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リモートワーク導入を成功させる条件とベストプラクティス

リモートワーク環境下でも、お客様により良い顧客体験を提供しながら従業員の健康と幸福を確保するためのZendeskの取り組みをご紹介します。

更新日 2020年8月5日

青天の霹靂とも言える公衆衛生上の緊急事態。今、私たちが最も優先すべきなのは、リモートワークの是非を論じることではなく、大切な人たちの健康と安全を守ることです。Zendeskにとってそれは、従業員、お客様、弊社サービスを利用しているすべてのコミュニティの皆さんのことを意味します。

Zendeskでは、COVID-19(新型コロナウイルス)の猛威によって将来の見通しが立たなくなった、リモートワーク環境へ早急に移行する必要のある皆さんをご支援したいと考えております。そこで今回の記事では、Zendeskの経験を基に、カスタマーエクスペリエンスの品質を維持しながら、従業員の健康と幸福(Well-being)を守るためのベストプラクティスをまとめました。

急激な変化への対応に追われていますか?Zendeskが運営するオンラインマガジンRelateで、クライシスコミュニケーションのガイド(英語)を紹介しています。

ツールとセキュリティ

リモートワークでも、オフィスワークと同様のセキュリティを確保する必要があります。いくつかのヒントを紹介します。

セキュリティのベストプラクティス

リモートで働く従業員には、サービスデータにアクセスできる環境が必要になります。サービスデータとは、連絡先情報、エンドユーザーのチケットデータ、クレジットカード情報、サービス履歴のような、非常に機密性の高い顧客データのことです。1人ひとりの従業員が責任を持って、可能な限り安全に取り扱う必要があります。

周囲の状況確認:オフィス以外の場所で作業をするときは、周囲に十分に注意してください。たとえばカフェで作業しているとき、コーヒーのおかわりを取りに行くためにノートPCを開いたまま席を立つようなことはしないように。通りすがりの人が画面を見たり、写真を撮ったりするかもしれません。最悪の場合、ノートPCが盗まれることも考えられます。

機密保持:レストランの店内からZoom会議に参加して、機密情報について話してはいけません。パスワードで保護されていない公共無線LANの使用も避けましょう。ハッカーがコンピューターに侵入し、データが盗まれてしまうおそれがあります。

常識的な用心:「だれかがあなたのPCの画面を覗き見るかもしれないし、あなたの話す内容を聞いているかもしれないと考えなくてはいけません」Zendeskのセキュリティトレーニング&アウェアネスアナリストを務めるMike Bahrはそう警告しています。「従業員データ、顧客データ、その他の機密データを扱っているときは油断しないよう、特に注意を払いましょう」

リモートチーム向けのツール

リモートチームで業務に当たるときにも、オフィスで使用しているのと同じツールが必要です。

  • セキュリティ保護されたネットワークと10Mbpsのインターネット帯域幅
  • チーム内の連絡やバーチャル会議に使用するSlack、Zoomなどのコミュニケーションツール
  • Googleドライブなど、チーム内でドキュメントを共有するための手段
  • サーバーと接続するためのVPNへのアクセス
  • 業務に必要なすべてのアプリが搭載されているノートPC
  • 通話やビデオ会議に使用するヘッドセット

ホームインターネットのスピードとセキュリティの最適化

自宅で作業するときに重要なのは、ネットワークのスピードとセキュリティです。リモートワーカーどうしのミーティングでは、タイムラグが発生しやすくなります。それぞれ環境が異なりますし、ホームオフィスが最適化されているとも限らないからです。ファイルのアップロードや転送についても同じことが言えます。自宅にオフィスレベルの設備を整えている人はそう多くないはずです。

スピードのニーズ

ホームオフィスのインターネット接続の品質は、さまざまな要因によって左右されます。たとえば、接続デバイス数、ルーターから仕事部屋までの距離、障害物の有無、ハードウェアなどです。Wi-Fiシグナルを妨げるような障害物はなるべく置かないようにしてください。ホームオフィスに最適な帯域幅は10Mbpsです。

しかし、チームメンバー全員が最適なインターネット速度を実現できるとは限りません。ミーティング中の音声や動画の品質が低くなったり、メッセージやメールの遅延が発生したり、今すぐ必要なファイルをすぐにやり取りできないというのはよくあることです。リモートチームが成功を収めるためには、お互いの忍耐と理解がとても大切になります。

セキュリティがカギ

Wi-Fiのパスワードはだれにも教えてはいけません。アルファベットの大文字と小文字を組み合わせた複雑なパスワードを設定してください。既存のパスワードと似た文字列は避けましょう。また、VPNを使用する必要があるかどうかも考慮する必要があります。VPNは、コンピューターとサーバー間の安全な接続のことであり、多くのリモートワーカーにとって絶対に欠かせないものです。VPNを使用する理由は、データの脆弱性にあります。

一般的な企業で従業員がどこからでもサービスにアクセスできるようにするには、VPNが必要です。VPNは、保護されていない公衆のWi-Fiネットワークで、オンラインバンキングのような機密性の高い操作を行うのを避けるためのベストプラクティスと考えられてきました。リモートワークについても同じことが言えます。会社でVPNが整備されていない場合は、業務とブラウジングの安全性を確保するために、VPNサブスクリプションサービスを利用することを検討してください。VPNによっては、2要素認証用として追加のデバイスが必要になる場合もありますが、通常は携帯電話が使用できるはずです。

Zendeskを使用したリモートでの作業環境をセットアップする方法についてご不明な点がある場合は、お問い合わせください。Zendeskがお手伝いいたします。

ロジスティクス

IT機器

従業員がリモートワークに移行するにあたって必要になる機器のチェックリストを作成します。たとえば次のような項目が考えられます。

  • 会社支給のノートPC
  • 充電用のコード、ケーブル、ベース
  • ヘッドセット
  • 2要素認証(2FA)デバイス(携帯電話、YubiKeyなど)
  • プライバシースクリーン(推奨)
  • ドングル(セットアップなどに必要な場合)
  • 外付けキーボードとマウス

最低条件

リモートワークを許可するための最低条件も決めておく必要があります。たとえば、従業員が自分専用の静かなスペースからインターネットにアクセスすることができない場合、リモートワークで業務を遂行する能力がないと判断されます。Zendeskでは、ホームオフィスには次のものが必要であると考えています。

  • 適切な帯域幅の条件を満たし、信頼性が高く常時接続の高速インターネットアクセス
  • 集中できる静かなスペース

  • 室内外を問わず、通話の邪魔になるような騒音が入らないスペース

  • PCの画面が他の人に見えないような室内配置

さらに詳しく

リモートマネージャーと従業員から成るチーム体制においては、良い点を認めて建設的なフィードバックを行えるオープンなコミュニケーションを実現し、信頼関係を構築できるよう、積極的に取り組む必要があります。マネージャーがパフォーマンスと成果に重点を置き、従業員への指導と不足を補うトレーニングの実施に絶えず取り組もうとするなら、リモートチームはオイルを差したばかりの機械のようにスムーズに機能するでしょう。

リモートチームにおける人材の採用、研修、管理については、こちらの記事をお読みください。

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