケティングとサービスのプロセスを最初から最後まで可視化し、社内の業務が顧客体験にどう影響しているかを見極められます。組織のプロセスにあるボトルネックの特定に活用してください。
カスタマージャーニーマップの例 カスタマージャーニーマップに万能の形式はなく、企業や業界によって異なる形式を活用できます。参考になるカスタマージャーニーマップの例をいくつか紹介します。
BtoCサブスクリプションサービスのカスタマージャーニーマップの例 このBtoC(企業対消費者)サブスクリプションサービスのマップは、カスタマージャーニーの5段階すべてを示し、各段階に関連するタッチポイント、部門、ペインポイント、機会を記入する欄を設けています。さらに、詳細な顧客プロフィールと、カスタマージャーニーの各段階における思考プロセスをより深く理解するための顧客感情のチャートを下部に配置しています。
金融機関のカスタマージャーニーマップの例 この金融機関のカスタマージャーニーマップは、テンプレート販売サイトのSlide Teamが公開している架空の例で、消費者が金融機関のサービスに申し込む際にたどるプロセスを詳しく示しています。オンボーディングの段階から始まり、住宅ローンの契約へと続きます。
カスタマージャーニーの各タッチポイントには、企業が顧客とやり取りするチャネルや関係する部門などが対応づけられています。全体として、カスタマージャーニーを改善したい金融機関の出発点として役立ちます。
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ECのカスタマージャーニーマップの例 Shopifyで公開されているECのカスタマージャーニーマップは、企業が顧客との関係を築き始めてからロイヤルティに至るまでの流れを示しています。認知、コンバージョン、ロイヤルティ という簡略化したカスタマージャーニーの段階で、企業が磨き上げるべき顧客獲得の重要領域を示しています。
さらに、各段階で購入者とブランドそれぞれの目標と、望ましいコミュニケーションチャネルを詳しく示しています。このマップは、ECブランドにとって有用な出発点になります。
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BtoBのカスタマージャーニーマップの例 GartnerのBtoB(企業間取引)のカスタマージャーニーマップは、すべてのマップが同じ形式に従う必要はないことを示しています。フローチャートのようなデザインで、カスタマージャーニーの中で一人ひとりが経験する自然な思考と移行のプロセスを強調しています。
一見複雑ですが、各ステップが次のステップにつながっており、企業はカスタマージャーニーを一連の流れとして捉えられます。
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旅行業のカスタマージャーニーマップの例 最後に、Vismeで公開されている旅行業のカスタマージャーニーマップは、表形式の標準的なジャーニーマップです。文書の上部には顧客情報の欄があり、企業は理想の顧客像を目立つ位置に記載できます。
さらに、各段階で顧客が何をするか、企業がコミュニケーションに使うべき媒体は何かを記入する欄も設けられています。
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カスタマージャーニーマップの無料テンプレート テンプレートは7種類あり、すべて1つのGoogleスライドに入っています。以下のどのボタンを押しても、開くのは同じ資料です。Googleアカウントでログインし、使うスライドを選んで「ファイル」→「コピーを作成」→「選択したスライド」で自分のドライブに複製してから、記入を始めてください。
1. 現状(As-Is)のカスタマージャーニーマップのテンプレート このテンプレートは現状のカスタマージャーニーに焦点を当て、各段階における顧客の行動、感情、タッチポイントなどを記入する欄を設けています。顧客体験のギャップや改善すべき点の特定に活用してください。
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2. 1日の行動(Day in the Life)のカスタマージャーニーマップのテンプレート 1日の行動のテンプレートは、顧客の1日をたどるためのものです。この資料を使えば、顧客が1日を通じて何を考え、どう感じているかを特定し、各タッチポイントで顧客に最も響く形にプロセスを最適化する方法を見つけられます。
