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CX戦略で2025年を飛躍の年に: AI導入準備5ステップチェックリスト

Zendeskが数千人ものCXリーダーと協力して仕事に取り組んだ経験をもとに、サポート業務にAIを導入して活用するための5つステップをご紹介します。

これは、CX組織がAIの利点を最大限に活用できるよう準備するために設計された、AI レディネスシリーズの第1弾です。 更なるインサイトをご希望の方は、本記事の下部に掲載されている他のリソースもぜひご覧ください。

2025年を飛躍の年にするには、早い段階でAIを活用できるように、大胆な行動を起こす必要があります。 70%の消費者は、カスタマーサービスにAIを活用している企業と、後れを取っている企業との間に明確な格差があると指摘しています。 はじしかし、多くのチームは、今でもAIへの準備態勢をどのように評価すればよいのか、さらには何から始めればよいのかわからず、足踏みしている状態です。

AIを活用するための準備は、戦略的に運用を計画することから始まります。 CXリーダーの73%が、今後5年間にわたって競争力を維持するためにAIの拡張が不可欠であると述べているように、AIは一度導入するだけで完了するものではなく、継続的に変更を加えていく取り組みです。 成功するには、システムからワークフローまで、CXのエコシステム全体を再考する必要があります。

AIレディネス

Zendeskでは、数千人ものCXリーダーと協力して仕事に取り組んだ経験をもとに、サポート業務にAIを導入して活用するため、そして、今後も成果を出しつづけるため、5つの必須のステップを特定しました。

CXリーダー必見 – AIを導入・活用するための5つの重要なステップ

AI導入に向けたCXのセットアップ

1. ユースケースの焦点を絞る

まずは、シンプルで具体的なユースケースを特定します。 Zendeskをサポート業務の向上に役立てているお客様は、サポート担当者向けツールのAI Copilotや顧客向けのツールのAIエージェントから着手しています。 焦点を絞った上でテストを行うことで、関係者の支持を確保できる可能性が高まるほか、早い段階でデータを分析して戦略を微調整できるようになり、さらに、より複雑なユースケースに取り組む上での土台を築けます。

NEXTは良い例です。同社はターゲットを絞った上で概念実証を行い、AI導入に向けたCX運用の改革をスタートし、サポート担当者にメールサポート向けのAIツールを提供しました。 その結果、サービス品質が4ポイント向上し、平均処理時間が11%短縮しました。 早い段階で成果を出したことで、業務全体でCXチームから「AIに対する信頼」は高まり、より広範な展開への足掛かりを得ました。

AI導入にむけた準備

併せてお読みください: 「スーパーサポート担当者チームを形成するZendesk AIユーザー: お勧めの3つの取り組み

2. AIを考慮してナレッジ ベースを最適化する

Zendeskのお客様は、AIエージェントをナレッジベースと接続することで、すべてのサポートのやり取りの10%以上を即座に自動化できます。 生成AIツールを通じて、AIエージェントを活用できるようにナレッジベースを整備します。AIエージェントは、AIを活用した有益なデータを提供でき、コンテンツを最新の状態に維持できます。また、文章作成機能により、わかりやすく、簡潔で実用的な記事を作成できます。

よくある質問形式のコンテンツを作成し、一般的な顧客からの問い合わせから対応し、検索しやすいように整理します。 こうすることで、AIはさまざまなチャネルで24時間365日体制でサポートを提供でき、ピーク時でも人間の関与なしに繰り返し発生する問い合わせへの対応を迅速に自動化できます。

併せてお読みください: 「時間を有効活用: 増員せずにカスタマーサービスを拡大するためのAI戦略5つ

3. 高度なトリアージ・ルーティング戦略を設定する

AIの役目はチケットの削減だけではありません。必要に応じて、顧客が適切な人間のサポート担当者に確実に問い合わせできるようにする必要があります。 AIを活用したルーティングを通じて、デリケートな問題やVIPの解約リスク、ポリシーの例外などの重要度の高いケースのエスカレーションを行い、AIには一般的な問い合わせの解決を任せて、待機時間の短縮を試みます。 まずは明確なビジネスルールを設定して、AIがシナリオを区別し、人間のサポート担当者へ円滑に引き継げるようにしましょう。 このアプローチにより、サポートチームは重要な問題への対処に集中でき、顧客は適切なタイミングで適切なサポート担当者の対応を受けられるようになります。

たとえば、Liberty LondonはAI を活用して、スキルと顧客の問い合わせの目的に応じて会話を分類し、サポート担当者に振り分けることで、サポート業務のボトルネックを解消しています。 現在、問い合わせは自動的に適切な部署にルーティングされ、速やかに解決されるため、初回返信時間は73%短縮し、顧客満足度は9%向上しました。

4. AIを主要な業務システムに統合する

自動化の目標に合わせて、ミドルウェアを拡張できることを確認しましょう。 ミドルウェアは「ソフトウェアの接着剤」のような存在であり、AIツールをビジネスシステムや主要なデータセットに連係させ、AIが顧客により多くのサービスを提供できる環境を整えます。 たとえば、返品の処理、ユーザーの認証、高度なパーソナライズを伴うサポートなどです。 AIが顧客との幅広いやり取りに対応しているため、サポートチームは顧客関係の構築など、影響の大きな、戦略的な仕事により多くの時間を割けるようになります

データセットを統合し、ミドルウェアを選択する際には、セキュリティ担当チームと法務チームの協力を早い段階で仰ぎましょう。 これらのチームからのフィードバックが遅れると、コンプライアンス関連の問題の発生や、最悪の場合は顧客データの漏洩につながる恐れがあります。

5. QAツールを導入して、パフォーマンスの測定と改善を行う

ROIの測定、品質のモニタリング、継続的なパフォーマンスの強化が可能なツールが揃ってはじめて、AIを活用する準備が整ったといえます。 AIを活用した品質保証(QA)ツールを使用して、AI機能を継続的に強化することで、CXリーダーはサポートのやり取りの半分以上を自動化できるうようになります。 これらのツールはリアルタイムで有益なデータを提供でき、欠点や改善する必要のある領域を洗い出し、自動化の機会を新たに特定する上で役立ちます。

Zendesk QA

AIが解決した問い合わせと人間が解決に関わった問い合わせの双方を分析することで、パフォーマンスを多角的に俯瞰することができます。 定期的に自動解決率や人間へのエスカレーションの頻度、顧客満足度などの主要な指標を追跡して、継続的に成果を上げられるようにしましょう。

AIを導入して活用するための取り組み

AI準備度チェックリスト
2025年も年間を通じて競合他社を上回るCXチームは、AIを活用するための土台を築いています。早期にAIを導入した企業は、CXでのAIツールの利用から高いROIを達成できる確率が、導入が遅れた企業と比べて128%高いことが明らかになっています。 真の変革には時間がかかり、成功を勝ち取るには、今から準備に取り掛かる必要があります。

このブログシリーズは、AI導入に向けたガイドとして皆さまをサポートします。そして、これは、あくまで導入部分です。 AIを利用したCXの世界で一歩先を行くために、当社のLinkedInニュースレターであるZendeskインサイトにご登録ください。 このシリーズの次回ブログをいち早くご覧いただき、最新のヒントを直接メールで受け取りましょう。

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