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Zendesk Exploreでカスタマーエクスペリエンスを測定・分析

顧客データの分析・活用を通じてカスタマーエクスペリエンスを高める方法をご説明します。

更新日: 2023年1月5日

知識は力なり。これはカスタマーサービス分野では特に意味深い言葉です。Zendeskカスタマーエクスペリエンス傾向分析レポート2020年版には、業務に最も多くのデータを活用する企業は問題解決に要する時間が36%短いことが報告されています。しかも、顧客の待ち時間も79%短いうえに、4倍の件数の問い合わせを解決しています。

しかし、こうしたメリットを享受するためには、強力なビジネスインテリジェンスツールが必要です。Zendesk Exploreを導入すれば、重要な傾向を捉えながら、顧客とのやりとりを改善する方法を見いだせます。また、ブランドに対する顧客満足度も測定できます。Zendesk Exploreを利用している企業では、未導入企業の3.4倍の数の問い合わせに対応しながら、顧客の待ち時間を半分に短縮しています。

何がこれほど大きな違いをもたらしているのでしょうか?Zendesk Exploreでは、カスタマーエクスペリエンスに関する様々なデータが測定・分析されます。また、CXの管理と最適化に活用できるカスタムレポートやダッシュボードを用いれば、どのような分析も非常に簡単に行うことができます。

オムニチャネルア分析で顧客とのやりとりを深く理解する

顧客とのやりとりは、コールセンターの電話対応やSNSの投稿へのコメントなど、多岐にわたる方法で行われます。Zendesk Exploreではすべてのコミュニケーションチャネルのデータが測定されるため、顧客がどんな体験をしているかを総合的に可視化できます。

また、顧客がどの問い合わせ方法を好んでいるかを判断しやすくなるため、人気のあるチャネルを優先して最適化に取り組んでいくことも可能です。例えば、チャネルごとあるいは曜日ごとに問い合わせ件数を測定すれば、どのチャネルの使用頻度が高く、いつ問い合わせが多いのかも一目瞭然です。

Omnichannel analytics in Zendesk Explore

同様に、チャネルごとに顧客満足度(CSAT)と顧客の待ち時間を測定しておけば、それぞれのチャネルがどの程度効果的に機能しているかを理解できます。この切り口で分析すれば、満足度が最も高く問題解決に要する時間が最も短いチャネルに投資して、顧客に利用を推奨していくべき問い合わせ方法に集中することもできるでしょう。

ライフスタイルブランドのでは、チャットを使った問い合わせの対応に、AI(人工知能)を活用したAnswer Botに用いています。これをZendesk Exploreで継続的に最適化することで、質問内容に応じてより適切な記事を提案できるようにしています。

Zendeskでプロダクトマーケティングのグループマネージャーを務めるAndrew Forbesはこう説明しています。「Spartan Raceでは、提案した記事ごとに解決率を測定して、サポート担当者が対応しなくても顧客からの問い合わせを適切に解決できているかを確認しています。そのうえで、提供しているすべての記事に目を通し、利用者がつけた記事の評価を確認しています」

Spartan Raceでは、記事の満足度が低ければ、内容を修正するか、顧客の質問により的確に答える新しいナレッジ記事を作成することで改善を図っています。

今ご紹介したのは、ひとつのチャネルのひとつの側面にすぎません。Zendek Exploreを導入すると、Zendesk Support Suiteのすべての製品を一元的に分析することできるため、どの部門で使用している製品も企業として最大限に活用できるようになります。

「お客様はZendesk Exploreを使って、Zendeskの全製品で取得したデータを分析しています。Zendesk SupportChatTalkGuideのデータをまとめることができ、これらの製品を使って行われたカスタマーサポート部門のすべてのやりとりを分析データとして活用できます」とAndrewは言います。

カスタマイズ可能なダッシュボードでカスタマーエクスペリエンスを測定

使用するダッシュボードのデザインや複雑度は、企業のニーズと規模に応じて決まります。スタートアップが大企業よりもシンプルなダッシュボードを使うことが多いのは、車の運転席が旅客機のコクピットほど複雑ではないのと同じです。

「Zendesk Exploreには、そのまますぐに使えるダッシュボードが用意されています。カスタマーサービスの提供をこれから始めるという企業の場合は、このダッシュボードを使うとよいでしょう」とAndrewは説明します。

標準で用意されているダッシュボードには、スタートアップや中小企業に役立つ重要指標が豊富にそろっています。測定しておく必要がある重要なカスタマーエクスペリエンスの傾向も、Zendesk Exploreがあれば瞬時に確認できます。

Zendesk Explore dashboard

長い歴史を持つ大企業もでも、こうした標準ダッシュボードを選択することがあります。例えば、ハンドメイド製品のオンラインショップEtsyはZendesk Exploreの標準指標をCX業務の向上に役立てています。

「Etsyの目的は、部門のパフォーマンスの測定とサポート担当者の実績の理解です。このため、初回応答時間や、サポート担当者毎やチーム毎の顧客満足度、問題の種類ごとの解決時間などを詳細に分析しています」と、Andrewは言います。

こうした情報を手元で活用できるようにすることで、「問い合わせのチケットから得られる情報を元に改善に取り組むべき領域を特定して、振り分けルールをすばやく修正しながら、部門にどんな研修が必要かを判断しています」と、Etsyのメンバーサービスでエージェントイネーブルメント担当シニアマネージャーを務めるColin Wilkinsonは話します。

