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カスタマーサービス ワールドカップ2018

更新日: 2018年7月24日

最高潮の盛り上がりを見せた今年のワールドカップ。世界中のチームがモスクワのフィールドで戦う間、Zendeskは優れたカスタマーサービスの重要な指標となる顧客満足度に基づき、各国がどのように競合しているのかを調査しました。

Customer Service World Cup 2018

 

Zendeskを使用する世界5万社近くのデータからなるZendesk Benchmark をもとに、幸せな顧客という点で世界をリードする国々に注目。顧客満足度を高める要因や、2014年のワールドカップ以降のCSATランキングの変化、また今年のカスタマーサービス ワールドカップの優勝国について調査しました。

調査結果には、驚くような発見がありました。その1つが、CSATの世界的な低下です。2014年から2018年の4年間で、CSATは92.9%から89.5%に、なんと4%も減少しました。

この落ち込みには複雑な背景があります。企業は、顧客からのサポートリクエストに応えるべく、ヘルプデスクを成熟させることに苦労しています。過去3年間で、1日の平均チケット数は51%増加しているのに対し、平均的なサポートチームの成長率はわずか37%と、その能力を越えています。より高い期待を持つ顧客からの問い合わせが増加する一方で、世界的に顧客満足度が低下してきているのです。

 

世界のサポートチームの対戦成績

Zendeskでは、Zendeskを使用しているサポートチームから得たCSATに基づいて各国をランク付けし、それぞれの国のランキングが2014年のワールドカップ以降どのように変化したのかを調査しました。

CSATに関しては、ニュージーランドが2014年と2018年の両年において群を抜いており、2018年のCSATは、サンプル国のCSAT中央値より6%以上も高い95.7%となっています。ニュージーランドはLJ HookerWintecなどのサポートチームがあり、カスタマーサポートへの積極的な投資のおかげでどちらも97%以上のCSATを誇っています。

また、オーストラリア、ベルギー、カナダ、アメリカ合衆国、イギリスは、両年ともトップのCSATスコアを誇る国々としてランクインしています。

一方シンガポールは85.4%で2018年の最下位にランクイン。コロンビア、インドネシア、インド、フィリピン、トルコと共に、どちらの年においてもランキング下位国として名を連ねる結果となりました。

CSATの低い国々は、顧客からの問い合わせ件数が非常に高い傾向にあります。シンガポール、インドネシア、チリ、フィリピンは1日のチケット数に関しては最も高い数字を記録し、特にインドは3位のインドネシアを倍以上の数で引き離し、最もチケット数の多い国となりました。

また、今年に入って新たにCSATトップ10入りを果たした国も多く見られました。パナマ、フィンランド、ラトビア、そしてデンマークです。新しくランクインしたフィンランドとデンマークは、リストの常連国であるニュージーランド、オーストラリア、カナダ、ノルウェー、スイスと同様、最新の”世界幸福度ランキング”の上位国です。この結果は国全体の幸福感とCSATの関連性を暗示しており、より幸福な人々はカスタマーサービス上の交流に満足したと報告する傾向が強いといえます。

Customer Service World Cup 2018

 

 

一部の国の顧客がより幸せな理由

顧客は国や地域の規範に基づいて様々な期待を持つため、一部の変動は文化の違いによるものといえます。しかし、明確な差別化要因が一つだけあります。高いCSATはオムニチャネルソリューションの採用と密接な関係があるということです。Zendeskのオムニチャネルソリューションは、顧客の応答待機時間を短縮し、より迅速に問題を解決し、フォローアップを不要とするアプローチです。

Zendeskのカスタマーサービス ワールドカップのトップ常連国は、オムニチャネルのカスタマーサポートを提供する傾向にあり、6%近くがメール、Webフォーム、電話、チャット、そしてセルフサービスを組み合わせたオムニチャネルソリューションを提供しています。これに対し、下位10ヶ国にランクされた国々では、オムニチャネルの提供はわずか4%ほどとなっています。

面白いことに、CSATランキング上位国ではB2B企業のシェアが高く、42%の企業が企業向けサービスを提供しています。一方でランキング下位の国々はB2C企業が大部分を占める傾向にあり、その理由としては、国内企業の約60%がB2Cであることが挙げられます。

高まる顧客の期待に応えるというプレッシャーや、B2B企業よりもボリュームの多いチケット数に対応することへの挑戦、そして多様な顧客基盤への対応という、B2C企業にとっては基本的ともいえる課題がここで浮き彫りになっています。

 

カスタマーサービス ワールドカップ2018の優勝国は…

4年ごとに世界の32のサッカー強豪国がFIFAワールドカップ決勝のグランドステージに集結し、グループステージの第一試合の後に、16チームがトーナメントに出場します。

では各国のCSATだけが試合の勝敗を決めるとしたらどうなるでしょう?顧客満足度を重要視するZendeskの世界でのカスタマーサービス ワールドカップ2018の優勝者は、イギリス。4,000以上のZendesk Benchmarkに参加する企業を擁するイギリスは、ワールドカップ最終チームの中でも最も幸福度の高い顧客数を誇っており、過去1年間に230万件以上の顧客満足度に関する回答を収集しました。

後はイギリスチームがモスクワでも優勝するだけです。彼らのキャプテンであり、グループステージの得点王でもあるHarry Kaneの助けを借りて今年は優勝カップを持ち帰るかもしれません。

 

調査方法

Zendeskは、各国内でBenchmarkに参加している顧客の年間のCSAT中央値を算出しました。以下はデータセットに適用されたフィルターです。

1. 2014年および2018年のCSAT調査回答50件以上
2. 1ヶ国あたり2014年は最低5つ、2018年は最低10のアカウント数
3. サンプルサイズ:
・57ヶ国
・Benchmarkアカウント数:20,605
・CSATレスポンス:53,211,071件

 

カスタマーサービスの成功事例の詳細については、Zendesk Benchmarkをご覧ください。Zendesk Benchmarkをもとに、競合他社との比較を行うことができます。

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