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問い合わせ管理システムの選び方とは?
機能や導入メリットを一挙解説

更新日: 2024年1月30日

顧客から大量の問い合わせが寄せられるようになると、Excelや共有メールでの管理には限界が見えてきます。そこで活用したいのが、問い合わせ管理システムです。本記事では問い合わせ管理システムの基本機能やメリットをはじめ、製品の選び方、おすすめの製品、導入事例などを紹介します。ぜひご参考にしてください。

問い合わせ管理システムとは

問い合わせ管理システムとは、顧客からの問い合わせ内容や返信履歴、進捗などの情報共有や一元管理を支援するシステムです。導入することで、迅速かつ的確、リアルタイムでの顧客対応を実現できます。カスタマーサポートチームが担当者間で問い合わせを分担対応したり、顧客対応情報などを共有したりする際にも便利です。

問い合わせ管理システムなら、電話やメール、問い合わせフォームなど複数のチャネルを運用している場合でも、ひとつのシステムに問い合わせ情報を集約して一元管理でき、円滑な対応に結びつけられます。システムによっては、問い合わせを内容に応じて自動的に分類したり、担当者へ振り分けしたりできるため、優先順位が明確化され、単純な作業に煩わされにくくなります。これにより、サポート担当者は優先度の高い、複雑な対応が求められる対応に集中しやすくなるでしょう。

新規の問い合わせ、サービスのトラブル対応が発生したときでも、問い合わせ管理システム内の過去の対応履歴から同じような問い合わせ内容がないか検索できるため、顧客対応の効率や対応品質の向上につながります。返信漏れや重複対応などのヒューマンエラーの減少も期待される効果のひとつです。これらの効果により、問い合わせ管理システムは顧客満足度の向上にも役立ちます。

Zendeskの問い合わせ対応画面

従来の問い合わせ管理方法の課題

従来の問い合わせ管理や情報共有の方法として多くの企業で用いられているのがMicrosoft Excel (以下、Excel)です。問い合わせ業務を少人数で担当している場合は、Excelによる管理でもあまり問題が生じないかもしれません。

しかし、問い合わせ件数や対応するスタッフの数が増加すると、複数人編集に非対応なことによる不便さや引き継ぎの情報不足など、様々な課題が発生してきます。ほかにもファイルサイズ増大による操作の遅延やデータ破損、ファイルを社外に持ち出すことによるセキュリティリスクなども、Excelによる情報管理で懸念されるトラブルです。

顧客からの問い合わせメールを関係者間でメール共有して管理している場合もあるでしょう。メーリングリストやBccを活用すれば、問い合わせ内容から返信まで簡単に全員で共有できますが、この方法にも課題が潜んでいます。たとえば、この方法だと自分の担当外のメールまで受信してしまうので、宛先の規模が拡大するほどメール管理が煩雑になってしまうことなどです。

ひとつのメールに対して複数の担当者が同時に対応してしまう重複対応やメールが埋もれて問い合わせを放置してしまう対応漏れも、メール共有による問い合わせ管理によくある課題です。さらには、宛先やCcの設定を間違えて機密情報を送ってしまうなど、誤送信によるセキュリティリスクもExcel管理と同様に存在します。

問い合わせ管理システムの基本機能

問い合わせ管理システムには、問い合わせ情報の一元管理をはじめ、さまざまな機能が搭載されています。
以下では、問い合わせ管理システムの基本的な機能を紹介していきます。

様々なチャネルからの問い合わせを一元管理できる

顧客とのコミュニケーション手段には、メール、電話、チャット、SNSなど様々あり、別々に管理することに限界を感じている企業も多いでしょう。問い合わせ管理システムを活用すれば、こうしたチャネルを横断して問い合わせ情報の一元管理が可能です。

問い合わせ管理システムにおいては、顧客からの各問い合わせを「チケット」として起票して記録する仕組みになっているものが多く、メールやチャットで問い合わせが届くと自動的にチケットが作成されたり、電話でのやり取りの内容を手動で入力したりもできます。

問い合わせ対応のステータスを管理・可視化できる

カスタマーサポートで起こりやすい「対応漏れ」や「二重返信」といった対応ミスは、多くの場合、問い合わせへの対応状況が正しく管理できていないことが原因です。問い合わせ管理システムの中には、こうした対応ミスを防止するために、「未対応」「対応中」「対応済み」といったステータス管理ができるようになっているものがあります。

