リードジェネレーションとは? 意味・施策・事例を解説
いかにしてリードを獲得するか。リードジェネレーションは、コンバージョンと同じく一筋縄ではいきません。この記事では、リードジェネレーションについて徹底解説し、営業パイプラインに質の高いリードを増やすためのヒントをご紹介します。
更新日: 2023年9月9日

営業担当者の皆さんはご存じのとおり、リードを辛抱強く育成し、関係を構築し、慎重に顧客に転換していくのは非常に大変です。しかしそれ以上に難しいのが、最初に有望なリードを獲得することです。
リードジェネレーションの意味と目的
リードジェネレーションとは、潜在顧客に自社の製品やサービスへの関心を持ってもらうためのプロセスを指します。購入意欲のあるリードをスムーズに商談へとつなげるために、営業パイプラインに質の高いリードを増やしておくことが目的です。
最終的な目標は、営業担当者の負担をできるだけ軽減することです。
リードジェネレーションには大きなメリットがあります。最初から自社製品に強い興味を持っている見込み客が多くいる方が、営業活動は容易になります。しかし、リードの獲得を促進する方法を見つけるのは簡単ではありません。
リードジェネレーションは単純に見えますが、実はその戦略にさまざまな要素が含まれます。一口にリードジェネレーションといっても、顧客の関心を引き、有望なリードを選別する方法は多岐にわたります。しかし、それほど構える必要もありません。
この記事では、以下のような内容でリードジェネレーションの基本を整理し、リードジェネレーションを実施するうえでよくある疑問を解決していきます。
リードとは
Zendeskの製品マーケティング担当シニアディレクターのJosh Beanはこう説明しています。
「一般的に、リードとは会社に興味を持っていそうな人物や、顧客として適すると見られる人物を指します。たとえば、会社のWebサイトのフォームに入力した人や、購入した営業リストに(情報が)載っている人などです。少なくともメールアドレス、姓名、電話番号がわかっています」
連絡先さえわかれば、見ず知らずの相手でもたちまちリードになります。しかし、そうしたデータはそんなに簡単に入手できるわけではありません。通常、人は自分の情報を安易に提供したりしません。情報を提供してもらうためには、賢く誠実にお願いする必要があります。
リードマグネットでリードを獲得する
顧客の連絡先を入手したいなら、企業はそれと引き換えに何か価値のあるものを提供する必要があります。たとえば、初回購入時のプロモーション割引、ターゲットの業界に関連したeBook、相手が魅力を感じるような無料のリソースなどです。
このようなインセンティブは「リードマグネット」と呼ばれ、新規のリードを呼び込むうえでとても効果的です。実際、 マーケティング担当者の50%が、リードマグネットを使い始めてからコンバージョン率が向上したという報告もあります。
優れたリードマグネットがあれば、詳しい連絡先を収集できるだけでなく、潜在顧客が関心を持った理由も明らかにすることができるため、うまく活用すれば、営業チームが取引を成立させるチャンスが高まります。
リードキャプチャーフォームでリードを獲得する
魅力的なリードマグネットを作成したら、潜在顧客に情報を提供してもらう手段も用意する必要があります。「ご連絡いただければ、こちらのコンテンツを無料でお送りします」といったメッセージを添えて、自社のメールアドレスを示すだけでは不十分です。この場合、むしろバイヤージャーニーに不必要なステップを追加してしまうことになります。リードが連絡先を簡単に提供できるようにするのが最善策です。
これには、「リードキャプチャーフォーム」という、数秒で入力して送信できるオンラインフォームが有用です。カスタマイズの方法次第で、あらゆる種類の情報を収集できます。ただし、初めからあまり多くの情報を要求すると、フォームを送信する気をなくさせてしまいやすいため、注意が必要です。自社の製品やサービスを購入する見込みのある潜在顧客が、どこまでなら快く応じてくれるかを常に考え、過度に求めないようにしましょう。
リードキャプチャーフォームから情報が送信されると、提示したとおりの形でリードマグネットが相手に提供されます。
それでは、リードマグネットとリードキャプチャーフォームがどのようなものであるかを踏まえたうえで、リードジェネレーションプロセスの各段階を詳しく見ていきましょう。
