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応対品質とは?評価方法・KPI・向上の5ステップをわかりやすく解説

顧客と多くの接点を持つコールセンターやコンタクトセンターにおいて、応対品質は企業の競争力を大きく左右する重要な要素です。優れた応対品質は顧客満足度を高めるだけでなく、企業ブランドの価値向上や収益拡大にも寄与します。

この記事では、コールセンターの応対品質について、その基本概要や重要性から具体的な評価方法、主要KPI、実践的な改善策まで詳しく解説します。コールセンターを例に説明していますが、コンタクトセンターやその他のサポート部署でも活用できる内容です。ぜひ参考にしてください。

目次

コールセンターにおける応対品質とは

近年、コールセンターやコンタクトセンターの窓口は電話だけでなく、メールやチャット、メッセージングなど多様なチャネルへと広がっており、その中で「応対品質」が改めて意識されるようになっています。

そもそも応対品質とは、オペレーターが顧客に対してどの程度適切かつ効果的に対応しているかを示す指標です。電話対応においては、ただ言葉遣いが丁寧であるというだけでなく、情報提供の正確性や問題解決までのスピード、顧客の感情への共感力など、さまざまな要素から判断されます。

また、現在ではメール・チャット・メッセージング、チャットボットの自動応答といった電話以外の顧客対応も、品質管理の対象です。各チャネルにおいても上記のような要素が判断されるため、適切な対応が求められます。

顧客視点で見れば、応対品質は「この企業に相談してよかった」と感じられるかどうかの判断基準となります。つまり、応対品質の高さは顧客体験の質そのものであり、企業と顧客との信頼関係にも直結するのです。

顧客体験(CX)の重要性については、下記の記事も参考にしてください。

CX(カスタマーエクスペリエンス、顧客体験)とは?意味・戦略・測定・分析

応対品質が重要視される理由

コールセンターやカスタマーサポートにおいて、なぜ応対品質が重要視されるのか、その理由を解説します。

顧客満足度の向上につながるため

高い応対品質は、顧客満足度に直結します。問い合わせをする顧客の多くは、不安や悩み、課題の迅速な解決を求めており、的確で丁寧、かつスピーディーな応対を受けた顧客は企業に対して好印象を抱き、信頼感とともに満足度が高まります。

反対に、素っ気ない態度や遅い対応、問題の未解決といった質の低い応対は、顧客に不信感を与え、満足度を大きく損ねる要因となります。このように応対品質は直接的に顧客満足度に影響するため、品質管理が重要視されています。

顧客満足度の測定方法や向上施策については、下記の記事で詳しく解説しています。

顧客満足度とは? 定義とその重要性、実例を紹介

企業ブランドのイメージアップや収益向上につながるため

コールセンターやコンタクトセンター、チャット・チャットボットなどは多くの顧客にとって、企業と直接コミュニケーションを取る数少ない機会の一つです。そのためそこでの応対品質が、そのまま企業全体の印象として顧客の記憶に残ります。

優れた応対は「この会社は顧客を大切にしている」という信頼感を生み出し、企業ブランドの価値を高めます。実際、ZendeskのCXトレンドレポート2026年版では、86%の顧客が「迅速かつ正確な対応が購入意欲に大きく影響する」と回答しており、応対品質が購買行動に直結することが明らかになっています。高い顧客満足度は継続利用を促し、ポジティブな口コミを自発的に広めてくれるロイヤル顧客を育成し、これにより、安定的な収益向上が実現します。

業務効率化に役立つため

応対品質を定期的に評価することで、業務フローの課題を特定できます。たとえば初回解決率が低い場合、ナレッジベースの不足やエスカレーションフローの非効率といった問題が浮き彫りになるため、具体的な改善策につなげられます。こうした改善策はそのままチーム・企業全体の業務効率化につながるため、応対品質の品質管理は重要視されています。

応対品質を評価する方法

それでは応対品質を評価するにはどのような方法が用いられているのでしょうか。ここでは代表的な5つの評価手法を解説します。

モニタリングスコア

モニタリングスコアは、主にコールセンターにおいてオペレーターの応対が適切にされているか客観的に評価する手法です。一般的に、録音された通話記録から教育担当者がやり取りを確認・評価し、「言葉遣いが適切か」「適切なボリュームで話しているか」「明るくハキハキ話しているか」「説明がわかりやすいか」「問題解決までのスピードは適切か」などの項目を採点します。