ステータス管理機能を活用すれば、担当者の振り分けが済んでいるのかどうかも一目で把握可能です。こうしたステータス情報はシステム上でリアルタイムに共有されるため、口頭での確認で起きがちな対応漏れや見落とし、重複対応などのミスを減少できます。



Zendeskで管理できる問い合わせのステータス例。ステータスごとにまとめてビューに一覧表示することも可能

ナレッジを共有できる

問い合わせ管理システムには、FAQや社内Wikiを作成してナレッジを社内で共有できたり、顧客同士が交流し情報を交換する場であるユーザーコミュニティを構築できたりするものもあります。こうした機能を活用して、問い合わせ対応に役立つナレッジを効率的に蓄積・共有し、迅速に必要な情報にアクセスできるようにすることで、チーム全体の対応品質の向上が可能です。

顧客対応を効率化する機能が利用できる

電話やメール以外にWebチャットやSNSなど複数のチャネルで問い合わせを受け付けていると、複数の画面操作を行うせいで作業が煩雑になります。そこで問い合わせ管理システムを活用すれば、異なるチャネルへの対応を1つの画面で行えるようになるため、スピーディな対応を実現できます。

また、回答テンプレート機能が備わっているシステムの場合、よくある質問に対応する回答を事前に登録しておくことで、メールやチャットの自動返信が可能です。これにより担当者によって差異が生じやすい文章の内容を均一にできるため、対応品質の向上や標準化に役立ちます。作業の自動化を行うことで、業務効率化とスタッフの作業負担の軽減も可能です。

回答テンプレートの作成例

問い合わせ管理システム導入のメリット

問い合わせ管理システムを導入することで、企業はどのようなメリットを得られるのでしょうか。
以下では、問い合わせ管理システムを導入するメリットを紹介します。

ひとつの画面上で顧客対応ができる

問い合わせ管理システムを導入することで、チャネルの境界を越えてひとつの画面上で顧客対応ができます。昨今ではカスタマーサービスのチャネルの多様化が進んでいますが、チャネルごとに操作画面を切り替えて対応するのは煩雑で、対応漏れなどのミスにもつながりかねません。

その点、問い合わせ管理システムを導入すれば、メールやチャットはもちろん、製品によっては電話も含めて、ひとつの画面上で顧客対応を完結できます。また、この画面上には対応履歴もそのまま記録されるので、他の担当者から対応を引き継いだ場合でも、スムーズに状況を把握できます。

問い合わせ対応時に顧客情報や過去の対応履歴を活用できる

サポート担当者が問い合わせに対応する際に、その顧客の情報をどれだけ持っているかは応対品質や応対スピードを大きく左右します。サポート担当者が問い合わせ管理システムから過去の問い合わせや対応の内容を速やかに確認ができれば、その顧客の状況に応じた対応ができます。

また、問い合わせ管理システムには外部のCRM(顧客管理システム)との連携機能を有しているものがあります。CRMと連携し、顧客の年齢や住所といった基本情報や購入履歴、顧客の好みを瞬時に把握できれば、よいいっそうパーソナライズされたサポートが実現できます。このように問い合わせ管理システムと顧客情報を連携し、深い顧客理解に基づいた対応をすることで、優れた顧客体験を実現できます。

顧客の基本情報や過去のやり取りを対応に活用

FAQサイトを構築できる

カスタマーサポートの重要な仕事のひとつに、顧客からのよくある質問をまとめたFAQサイトの運用・管理があります。

ZendeskのCXトレンドレポートでは、89%もの顧客が「オンラインで問題を自己解決できるサービスを提供する企業を優先的に利用する」と回答しています。つまり、FAQなどのセルフサービス型サポートを導入し、顧客が自ら疑問やトラブルを解決できるようにすることで、問い合わせ数を削減してサポート担当者の業務負担を軽減できるばかりか、すぐに問題を解決したいという顧客ニーズも満たせます。

FAQサイトを構築する機能を備えた問い合わせ管理システムを導入することで、問い合わせ情報とFAQの双方を一元管理できるため、カスタマーサポートの効率化が実現可能です。

Zendeskで作成したFAQのサンプル

管理負担を軽減できる

問い合わせ管理や情報共有のムダを減らせることも問い合わせ管理システムのメリットです。問い合わせの件数が多いと誰にどの案件を振り分けるのかなど、管理者が判断する負担が増加します。そのようなときに役立つのがシステムの自動振り分け機能です。

