
自社のサービスをお客様に理解してもらうために、FAQサイトを用意している企業は多いでしょう。しかし、最初の立ち上げ時にはしっかり作っていても、その後メンテナンスをしていないため、サイトに掲載されているFAQが役に立っていなかったり、利用されていなかったりするケースが多く見られます。
お客様に適切にFAQサイトを利用してもらうためには、利用状況を様々な観点から分析・改善し、より有用なものに作り上げていく必要があります。FAQサイトを「作る→使う→分析する→メンテナンスする」というサイクルで管理して利用率を上げることで、カスタマーサービスへの問い合わせも削減できるでしょう。
ナレッジマネジメントサイクル
FAQ改善のために確認すべき分析指標
FAQを改善するために、お客様のFAQ上での動きを把握して改善ポイントを洗い出してみましょう。ここでは3つの指標について解説します。
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検索結果なし(0件ヒット)
検索結果なし(0件ヒット)とは、あるキーワードについて、そのキーワードでFAQサイトを検索した時に検索結果として1件も表示されないことをいいます。検索されているキーワードでヒットするFAQがない、つまり、お客様が必要としている情報をFAQサイトで見つけることができていないことを表しています。ヒットしない要因は、大きく以下の2つが考えられます。
- 検索されたキーワードに関連するFAQがない
- 検索されたキーワードに関連するFAQがあるのにヒットしない
そのキーワードに関連するFAQがFAQサイト上にない場合は、新しく作成します。そのキーワードでお客様がどのような情報を必要としているかを検討し、適切なものを作成しましょう。
そのキーワードに関連するFAQがFAQサイト上にあるのにヒットしない場合は、FAQにキーワードを追加します。検索ボックス(ウィジット)の仕組みにより必要な対策は異なりますが、タイトルやラベルなどにキーワードを追加することで対策できる場合が多いです。
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クリックスルー率
FAQサイトのクリックスルー率は、FAQサイトでの検索結果にFAQが表示された際に、お客様がその検索結果をクリックして実際にFAQを見たかどうかを知るための指標です。下記の計算方法で算出します。
クリックスルー率 = クリック数 / 検索結果の表示回数
クリックスルー率が低い場合は、そのキーワードに対応しているFAQは存在していながらも、お客様が必要としている情報ではないということになります。クリックスルー率が低い要因は、主に下記の2つが考えられます。
レポーティング
- FAQのQ(質問)が適切に作られていない
- キーワードに対して適切なFAQが用意されていない
クリックスルー率が低い場合は、お客様が必要としているFAQが用意されていても、Q(質問)が分かりづらいためにクリックされていない可能性があります。内容をもう一度見直し、適切に作られているかどうかを検討すると良いでしょう。
お客様が検索したキーワードに対して、必要なFAQが検索結果に表示されていない可能性もあります。そのキーワードに対して必要なFAQを検討し、上述の1.で紹介した通り、必要なFAQが用意されていない場合は作成し、用意されていてもヒットしていない場合はキーワードを追加するといった対応が必要です。
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FAQ閲覧後に問い合わせをしているもの
お客様がFAQを閲覧したものの、そこで解決できずに問い合わせをしている場合は、そのFAQではお客様が問題を解決できていないため、改善する必要があります。そのFAQで問題を解決できない要因は、主に下記2つが考えられます。
レポーティング2
- FAQの内容が十分でない
- 該当する内容のFAQが用意されていない
FAQの内容が古い、間違っている、情報が不足しているといった理由で、お客様が自己解決できず問い合わせている可能性があります。問い合わせ内容とFAQの内容を見直し、必要な情報を反映させることで解決できるでしょう。
問い合わせ内容に合致するFAQが用意されていない場合は、すぐに作成しましょう。問い合わせ内容をそのままFAQにしてしまえば、簡単に作成することができます。
まとめ
FAQサイトは、お客様の利便性の向上、カスタマーサービスの負荷削減、そして会社のイメージアップに重要な役割を果たすものです。利用率を上げるためには、しっかりした分析と改善が重要です。Zendeskには、とても簡単に使える分析ツールがあります。特に設定をしなくても、Zendeskを使っていれば自動的に分析されており、誰でも簡単に見ることができます。