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顧客満足度調査の目的と実施方法のポイントを解説

同業他社との差別化を図りつつ売上を向上させるためには、顧客満足度を高める施策が必要です。本記事では、顧客満足度を示す指標や、具体的な調査方法などについて解説します。併せて、業務改善の成功事例も紹介しますので、顧客満足度調査を通じて自社改善を図りたい方は、ぜひ参考にしてください。

発行日: 2022年2月11日
更新日: 2022年5月17日

顧客満足度の向上が求められる背景

「顧客満足度(Customer Satisfaction/CS)」は昨今、世界的に重要度が増しています。この理由としては、技術の発展や海外企業への参入などにより市場が成熟化し、商品・サービスの魅力だけでは売上を伸ばしづらくなってきている、という背景があります。また、SNSの一般化により顧客の評価が拡散されやすくなったこともあり、激化してきている顧客獲得競争で勝つために、顧客満足度の向上策は欠かせなくなってきています。

  • 顧客満足度調査を測定するさまざまな指標

顧客満足度と似た概念に、「顧客ロイヤルティ」があります。顧客満足度では現時点での満足度を測るのに対して、顧客ロイヤルティとは「この企業への信頼感、忠誠心」を表す概念です。よって、顧客満足度よりも長期的な収益を見込んだ数値が計測できるという違いがあります。一時的に好印象を持っていても長期的なリピーターへ成長するかは断言できないため、両者は比例関係にはありませんが、どちらも好感を数値化する概念であることから関連性は高いと言えます。

なお、この2つにはそれぞれ代表的な指標が存在します。顧客満足度は「CSAT」、顧客ロイヤルティは「NPS」です。

・CSAT:商材に対して満足している人の割合を出します。
・NPS:商材を他者におすすめしたいかどうかを0〜10点で採点してもらい、その点数によって推奨者・中立者・批判者の3項目に顧客を分類し、計算式に当てはめて数値を出します。

これらの指標についてもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

他社事例を活用しやすくするためにも、現在は上記のように共通の指標を設け、顧客満足度を測定するのが主流です。外部の調査会社も、データ発表の際はNPSをはじめとしたこれらの指標を用いているため、自社の立ち位置を明確に把握できます。

顧客満足度調査を行う目的

適切な施策を講じるためには、事前に「調査を行う目的」を具体的に決めておくことが大切です。そうしないと、数値を出すことそのものが目的になってしまいかねず、次の行動につながりません。

一般的には、調査結果から現在の課題点を分析し、その改善策を考えることがオーソドックスな目的と言えます。もっとも、ただの改善策ではなく、「SMARTゴール」を意識した改善策の立案が求められます。

  • S:Specific(具体的に)
  • M:Measurable(測定可能な)
  • A:Achievable(達成可能な)
  • R:Related(会社の利益につながる)
  • T:Time-bound(期限がある)

SMARTゴールとは、明確な目標設定の指標をいい、上記の5要素が含まれていることが重要です。数値で表れやすい改善策(SMART中のM)を意識することと並行して、数値では測れない定性的な評価や感想コメントをアンケートなどで取得することも忘れないようにしましょう。

ここからは、オーソドックスなもの以外の目的例をいくつか紹介します。

  • 製品・サービス品質の向上

偽りのない顧客の評価は、商材である製品・サービスのクオリティ向上に一役買います。長期的に同じ調査を複数回行い、定点観測することが望ましいでしょう。

調査のたびに浮き彫りになった課題 を改善することで、的確なブラッシュアップが可能になります。現行商材の改善だけでなく、新商品や新サービス考案のアイディアにつながるかもしれません。「顧客の基本情報」「過去の購入データ」「経由した媒体」など、なるべく調査結果を細分化して比較分析すれば、もっとも効果が見込める状態でのサービス提供を目指せます。

また、定期的に調査を続けることで、オペレーターの能力や意識の向上も期待できます。顧客と近い場所で接するオペレーターの質が向上することで、企業イメージも上がり、既存顧客の維持や新規顧客の獲得につながります。

