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カスタマーサービス向けメール管理ソフトウェアの導入ガイド

発行日: 2020年9月9日
日更新: 2020年9月9日

現在、企業の間では、「届いたメールを即座に処理し、常に受信トレイを空にしておく」という考え方がポピュラーになってきています。一方で、企業にメールで問い合わせをする顧客はいまだに多く存在します。

実際、Zendeskの調査では、49%のユーザーが問い合わせの際の手段としてメールを使用すると回答しており、メールは電話に次ぐ第2位の利用率です。メールはやや形式的ではあるものの、その利便性とわかりやすさから、連絡手段として幅広く利用されています。メールのもう1つの魅力は、非リアルタイム性です。顧客は自分の都合の良い時にメールを送り、企業から返事が届いた時も、都合の良いタイミングで確認できます。

メールは手軽に送れるため、カスタマーサービスの共有メールアカウントはすぐに顧客からのメールでいっぱいになります。複数のユーザーで単一アカウントを利用しているチームでは、応答に時間がかかる、メールを見落とす、対応が重複するなどの混乱が起こりがちで、結果的に顧客満足度が低下してしまいます。

メールをきちんと管理することは、優れたカスタマーエクスペリエンスを提供する上で大変重要です。企業は成長に伴い、ヘルプデスクソフトウェアやカスタマーサポートソフトウェアと呼ばれるメール管理ソフトウェアプラットフォームの導入を検討することになるでしょう。メールのチケット管理のためにしっかりとしたカスタマーサポートソフトウェアを導入すれば、ワークフローの自動化、リアルタイムのコラボレーション、パフォーマンス解析などの便利な機能を活用できます。

カスタマーサービス向けメール管理ソフトウェアの仕組み

メール管理ソフトウェアでは、メールの受信トレイ、配信リスト、キュー(順番の列)が1つのインターフェイスに集約されており、サポートチーム全体でリアルタイムに顧客のメールを整理、管理、追跡することができます。顧客からのメールは、サポートチケットとしてソフトウェア上に表示され、カテゴリ別に分類された後、適切なチームに割り当てられるか、サポート担当者が直接処理します。プラットフォームはリアルタイムに更新されるため、Microsoft OutlookやGoogleグループを使っている場合にありがちな、複数の担当者が同じチケットに対応してしまうといった状況に陥る心配はありません。

顧客からのメールに返信する際は、あらかじめ用意されたメールテンプレートを活用することができます。通常は、承認済みのテンプレートを使用しますが、具体的な問題へのコメントや親しみを込めた一言を付け加えて、カスタマイズすることも可能です。対応に人間味が感じられると、顧客とのコミュニケーションはより有意義なものになります。絵文字などを積極的に活用しましょう。

こうしたヘルプデスクソフトウェアによって、サポートチームの人数が2名だけでも、200名を超えていても、データに基づくアプローチを採用できるようになります。カスタマーサービスのデータからは、よく発生する問題やどのチャネルが良く利用されているかといった傾向など、貴重な情報が得られます。その情報は、戦略策定の判断材料となり、効率的なプロセス構築のヒントとなるでしょう。たとえば、パスワードのリセット方法について多数の問い合わせメールが寄せられているなら、その方法を解説したヘルプ記事をナレッジベースに追加すると効果的です。その結果、メールの受信量が減少し、サポートチームはより込み入った問い合わせに対処する時間を確保できるようになります。

カスタマーサービス向けメール管理ソフトウェアの導入メリット

メールは放っておくとそのまま溜まっていく一方なので、受信トレイの管理方法についてきちんと戦略を立てておくことが重要です。カスタマーサービス向けのメール管理ソフトウェアを導入すると、業務の効率化、パーソナライゼーションの強化、サポートデータの可視化などのメリットが見込めます。
ここでは、成長を続ける企業にとって特に重要なメリットを紹介します。

1.時間の節約

優秀なカスタマーサービスツールを導入すれば、ワークフローを自動化してチームの時間を節約できます。たとえば、Zendesk Support Suiteでは、メールサポートチケットの受領確認メールを自動送信するトリガーを設定できるため、チームは問題の解決に集中できます。

2.ワークスペースのカスタマイズ

ツールに合わせてプロセスを調整するのではなく、プロセスに合わせてツールを調整しましょう。Zendesk Support Suiteなら、ユースケースやチャネルに応じてサポート環境をカスタマイズすることが可能です。コーディングの必要もありません。

3.状況の把握

カスタマーサービスソフトウェアでは、受信したチケットは、製品、部門、優先度、その他の関連要因に基づいて分類されます。チームは状況把握に役立つ情報を得られるため、顧客の状況に応じたサポートを提供でき、顧客満足度が向上します。

