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部署間の連携プレーで最高のカスタマーエクスペリエンスを実現:Magic Leapの事例

更新日: 2024年2月22日

どんなに経験豊富なサポート担当者でも、ときには顧客の問い合わせ内容があまりに複雑で、頭を抱えてしまうこともあるでしょう。数多くの製品やサービスを支えるテクノロジーがどんどん複雑になっている現状を思えば、無理もないことです。そのため、問題解決の近道として、サポート担当者が他部門のエキスパートに助言を求める場面も珍しくはなくなりました。

とはいえ、他部門との連携は一筋縄ではいきません。そもそも使用しているシステムが異なっていたり、エキスパートから目的の情報をうまく引き出せなかったりするなど、トラブルは付きものです。いずれにせよ、うまく連携できていないと解決の遅れにつながり、顧客を待たせてしまいます。ある調査では、カスタマーサービスのマイナスの印象を2年経ってもはっきり覚えていると46%の顧客が回答し、その印象が以降の購買行動に直接影響していることがわかりました。つまり、エキスパートの持つ専門知識を有効に活用できなければ、カスタマーエクスペリエンスの改善にはつながらないのです。

では、実際にサポート担当者がエキスパートから専門知識を引き出し、継続的に活用していくにはどうすればよいのでしょうか。大切なのは、チームスポーツさながら、一丸となってカスタマーサービスに取り組むことです。そのためには、適切なツールを導入して、コミュニケーションと共同作業を合理化する必要があります。

あらゆるコミュニケーションを一元化する「Slack」

ソーシャルメディアやWebサイト上のチャットボットなどが発展し、企業と顧客のコミュニケーション方法はこの10年で大きく様変わりしました。企業内でのコミュニケーション方法についても同じことが言えます。こうした変化を牽引してきたのがチーム用のチャットツール「Slack」です。Slackはビジネスコラボレーションのハブとして機能し、カスタマーサービス用ツールなどの幅広いビジネスツールとシームレスに連携できます。

たとえば、Zendesk Supportのコラボレーションアドオンサイドカンバセーション機能でSlackを使用すると、サポート担当者はSlackチャンネルを介して同僚や外部パートナーと連絡を取り合うことができます。カスタマーサービスでのやり取りや会話が一元化され、複数のコラボレーションツールを逐一切り替えて使用するよりもずっと手間が省けます。また、チケットに関連するやり取りもすべて集約できるため、解決時間が短縮されるだけでなく、エキスパートからの専門的な情報を後から見返せたり、簡単にレポートを作成できたりといったメリットがあります。

サポート担当者とエンジニアの連携を強化したMagic Leapの事例

複合現実(MR)ヘッドセットメーカーのMagic Leapにとって、サポート担当者と社内エキスパートの効率的な協力体制の確立は急務でした。なぜなら、同社のモバイル空間コンピューティング用ヘッドセットは複雑なテクノロジーを用いており、専用アプリの開発に従事する相当数の独立系デベロッパーに密接なサポートを提供する必要があったからです。デベロッパーリレーション担当シニアマネージャーのCallie Holderman氏が率いるチームは、拡張現実(AR)クリエイターたちが必要とする情報を入手するために、社内のエンジニアリングチームとSlackで密接なやり取りを行っていましたが、Slackには会話履歴の検索が難しいという欠点がありました。Slackの会話履歴はサポート担当者にとって役立つのはもちろん、セルフサービス用コンテンツとして社外デベロッパーも活用できる貴重な情報の宝庫だったため、問題は深刻でした。

Holderman氏はこう語っています。「どのような問題が起きていたかと言うと、たとえばエンジニアが顧客に返信したにもかかわらず、私たちのチームがZendesk上を見ても、エンジニアがいつ返信したのか確認できませんでした。また、チケットの割り当てを変更すると、会話履歴が消えてしまうこともありました」

これを受けてHolderman氏のチームは、Slack上でやり取りするときにはZendeskチケットへのリンクを残すなど、いくつかの対策を講じましたが、いずれも面倒な手作業が伴うため使い物になりませんでした。また、特定のチケットに関してSlack上で交わされた有益な情報が、Zendesk上のサポートリクエストに関連付けられていませんでした。つまり、コンテンツが一元管理されておらず、だれにとっても理想的とは言えない状況だったのです。

そこで、Slackとサイドカンバセーション機能を連携させたところ、エンジニアが提供する情報をZendesk上でも確認できるようになりました。エンジニアは慣れ親しんだSlackを使い続けることができ、サポート担当者は、将来また同じ問題が起こったときに、過去のやり取りをだれでも簡単に確認することができるため、関係者全員のニーズを満たすことができました。

Holderman氏によると、2つのツールを連携した結果、業務運営がスムーズになり、サポート担当者とエンジニアのコミュニケーションが活性化されました。また、知っておくべき情報をまとめたニュースフィードとしても活用できるため、サポートリクエストの傾向が把握できるようになりました。Magic Leapは、もともとガレージを拠点にごく少数のメンバーでスタートを切った企業です。それが数年の間に1,600人の従業員を擁するまでの成長を遂げ、その躍進は今もとどまるところを知りません。今後もさらなる拡大を目指すうえで、エキスパートの豊富な専門知識を有効に活用すれば、Holderman氏のチームは、熱い思いを胸に空間コンピューティングの新世界を拓こうとする顧客を効果的にサポートしていくことができるでしょう。

サイドカンバセーションを活用したMagic Leapの事例についてCallie Holderman氏からお話を伺ったウェビナーはこちらからご覧になれます。

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