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3. 将来像(To-Be)のカスタマージャーニーマップのテンプレート 将来像のカスタマージャーニーマップのテンプレートは、自社にとって理想的なカスタマージャーニーがどのようなものかを描くために使います。各段階で顧客が何を経験し、どの部門と接し、それらのタッチポイントをどう最適化できるかを記入できます。
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4. サービスブループリント型のカスタマージャーニーマップのテンプレート サービスブループリントは、顧客がカスタマージャーニーを進む、あるいは途中で止まる要因となる部門とタッチポイントを掘り下げます。このテンプレートを使って、各部門が顧客体験をどう形作っているかを包括的に把握できます。
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5. 循環型のカスタマージャーニーマップのテンプレート 循環型のマップは、購入前の段階(認知・検討・決定)と購入後の段階(維持・推奨)を2つの輪で描き、購入後の関係が繰り返されることを示す形式です。このテンプレートを使えば、顧客がタッチポイントをどう移動していくかを別の角度から描き、購入検討者と既存顧客とで必要になるアプローチの違いを特定できます。
循環型のカスタマージャーニーマップのテンプレートをダウンロード
6. 共感マップ型のカスタマージャーニーマップのテンプレート 共感マップ型のカスタマージャーニーマップは、段階の順ではなく、ある時点での顧客の頭の中を書き出す形式です。ジャーニーマップの各段階を埋める前に、ペルソナを具体化する下書きとして使えます。4つの象限それぞれに、顧客が何を言い、何をし、何を考え、どう感じているかを記入することで、顧客にとって何が重要かへの理解が深まります。
共感マップ型のカスタマージャーニーマップのテンプレートをダウンロード
7. エクスペリエンスマップ型のカスタマージャーニーマップのテンプレート エクスペリエンスマップは、カスタマージャーニーの各段階における顧客の満足と不満の起伏を可視化します。この資料を使えば、認知から推奨に至るまでの顧客の肯定的、中立的、否定的な感情を、より詳しく把握できます。
エクスペリエンスマップ型のカスタマージャーニーマップのテンプレートをダウンロード
このほか、カスタマージャーニー全体を俯瞰する戦略型、特定の段階ややり取りを掘り下げる戦術型、ペルソナごとに感情の起伏まで記録するペルソナ別の3種類も、同じ資料に収録しています。
カスタマージャーニーマッピングのベストプラクティス カスタマージャーニーマッピングは複雑な作業です。顧客セグメントは多岐にわたり、情報は何層にも重なるため、チームは進むべき方向を見失いがちです。テンプレートからマップを作成したら、次のヒントを踏まえて進めると、軌道から外れにくくなります。
1. マップを定期的に更新する カスタマージャーニーマップに完成はありません。顧客ニーズや自社の事業の変化に合わせるには、定期的な更新が必要です。
次のような場合には、マップの見直しを検討してください。
新しいトレンドによって消費者の行動が変化した。
製品の大幅なアップデートをリリースした。
マップを最新の状態に保つ役割は、特定のメンバーまたはグループに任せましょう。
2. 顧客を巻き込む カスタマージャーニーの主役は自社ではなく、顧客です。マップの材料になる意見を聞く相手として、顧客ほど重要な存在はいません。購入者をプロセスに巻き込み、マッピングを顧客中心 に保ちましょう。
電話で顧客と直接話す、アンケートやフィードバックフォームを送るなどして、顧客の意見を集めます。
次のような質問を投げかけてみてください。
当社の製品やサービスをどのように知りましたか
どのような問題を解決しようとしていましたか
購入の過程でどのような障害がありましたか
3. 従業員の意見を聞く 顧客体験を支えているのは、カスタマーサービスの担当者です。顧客と直接向き合う担当者は、自社の取り組みが顧客にどう受け止められているかを誰よりもよく知っています。
顧客を引きつけ、維持するために何が最も効果的かについて、担当者に意見を求めましょう。顧客が最も多く不満を訴える点や、担当者が最も頻繁に接するペルソナについても尋ねるべきです。
