メインコンテンツへスキップ

記事

モバイルヘルプデスクとは? 〜メリットや押さえておきたい機能を徹底解説〜

著者 Kristen Hicks

更新日 2023年1月5日

カスタマーサービスに関するスキルを備えた人材を揃えることは、高品質なサポートを提供するうえで特に重要なポイントです。しかし、適切な人材を確保すれば、それで終わりというわけではありません。サポート担当者が本来の能力を発揮するには、適切なツールが揃っている必要があります。アメリカ人の96%がモバイルデバイスを使用するようになった今、モバイルデバイスから顧客に対応できることも、カスタマーサービスの業務環境に欠かせない条件となりつつあります。

モバイルデバイスからでもヘルプデスクを利用できる環境を整えれば、サポート担当者の日々の業務は一段とスムーズになります。

モバイルヘルプデスクとは

モバイルヘルプデスクとは、サポート担当者がモバイルデバイスで効率的に仕事をこなせるようになる、一連のカスタマーサービスツールです。多くの場合、社内で使用しているヘルプデスクソフトウェアの各種機能をモバイルデバイスの画面上で利用できるモバイル用のアプリを指しています。。優れたモバイルヘルプデスクアプリなら、モバイルデバイス上でも、PC版で提供される主要なリソースや機能をスムーズに利用することができます。

モバイルヘルプデスクの3つのメリット

ヘルプデスクソフトウェアの中には、モバイル機能を標準搭載していない製品も少なくありませんが、モバイルアプリが利用できる製品を使えば、サポート担当者ひいては顧客に大きなメリットがあります。

  • どこからでも仕事ができる

    新型コロナウイルスの影響が広がり始めたころ、多くの企業は、従業員が在宅勤務に必要なツールにアクセスできるよう、慌てて環境を整え始めました。しかし、もともとモバイルアクセスが可能な製品を使っていた企業は、それほど対応に困らなかったはずです。あらゆる種類のデバイスに対応できるヘルプデスクが導入されていれば、サポート担当者は手持ちのデバイスから必要な情報を入手して、効率的に仕事を進めることができます。

    どこからでも社内のナレッジベースにアクセスできるため、早急な回答を求めている顧客にも、必要な情報をすばやく提供できます。また、今後、新型コロナウイルスの影響が落ち着いて、日常が戻ってきたときも、モバイルアプリならちょっとした待ち時間や通勤中でも作業を進められるため、いずれにせよ作業の効率化に役立ちます。

  • 顧客データを一元化できる

    顧客満足度は対応内容に左右されることが多いため、ワンランク上のカスタマーエクスペリエンスを提供するには、顧客が今抱えている問題を理解するだけでなく、過去に発生したやり取りをすべて把握している必要があります。適切に設計されたモバイルヘルプデスクを導入すれば、サポート担当者はあらゆるデバイスから最新の顧客情報にアクセスできるようになります。顧客が使っている製品、過去の問い合わせ内容、現在の対応状況など、必要な情報をすべて確認することができます。

    また、モバイルヘルプデスク内の顧客データはリアルタイムに更新されるため、別の担当者が対応を引き継ぐことになっても、最新の情報に基づいて適切に対応を進めることができます。

  • スピーディーな対応ができる

    顧客からの問い合わせに備えて、常にコンピューターの前で待機するというのは、現実にはなかなか難しいことです。しかし、「スピーディーな対応」という顧客からのニーズは、カスタマーサービスに関するトレンドのうち、近年最も重視されるものの1つでもあります。

    スマートフォンからでも顧客対応が可能になれば、いつでもスピーディに問題を解決できます。ちょっと息抜きに外へ出ているときでも、顧客から問い合わせがあればスマートフォンに通知が入るため、その場でチケットシステムにアクセスし、顧客のニーズにすばやく応えることができます。自宅に着く前にすべて対応を済ませることも可能です。

モバイルヘルプデスクに求める機能トップ6

サポート担当者にとって本当に使えるモバイルヘルプデスクアプリとは、ずばり適切な機能が備わっているものです。以下、特に重視すべき機能をご紹介します。

  1. 直観的な操作性

    単に、モバイルデバイスからヘルプデスクにアクセスできるようにするだけでは不十分です。どんな画面サイズでも簡単かつ直観的に使えるようなデザインにしなければなりません。モバイルデバイス上で、ナレッジベースから必要な回答を見つける、関連リンクを顧客に共有する、重要な顧客情報を入手するといった操作が簡単にできないのであれば、サポート担当者の業務効率化に役立っているとは言えません。

