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否定的なレビューをプラスに活かし、新規顧客の獲得につなげるには?

発行日: 2021年1月16日
更新日: 2021年1月16日

個人の意見をシェアする手段に事欠かない今の世の中では、ネット上で公開される顧客のレビューが、ビジネスの成功を大きく左右しています。

実際、消費者の約95%は、購入前にネットでレビューをチェックしています。また、2019年に行われた調査では、BtoB企業の92%が、製品やサービスの購入を検討する際に、顧客レビューをはじめとしたユーザーの声を一番の判断材料としていると回答しました。

このように、顧客からの評価がきわめて重要になっている中で、否定的なレビューがもたらす脅威はかつてないほど大きくなっています。しかし、否定的なレビューをはなから目の敵にしてしまっては、そうしたレビューの持つ真の可能性に気づくことはできません。信じられないかもしれませんが、時にため息が出てしまうような内容のレビューでさえ役に立つことがあるのです。さらに、そのようなレビューを投稿してきた顧客にコンタクトをとり、問題を解消できれば、顧客を取り戻せるだけでなく、ブランドの評判を上げられる可能性もあります。

否定的なレビューの思わぬ利点

悪評を書き込まれて嬉しいことなど一つもないように思えるかもしれませんが、どんな否定的なレビューにも希望はあります。

第一に、否定的なレビューであっても全体のレビュー数に貢献していることには違いありません。ネットでのレビュー数が多いほど、会社の信頼は高まり、検索エンジンでも上位に表示されるようになります。つまり、レビュー数が稼げればSEOを強化できるという意味では、集まったレビューが否定的であろうと肯定的であろうと、変わりはないのです。

もちろん、否定的なレビューは少ないに越したことはないでしょう。しかし、少しくらいの「腐ったミカン」はポジティブな影響をもたらしてくれるのも事実です。調査では、星評価の平均が4.8~5の製品よりも、4~4.7の製品の方がよく購入されていることもわかっています。4.8以上だと高評価すぎて嘘くさくなってしまうため、おおむね肯定的なレビューの中に否定的なレビューも多少混じっている方が信頼されやすいのです。

そして、否定的なレビューの最大の利点は、カスタマーエクスペリエンスについて重要なインサイトを与えてくれることです。顧客からの不満の声は、製品やサービスに関する真の問題を映し出し、改善すべき点を示してくれます。購買プロセスの特定の段階に否定的なコメントが集中しているようなら、そこから営業部門やサポート部門の課題が見えてくるかもしれません。そうした苦情にも真剣に向き合えば、顧客の信頼を回復して、再び自社を利用してもらえるようになるはずです。

否定的なレビューをプラスに活かすための3つのステップ

一度失った信頼を回復するのは簡単なことではありません。これはもちろん顧客対応についても言えることです。大切なのは真摯な姿勢です。型どおりの謝罪を行っても、蔑ろにされていると思われるだけです。時には相手に譲歩したり、他の従業員の力を借りたりすることも厭わず、顧客を取り戻すためにできる限りの力を尽くす必要があります。

1. 相手の気持ちに寄り添った回答をすばやく送る

否定的なレビューに対しては、すばやく応答し、申し訳ないという気持ちを十分に示すことが重要です。そうすれば、顧客の声を真剣に受け止めていることが伝わり、企業イメージの低下を最小限にとどめることができます。

一番最悪なのは、レビューを無視したり、マニュアルどおりの誠意に欠けた回答をすることです。「ご報告いただいた問題を真摯に受け止めます」などの汎用的な言い回しは、1つひとつの問題に注意を払っていないかのような印象を与えるため、使わない方がよいでしょう。また、「ご不便をおかけして申し訳ございません」などの決まり文句も、あまりにもありふれていて問題を軽視しているととられかねないので、使わない方がよいでしょう。

そうした言葉は避けつつ、「自分の声がきちんと届いている」と感じてもらえるような、心のこもった回答をすることが大切です。

謙虚な態度を心がける:まずはフィードバックしてくれたことに感謝の気持ちを示したうえで、顧客が報告してきた問題について謝罪します。

具体的な内容に触れる:顧客の苦情の原因を具体的に探っていきます。このとき、レビューで挙げられているポイント1つひとつに詳しく触れるようにすると、相手の意見を真摯に受け止めている姿勢が伝わるはずです。