リードジェネレーションの流れ
リードを獲得するためには、快く連絡先を提供してもらえるよう相手を説得する必要があります。通常、これを担当するのはマーケティングチームです。マーケティングチームは、潜在顧客にリードジェネレーションプロセスの各段階を進んでもらえるよう、魅力的なコンテンツや素材を作成します。
- オーディエンスはまず、マーケティングチャネルを通じて企業のサービスを認知します。ブログ記事の閲覧、Webサイトへの訪問、SNSでのやり取りなどが認知のきっかけとなります。
- 次に、CTA(行動喚起)に反応します。CTAとは、オファー(リードマグネット)と引き換えにクリックを促す画像やメッセージのことです。たとえば、ダウンロード可能なゲート付きコンテンツへのリンクや、Webページ上の「無料トライアルを開始する」という大きなボタンもCTAの一種です。
- CTAをクリックすると、リードキャプチャーフォームが表示されます。これに入力しないと、リードマグネットを入手することはできません。
- フォーム送信後、リードマグネットにアクセスできるようになり、eBookや限定公開のデータレポートなどの価値ある情報を入手できます。企業は、提供したオファーの種類から、そのリードにどのくらいの購入意欲があるのかを推測できます。
次に、このプロセスの実例をご紹介します。
リードジェネレーションの事例
以下は、潜在顧客に情報提供を促し、関心の高い分野について有用なインサイトを得ている企業の実例です。
B2Cのリードジェネレーションの事例:無料のチェックリスト
ある高級アウトドア用品メーカーは、異なる気候に合わせて設計された3種類のキャンプテントを販売しています。この製品ラインのリードを獲得するために、マーケティングチームはリードマグネットとして、無料でダウンロードして印刷できるキャンプ用持ち物チェックリストを作成しました。
これを自社WebサイトやSNSなど、さまざまな場所で展開しています。このオファーに興味を持った消費者は、自分のメールアドレスを入力すれば、すぐに印刷可能なチェックリストをダウンロードできます。
リードマグネットの効果をさらに高めるため、マーケティングチームは、それぞれの気候に合うアイテムを盛り込んだ3パターンの持ち物チェックリストを作ることにしました。これにより、潜在顧客がメールアドレスを入力してチェックリストをダウンロードすれば、新規リードを獲得できるだけでなく、それぞれに売り込むべきテントの種類までわかるようになりました。
B2Bのリードジェネレーションの事例:無料の動画シリーズ
あるソフトウェア開発会社は、最近、ソフトウェア関連の知識に乏しいリードが多くパイプラインに入ってきていることに気づきました。このようなリードは、ごく基本的なソフトウェア機能について質問してくるため、営業担当者は説明に多くの時間を費やしてしまい、取引成立まで話を進めることができずにいました。
そこで同社は、無料の解説ウェビナーシリーズを制作することにしました。制作チームを雇い、社内のエキスパートの協力を得て、自社ソフトウェアの基本コンポーネントを解説する短い動画を10本撮影しました。名前、メールアドレス、ビジネスニーズに関する基本情報といったデータと引き換えに、潜在顧客に動画を提供するようにしたところ、より質の高いリードを獲得できるようになりました。
B2Bのリードジェネレーションの特徴
B2CとB2Bのリードジェネレーションにはどのような違いがあるのでしょうか。先ほどのリードジェネレーション戦略の例は、厳密にどちらかに限定できるものではありません。B2C企業が解説動画を作成したり、B2B企業がダウンロード可能なチェックリストを提供したりすることもあります。B2CとB2Bのリードジェネレーションの違いは、必要なタッチポイントの数と、リードにリクエストする情報の種類です。
消費者に直接販売する場合は、営業プロセスにかかわるタッチポイントが少なくなります。個人の消費者であれば、購入の際に配慮しなければならない意見や要素は多くないためです。
しかし、B2Bでは複数の利害関係者の賛同を得る必要があります。意思決定プロセスに関与する人物が多いため、さまざまな資料やより具体的な情報が必要とされます。非常に多くの情報を提供しなければならないわけです。相手からすべての情報を提供してもらうのは簡単ではありません。そのため、戦略的なリードジェネレーションに取り組む必要があります。
