メインコンテンツへスキップ

記事 この記事は約4分で読めます

俊敏性と革新性を維持し、経費を抑える

不況の到来が懸念される中、ビジネスリーダーは厳しい選択を迫られています。 品質や業務拡大をあきらめずに、経費と雇用を抑制することは可能です。

著者: Julie Swinney, Zendesk、CFO

更新日: 2023年1月27日

金利上昇や住宅市場の低迷は続き、10月12日に発表された消費者物価指数報告によると、米国のインフレ上昇率は過去40年で最速を記録しています。 食品とエネルギーを除く全品目における物価は、9月までの1年間で6.6%も増加しました。

現在も続くウクライナ情勢とエネルギー費の増加の影響で、世界各地の経済は苦しい状況が続いています。 国際通貨基金は、10月11日の発表の中で「インフレ率は過去数十年で最高に達し、グローバル経済活動は広範囲にわたって予想を上回る景気後退を経験している」と報告しました。

経費を抑えながら、顧客一人ひとりに最適化されたサービスを提供

世界中で、多くの組織がさまざまな理由で予算削減を余儀なくされているかもしれません。しかし、経費の削減が必ずしも利益の減少を意味するとは限りません。 カスタマーサービスを提供するような、これまでコストセンターとみなされてきた企業にとって、予算の削減はとりわけ大きな課題となります。 しかし、これは既存のサポートシステムを最大限に活用できているか再確認するためのよい機会でもあります。

人員の追加が難しい場合においては、自動化システムはただ「あったらよい」のではなく、必須のツールです。 会話型サービスのオムニチャネルを顧客に提供することで、CXエージェントは顧客に合わせて最適化された返答を迅速に届けることができます。

チャットボットやセルフサービス型のページなどの自動化の導入は、経費削減にも効果があります。 API、Webhook、アプリケーションフレームワークを使用して既存のテクノロジースタックと連携できる拡張性の高いプラットフォームを採用することもできます。 これにより、従業員の負担を増やすことなく、一人ひとりに合わせてカスタマイズしたサービスを提供できます。

顧客満足度を向上しながらコストを削減

2004年に設立されたVirgin Pulseは、世界最大のクラウド型従業員ウェルビーイングソリューションです。 世界190か国に1,400万人のメンバーを抱えるアプリは、健康指導、医療と健康状態の管理、幸福度を高めるエンゲージメント、デジタルセラピーといった機能によって、従業員の健康的な生活スタイルを促進する企業の取り組みを支援します。

メンバー数が1年間で2桁増加したVirgin Pulseは、セルフサービスオプションを活用して効率化する必要がありました。

グローバルメンバーサービス部門のシニアディレクターであるMichael Pace氏は、「私たちは、Zendeskのプラットフォームを搭載した、当社のすべての外部FAQサイトのハブでもあるサポートサイトの改善のために時間とリソースを投資した結果、非常にすばらしい効果が得られました」と語ります。

Virgin Pulseは現在、さらに数百万人もの顧客を獲得し、FAQ閲覧率は2.5倍を達成しています。 また、サービス提供の拡大によってメンバーサービス部門の予算が変動することはありませんでした。

「セルフサービス戦略を採用していなければ、増加したボリュームに対応するためにおそらく現在よりさらに25~30%も予算を引き上げる必要があったと思います」とPace氏は話します。

予算内に収めただけではなく、Virgin Pulseは顧客満足度スコア(CSAT)の6%向上も達成しました。

高品質なサービスを維持しながら生産性を向上

LUSHは、同社の掲げるフェアトレードポリシー、サステナブル認証、クルエルティフリー化粧品で知られている国際的な美容品小売店です。 新鮮な果実や野菜から作られた化粧品を取り扱うお店として1995年にイギリスで設立されたLUSHは、現在では49か国に約1,000店舗を展開しています。

2016年、LUSHはZendeskと提携し、事業プロセスとデジタルサービスを標準化しました。 さらに同年、クリスマス休暇のお買い物シーズン直前に、LUSHはWebサイトのプラットフォームも一新しました。

「あの年、デジタルチームは人生で一番多忙なクリスマスを過ごしました」とLUSHのグローバルCXマネージャーであるNaomi Rankin氏は話します。 「それでも、Zenseskを頼りに顧客の潜在的な問題を特定し、速やかに修正することができました。」

これらの戦略転換が功を奏し、LUSHは生産性を50%向上させ、費用対効果において20万8,387ドルの節約に成功しました。 カスタマーエクスペリエンスの改善にも効果を発揮し、顧客満足度スコアを91.8%に引き上げました。コロナ禍のチケット数60%増をものともせず、業界平均を大きく上回る結果となりました。

Rankin氏は「私たちは1,000店舗を抱えるグローバル企業でありながらも、いつまでもフレンドリーな企業でありたいと思っています。これからもお客様の声に耳を傾けて、最適なソリューションを提案していきたいです」と話します。

景気後退期における対策

予算削減と引き換えに優れたCXを犠牲にする必要はありません。 カスタマーエクスペリエンス戦略を再確認して、効率改善に必要な対策をとりましょう。 これにより、エージェントにメリットをもたらし、さらに貴社の収益増加にもつながります。

コスト削減と時間創出を両立。カスタマーサービスへの投資で大きな効果を期待できる他の導入事例はこちら。

関連記事

記事

今日から役立つチャットボットのシナリオテンプレート20選

チャットボットのシナリオや会話文をゼロから作成するのは手間と時間が掛かります。テンプレートを使えば、実用的なチャットボットをすぐにでも導入できます。本記事では、用途別に役に立つチャットボットのシナリオテンプレートを20個ご紹介します。

記事

ワークフォース最適化(WFO)とは? ワークフォースマネジメント(WFM)との違いを解説

ワークフォース最適化(WFO)とは、ワークフォースマネジメント(WFM)と品質保証(QA)を組み合わせて従業員の生産性と効率を最大化するビジネス戦略です。本記事では、ワークフォース最適化の定義やメリット、実施する方法を解説します。

記事

データプライバシーとは?重要性、ベストプラクティス、各国の法規制を解説

データプライバシーは、個人の機密情報を守ることを目的とした一連の慣行や取り組みを指します。本記事では、データプライバシーに対する脅威やデータ保護のベストプラクティス、データプライバシーに関する各国の法制度を紹介します。

記事

インテリジェントCXとは?定義やメリット、導入方法を解説

企業は消費者の高まる期待に応えるため、優れた顧客体験(CX)を提供する必要があります。本記事では、データとAIを活用し、インテリジェントなCXを実現する方法をご紹介します。