問題解決を全力でサポートする:顧客に問題の解決策を示したうえで、問題に対応できる担当者から追って連絡させることを伝えます。

否定的なレビューに適切に回答できれば、顧客の怒りを鎮められるだけでなく、そのやり取りを目にする別の見込み顧客にも、最後まで責任をもって顧客に対応する企業だということをアピールできます。

2. 魅力的なオファーをする

否定的なレビューの多くは、顧客が何かしらの物足りなさを感じていることに起因しています。改めて顧客に満足してもらえるようなサービスを届けたいのであれば、代わりに何か別のものを提供するのが効果的です。

顧客にオファーすべきものは、製品やサービスの提供形態によって異なります。

サブスクリプション型モデル:顧客が報告してきた問題がそこまで深刻でない場合は、上位メンバーシップの無料トライアルをオファーします。深刻な問題の場合や、顧客が既に上位メンバーシップを保有している場合は、利用期間分の料金を返金します。

非サブスクリプション型モデル:製品が不良品だった場合は、無料で新しいものに交換します。サービスに対して苦情が寄せられた場合は、料金の全額または一部を返金して、顧客をつなぎ止めましょう。

どの程度まで埋め合わせすべきかは、苦情の内容によって変わってきます。とにかく何かしらのオファーをすることが重要です。何のフォローもなければ、顧客はそのまま離れていってしまうでしょう。

3. 社内の関係者と協力して対応する

サポート担当者が顧客の問題に対応できるほどの権限や専門知識を持ち合わせていない場合は、別の従業員に支援に加わってもらうとよいでしょう。

一般的には、顧客に最初に対応した営業担当者に協力してもらうのがベストです。営業担当者なら、顧客と既に面識があるうえ、自身のセールストークを振り返って、顧客がなぜサービスや製品を期待外れと感じてしまったのかを的確に理解できる可能性が高いからです。

顧客とのあらゆるやり取りを記録してくれる統合型のCRMソリューションがあれば、顧客とコンタクトをとっていた営業担当者を簡単に把握できるため、サポート担当者は営業担当者と協力しながら、顧客への適切な回答を考えられるようになります。

否定的なレビューに対して、ネット上で直接回答するのはサポート担当者の役割ですが、営業担当者からも謝罪のメールを出すようにするとよいでしょう。特に謝罪メールの場合は、紋切り型のメッセージを避けて、顧客の状況や過去のやり取りを踏まえた内容にすることが大切です。ネット上の回答は、顧客当人に加え、他の見込み顧客の目にも触れるという前提がありますが、営業担当者からの個人宛てのメールは、顧客1人に向けられたもののため、誠実な姿勢が伝わりやすくなります。

このように、顧客を取り戻すには、社内の関係者と協力して最適な回答を考え、なおかつスピーディに応答することが重要となります。このプロセスをスピードアップしてくれるツールとしてお勧めしたいのが、営業プロセスの自動化とチケットシステムでの問い合わせ管理を可能にするZendesk SellとZendesk Supportの組み合わせです。サポート担当者はZendeskの両製品を使って、顧客との過去のやり取りをすばやく把握し、最初に顧客に対応した営業担当者と協力しながら、否定的なレビューに公開/非公開の場で回答し、問題の解決策を提示することができます。

否定的なレビューを新たな顧客獲得のチャンスに

どうにかして顧客を無事取り戻すことができたなら、ついに逆転勝利を収めたと言ってよいでしょう。特に支障がなさそうであれば、問題が解消された後に、顧客にレビューを更新してもらえないかお願いしてみましょう。更新されたレビューを通して、顧客の問題に真剣に取り組む企業であることをたくさんの人にアピールすることができます。

一度はマイナスな印象を与えてしまった顧客でも、関係を回復するための努力を惜しんではいけません。顧客からの苦情に真剣に向き合えば、顧客を取り戻せる可能性が高まると共に、他の消費者からの印象もアップします。

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