この機能を使えば、各問い合わせを内容に応じて適切な担当者やチームへ自動で振り分けられるため、手間や負担を減らして効率的に問い合わせ管理ができます。複数のチャネルに対応した問い合わせ管理システムなら、複数のチャネルを運用している場合でも、問い合わせ管理が煩雑になるのを防げます。

システム内で顧客情報が一元管理されているため、スタッフが必要な情報にアクセスしやすいことも利点です。システムの導入によって問い合わせ管理が効率化されれば、迅速かつ高品質の顧客対応が可能となります。

Zendeskで担当者をアサインする例

対応品質や対応状況が可視化できる

問い合わせ管理システムの中には、ユーザーであるサポート担当者やチームの応対品質や対応状況をレポートする機能が備わっているものがあります。こうしたレポート機能を活用することで、問い合わせ数や対応スピード、解決率などを可視化し、KPIの評価や顧客対応の品質改善に役立てることができます。

また、FAQサイトの利用状況などもレポートできるシステムを選べば、「作る→使う→分析する→メンテナンスする」というサイクルを効果的に回しながらサイト改善ができます。

Zendeskのレポート機能

問い合わせ管理システム導入のデメリット

さまざまなメリットがある問い合わせ管理システムですが、他方でいくつか注意すべきデメリットもあります。たとえば、問い合わせ管理システムの導入には、一定のコストがかかります。もしも問い合わせ数がそれほど多くない場合、問い合わせ管理システムの導入効果がコストに釣り合わないケースもあるでしょう。

また、問い合わせ管理にプロジェクト管理システムなどの他のツールをすでに利用している場合も注意が必要です。プロジェクト管理システムとは、タスク管理やスケジュール管理など、プロジェクトの管理運営をサポートするツールです。プロジェクト管理システムの機能は汎用性が高く、問い合わせ管理に利用している企業も多いことでしょう。

このプロジェクト管理システムをすでに使用している場合、そこへ問い合わせ管理システムを加えると、複数のシステムを併用することになるので、かえって業務に悪影響が出ることが懸念されます。具体的には、管理やメンテナンスが複雑化する、費用がかさんでしまうなどです。

問い合わせ管理システムを導入する際は、こうしたデメリットに留意した上で対応を決めることが重要です。

問い合わせ管理システムの選び方


続いては、問い合わせ管理システムを選ぶ際のポイントを紹介します。自社に最適な製品を選べるように、ぜひご参考にしてください。

必要な機能が搭載されているか

導入にあたって必ず確認したいのは、自社に必要な機能が搭載されているかどうかです。どの製品が一番使いやすいか、システムで解決したい課題が何かは企業によって異なります。したがって導入を成功させるためには、最初に解決すべき課題の洗い出しや自社にどのような機能が必要なのかを事前に定義しておきましょう。

たとえば、複数のチャネルで問い合わせを受け付けている場合、該当の製品が希望のチャネルに対応しているかの確認をしなければいけません。メールや電話、SNS、メッセージアプリなど、製品によって対応状況に差があるからです。対応履歴の管理が可能かどうかも優先的に確認すべき項目です。

なお、先に紹介したプロジェクト管理ツールを問い合わせ管理システムの代替として使用する場合、必要な機能が不足するケースがあるので注意が必要です。プロジェクト管理システムは問い合わせ管理を主目的としたツールではなく、顧客情報との連携機能やレポート機能などに対応していない場合が多々あります。そのため、顧客管理や分析・改善をすることまで考えるなら、問い合わせ管理システムを初めから導入する方がより高い導入効果を得られるでしょう。

管理画面が使いやすいか

問い合わせ管理システムは、適切な問い合わせ対応を実現するためのものです。そのため、システムが操作しやすいかどうかは選定の際の重要なポイントになります。どんなに高機能なシステムであったとしても、サポート担当者に複雑な操作を求めたり、手間の掛かる手順があったりすれば、サポート担当者は利用するたびにストレスを抱えてしまいます。また、操作方法を覚えることが大変なシステムは、学習コストが発生し、サポートチームの人材の出入りが激しい場合は、企業に対して大きな負担になります。

一部のシステム提供企業は無料トライアルを提供しており、購入前に実際の製品の仕様を試すことができます。現場のスタッフに実際の管理画面を触ってもらい、評価してもらった上で購入を検討することができます。Zendeskでは14日間の無料トライアルをご用意しております。ぜひ問い合わせ管理システムにご興味がある方はお気軽にご登録ください。