さまざまな取り組みの検証が可能

改善に取り組んでいるグループと、そうでないグループを用意して結果を比較することで、「実際に効果があるのかどうか」をより実践的に確かめることが可能です。代表的な例としては、「新商品の販売」や「オペレーター研修」などを行う前後で、しばしばこの検証が実施されます。こうした取り組みが本当に正しかったかどうかを、客観的に計測します。

分析結果の着眼点のズレに気づくことは少なくないため、「現在の施策に疑いを持ちながら随時方向修正していけるフットワークの軽さ」が大切です。

  • 育成・評価の観点で活用

人事評価の不透明性は、現在問題視されつつある話題です。顧客満足度という統一された判断基準があれば、従業員が人事評価に不信感を持つリスクも少なくなるでしょう。顧客から支持されている人材にはそれ相応の評価を行い、満足度が低い人材へは適切な育成プランを組めます。

自分のスキルを的確に精査してもらえるので、従業員のモチベーションアップや離職率の低下にもつながっていきます。つまり、顧客満足度と一緒に従業員満足度の向上も狙えるということです。

顧客満足度の調査方法

顧客満足度の調査方法には、さまざまなものがあります。ここでは、代表的なものを3つ取り上げて紹介します。

○対面インタビュー

煩雑な質問も可能であり、回答を確実に得られるメリットがあります。他方で労力とコストが大きくなりやすいことは難点です。

○メールでのアンケート

多数の回収数が期待できます。しかし回答の質がやや落ちる点はネックと言えます。

○商材とまとめてアンケートを送付し、郵送してもらう

広範囲の顧客に依頼できます。しかし郵送の手間がかかるため、回収率低下の恐れもあります。

このように、いずれの方法にもメリット・デメリットが両方存在します。調査にかかるコストや拘束時間の長さはネックになるので、あまりに面倒な調査方法は顧客側も歓迎しません。回収率が下がると、調査の継続が不可能になる場合もあります。そのため、自社の環境で実施できる方法を吟味することが大切です。

また、顧客データの管理には気をつけなければなりません。個人情報保護法の知識がある者をスタッフに配置したり、知識がない者にはきちんと研修を受けさせたりするなど、配慮も必要です。

  • サービスデスクの活用の有効性

上記で紹介した調査方法は、正しく運用すればよい結果が得られるので、目的に応じて取捨選択してください。それにプラスして「満足度調査の自動化」まで行っておくと、より効果を高められるでしょう。

代表的な自動化方法としては次のものがあります。Web上にサービスデスクを設置しておき、問い合わせの際に規定のアンケートに答えてもらえば、そこには常に顧客の意見が集約されることになります。その一つひとつに応対していけば、調査可能となります。

Zendesk Supportなら対応に対する満足度調査を自動化することができます。これは、問い合わせが解決した顧客へ対して、その際受けたサポート対応について簡単な評価アンケートを送る機能です。別のアンケートツールとの連携もできます。

このようなアンケート機能を有効活用した事例としてはDeNA社のものが有名で、Zendesk公認パートナーであるエクレクト社のWebサイトに詳しく掲載されています。

DeNAは、Zendeskのシステムとアンケートツール「Surveypal」を連携させて、カスタマーサポートを運用しています。「Surveypalで作成したアンケートフォームをZendeskから送信できる」という高い利便性などにより、スタッフのスムーズな業務遂行を支援しています。このようにツール用いてアンケート業務を効率化することで、その結果を的確に対応業務へ反映しやすくなるため、顧客満足度の向上によりつながりやすくなっていくことも期待できます。
(参考元:https://eclect.co.jp/case/667/

まとめ

一般的な顧客満足度調査について解説してきました。調査方法にはさまざまなものがありますが、主に対面インタビューやメールでのアンケートなどが挙げられます。中でも、Web上にサービスデスクを設置することを足掛かりとして、自動的に顧客満足度調査を進められるような環境を整備していくことで、非常に効果的な調査が可能となり、かつその結果の反映もスムーズになります。

Zendeskをメインツールとして活用すれば、他アンケートツールとの優れた連携機能によって、こうした調査もより効率的に行っていけます。顧客満足度調査の自社運用を検討している方は、ぜひZendesk導入を検討してみてはいかがでしょうか。