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カスタマーサービスに求められる顧客体験とは

発行日: 2021年7月16日
更新日: 2021年7月16日

カスタマーサービスは、企業と顧客との接点として、顧客からの問い合わせに回答したり、顧客に情報を伝えたりするのが主な仕事です。

従来のカスタマーサービスは、電話やメールで顧客からの問い合わせに対応するだけの受け身の仕事と考えられていました。しかし、これからのカスタマーサービスにはそれ以上のことが期待されています。その鍵になるのが、質の高い顧客体験の提供です。

顧客体験(カスタマーエクスペリエンス)とは

顧客体験とは、顧客が商品やサービスを見たり、購入・契約したり、購入後に問い合わせをしたりするといった、一連の流れにおけるあらゆる体験を指します。カスタマーエクスペリエンス(CX (Customer Experience)と書かれることもあります。

たとえば私たちが何かを購入する際、その店舗やWebサイトを訪れて欲しいものを探し、気に入ったものが見つかったら購入します。さらにその後質問や修理依頼、交換依頼などをするためにカスタマーサービスに問い合わせをすることもあるでしょう。

その一連の流れの中で私たちが経験すること、たとえば店舗やWebサイトの雰囲気、動線、接客、商品の良し悪しやコストパフォーマンス、カスタマーサービスの対応、そしてその時に感じたこと全てが顧客体験(カスタマーエクスペリエンス)に影響を与えます。

カスタマーサービスで顧客体験に注目すべき理由

「Zendeskカスタマーエクスペリエンストレンドレポート」によると、顧客は、1回ネガティブな体験をしただけで、そのうちの半数が競合他社に乗り換えると回答しています。そして2回以上になると、8割の顧客が去ってしまうことがわかっています。

また、顧客がロイヤルカスタマーになる、つまりに対して強い愛着を持って利用し続けてもらう要因としてカスタマーサービスを挙げた人は全体の57%にものぼり、価格に次いで第2位となりました。顧客ロイヤルティを高めるためには、カスタマーサービスにおける顧客体験がとても重要であることが、このレポートから明らかになっています。



カスタマーサービスで質の高い顧客体験を提供するには

企業はこれまで、売り上げを増やすには顧客満足度を高めるのが重要と考えてきました。しかし、世の中に新しい商品やサービスが次々登場している中、もはや一度顧客を満足させるだけで次の行動(購入)につなげられる時代ではなくなっています。

たとえばカスタマーサービスの場合、顧客からの問い合わせに正しく回答することで、顧客に一定の満足を与えることはできるでしょう。しかし、世の中に新しい商品やサービスが次々登場している今、競合他社より自社を選んでリピートしてもらうためにはそれだけでは難しく、自社のファンや愛着を持ってリピートしてくれるロイヤルカスタマーを増やす戦略が必要です。これからの時代のカスタマーサービスには、問い合わせに速やかに回答するのはもちろんのこと、顧客が何を望んでいるのかを分析し、潜在的に望んでいる情報を先回りして提供するなど、顧客との全ての接点において常に良い体験を提供していくとことが求められています。

では、顧客に良い体験をしてもらうために、カスタマーサービスでは具体的に何をすれば良いのでしょうか。

  • 顧客が望むタイミング・方法で情報を提供する

カスタマーサービスでは、顧客からの問い合わせに速やかに正確に回答することを重視しています。しかし、問い合わせをせずにその場で回答を得ることを望んている顧客がいることも忘れてはなりません。たとえば、FAQやヘルプセンターなどの、顧客の自己解決に役に立つセルフサービス型コンテンツや、近年取り入れる企業が増えているチャットボットは、それを叶える方法として注目されています。

FAQやヘルプセンターが充実していれば、顧客は自分で問題解決に必要な情報を探して解決することができます。カスタマーエクスペリエンストレンドレポートで「満足できたカスタマーサービスでもっとも重要だった点」として「自分で自分の問題をすぐに解決できる」が挙げられていることからも、顧客がセルフサービスを望んでいることがわかるでしょう。

また、チャットボットは自動応答なので混雑することもなく、質問を入力すれば瞬時に回答が返ってくるため顧客を待たせることがありません。そして夜間でも休日でも24時間365日いつでも利用できるというのも、顧客にとっては大きなメリットです。自動応答で対応できるものをチャットボットに任せることにより、早く回答を得たい顧客にとっては速やかな問題解決を、そしてしっかりしたサポートを求める顧客へはカスタマーサービスの手厚いサポートを提供できるようになります。



  • 1人1人に合った体験を提供する

顧客は、インターネット上にある膨大な情報の中から取捨選択し、自分が知りたいことだけを見つけることに慣れています。裏を返せば、自分が必要と感じていない情報は簡単に排除し、興味のない情報ばかりが表示されているところからはすぐに離脱してしまいます。そのような時代に顧客を獲得し定着させる手段の1つとして注目されているのが、1人1人に合わせてカスタマイズされた情報やサービスの提供です。

インターネット通販サイトで買い物をすると、購入完了後に自分の購入履歴に基づくおすすめ商品が表示されるのを見たことがある人も多いでしょう。Webサイトを見ていたら、「何か知りたいことはありますか?」といったチャットウィンドウが表示されることも増えてきました。これらは、ログイン情報や閲覧しているページの傾向に基づいて知りたい情報を予測し、先回りして提供することで、利用者がスムーズに次の行動(購入)に移れるように誘導しているものです。このように、1人1人に合わせた情報やサービスが提供されると、顧客はストレスなくスムーズに目的を達成できるようになります。

  • 顧客の声を顧客体験の改善につなげる

顧客からの問い合わせが寄せられるカスタマーサポート部門には、商品やサービスに対する質問やクレームなど、多岐にわたる「顧客の声」が届いています。こうした顧客の声を商品やサービスの向上、顧客体験の改善につなげられれば、カスタマーサービスはより大きな価値を発揮できます。



たとえば、ヘアケア製品や美容家電などの開発、販売を手がける株式会社I-neは、顧客情報をZendesk上に集約し、サポート業務の効率化とカスタマーエクスペリエンスの改善に取り組んでいます。ECモールを複数抱える同社は、モールごとに顧客の意見を集計し、潜在リスクをいち早く発見し、プロアクティブにリスクを回避したり、顧客からのあらゆる意見・要望を速やかに社内に共有し、必要に応じて迅速に改善を行ったりして、顧客の声を顧客体験の改善や商品開発に活かしています。

株式会社I-neの導入事例はこちら

企業が顧客の視点に立って顧客にとってより良い体験ができる施策を打ち出すことが、質の高いカスタマーエクスペリエンスの提供につながり、最終的には顧客獲得、売り上げ増を実現するというのが、これからのカスタマーサービスに求められている考え方です。

まとめ

顧客との接点であるカスタマーサービスには、顧客に常により良い体験をしてもらうためにこれまで以上に積極的なサービス・情報の提供が求められています。世界10万社以上で導入されているZendeskでは、その豊富な知識とノウハウを提供するとともに、より良い顧客体験を実現する優れたカスタマーサービスツールを用意しています。ぜひお気軽にお問い合わせください

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