顧客は自分で問題を解決することを望んでいます。少し技術に慣れてくると、自分で問題を解決したり、質問の回答を見つけたりする傾向にあります。最近の調査でも、回答者の67%が、サポート担当者と直接話をするよりもセルフサービスを好むという結果が出ています。また、実に91%が、カスタマーサービスを必要とする際に、企業のWebサイトのナレッジベースを利用すると答えました。
本ホワイトペーパーを、ナレッジベース、コミュニティ、カスタマーポータルを包含するセルフサービスの構築にお役立てください。Zendeskが提供するヘルプセンター機能なら、これらをすべて実現できます。
ヘルプセンター構築のメリット
- より優れたサービスを提供し、セルフサービスを好む顧客のニーズを満たすことにより、顧客満足度を向上させる
- 繰り返しの作業を排除することで、サポート業務を効率化すると同時にコストを削減し、エージェントがより戦略的なタスクに集中できるようにする
- コミュニティを成長させ、顧客エンゲージメントを高める
1. 目標の設定が大切な一歩

ヘルプセンターの立ち上げを検討し始める場合も、既存のヘルプセンターの改善を考える場合も、最も重要な第一歩は、達成したい目標を設定することです。サポート担当者が受け取るサポートチケットの数を減らしたいのか、それとも、単に顧客関係を強化し、エンゲージメントを高めることを目的とするのか。候補となる戦略がいくつかある場合も、ビジネス視点で正しい目標を設定し、主要なステークホルダー間でコンセンサスを得るようにすることが重要です。
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ナレッジベースに欠かせない情報
2. 改善のためのパフォーマンス測定

パフォーマンスの測定は、ヘルプセンターを開設した初日から始めることが重要です。たとえば、次のような指標を測定します。
- コミュニティの分析統計
- 解決時間
- サポート担当者によって解決された問題と、ヘルプセンターで解決された問題の割合
これらは、ヘルプセンターが効果的に機能しているかどうかを判断し、改善の必要な箇所を理解するのに役立ちます。
また、どのような種類のコンテンツが顧客から最もよく利用されているかを追跡することも非常に重要です。この情報が、特定のトピックやFAQなど、必要なコンテンツを決定するのに役立ちます。
関連情報:
セルフサービスの価値を高めるには?(英語)
3. モバイルは「オプション」ではない

ノートブックやタブレット、電話など、顧客がどのような手段でヘルプセンターにアクセスしても同じ品質のサービスを受けられるよう、一貫性のあるカスタマーエクスペリエンスを提供することが重要です。
Zendeskベンチマークにも記されているように、モバイル端末を利用する消費者は年々増加しています。スマートフォンやタブレットの普及に伴い、消費者がモバイルに移行していることは周知の事実です。フォーラムやヘルプセンターを通じて企業とつながろうとする消費者ほど、このような傾向が強いようです。
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モバイルレイアウトの使用
4. 全従業員の関わりを促進

セルフサービスとは単にWebサイトを構築し、あとは顧客任せにしておくことではありません。各従業員が積極的に関わろうとする姿勢が大切です。そのような行動が、顧客の行動を気にかけ、フィードバックに耳を傾けていることの表れとなります。
ここで言う「従業員」とは、カスタマーサービスチームに限らず、全従業員を意味します。
- マーケティング部門:顧客どうしでやりとりする方法を理解し、関係を強化するために後押しします。また、ヘルプセンターは、顧客の中にエバンジェリストを見つけ、距離を縮める手段としても優れています。
- 製品やサポート部門: 質問に答えたり、コメントに返信したりする役割を担います。こうした機会を通じて、顧客の意見に耳を傾けたり、フィードバックを収集したりすることができるほか、部門間で連携することで、コミュニティから得た情報をフィードバックサイクルの迅速化に役立てることができます。
- 営業部門: ヘルプセンターを積極的に利用することで、ビジネスの最前線にいる営業部門を顧客と結び付けます。また、ヘルプセンターはセールスサイクルの現状について優れたインサイトを提供します。
関連情報:
エンドユーザーのためのヘルプセンター構築ガイド(英語)
5. カスタマーエクスペリエンスを重視

カスタマーエクスペリエンスは非常に重要です。Webサイトへの集客に必要なあらゆる施策を完璧に行ったとしても、優れたエクスぺリエンスを提供できない限り、顧客は長時間滞在せず、離脱したまま戻ってもこないでしょう。
そこでまず、顧客が最も必要とする情報にアクセスしやすくすることです。たとえば、多くの顧客にとって重要なのが検索機能です。検索ツールは見つけやすく、使いやすいものでなければなりません。顧客が求める最も重要な情報を適切に提供できているか、すべてのコンテンツを効果的に整理できているかなど、今一度チェックしてみてください。
一方で、顧客がじっくり閲覧したくなるような視覚的に魅力のあるエクスペリエンスを実現することも重要です。顧客の多くは、テキストだけでなく、ビデオやウェビナー、画像の提供を期待しています。ぜひリッチメディアの追加を検討してください。ベストプラクティスを実現するために、Webチームや設計チームの専門知識を活用し、テストを十分に行いましょう。ヘルプセンターは常に進化し続けます。顧客にとって役に立ったページや役に立たなかったページを調べ、必要に応じて手直ししましょう。
顧客からのフィードバックを得るための最良の方法の1つは、「探していたものが見つかりましたか?」「改善してほしいことはありますか?」などと顧客に尋ねることです。このような簡単なアンケートの実施は、魅力的なカスタマーエクスペリエンスを作成するための近道です。
関連情報:
ヘルプセンター設計ガイド(英語)
ナレッジベースのコンテンツを最適化する(英語)
6. マーケティング観点からの検討

誰もヘルプセンターを使用しないとしたら、そもそもヘルプセンターが存在している意味がありません。テクノロジーを選択して目標を設定し、ヘルプセンターを構築したら、そこに顧客を誘導する必要があります。このステップでは、マーケティングチームを巻き込むか、少なくともマーケティング担当者の視点で検討してみることが重要です。どのようにして訪問者を招待し、興味を喚起するか。サイト全体もしくはサイトの一部についてどのように宣伝するか。また、コミュニティを活用して他のマーケティングプログラムを支援する方法があるかなど、検討してみてください。
関連情報:
ナレッジベースやフォーラムに顧客を誘導するには?(英語)
ヘルプセンター構築のすすめ
適切なパートナーがいて、適切なアドバイスを受けることができれば、ヘルプセンターの構築とメンテナンスは想像以上に簡単です。目標に沿った実装を行えるよう、目標は早期に設定し、常に顧客目線で意思決定行うことです。また、構築後は、すぐに成果の測定を開始しましょう。成功への唯一の道、それは、ヘルプセンターの改善に取り組み続けることに他なりません。
実際に使われているヘルプセンター構築事例の数々をぜひご覧ください。
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