Zendesk 14日間無料トライアル

データを活用しやすいか

カスタマーサポートの課題を洗い出して効果的な改善を行っていくには、問い合わせ内容の分析やデータ収集が欠かせません。そのためには計測したいデータの算出や活用ができるかどうか、検討段階で事前に確認しておく必要があります。

レポート機能があれば、問い合わせ件数、解決率、顧客満足度が計測でき、サポートチームの課題を総合的にチェックでき、改善する機会を容易に見つけられるようになります。また、「注文」「配送」「支払い」など、問い合わせ内容をカテゴリー化して分析できれば、その分野で問い合わせが多いのかを効率的に見極めることができます。

蓄積したデータは分析したり、各部署に共有したりすることでサービス品質の向上、カスタマーサポートの効率化に活かせます。また、クレーム数の削減や顧客体験価値の向上にも役立つでしょう。問い合わせ内容を分析した結果、企業側では思いつかなかったニーズや視点を発見できる可能性もあります。

セキュリティ対策が万全か

問い合わせ管理システムでは、企業の情報資産でもある顧客情報を扱うため、セキュリティ面が強固かどうかも選ぶ際の重要なポイントです。仮にセキュリティが脆弱だった場合、不正アクセスや情報漏洩が発生する危険性があります。場合によっては、システムや業務の停止につながることもあるでしょう。こうした被害が出れば、企業イメージに悪影響が出ることは避けられません。

主なセキュリティ対策としては、データの暗号化通信を可能にするSSLの対応、不正アクセス防止やバックアップ機能、閲覧・編集などの管理権限の付与などが挙げられます。また、大切なデータにトラブルが発生してもすぐに復旧できるよう、社内でもバックアップ体制を整えておくことも大切です。ISOなどの情報セキュリティマネジメントシステムに関する国際規格に準拠したシステムであれば、さらにセキュリティ面で安心です。

国内導入実績が豊富にあるか

製品選びの際は国内導入実績が豊富にあるかも確認しましょう。システムを提供している企業の公式サイトには、導入した各企業の事例が掲載されていることが多いため、導入・運用のイメージをつかめます。特に同じ課題を抱えている企業や、業種や企業規模が近い企業がどのようにしてその製品を利用しているのかを確認できれば、具体的にそのシステムを活用するイメージがつき、社内で検討する際の材料の1つになるでしょう。

公式サイトの情報だけでは検討材料が足りない場合は、資料請求で詳細な情報を得ることも可能です。知りたい内容が明確になっているのであれば、システム提供企業に直接聞くという手もあります。

ツールの導入後を見据えて、顧客同士がつながれるコミュニティが用意されているか確認することも大切です。コミュニティがあればユーザー同士の交流を通して知識やネットワークを広げたり、ベストプラクティスにアクセスしやすくなったりします。

初期費用・月額価格の形態

初期費用や維持費がどれくらいかかるのかも重要な確認事項です。自社の規模に応じたコストか、許されている予算の範囲内に収まるか、その見極めをしなければ費用対効果は見合わないものとなるでしょう。

初期費用や月額費用は製品によって異なり、数千~数万円で利用できるものからより高額なものまでさまざまです。初期費用の要不要も製品ごとに異なります。具体的な料金体系に関しても同様で、1ユーザーあたりで課金される場合もあれば、ユーザー人数に応じたライセンス方式や、1アカウント追加につき課金される方式といったケースがあります。

製品ごとに搭載機能、サポートの充実度、セキュリティやバックアップの対応、製品の強みが異なるため、自社が求める性能と導入費用を比べて、ニーズを満たせるベストなシステムを選びましょう。

問い合わせ管理システムの活用事例


ここでは世界で10万社以上の企業が導入する、問い合わせ管理システムであるZendeskを活用して、業務改善の効率化に取り組んだ事例を3つ紹介します。システムの導入効果や今後の展望など、自社での導入を考える際の参考にしてみてください。

岐阜県恵那市

岐阜県の恵那市ではICT活用推進計画に沿った取り組みが行われており、そのひとつとしてZendeskの導入が行われました。県内では4番目に面積が広いうえに人口密度が高くない恵那市にとって、ICTの活用は重要な取り組みです。