リードジェネレーション戦略
自社のパイプラインに最適なリードを獲得するためのリードジェネレーション戦略をご紹介します。
カスタマージャーニーマップを作成し、それに戦略を一致させる
カスタマージャーニーとは、顧客と企業の間に発生するやり取りのすべて(顧客になる前のやり取りも含む)を図式化したものです。顧客がブランドを認知してから購入に至るまでのプロセスであり、顧客のロイヤルティが維持されている間はその後もずっと続いていきます。
効果的なリードジェネレーション戦略を練るには、まずは購入者がたどるプロセスを深く理解することが大切です。
多くの企業がカスタマージャーニーマップを作成し、顧客と自社の関係性やプロセスを概略化しています。カスタマージャーニーマップには、考えられるすべての経路を考慮に入れた非常に複雑なフローチャートから成るものもあれば、セールスファネルのようなシンプルなものもあります。
どのような方法でリードジェネレーションを行うにしても、作成したカスタマージャーニーと一致するようにしましょう。
最初のステップを特定する
リードジェネレーションで重要なのは、潜在顧客に最初のステップを踏んでもらうことです。これは最も基本的なステップでもあります。
Beanはこう述べています。「カスタマージャーニーの初期段階では、買い手は一般的な情報を求めています。企業について調べ、求めていることに応えてくれるか、価格は適正な範囲か、専門性は高いかといったことを確認します」
あらゆる情報を一斉に放り投げ、適切な情報が適切な人に届くことをただ祈るだけでは、リードを生み出すことはできません。潜在顧客が求めている情報を見極めてから、その情報をどのように提供すれば、自社をうまくアピールしながら相手のデータを入手できるかを判断する必要があります。
リードが利用しているチャネルに対応する
Beanは次のように話しています。「オーディエンスが利用しているチャネルに対応するのも一案です。もし私がB2C製品を販売するなら、Instagram、Facebook、そして予算があればSNS広告など、SNSにリードジェネレーション戦略のベースを置くでしょう。B2Bなら、LinkedInやメールでの直接的なやり取りに的を絞ります」
どちらの場合でも、潜在顧客が既に利用しているチャネルからアプローチする必要があります。また、トレンドが常に変化する中、いつでも新しいプラットフォームを受け入れ、習得する心構えも大切です。
リードの意欲をかき立てる
リードジェネレーションでは、潜在顧客の関心を引き、もっとよく知りたいと思わせることがポイントです。これを実現するにはさまざまな方法があります。
Beanは次のようにアドバイスしています。「リードジェネレーションは、チャネルをベースに考えるとよいでしょう。インバウンドマーケティングを始めようというとき、ほとんどの人は一点に集中してしまいますが、実際は、すべてのチャネルが連動することでうまくいくものです。効果的なSEO(検索エンジン最適化)を実施し、投稿した記事が検索結果の上位に表示され、オーディエンスがそれを読むと、関連するゲート付きコンテンツが用意されるというように、複数のプロセスがつながっています。そのオーディエンスを、MQL(マーケティング部門でフォローすべきと考えられるリード)になるまで継続的に誘導していきます」
リードジェネレーション担当はマーケティングか営業か
これまで見てきた事例と戦略からもわかるように、リードジェネレーションは営業とマーケティングの境界がかなりあいまいです。
営業とマーケティングのどちらが担当すべきかについて、明確なコンセンサスは形成されていません。すべてのリードジェネレーション業務を1つの部門に任せている企業もあれば、営業部門とマーケティング部門が連携しながら取り組んでいる企業もあります。
後者の企業では、リードジェネレーション用のコンテンツがセールスファネルのどこで必要とされるかによって、責任を分担しています。マーケティング部門は、エンゲージメントがきわめて低いファネル最上層に向けたコンテンツを担当します。ブランド認知向上のためのものがほとんどです。そして、リードの有望性が高まり、より多くの情報が得られるようになったら、営業部門にリードジェネレーション業務を引き継ぎます。
