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オムニチャネルの効果測定で押さえるべき6つの分析ポイント

更新日: 2024年2月22日

オムニチャネルのカスタマーサービス体制を確立するには、オムニチャネルに特化した戦略が必要になります。たとえば、各サポート担当者には1つのチャネルだけ任せるのか、いくつかのチャネルに対応してもらうのか。顧客を誘導したいチャネルはあるか。顧客からの問い合わせに滞りなく対応するには、1日の中で、また月・年単位で各チャネルに人員をどのように配置するべきか。こうしたことを事前に決めておく必要があるのです。

戦略を立て、実行に移したら、その効果を測定することも忘れてはなりません。オムニチャネルに対応した適切な分析ツールを利用すれば、有益な指標、データ、インサイトがすべて手に入ります。

1. チャネルや曜日ごとのチケットボリューム

複数のサポートチャネルが提供されていても、顧客は自分にとって一番使いやすいチャネルを使用するものです。手軽なWebチャットの人気が高いものの、不満を率直に伝えたいときにはソーシャルメディアが利用されます。また、従来どおり電話でのサポートを好む人も少なくありません。

各チャネルのチケットボリュームに注目すると、顧客によく利用されているチャネルが特定できます。さらに、チケットをチャネル別、曜日別に分析していくと、サポートに関する傾向が見えてきます。こうした分析結果を踏まえて、各チャネルに配置する人員を適宜調整すれば、時期や時間帯にかかわらず、常に顧客からの問い合わせにスムーズに対応できるようになります。

2. チャネルの経時的な変化

特定のチャネルに問い合わせが集中しないように比較的空いているチャネルに顧客を誘導したり、対応力の高いチャネルの利用を促したりするのも、効率化には有効でしょう。

各チャネルを測定すると、たとえば、自力で問題を解決しようとする顧客が多いのか、それとも初めからサポート担当者に頼る顧客が多いのかなど、顧客の行動に関するさまざまな傾向が見えてきます。また、自社の製品やサービスに変更を加えると、各チャネルのアクティビティーやボリュームに影響が表れることもあります。そのため、ビジネスにかかわる変更を実施したときには、チャネルでのやり取りの変化によく注意してください。

3. チャネル別の顧客満足度

チャネル(とサポート担当者)の有効性を判断するもう1つのカギは、チャネル別の顧客満足度(CSAT)です。この指標から、各チャネルに適したサポートをどのくらい提供できているかが明らかになります。通常、CSATが高いチャネルほど、有益なサポートを提供できていると考えられます。

カスタマーサービスチームに一定の基準値や目標値を設定したいと考えている管理者にとって、CSATはオムニチャネルにも対応する便利な指標となります。そもそもオムニチャネルとは、顧客の望む方法でサポートを提供するためのものです。顧客がチャネルを選べても、そこで満足のいくサポートが受けられないのであれば、意味がありません。

4. 待ち時間の推移

カスタマーサービスのチャネルを増やすと、チケット処理の滞りを解消でき、顧客の待ち時間を短縮できます。とりわけ、特定のチャネル(Webチャットや電話など)に人気が集中していた場合、その効果は高くなります。未解決のチケットが溜まっていく一方では、カスタマーサービスのリーダーの心は休まりません。また、サポート担当者も、たくさんの作業に追われている焦りから、業務が効率的に進められなくなってしまいます。

待ち時間が短縮されているなら、オムニチャネル体制がうまく機能している証拠です。特に、セルフサービスやWebチャットなど、すばやく問題を解決できるチャネルに注力しましょう。そうすれば、未解決のチケットが問題なくさばける程度にまで減少し、全体の待ち時間が短縮されます。

また、一部のチャネルの待ち時間だけが長くなっている場合は、そのチャネルの人員配置やユーザーエクスペリエンスの改善点、サポート担当者の対応力などを確認したうえで、最適化を図る必要があります。

5. チケットボリュームの急増

サービスが停止したときや、大規模なセールなどの顧客向けキャンペーンを実施している間は、チケットボリュームが急増する傾向にあります。チケットボリュームの急増について分析する場合にも、オムニチャネル戦略を意識することが重要です。人気の高いチャネル、時間帯別のボリューム、顧客からよく寄せられる質問など、さまざまな詳細情報を把握できます。

こうしたインサイトが得られれば、今後ボリュームが急増したときに備えて、カスタマーサービスチームに適切な情報を提供し、効果的な戦略を立てておくことができます。たとえば、急増が予想される時期に先駆けて、チャネルごとの人員配置をあらかじめ検討したり、よく寄せられる質問についてのセルフサービスコンテンツを用意して、顧客を誘導する仕組みを整えたりといったことが可能です。未来の見通しが立っていれば、サポート担当者は終始慌てずに対応できるようになります。

6. チケットの削減率

オムニチャネル体制の一環として、顧客が自ら参照できるヘルプ記事などのセルフサービスコンテンツを充実させることも欠かせません。そこで注目したいのが、チケットの削減率です。この指標は「ヘルプセンターのユーザーの総数 ÷ 送信されたチケットの総数」で算出されます。顧客のセルフサービスを促進してチケットの削減率を改善できれば、カスタマーサービス費用の節約にもつながります。

また、AIアシスタントが提示したお勧め記事によってどれくらいの問題が解決されているかを測定するのもよいでしょう。AIアシスタントを有効に活用すると、簡単な問題に関するチケットが減り、サポート担当者はより複雑な問題への対応に専念できるようになります。

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