ただし、全ての通話を確認するのは現実的には不可能なため、通常は一部の応対をサンプリングしてモニタリング・評価することが多いです。その結果、「たまたまチェックされた応対」だけが評価の対象になり、全体の傾向や本当の課題が見えにくいという限界もあります。

ミステリーコール(覆面調査)

ミステリーコールは、調査員が一般顧客を装ってコールセンターに問い合わせを行い、応対品質を評価する手法です。実際の顧客と同じ状況で評価でき、オペレーターが評価されていることを意識しない自然な状態での応対を確認できるため、より客観的で現実的な品質測定が可能になります。定期的な実施により、継続的な品質維持の効果が期待できます。

顧客アンケート調査

顧客アンケート調査は、実際にサービスを利用した顧客から直接評価を得る方法です。コールセンターであれば応対終了後に自動音声やメール、SMSなどで簡潔なアンケートを実施し、満足度や改善点などを収集します。メールやチャットで対応した場合も終了後にWebフォームやメールで満足度アンケートを実施することが一般的です。

アンケート調査は顧客の生の声を把握できるため、教育担当者の主観に左右されない点が大きなメリットです。NPS®(Net Promoter Score)やCSAT(Customer Satisfaction Score)といった指標を用いることで、数値化された評価が可能になります。

テキスト窓口のレビュー

電話での通話だけに限らず、メールやチャット、メッセージングといったテキストベースの窓口においても、人手でやり取りの内容をレビューし、品質を確認する方法もあります。具体的には、返信の正確性や丁寧さ、問題解決までの流れが適切かといった観点で評価を行います。

また、チャットボットによる自動応答についても、顧客の質問に対して適切な回答ができているか、会話の流れに不自然さがないかなどを定期的にチェックする企業もあります。

音声やテキスト認識技術・AI技術による自動評価

近年では音声やテキスト認識技術・AI技術を活用した自動評価システムが注目されています。たとえばコールセンターでは全通話を自動で録音・解析し、対応は適切かなどの評価項目を測定できます。メールやチャットを利用する場合も同様に自動で認識・評価が可能です。

従来の人間による一つ一つ録音を聞いて評価する手法とは異なり、AIが自動で大量のデータを処理・評価するため、評価の網羅性・客観性が大幅に向上します。さらに自動で評価を行うため、その分教育担当者はより重要な案件の対応に注力でき、生産性の向上にもつながります。

Zendesk QAでは顧客との電話・メール・チャット・AIエージェントなどを含めたやり取りをAIが自動評価しており、改善点やコーチングもすべてAIが行います。さらに人力では難しい全件評価が可能なため、評価にばらつきが出ないことが特長です。

この自動評価・フィードバックのシステムによりすぐに改善点を特定し、ポイントを絞ったコーチングが可能なため、応対品質だけでなく顧客満足度も高めることができるのです。

AIを活用したカスタマーサービスについては、下記の記事もご覧ください。

カスタマーサービスにおけるAIの活用: 知っておくべきこと

評価方法の比較

各評価方法の特徴を比較表にまとめました。自社の状況に応じて、複数の手法を組み合わせて活用することが効果的です。

評価方法特徴メリットデメリット
モニタリングスコア録音された通話を教育担当者が採点詳細な評価が可能、具体的なフィードバックができる全件評価は困難、評価者の主観が入る
ミステリーコール調査員が顧客を装って応対を評価自然な状態の応対を評価できる、客観性が高いコストがかかる、実施頻度に限界がある
顧客アンケート応対後に顧客から直接評価を収集顧客視点の評価が得られる、数値化が可能回答率が低い場合がある、詳細な改善点が見えにくい
テキスト窓口レビューメール・チャットのやり取りを人手で確認記録が残るため振り返りが可能全件レビューは工数がかかる
AI自動評価AIが全件を自動で分析・評価全件評価が可能、客観性・網羅性が高い、即時フィードバック導入コストがかかる、初期設定が必要

応対品質の評価項目

応対品質を評価する際には以下のような項目に注目しましょう。ただし、コールセンターの業種や目的、顧客層によって重視すべきポイントは異なるため、これらの評価項目はあくまでも例としてとらえ、実際にはカスタマイズして使用ください。