インバウンドリードジェネレーションとアウトバウンドリードジェネレーション
メールマーケティングも一般的なリードジェネレーション戦略の1つです。メールでリードを獲得する場合、アウトバウンドとインバウンドの2つのアプローチがあります。
アウトバウンドメールとは、企業からの連絡を希望していない潜在顧客に送るメッセージのことです。不特定多数に一方的に送るメールはコールドメールとも呼ばれ、あっさりと無視されたり、スパム扱いされたりしますが、埋もれがちな受信トレイの中でコールドメールを目立たせる工夫をしたり、無料のテンプレートを活用したりすることもできます。
一方、インバウンドメールとは、自社ブランドにある程度の興味を示したリードに送るメッセージのことです。たとえば、デモの依頼やニュースレターの登録をした人は、インバウンドメールの受信をオプトインしたことになります。これなら当然、メールを送って反応を示してもらえる確率は高くなります(ただし、関心を引くための努力は必要です)。
ポイントは、ターゲットオーディエンスが抱えている特定の課題を予想することです。そして、そのテーマに関するソートリーダーであることをアピールし、課題解決に役立つリソースを提供します。
Beanは次のようにアドバイスします。「メールでメッセージを検証してみるのも手です。たとえば、件名の異なるメールを送り、それぞれの開封率を比較します。さらに、ターゲット市場と見立てられる自社のメールリストを使ってバリュープロポジションのテストもできます。Webサイトのメッセージに悩んでいるなら、たとえば、A/Bテストを実施するのも1つの方法です。開封率を調べれば、オーディエンスの心に響く言葉がわかります」
リード獲得のためのヒント
リードジェネレーションの概要と流れを理解したところで、次は、リードジェネレーションの戦略や戦術に弾みをつけるのに役立つヒントを紹介しましょう。
ヒント1:SNSを活用する
SNSプラットフォームは、ここ10年ほどで企業にとって非常に重要なツールとなりました。SNSは、世間からの評価やフィードバックの測定、便利なカスタマーサービスの提供、ブランドアイデンティティの発信などに活用されています。
ほとんどのプラットフォームは、CTAを簡単に追加できます。Instagramストーリーズにリンクスタンプを配置したり、Twitterの投稿にBitlyの短縮URLを掲載したりすると、閲覧者がクリックできるようになります。また、ブログ記事やダウンロード可能なコンテンツなど、他のリードジェネレーション用チャネルを宣伝する際にもSNSが有用です。
しかし、そう簡単にSNSの投稿に関心を持ってもらえるわけではありません。
Beanは次のように説明しています。「SNSでは、オーガニックな手法と有料の手法を利用できます。多くのプラットフォームでは、一様にオーガニックリーチの数が抑え込まれるため、効果的に宣伝するには料金を支払う必要があります。SNSの最大の効果は、実際にオーディエンスを呼び込むことができる点です」
たとえば、自社のWebサイトを訪問したユーザーに対して、Cookieを使用してSNSからターゲティングを行います。これにより、ユーザーのTwitterやInstagram上に自社の投稿が表示されるようになるため、より認知度を高めることができます。
「つまり、Webサイトを訪れた人に、自動的に宣伝を開始できるようになるのです。これは、LinkedInで1,000人の営業リーダー向けに特定の広告を表示させるより、ずっと安上りです。このように、チャネルを連携させると大きな効果が見込めます」とBeanは言います。
ブランドの認知度やコンテンツへの関心を高めるには、従業員を巻き込むのも優れた方策です。
Beanは収益インテリジェンスプラットフォームの開発企業の例を挙げます。「Gongは、SNSを実に巧みに活用しています。従業員が新しいブログ記事を執筆すると、よりパーソナルな印象を持たせるために、まずLinkedInで公開し、数日後に正式に公開しています」
このアプローチにより、Gongは潜在的な顧客層を的確に絞り込むと同時に、従業員をコミュニティにおけるソートリーダーとしても定着させています。
ヒント2:良質なブログ記事のライブラリーを作る