4. マップを誰でも参照できるようにする カスタマージャーニーマップは、自社の将来にとって重要な資料です。マップの影響を受ける可能性のある人は、誰でもすぐに参照できるようにしておくべきです。マーケティング担当者、サポート担当者、コンテンツライター、営業担当者など、組織全体の従業員がマップの置き場所と見方を知っている状態にします。
5. オムニチャネルの体験を考慮する 消費者はいまや、Webサイト、メール、SNSなど複数のチャネルを横断して企業とつながれるオムニチャネル の体験を期待しています。たとえば、サポート担当者と会話を始めた消費者が、途中からメールでのやり取りに移りたいと考えることがあります。オムニチャネルのアプローチなら、文脈を失うことなくこの移行を円滑に行えます。CXトレンドレポートによると、消費者の67%が、「どの担当者であっても、自分との過去のやり取りの文脈に容易にアクセスできるべきだ」と回答しており、チャネルをまたいだ文脈の引き継ぎは、オムニチャネル体験に欠かせない要件の1つです。
カスタマージャーニーマップを作成する際は、オムニチャネルの体験を織り込みましょう。消費者は柔軟なやり取りを望んでおり、自社のアプローチと顧客体験の取り組みもそれを反映すべきです。
6. シンプルに保つ 細部まで網羅した包括的なカスタマージャーニーマップを作りたくなるかもしれません。状況によっては有用ですが、かえって分かりにくくなることもあります。
経営層から従業員まで、すべての関係者が理解できるよう、カスタマージャーニーマップは簡潔で分かりやすい状態に保ちましょう。見やすいビジュアル、簡潔な言葉、論理的な流れを使えば、読み手に負担をかけずに顧客の体験を効果的に伝えられます。
よくある質問 企業がカスタマージャーニーマップを使うべき理由は、顧客を理解し、そのニーズに応え、長期的な関係を築き、顧客満足度を高める助けになるためです。
タッチポイントとは、個人が企業と接するあらゆる場面のことです。企業のWebサイトでブログ記事を読む、カスタマーサポートに電話する、製品デモやウェビナーに参加するといった場面がこれにあたります。
ユーザー体験(UX)ジャーニーマッピングとは、購入者や顧客が自社の製品やプロセスで得る体験を企業が理解するための可視化ツールです。製品やアプリの利用体験に焦点を絞る点が、企業との関係全体を扱うカスタマージャーニーマッピングとの違いです。
カスタマージャーニーマップは、顧客がタッチポイントを通じて自社ブランドをどう体験しているかを視覚的にまとめた資料です。摩擦、ギャップ、改善の機会を浮かび上がらせます。
関係者に説明する際は、インサイトをコンバージョン、顧客維持、クレームの削減、主要なCX指標といった成果に結びつけます。こうすることで、マップの価値が明確になり、行動につなげやすくなります。
カスタマージャーニーマップは、目的を定める、部門横断のチームを集める、主要なタッチポイントを特定する、顧客ペルソナを作成する、という4つの手順で作成します。ペルソナごとに別のマップを作り、まずは最も一般的な顧客タイプから着手します。
主な種類は、現在のカスタマージャーニーを示す現状(As-Is)、顧客の1日の中での接点を描く1日の行動(Day in the Life)、理想のカスタマージャーニーを描く将来像(To-Be)、社内のチームやリソースまで示すサービスブループリントの4つです。このほか、テンプレートとして循環型、共感マップ型、エクスペリエンスマップ型などの形式があります。
テンプレートはGoogleスライド形式です。PowerPointへは、「ファイル」→「ダウンロード」からMicrosoft PowerPoint形式(.pptx)で書き出せます。Excel版は用意していないため、Excelで管理する場合は、列に段階、行に記入項目を置いた表を自作してください。
Zendeskでカスタマージャーニーを改善する 消費者と長期的な関係を築くには、企業はカスタマージャーニーをしっかりと把握する必要があります。認知から推奨まで、企業には消費者との関係づくりの機会が数多くあります。そして、良好なやり取りを確実なものにするには、適切なパートナーが必要です。
Zendeskは、顧客体験に特化したサポートプラットフォームです。AIと自動化 やナレッジベース などを通じて、良好で長続きする顧客関係の構築を支援します。
ぜひZendeskを無料で試して 、カスタマージャーニーの改善に取り組んでみてください。