正確性

正確性は、担当者が提供する情報・ソリューションや解決策が適切で誤りがないかを評価する項目です。不正確な情報やソリューションの提供は顧客の信頼を損ない、再問い合わせやクレームの原因となります。

そこで顧客の質問に対して正しい回答ができているか、製品やサービスの説明に間違いはないか、適切な部署への転送や手続きの案内ができているかなどが評価対象となります。

ほかにも電話窓口の場合、適切な回答を正確に顧客に伝えているか、またメールやチャットといったテキストを利用した窓口では、スペルや文法まで正確かどうかも評価されます。

評価項目例

  • 顧客の質問に対して正確な情報やソリューションを提供できた

  • 製品・サービスの仕様や手続きについて誤った案内がなかった

  • 顧客が気づいていない関連する問題や注意点も適切に伝えられた

  • スペルや文法、文末表現が正しいか

迅速性

迅速性は、顧客の問題をどれだけ素早く解決できるかを示す指標です。待ち時間の短さ、問題解決までの時間、適切な判断スピードなどが評価されます。ただし、スピードだけを追求して品質が低下しては本末転倒です。顧客が「待たされた」と感じさせない適切なペース配分と、効果的な回答ができているかを確認しましょう。

評価項目例

  • 顧客を不要に待たせることなく、円滑に対応できた

  • 初回の問い合わせで問題を解決できた(FCR:初回解決率)

  • システム操作や情報検索を効率的に行い、平均処理時間(AHT)内で対応できた

共感性・柔軟性

共感性は、顧客の感情や状況に寄り添う姿勢で対応したかを評価する項目です。顧客の話をしっかり傾聴し、困っている気持ちを理解する共感力があれば、顧客も「寄り添ってくれている」と信頼感が生まれ、やり取りが円滑に進みます。

また、柔軟性は、マニュアルに固執せず、個々の顧客の状況に応じた臨機応変な対応ができるかを示します。顧客のニーズを正確に理解する理解力も、この項目において欠かせない要素です。特にクレーム対応では、この共感性と柔軟性が円滑な問題解決の鍵となります。

評価項目例

  • 顧客の話を最後まで遮らずに傾聴し、感情や背景を理解しようと努めた

  • 顧客の困りごとに対して共感の言葉を適切に伝えられた

  • マニュアル通りの対応だけでなく、顧客の個別事情に応じた柔軟な提案ができた

  • 顧客が本当に求めていることを正確に理解し、問題解決できた

コミュニケーション能力

コミュニケーション能力は、言葉遣い、声のトーン、話すスピード、説明の分かりやすさ、クロージングなど、総合的な対話スキルを評価します。電話対応では、応対の最初と最後の挨拶が適切であるか、敬語の適切な使用、明瞭な発音、相手に合わせた話し方の調整などが含まれます。顧客の話を遮らずに最後まで聞く力や、相手の理解度を確認しながら進める双方向のコミュニケーションを取れるかも同時に確認しましょう。

また、メールやチャットでは担当者が作成した文章の読みやすさも重要な評価ポイントです。適切な改行や段落分け、簡潔で分かりやすい文章構成になっているかどうかを見極めましょう。

評価項目例

  • 挨拶やクロージングが丁寧で、気持ちの良い応対ができた

  • 適切な敬語と丁寧な言葉遣いで、好印象を与えられた

  • 専門用語を避け、顧客にとって分かりやすい説明ができた

  • 声のトーンや話すスピードを顧客に合わせて調整できた

  • テキスト対応において、読みやすい構成と表現で情報を伝えられた

安心感・満足度

安心感・満足度は、応対全体を通じて顧客がどれだけ満足したかを測る総合的な評価項目です。「この人に相談してよかった」「問題が解決して安心した」と顧客が感じられたかどうかを評価します。個別のスキルだけでなく、応対全体の印象や顧客との信頼関係構築の観点から総合的に判断します。

評価項目例

  • 顧客の不安や疑問を解消し、安心感を与えられた

  • 問題解決後のフォローアップや追加説明が適切だった

  • 顧客が「また相談したい」と思える信頼関係を構築できた

  • 応対終了時に顧客から感謝の言葉や満足の反応があった

応対品質の主要KPI

応対品質を定量的に測定・管理するためには、適切なKPI(重要業績評価指標)を設定することも効果的です。以下の表では、コールセンターやコンタクトセンターで広く活用されている主要なKPIをまとめています。