    モバイルアプリを導入する最大の意義は、モバイルでの一連の操作をスムーズにすることにあるのです。

  2. 最新の顧客情報へのアクセス

    サポート担当者が最新かつ正確な顧客情報を把握していれば、顧客とのやり取りの中で、誤解やフラストレーションが生まれることも少なくなります。たとえば、問題を抱えている顧客に対し、担当者が一般的な解決方法を伝えたとしましょう。それでうまくいかなかった場合、顧客は再度問い合わせをしてきます。このとき、次に応対した担当者が前回のやり取りをわかっていないと、顧客にまた同じ解決策を提示してしまう可能性があります。そんなことをしたら顧客がいったいどんな気分になるか、皆さんも容易に想像できるはずです(よくあることですから、実際に同じ経験をしたことがある方も多いかもしれません)。

    そのため、モバイルヘルプデスクでも、サポート担当者がリアルタイムに更新された顧客情報にアクセスできるようにする必要があります。また、次の担当者への引き継ぎをスムーズにするためにも、顧客とやり取りして新しいアップデートがあれば、情報を簡単に更新できるような仕組みづくりも重要です。

  3. チャット機能

    最先端のモバイルヘルプデスクアプリなら、多くの主要なチャネルに対応しているため、顧客が好む手段でサポート担当者とやり取りできるようになります。ここでカギとなるチャネルの1つがチャットです。なぜなら、チャットでは何より迅速なレスポンスが重視されるからです。モバイルデバイスを使えば、チャットからの問い合わせによりスピーディに応答でき、手軽でシンプルな解決策を探している顧客のニーズにすばやく応えることができます。

  4. 複数のデバイスとの互換性

    サポート担当者が使っているモバイルデバイスは、人によってさまざまに異なります。どんな種類のデバイスにも対応できるようにするには、iPhone、Android、各種タブレットのいずれを使っても同じように動作することを確かめる必要があります。モバイルアプリに対応しているヘルプデスク製品でも、デバイスの種類によって互換性に差があれば、不便を被る担当者も出てきてしまいます。

  5. セキュリティ

    顧客データを入手、追加する際に重要となるのが、セキュリティです。強固なセキュリティを確保することは、デバイスの種類にかかわらず大切なことです。PC版で高度なセキュリティ機能を提供しているヘルプデスク製品なら、モバイル版でも同等の機能を提供しているはずです。実際にモバイル版を利用する前に、必要なセキュリティ機能が搭載されているか確認しておきましょう。

  6. 通知機能

    「迅速に応答できる」というモバイルのメリットをさらに活かすには、顧客から問い合わせがあった時に、それをすばやく把握できるような仕組みが必要です。モバイル通知機能があれば、サポート担当者は速やかにチケットの受信通知を受け取ることができます。つまり、家事をしているときでも、Zoomでの会議中でも、モバイルデバイスさえ近くにあれば、新たな問い合わせがあったことをものの数秒で知ることができます。

サポート担当者を強力にバックアップ

このように、適切に設計された機能豊富なモバイルヘルプデスクを導入すれば、有能なサポート担当者がさらにすばらしいパフォーマンスを達成できるようになります。そして、それぞれの顧客が好むチャネルで、よりスピーディなカスタマーサービスを提供することが可能になります。

関連記事

記事

チャットボットのペルソナとは? 作成方法・具体例

チャットボットのペルソナとは、ボットに設定している人間のような個性や性格のことです。ブランドに合ったユニークなチャットボットのペルソナを作成し、CXをレベルアップさせる方法を解説します。

記事

AIチャットボットのメリットを顧客視点・企業視点から解説

AIチャットボットはCX(顧客体験)に大きな変革をもたらします。本記事では、AIチャットボットを導入するメリットを顧客側と企業側の双方の視点から解説します。

記事

対話型AIをカスタマーサポートの業務効率化に生かすために必要なテクノロジーは?

カスタマーサポート業務の効率化による顧客満足度の向上は、企業の重要な経営課題です。しかし、多くの企業が効率化を阻む障壁が大きくできていません。そこで、記事では業務効率化を推進できるテクノロジーとして今、大きな注目を集めている対話型AIについて解説します。

記事

ヘルプデスク業務の課題を解決できる自動化のメリットとその方法

ヘルプデスク業務はさまざまな要因で業務量が多くなっており、効率化が必要です。そこで、チャットボットやナレッジベースの導入など、自動化による業務効率化について紹介します。自動化による顧客対応の改善が、コスト削減だけでなく売り上げの拡大や競争力強化にもつながることについても解説します。