4.文面のパーソナライゼーション

メール管理ソフトウェアを使っていても、顧客へのメールをパーソナライズすることは可能です。絵文字やくだけた表現などのフレンドリーさを加えると、対応に温かみが感じられるようになり、それは企業全体の印象にもつながります。サポートソフトウェアを使えば、メールを効率的に管理して、大規模なパーソナライゼーションを実現することができます。

5.見落としの回避

Microsoft Officeなどのツールを複数ユーザーで共用している場合、メールが見落とされてしまう事態は避けられません。カスタマーサービスソフトウェアはリアルタイムで更新されるため、応答時間の目標やサービスレベルアグリーメントがある場合には、チーム全体が要件を達成できます。

6.データの活用

メールがキュー(順番の列)に入った時点で整理し、タグ付けしておくことで、サポートデータを効果的にまとめることができます。チームはそうしたデータから、顧客やサービス環境に関する有益情報を引き出して、人員配置や製品開発に役立てることができます。

カスタマーサービス向けメール管理ソフトウェアにおける顧客情報の保護

Target、Home Depot、JPモルガン・チェース、Uberといったお馴染みの企業で情報漏洩が起こったというニュースを耳にすると、自社のセキュリティについて考えずにはいられないでしょう。情報漏洩は顧客の信頼を損なうだけでなく、莫大なコストも発生します。ある調査によると、情報漏洩で生じるコストは平均して386万ドルにのぼるそうです。中小企業(SMB)では、1回の漏洩で12万ドルの損失が発生すると推定されています。
セキュリティは最優先事項ですが、対応は簡単ではありません。テクノロジーに精通していなければなおさらです。カスタマーサービスツールの導入を検討するなら、顧客からのメールの安全性を確保するのに役立つ以下の機能を重視しましょう。

1.データの安全な暗号化

一般的に、カスタマーサービスソフトウェアでは、サーバーとクライアントの間で送受信されるデータについてTLS(Transport Layer Security)暗号化プロトコルを実装しなければなりません。その一環として、受信サーバーが許可した場合に、暗号化された安全なメールを扱うための環境を提供することが求められます。また、クレジットカード情報などの機密性の高い情報を、担当者でさえ閲覧できないように非表示にできる機能も必要です。

2.担当者・管理者のセキュリティ対策

カスタマーサービスソフトウェアプラットフォームには、ユーザー名とパスワードに加えてスマートフォンに送信された認証コードを入力する2要素認証などのセキュリティ対策が備わっていなければなりません。さらに、管理者は以下のようなセキュリティ対策を実施する必要があります。

  • IPアドレス制限の設定
  • ユーザーパスワードのセキュリティレベルの管理
  • ロール定義による管理者機能へのアクセス制限

3.サードパーティーによる検証

カスタマーサービスソフトウェアの導入を検討する際には、そのソフトウェアがセキュリティ面でサードパーティーによる検証を受けているかどうか確認しましょう。この検証は、サードパーティーコード認証とも呼ばれ、対象の組織が一定のセキュリティ基準を満たしていることを証明するものです。具体的には、外部の組織による監査が実施され、独立機関が示す一連の基準への準拠状況の証明が求められます。

4.セキュリティを優先する企業文化

データセキュリティに真摯に向き合っているサービスプロバイダーを選びましょう。これまで述べたような対策が講じられているところであれば、適切な認識を持っていると見て良いはずです。しかし、セキュリティについては継続的に検討を重ねなければなりません。適切なパートナーならセキュリティの重要性について理解し、契約成立後にもセキュリティに関する対話を継続してくれるでしょう。

顧客は大切です。そして、顧客のデータも同じように大切です。カスタマーサービスのセキュリティに妥協は許されません。

メールは手段の一つにすぎない

メールはカスタマーサービスの連絡手段として今でもよく使われていますが、新しいチャネルの出現により、顧客は最適な手段を選ぶことができるようになりました。たとえば、ミレニアル世代とZ世代は、カスタマーサービスへの問い合わせ手段としてメールと同じくらい頻繁にメッセージアプリを使っています。この世代はチャットやソーシャルメッセージングもよく利用しますが、「Zendeskカスタマーエクスペリエンストレンドレポート2020」によると、そのすべてのチャネルに対応している企業は30%未満です。

企業は成長するにつれ、サポート環境を拡充し、メール以外のチャネルの採用を検討することになるでしょう。SNSやチャットといった新しいチャネルの追加は、想像以上に簡単です。早期に取り入れれば、競争力の獲得にもつながります。

Zendesk Support Suiteは、企業の成長に合わせて拡張できるカスタマーサービスプラットフォームです。オムニチャネル対応のカスタマーサービスソフトウェアなので、あらゆるチャネルでシームレスかつ一貫性のあるサポートを提供できるようになります。いくつものチャネルに対応していても、直観的に操作できる単一のユーザーインターフェイスから、1か所で問い合わせを管理することが可能です。

Zendesk Support Suiteの無料トライアルにぜひお申し込みください。メール以外にも多様なチャネルを使ってサポートを提供できます。