KPI正式名称定義目安・活用ポイント
FCRFirst Call Resolution(初回解決率)顧客の問い合わせが初回の応対で解決した割合高いほど顧客満足度・効率性が高い。ただし数値だけでなく、顧客の問題が本当に解決されたかという内容面の確認も重要
AHTAverage Handling Time(平均処理時間)1件の応対にかかる平均時間(通話時間+後処理時間)業種により異なるが、短縮しすぎると品質低下のリスクあり
CSATCustomer Satisfaction Score(顧客満足度スコア)応対後のアンケートで測定する顧客満足度応対直後に測定するのが効果的
NPS®Net Promoter Score(推奨者スコア)「この企業を他者に推奨するか」を0〜10で評価し算出業界平均との比較が重要。長期的な顧客ロイヤルティを測定

これらのKPIは単独で見るのではなく、複数の指標を組み合わせて総合的に評価することが重要です。たとえばAHTを短縮してもFCRやCSATが低下していれば、品質を犠牲にしている可能性があります。バランスの取れた品質管理を心がけましょう。

応対品質チェックリスト

日々の応対品質を確認するためのチェックリストを用意しました。モニタリングやセルフチェックの際にご活用ください。

応対開始時

  • 明るく丁寧な挨拶ができている

  • 自分の名前・所属を名乗っている

  • 顧客の名前を確認し、適切に呼びかけている

  • 問い合わせ内容を正確に把握している

応対中

  • 顧客の話を最後まで傾聴している

  • 適切なタイミングで相づちを打っている

  • 専門用語を避け、分かりやすい言葉で説明している

  • 顧客の感情に共感する言葉を伝えている

  • 保留時間は適切か(長い場合は途中で状況を報告している)

  • 正確な情報を提供している

  • 顧客の理解度を確認しながら進めている

応対終了時

  • 解決内容や次のステップを要約して伝えている

  • 他に質問がないか確認している

  • 感謝の言葉を伝えている

  • 丁寧なクロージングができている

テキスト対応(メール・チャット)

  • 誤字脱字・文法の誤りがない

  • 適切な改行・段落分けで読みやすい

  • 回答が簡潔かつ的確である

  • 敬語・丁寧語が適切に使われている

  • 必要な情報が漏れなく記載されている

応対品質が低下する原因

応対品質を改善するには、応対品質が低下する原因も理解しておくべきです。主な要因としては以下が考えられます。

担当者への教育・研修不足

担当者に対する初期・定期的な教育プログラムが不足していると、十分なスキルや知識を習得できないまま顧客対応に臨むことになります。特にコールセンターにおける新人オペレーターの場合、基本的な商品知識や応対マナー、システムの操作方法が身についていなければ、瞬時な判断を求められるコールセンターでは迅速で的確な対応は困難です。チャットやメール窓口でも同様に、正確な情報やソリューションを提供できないことからクレームにつながるケースも見受けられます。

また、ベテランであっても、新商品やサービス改定に関する情報が適切に共有されていなければ、誤案内をしてしまう可能性が高く、結果として応対品質の低下を招きます。

フィードバック体制の不備

応対品質を評価しても、その結果が担当者に適切にフィードバックされなければ改善にはつながりません。フィードバックが遅い、具体性に欠ける、一方的な指摘だけで改善策の提示がないといった状況では、担当者の成長は促せないでしょう。さらに、良い点を認めず改善点ばかりを指摘すると、モチベーションが低下し、品質改善へ積極的に取り組まなくなるケースも考えられます。

評価基準の曖昧さ

応対品質の評価基準が明確でない、または評価者によって解釈が異なる場合、公平で客観的な評価ができません。「良い応対」の定義が曖昧だと、フィードバックを受けた担当者は何を目指せば良いのか分からず、改善の方向性も定まりません。また、主観的な評価は納得感を損ね、こちらもモチベーション低下の原因となります。

評価の網羅性不足

人手による評価は工数の制約により全件レビューが難しく、サンプリング評価になりがちです。その結果、問題の兆候を見落としたり、特定の担当者や特定のチャネルだけの改善に留まってしまったりして、全体最適の改善につながりにくくなります。こうした課題に対しては、チャネル横断のログ分析やAIによる自動評価といった対策が有効です。