B2Bのリードジェネレーションの場合は特に、ターゲットオーディエンスの注意を引くにはコンテンツを活用するのが得策です。Content Marketing Instituteの2020年のB2Bベンチマークレポートによると、B2B企業の70%がコンテンツマーケティングによって新しいリードを獲得しています。
ブログを立ち上げ、顧客ベースに関連するトピックについて有益なアドバイスを載せた記事を公開しましょう。時間と労力をかけてキーワードを最適化すれば、選出したキーワードが検索結果の上位に表示される可能性が高まります。さらに、ブログ記事をSNSで共有すれば、オーディエンスの目に留まりやすくなります。
よく記事の最後にCTAが設置されていますが、最後に限定する必要はありません。「製品のCTAを、本文の最後だけに置くのはお勧めしません」と、Beanは説明します。「上から3分の1くらいのところにもCTAを置くのがよいでしょう。なぜなら、記事を最後まで読む人はほんの一握りだからです」
Beanはまた、内部リンクの戦略をしっかり立てることも推奨しています。自社サイト内の他の記事への参照やリンクを付けることで、コンテンツがさらに充実し、訪問者がサイト内に長く滞在してくれるようになります。
「Wikipediaで適当な記事を読んでみてください。あらゆる記事にリンクが貼られているため、永遠に読み進めることができます。もっと知識を深めたいユーザーにとって便利な仕組みです」
ヒント3:自社サイトでチャンスを見つける
企業のWebサイトは、それ自体が大きなリードジェネレーションチャネルとなります。
第一に、サイトには通常、ブログ、ランディングページ、ゲート付きコンテンツがあります。また、価格ページ、製品説明、顧客の声など、関心の高いリードにとって魅力的なコンテンツも多く、これらのページは、「無料トライアルをダウンロードする」「営業担当者に相談する」「打ち合わせを予約する」といったシンプルなCTAを設置するのにうってつけです(「お問い合わせ」という表現は、CTAとしてはあいまいすぎるため、できれば避けましょう)。
Webサイトの文面について競合他社に遠慮する必要はない、とBeanは考えています。
「自社サイトで競合他社に触れるのは気が引ける方もいるでしょう。気持ちはよくわかりますが、言及しないからといって、訪問者が競合他社の存在を知らずにいるわけではありません。真正面から向き合い、他社との違いや自社の強みを誠実に伝えることをお勧めします。そうすれば、競合他社ではなく、自社中心のナラティブを紡いでいくことができます」
また、価格設定やパッケージングについても、競合他社のものを含め、他の情報源で簡単に調べられるため、オープンに示すことを推奨します。
ヒント4:魅力あふれる動画やウェビナーを作成する
動画は、訴求力に優れた、とても効果的なリードジェネレーションツールです。動画ソフトウェア会社のWistiaが250,000件以上のアカウントのデータを調べたところ、リードジェネレーションフォーム付き動画のコンバージョン率は16%であることがわかりました。つまり、動画が100回再生されるごとに、16人の新規リードが生み出されていることになります。
Wistiaの調査では、動画全体の2割を満たない時点でフォームを表示すると、コンバージョン率が43%に上がることも明らかになりました。2分間の動画なら、開始から24秒以内にフォームが表示されると、40%以上の視聴者がフォームを送信し、新規リードになるというわけです。
もちろん、ウェビナーなどの内容の濃い長時間コンテンツの場合は、視聴者がアクセスする価値があると感じないことには、リードジェネレーションフォームの記入には至りません。その場合は、ウェビナー視聴の条件として冒頭にフォームを埋め込んだり、イントロの後や「クリフハンガー」と呼ばれる視聴者の意欲をそそる場面にフォームを挿入したりするとよいでしょう。ちなみに、Wistiaが提供するTurnstileメールコレクターという機能では、動画内でリードのメールアドレスを収集できます。
自社のYouTubeチャネル、Facebook、Twitter、LinkedInなど、さまざまなチャネルに動画を投稿して、広範囲に網を張ってみてください。
ヒント5:サポートチケットを最大限に活用する
M通常、リードジェネレーションに取り組むのはマーケティングや営業の担当者ですが、別の部門の協力を得られると心強いはずです。
