優れたカスタマーサービスチームを作る方法

更新日: 2024年2月22日

「優れたカスタマーサービスチーム」と聞いて、具体的にどんなチームを想像しますか? ビジネスが急拡大し、運営体制が変化する中でも、質の高いカスタマーサービスを提供し続けるにはどうしたら良いのでしょうか? また、サポート業務について理解し、一人ひとりが伸び伸びと働ける環境を整えるためには、マネージャーとスタッフ、それぞれにどのようなスキルが必要になるでしょうか?

Zendeskのカスタマーサービスチームは、以下のような戦略を取り入れながら、ビジネスの成長に合わせて進化してきました。今回のブログでは、チームが得た知見を基に考えられた、優れたカスタマーサービスチームを構築するためのフレームワークをご紹介します。

1.必要な役割、チーム、機能を明確にする

しっかりとした基盤がなくては、優れたチームは作れません。まずは、自社のニーズと現状を把握するところから始めましょう。そのためには、チケットの傾向を分析します。たとえば、あなたの会社がソフトウェア企業だとしたら、チケットの大半が技術的な問い合わせでしょうか? その場合、顧客は一定の技術的知識を備えていて、現状のサービスでも十分満足しているでしょうか? それともより丁寧なサービスを必要としているでしょうか?

また、小売企業の場合、問い合わせの大半が返品や返金に関連するものでしょうか? チケットをカテゴリー分けしたら、どのカテゴリーのチケットが一番多いでしょうか?。そういったことが明確になって初めて、顧客のニーズが把握でき、それを満たすために必要な役割、機能、チームも検討できるようになります。

Zendeskでは、カスタマーサービスチームを3つのレベルに分け、担当するタスクや分野を細分化することで、複雑な問い合わせにも対応できるようにしています。

  1. レベル1:製品全般に関するチケットに対応する
  2. レベル2:技術的なチケットに対応する
  3. レベル3:対応に高度な専門知識を要するチケットや、エンジニアリング関連のチケットに対応する

1段階ずつ難易度を上げていくという仕組みによって、サポート担当者は、まずは限られた問い合わせから対応し、徐々に複雑な問い合わせにも取り組んで、専門的な知識を深めていくことができます。さらに、そこで得た専門知識を社内のナレッジベースに蓄積していけば、自社のサービスレベルを向上できるだけでなく、新人担当者の育成にも役立ちます。

どういった場合にカスタマーサービス部門が成長したと言えるのかは、あくまでケースバイケースですが、次のような段階に至ったときは、重要な成長局面を迎えたと見てよいでしょう。

  • カスタマーサービス部門を立ち上げるとき
  • チームを難易度別に分けるようになったとき
  • より専門的なサービスを提供し始めたとき
  • チケットに優先度を設定するようになったとき

2.連携の良いチームを作る

チームの基盤が固まったら、次は、メンバー間の連携がとりやすく、皆がサポート業務に前向きに取り組めるような環境づくりに取り組みます。チームがうまく連携していれば、結果的には顧客満足度の向上にもつながります。ここでは、その実現のために、サポート担当者とマネージャーが実践すべきスキルをご紹介します。

サポート担当者に求められる5つの基本スキル

サポート担当者は、机に向かっているだけで務まる仕事ではありません。サポート担当者を募集、採用、育成する際には、次のような能力や資質に注目する必要があります。

  • 共感力
  • インターネットに関する知識
  • 高いコミュニケーション能力
  • 思考や行動の合理性
  • 成長への意欲

マネージャーに求められる6つのコアコンピテンシー(行動特性)

マネージャーには、会社が保証する高品質なサービスを顧客に届けるという責任があります。そのためには、サポート担当者がスムーズにサポートを提供できる環境を整える必要があります。担当者の満足度が上がれば、顧客ファーストのカスタマーサービスが実現し、顧客の満足度も上がって、結果的には顧客の囲い込みにつながります。

  • コミュニケーション能力が高い
  • 今後の方針を適切に定められる
  • サポート担当者の意欲を高め、正当に評価することができる
  • 変革管理を行い、それに伴う障害を乗り越えることができる
  • 衝突や対立を解消し、建設的なフィードバックを行うことで、人材や組織全体の成長へとつなげることができる
  • 採用活動や研修を適切に実施し、ダイバーシティへの意識も高い

3.キャリアアップの機会を作り出す

会社が順調に成長し続けるには、いかに従業員を定着させるかが重要です。サポート担当者がキャリアアップできる機会を作り出し、絶えず学び成長できる職場だということをアピールしましょう。こうした環境なら、単にベテラン担当者が新人担当者を指導できるだけでなく、経験を積んだスタッフが昇格し、空いたポジションに新人を配置するというサイクルの下で、継続的にチームを拡大していくことができます。また、カスタマーチームがさらに優れたサポートを提供できるよう、考えられる手段も数多くあります。

たとえば、顧客からのフィードバックも貴重なリソースの1つです。顧客の意見から、カスタマーサービスを差別化につなげるために必要な手段が見えてくるはずです。

総合的なサポート体験の価値は、最終的には次のようなシンプルな方程式に集約されます。

サポート体験の価値= 顧客(サポートを受ける側)が体験する価値 + サポートを提供する側が体験する価値

カスタマーサービスに関して、検討し取り組まなければならない問題は山ほどありますが、何よりも重要なのは、適切なソフトウェアの導入です。たとえ個々の従業員やチームの活躍を支援するためのベストプラクティスを取り入れても、使用しているソフトウェアが適切でなければ、成果はかなり限定的なものになってしまいます。そうした事態を避けるには、単純作業を自動化したり、電話、ソーシャルメディア、チャット、メールなどのあらゆるチャネルのサポートを統合したりと、日々の業務を効率化しつつ、顧客の全体像を把握できるようなソフトウェアが必要です。近年では、まさにこのソフトウェアの性能の差が、カスタマーサービスの品質の差を生み出しており、「妥当」なサービスで終わってしまうか、それとも「高品質」なサービスを実現できるかの分かれ道となっています。

今回のブログをきっかけに、ぜひ今一度、会社全体の利益につながるようなカスタマーサービスチームの構築プロセスを検討してみてください。これは、どの段階にある企業にも役立つはずです。入念な計画を立て、一貫性を保ちながらも柔軟な対応を心がければ、顧客の期待に沿ったカスタマーサービスを提供し続けられるでしょう。