市民の意見や要望、提案を収集する手段として、業務のデジタル化とデータベース化が恵那市の課題となっていました。2020年を例に挙げると、メールや電話、はがき、アプリなど複数のチャネルを通じて約300件の要望・提案が各課に届いた一方、それを庁内で共有する仕組みがありませんでした。また、Excelへの転記、煩雑な進捗管理、上長・担当者不在による承認待ちという課題を抱え、回答の遅延や漏れも発生していました。

そこで導入されたのがZendeskです。Zendeskの導入により、誰からどんな声が届き、どの担当者が対応中なのか、回答は済んだのかという状況把握が円滑化され、市民の声をリアルタイムに可視化できるようになりました。また、過去のデータを探しやすくなったため、回答の効率化や市民への対応の改善も実現できました。恵那市では現在、市民の声はすべてZendeskに集約され、効率的な情報共有、市政への反映に活かされています。

株式会社クラシコム

株式会社クラシコムはフィットする暮らし、オーダーメイドなライフスタイルをキーワードに掲げ、ユーザーにWebサービスの提供を行っている企業です。北欧のヴィンテージ雑貨を取り扱うネットショップなどを運営しており、スマホアプリは100万ダウンロードを突破しています。

順調に事業の拡大を進めているクラシコムですが、同時に問題になってきたのが問い合わせ件数の増加です。同社には一日に100件以上の問い合わせが届くことも珍しくありません。同社では従来、問い合わせを一般的なメールシステムで処理していましたが、対応状況の分類に使っていたラベルの管理が複雑化した結果、業務効率が悪化し、全体の問い合わせ状況も見通しにくくなっていきました。

そこで、いつか限界が来る前にと現行のメールシステムからの切り替え先になったのがZendeskです。クラシコムがツールの選定で重要視したのは、システム自体の安定性と事業の安定性の両立でした。企業としては、頻繁にダウンしたり急なサービスの打ち切りがあったりするのは避けたい。その点、Zendeskは信頼が置けると判断されたのが導入の理由です。また、現場目線では誤送信を防止できる仕組みがある点も導入を前向きにさせました。

クラシコムは、Zendeskのビューとトリガを活用することで、これまで手動で行っていたチケットの振り分け作業を自動化することに成功しました。同社ではさらに次の目標として、問い合わせに至る前に問題が解決する仕組みの構築を目指しています。

株式会社ディー・エヌ・エー

株式会社ディー・エヌ・エーは主力のゲーム事業、EC事業を中心に、エンターテインメントからEコマース、ライブストリーミング、スポーツなど幅広く事業を手掛けながら拡大を続けている企業です。企業内にはIT戦略部、人事部、総務部の3部門が連携する社内ヘルプデスクがあり、問い合わせ窓口を集約することで従業員が問い合わせ先の迷子になることを防いでいます。しかしその結果、サポート業務の効率・質の課題が新たな問題として浮上していました。

また、同社では、メールベースで処理する問い合わせ対応には手間が多くかかるため、いずれはユーザーが自己解決する仕組みが必要だという声も上がっていました。しかし、ユーザーの情報収集力の差や既存のサービスに良いものがないという理由で解決は先送りになっていました。

そこで現行ツールの置き換え先として候補に上がったのがZendeskです。同社ではすでにZendeskを事業部での顧客対応で活用していましたが、社内向けに利用するのは初めての試みでした。他社ツールと比較しながらそれでも導入に踏み切ったのは、わかりやすいユーザーインターフェイスとナレッジベース構築の容易さが決め手です。

Zendeskを導入し、FAQページを充実結果、同社では多くの問題が自己解決できるようになり、現在では社内ヘルプデスクが対応するのは、より難しい内容の問い合わせが中心になりつつあります。この事例に示されるように、社内からの問い合わせの業務効率化を目的にする場合でも、Zendeskの活用は効果的です。

まとめ

問い合わせ管理システムを導入することで、Excelなど従来のやり方で起きがちな管理の煩雑さが軽減されます。寄せられる問い合わせを一元管理すれば、情報が集約されるほかテンプレートやチケット管理などで効率的な処理が実現可能です。

製品を選ぶ際は必要な機能があるか、使いやすいか、データを活用できるか、導入実績は豊富にあるかなど複合的な観点で、自社に適した製品かどうかを確認してみてはいかがでしょうか?

Zendeskでは無料でZendeskを試せるトライアルをご用意しております。クレジットカードのご登録は不要です。ぜひ、お気軽にお試しください。

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