カスタマーサービスチームは、既存顧客や潜在顧客と頻繁にコミュニケーションを取っており、既に、ある種のリードナーチャリングにかかわっています。サポート担当者は、ターゲットオーディエンスからどのような疑問や懸念がよく寄せられるかを知っています。そのため、カスタマーサービスでのやり取りは、リード獲得のための絶好の手がかりとなります。必要なのは、営業とカスタマーサービスのギャップの解消です。
たとえば、あるサポート担当者が、見込み客から自社製品の購買計画に関する質問メールを受け取ったとします。この件を引き継ぐのに適した営業担当者をサポート担当者が把握していなければ、スムーズに事を運ぶことはできません。
しかし、Zendesk Sellなどの営業支援CRMを使えば、リード獲得やアップセルの機会が発生したときに、サポート担当者が「営業に通知する」ボタンをクリックするだけで適切な営業担当者に自動で通知できます。該当の顧客レコードが見当たらない場合も、ワンクリックでレコードを作成できます。
Zendesk Sellを利用することで、サポート担当者は営業プロセスの詳しい情報を把握できます。また、営業担当者はサポートチケットに直接アクセスして、過去のリードとのやり取りをすべて確認することができます。
リードジェネレーション企業を利用してリードを獲得する
リードジェネレーション活動の一部またはすべてを外注したいと考える企業もあるでしょう。そうしたニーズに応えるのが、リードジェネレーション企業です。多くは、ターゲット市場向けのWebサイトを運営することで、リード情報を収集しています。そして、その市場に最適な購入者を探している企業に情報を販売しています。
小規模の企業が自社のコンテンツを他のチャネルにプッシュする際にも、リードジェネレーション企業を利用すれば広範なリーチを得られるというメリットがあります。リードジェネレーション企業は、SNSやオンライン広告などのさまざまな戦術を駆使して、オーディエンスをサイトに呼び込みます。
しかし、リードジェネレーション企業に依頼するとなると、相応のコストがかかります。そのため、リードジェネレーションソフトウェアを購入して自らリードを獲得する企業も少なくありません。
リードジェネレーション用ツール
お気づきのように、リードジェネレーションには、数多くの要素が組み込まれています。さまざまなチームが関与して、資料の作成、メッセージの調整、配信戦略の策定、成果のモニタリングなどを行います。自前で取り組むならば、適切なツールを使用することが重要です。
これには、さまざまな選択肢があります。人気のリードジェネレーション用ビジネスツールには以下のようなものがあります。
- Webサイト訪問者追跡ツール
- メール検索ツール
- ランディングページおよびリードキャプチャーフォームビルダー
- チームコラボレーションおよびデータ共有ツール
- フォローアップメール自動送信ツール
- コンテンツ配信ツール
- メールマーケティングおよび自動送信ツール
- SNSおよびユーザーコミュニティ管理ソフトウェア
エンドツーエンドのCRMでリードジェネレーションを強化
リードを的確に獲得、整理、追跡し、関係を構築していくためには、Zendesk Sellのような強力なCRMを活用することをお勧めします。Zendeskのソリューションは、リードの人口統計情報、企業統計情報、チャネルに関する情報を収集し、自動的に数値スコアを付与して、MQLやSQL(営業部門でフォローすべきと考えられるリード)を特定します。
また、リードジェネレーションおよびエンゲージメントツールであるZendesk Reachでは、潜在顧客を発掘するのに役立つプロスペクティングソフトウェアを使用して、ターゲットを絞ったプロスペクトリストを作成できます。さらにZendesk Reachでは、リードのタイプや営業サイクルにおける段階に応じ、アプローチや頻度をカスタマイズしてメールを自動送信することも可能です。同時に、リード管理ツールで驚くほど簡単にリードを追跡できます。
リードジェネレーションプロセスはたくさんの要素で成り立っていますが、それらを一元化できれば、スムーズに進められるようになります。これまでよりも広範囲のリードにアプローチを開始し、ビジネスを大きく成長させましょう。