ナレッジ不足・更新の停滞

社内のナレッジベースやFAQが不足していたり、更新が滞っていたりすると、オペレーターはスピーディーに正確な情報にアクセスできず、誤案内や対応のブレ、回答の遅延などが発生します。特に製品やサービスの仕様変更、キャンペーン情報、よくある問い合わせへの回答例などが最新の状態に保たれていないと、オペレーターごとに異なる回答をしてしまい、顧客の混乱や不信感を招く原因となります。

ナレッジマネジメントの重要性については、下記の記事で詳しく解説しています。

ナレッジマネジメントとは?意味・手法・ツールを解説

業務増大によるリソース不足

繁忙期や特定の時間帯では問い合わせ件数が増加し、オペレーターの業務負荷も増大します。限られた人的リソースの中で、一人あたりの対応件数が増えれば、一件ごとに十分な時間をかけられず、応対品質の低下は避けられません。

特にチャットやメールなどの窓口では一つの案件で数十件ものやり取りをしなければならないケースもあり、それらが積み重なった場合、品質が低下することは必至です。

さらに処理件数を優先するあまり、顧客の話を十分に聞けない、丁寧な説明ができないといった状況が生まれてしまい、結果として顧客満足度低下や企業ブランドの価値低下にもつながります。

応対品質向上の5ステップ

応対品質を継続的に向上させるためには、体系的なアプローチが重要です。以下の5つのステップに沿って取り組むことで、着実な改善が期待できます。

ステップ1:明確な評価基準を設定する

まず、応対品質を評価するための明確な基準を設けましょう。先述した「正確性」「迅速性」「共感性」など具体的な評価項目を定義し、それぞれに数値目標を設定します。たとえば平均処理時間(AHT)、初回解決率(FCR)、顧客満足度(CSAT)などの定量指標と、コミュニケーション能力や柔軟性などの定性指標を組み合わせることで、多角的な評価が可能になります。これらの基準を全員で共有し、定期的に見直すことで、組織全体で目指すべき品質レベルが明確になります。

ステップ2:定期的なモニタリングを実施する

評価基準を設定したら、定期的なモニタリングを実施しましょう。週次や月次で計画的にモニタリングを実施し、評価結果を基にオペレーター一人ひとりと面談を行います。その際、改善点だけでなく良かった点も必ず伝え、具体的な改善策を一緒に考えられるとモチベーションが高いまま応対品質の改善に取り組めるでしょう。チャット・メール窓口でも同様にチャットログやメール応対のサンプルレビューなどを実施することで、担当者のスキルアップに結びつきます。

ステップ3:体系的な教育・研修プログラムを整備する

応対品質を向上するには、体系的な教育・研修プログラムが欠かせません。新人に対しての教育・研修プログラムでは基本的な製品知識や応対マナーを習得させ、フォローアップ研修では実践的なケーススタディやロールプレイを通じてスキルを磨きましょう。メールやチャット窓口ではさらに、タイピングスキル研修などがあると一件あたりの対応スピードが向上し、結果として効率性も高まるでしょう。

また、ベテラン向けには高度なクレーム対応やリーダーシップ研修を実施するなど、スキル・年数に合わせた教育が効果的です。オペレーターだけでなく、管理者やSVのスキル向上もあわせて実施しましょう。SVの質が向上すれば、より的確なフィードバックが可能になり、オペレーター全体の底上げにつながります。

ステップ4:トークスクリプト・ナレッジを整備する

チーム全体の応対品質を高めるには、適切なトークスクリプトに加えてメールやチャットのテンプレート、ボット回答の元となるナレッジを作成・活用する必要があります。頻出する質問に対する回答例や、効果的な言い回しをスクリプト化することで、経験の浅いオペレーターやテキスト窓口、チャットボットでも一定水準の応対が可能になります。

あわせて製品情報やFAQ、トラブルシューティングなどのナレッジを充実させ、常に最新情報にアップデートし、すぐに検索・確認できるようなシステムを構築できると、円滑な問題解決につながります。

