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カスタマーサービスのリーダーに必須のスキルとは?

発行日: 2020年1月21日
最終更新日: 2020年1月21日

良質なカスタマーサービスは、企業のコアバリューとして急速に定着しつつあり、その重要性はかつてないほど高まっています。カスタマーサービスは今や企業の命運を握っているのです。特に顧客の獲得や囲い込みという面では、それが顕著と言えるでしょう。そして良質なカスタマーサービスを提供するうえで不可欠なのが、優れたチームリーダーの存在です。

優れたリーダーは、チームメンバーを支えてサービス品質を最大限に高める能力と、顧客の声を代弁する能力を兼ね備え、顧客とメンバー双方のエクスペリエンス向上に責任を負う必要があります。この責任を果たすためには、メンバーの採用、指導、モチベーション向上、統率、問題解決というリーダーシップのスキルに加えて、顧客とメンバーの双方を尊重し、相応の見返りを与え、流出を防ぐための能力も求められます。

1人でいくつもの役割をこなさなければならないため、ストレスの多い立場ではありますが、次に示す3つのリーダーシップスキルさえ習得すれば、ひときわ優秀なリーダーへと成長できるでしょう。

スキル1 ─ 顧客の視点に立ち、理解を深める

良質なカスタマーエクスペリエンスを提供するために、リーダーは顧客をよく理解している必要があります。そのためには、ターゲットとしている顧客、自社が提供している価値、適切なサポート体制を明確にしておかなければなりません。顧客のペルソナと製品のバリュープロポジションを作成したうえで、顧客データやインサイトを活用すれば、リーダーは顧客ニーズの現状を理解できると共に、将来的なニーズも予測できます。これにより、事後対応型から事前対応型のカスタマーサービスへとシフトできます。顧客が声を上げる前からサポートを提供し、サービス全体の最適化を図れば、顧客に提供する価値を最大限に高め、一貫して良質なエクスペリエンスを実現できるでしょう。

スキル2 ─ 顧客ファーストを実現する

優秀なリーダーは、顧客を中心に据えてビジネスを展開するため、顧客から届いた意見を尊重し、積極的に取り入れます。顧客ファーストを実現するには、たとえば次のような取り組みが効果的です。

  • 顧客の声を聞く機会を増やす
  • データから引き出したインサイトや顧客のフィードバックを活用して、絶えず新しいチャレンジに取り組み、会社を成長させましょう。リーダーが「顧客の声(VoC)」プログラムを実施して、収集したフィードバックを基に製品設計チームと話し合うことで、製品ロードマップを大きく改善できます。Zendeskでは、55%以上の製品ロードマップの見直しに、お客様のご意見を取り入れています。

  • 全社で顧客の声を共有する
  • 社内の各チームにカスタマーサービスのフィードバックや顧客の意見が常に届くよう工夫しましょう。たとえば、顧客を招いて自社の製品やサービスのエクスペリエンスについて話してもらうか、または毎回ミーティングの冒頭で顧客事例を紹介するのも有効です。そうすれば、顧客こそがビジネスの中心だと全員が再認識したうえで、ミーティングを進められるようになります。

  • 顧客の協力を仰ぐ<
  • 顧客への聞き取り調査を積極的に行うと、サービス改善の機運が高まり、行動を起こす原動力となります。顧客の協力を仰ぎながら、試行錯誤を繰り返し、変革や改良を図ったり、新しい取り組みを導入したりしましょう。

スキル3 ─ いつでもサポートできるように準備する

カスタマーサービスのリーダーは、いつでも顧客に対応できる必要があります。チームメンバーが顧客の問題を解決できないときは、代わりにリーダーが対応して、顧客が平常どおりに製品やサービスを利用できるように、すばやく問題を解決できなければなりません。

そのためには、強固なデータ基盤が必要です。データとインサイトを活用すれば、カスタマーサービスチームのリーダーとメンバーは、顧客の潜在的なニーズを理解して、必要なサポートを先回りで提供できます。顧客ライフサイクルプログラムを実施すると、チームは顧客基盤とその時点でのニーズを把握し、それに応じてサポート内容を調整できます。たとえば、適切なデータとインサイトがあれば、プロフェッショナルサービスチーム、マーケティングチーム、営業チーム、カスタマーサービスチームなど、適切なチームが適切なタイミングで顧客に対応できるのです。また、顧客エンゲージメントは、顧客生涯価値と直接的な相関関係があることもわかっています。

優れたリーダーを目指すための最初の一歩

優秀なリーダーになるべきかどうかは、もはや問うまでもありません。ここで考えなければならないのは、優秀なリーダーになって良質なカスタマーサービスを提供するにはどうすればよいかということです。そのためにはまず、顧客の視点と顧客ライフサイクルの理解に努めましょう。顧客を深く理解して、その視点に立つことができれば、オープンな企業文化を醸成できます。そうすれば、学びを続ける姿勢や、顧客からのフィードバックを積極的に受け入れる風土を社内に根付かせることができます。

また、カスタマーサービスチームが果たす役割の重要性を認識することも大切です。これまでカスタマーサービスチームは、言わば緊急治療室の医師のように、問題が発生したときにのみ頼る存在だと見なされてきました。しかし今では、予防医療の診療スタッフのようなものだと認識を改めなければいけません。カスタマーサービスチームには独自の価値があり、企業の中核に組み入れる必要があります。補助的な生命維持装置にすぎないと考えるのは間違いです。

カスタマーサービスのリーダーはビジネスリーダーでもあり、ビジネスの運営に必要な能力、企業の収益やさまざまな指標を改善する方法について十分な知識を備えていることが求められます。たとえば、顧客の導入支援による顧客基盤の拡大、ユースケースの拡充、顧客生涯価値の向上などを実現できなければなりません。つまるところ、優秀なリーダーとは、顧客と自社の両方にとって喜ばしい成果を収められる人物のことなのです。