ステップ5:AIツールを活用して継続的に改善する

適切なツールを活用することで、応対品質の向上を加速できます。特にAI技術を活用することで、品質管理の自動化や業務効率化が実現します。AIによる自動評価システムを導入すれば、全件評価が可能になり、問題の兆候を早期に発見できます。また、オペレーター支援AIを活用することで、経験の浅い担当者でも一定水準の応対が可能になります。

これらの5ステップを継続的に回すことで、PDCAサイクルが機能し、持続的な応対品質の向上が実現します。

応対品質向上に役立つZendesk

適切なツールを活用することで応対品質を高めることができます。特にAI技術を活用することで、応対品質を高めるだけでなく、大幅な業務効率化・生産性向上にも期待できます。

Zendesk QAによる応対評価の自動化

先述したようにZendesk QAは、AIを活用してあらゆる顧客対応を自動的に評価するツールです。電話、メール、チャットといった全てのチャネルの会話をAIが分析し、評価を行います。人手によるサンプリング評価では網羅しきれなかった全件評価が可能になるため、問題の兆候を早期に発見でき、チャネル横断での品質管理が実現します。

さらに、評価結果は個々のオペレーターへのコーチングにも活用でき、具体的なデータに基づいた的確なフィードバックが行えます。応対品質の測定と傾向の把握が継続的にできるため、組織全体の品質改善に向けた戦略的な取り組みが可能になります。

ほかにも人間のサポート担当者の応対だけでなく、チャットボットやAIエージェントによる自動応答も評価対象となる点は特長の一つです。これにより、自動応答の品質も継続的に改善でき、顧客は自分自身で課題を解決できるようになるため、企業のサポートに対するコスト削減も進むでしょう。

また、Zendesk QAは解約リスクやエスカレーションの必要性といった重要なシグナルもAIが常に監視しているため、自動で検知できます。こうしたリスク管理もAIが行うため、問題が深刻化する前に適切な対応を取ることが可能になります。

Copilotによるサポート

ZendeskのCopilotは、オペレーターをリアルタイムでサポートするAIアシスタントです。応対中でも適切な回答候補やナレッジを自動で提示でき、経験の浅いオペレーターでも正確かつ迅速な対応が可能になります。また、顧客の問い合わせ内容もその場で分析し、次に取るべき適切なアクションを同時に提案するため、対応のばらつきを抑え、チーム全体の応対品質の水準が底上げされます。

さらに定型的な作業はCopilotを通じて行うことで効率化できるため、今までよりもオペレーターは複雑な問題解決に集中できます。これにより的確かつ早期に問題を解決できるため、顧客満足度の向上にもつながるでしょう。

WFM(ワークフォースマネジメント)による業務最適化

ZendeskのWFMを活用することで人員配置を最適化し、応対品質を高めます。WFMを通じて問い合わせ量を予測し適切な人員を配置することで、オペレーターの過度な負担を防ぎ、一件に十分な時間をかけた丁寧な応対が可能になります。

具体的にはリアルタイムのパフォーマンストラッキングにより、各オペレーターの稼働状況を可視化し、業務の偏りを防ぎます。また、自動スケジューリング機能で管理者の負担を軽減し、オペレーターも事前にタスクを把握できるため、準備万端で応対に臨めます。こうした適切な人員配置と業務管理が、チーム全体の応対品質を安定的に高めてくれるでしょう。

よくある質問

まとめ:応対品質を高めて顧客満足度向上を目指そう

コールセンターやコンタクトセンター、チャット、メール、チャットボットなどさまざまなチャネルにおける応対品質は、顧客満足度の向上や企業ブランドのイメージアップ、業務効率化など、企業の競争力を左右するほど重要な要素です。

応対品質を向上させるためには、明確な評価基準の設定、体系的な教育・研修プログラム、定期的なモニタリングやサンプルレビューとフィードバック、そして適切なツールの活用が欠かせません。本記事で紹介した5ステップやチェックリストを活用し、継続的な品質管理に取り組みましょう。

特に近年は、AIを活用した自動評価機能や後処理を効率化する機能が搭載されたシステムが登場しています。世界10万社以上が導入するZendeskは、AIを活用した高度な自動化機能と直感的な操作性を備えており、導入後に効果を実感いただけます。まずは14日間の無料トライアルで、貴社の課題解決にZendeskがどのように貢献できるかをご確認ください。

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