Zendesk Exploreでは、ソリューションのカスタマイズが必要な企業は、独自のダッシュボードを作成できます。

小売業者であれば、ロイヤルティプログラムに関する何かしらの情報を読み込ませることが少なくありません。その際に、顧客がもたらす価値の大きさに応じて、データを細分化した見方をしたいこともあるかもしれません。例えば、CSATなどの情報を顧客のタイプや年齢、年収など、より的を絞った指標で細分化して評価できます。

CSAT scores in Zendesk Explore

アップデートや製品の発売といった大型イベントに合わせて、新たにダッシュボードを構築する企業も多く、Zendeskでもこうした専用ダッシュボードを作ることがあります。

「新製品を発売する時は、サポート部門がダッシュボードを用意して、その製品について受け取った問い合わせ件数と対応状況を測定しています。顧客の要求にすみやかに対応して、サポートの不備が販売サイクルの障害にならないようにしています」とAndrewは補足しています。

新しいダッシュボードも簡単に作成できるため、例えば今回のパンデミックのような予期せぬ事態に対応しなければならない場合も、新たに管理の対象となった情報をすばやく整理して活用できます。

Zendesk Exploreを導入している米国のある州労働局では、新型コロナウイルス感染症の対応のためにカスタマイズした新しいダッシュボードを用意しました。このダッシュボードでコロナウイルスに関連した失業手当の申請について、数か月にわたって何十万件もの電話の問い合わせを計測しています。

Andrewはこう説明します。「これは非常に限定的な目的でカスタマイズされた例で、新型コロナウイルス感染症を理由とした失業手当の電話申請に関連するあらゆる動きを追跡するために作られたものです。電話をかけてきた人たちは担当者と話ができたのか?それとも途中で電話を切ったのか?つながる前に電話を切っている人たちは、待ち時間が長すぎることが理由なのか?こうした点が理解できるように設計されています」

州労働局では、問い合わせが多い曜日を把握することで、必要な人員配置の予測に役立てています。また、時間の経過とともに増減する問い合わせ件数もZendesk Exploreで追跡しています。

<pこれらは珍しい使い方の例ですが、ここから得られる教訓は明確です。データがあれば、不測の事態にもうまく対応できるのです。

的確なグラフやレポートを用いたカスタマーエクスペリエンスの測定

必要な測定ができたからといって、それだけでいいわけではありません。そのデータを直感的で使いやすい形式で表示する必要があります。

Zendesk Exploreは20種類以上のグラフに対応しています。最もわかりやすくデータを可視化するために、データに合わせて適切なグラフがおすすめされるようになっています。

Reporting charts in Zendesk Explore

ある期間の対応にどんな傾向があるかを確認したいとします。この場合は、左から右に進んでいくタイプの折れ線グラフや棒グラフ、面グラフなどの形式がZendesk Exploreから推奨されます。一方、2つ以上のカテゴリーを直接比較する場合は、突き合わせ比較や棒グラフ、点図表、ツリーマップ図、バブルパック図、Piktochartが推薦されます。

豊富な選択肢が用意されているのは、適切な方法でデータを可視化できれば、傾向やパターンを見いだしやすいです。例えば、顧客基盤を年齢や性別などの人口統計学データでまとめたグラフや、企業に問い合わせる可能性が高い理由を示すグラフで可視化できれば、より明確に顧客のインサイトを理解できます。

Customer conversations chart

作成したグラフはすぐにダッシュボードに追加して、社内で共有できます。Zendesk Exploreがあれば、毎週レポートを自動生成するように設定できるため、特定の重要指標の状況を常に全員が把握できるようにすることも簡単です。

「作成したグラフをダッシュボードにどんどん追加して、部門内の人たちに割り当てていけるのもZendesk Exploreの魅力です」とAndrewは説明します。

もちろん、Explorerのレポート機能はグラフだけではありません。また、顧客アナリティクスしか扱えないわけでもありません。

サポート部門がどの程度うまく機能しているかもZendesk Exploreで把握できます。チームやサポート担当者ごとのレポートを生成すれば、各担当者が特定のサポートベンチマークを満たしているのか、日常的にどれくらいの問い合わせ件数をこなしているのかといった詳細が明確になります。

Team and agent reporting

オーディオテクノロジー企業のDevialetでカスタマーサービス・サポートを率いるSébastien Faureは、日々Zendesk Exploreのレポート機能とカスタマイズ可能なグラフ機能をサポート部門の継続的な改善に役立てています。

Devialetでは、クリスマス時期には、ひと月で8,000件ものサポートへの問い合わせを受けるそうです。DevialetはZendesk Supportを活用して、問い合わせが急増する時期のカスタマーサービスを効率化したうえで、Exploreでグローバルチームのパフォーマンスを継続的にモニタリングしています。

「表を作成する場合も、テンプレートが用意されているので簡単です。表のカスタマイズも楽にできます。データ操作もスムーズで、属性情報も簡単に追加できるので、あっという間に狙いどおりのレポートを作成できます。なにもかも使いやすくできています」とFaureは言います。

何百もの洞察を数分のうちに入手

企業に必要なのは高度な機能を備えながら、使いやすいツールです。誰もが指標を利用できるようにするためのツールやダッシュボード、顧客のインサイトを明確に理解するための情報の可視化は、カスタマーエクスペリエンスの改善には欠かせません。

「Zendesk Exploreには、長年にわたるベストプラクティスに基づいて構築された分析方法があらかじめ用意されています。顧客がデータを詳細に分析して、ニーズに合わせてレポートをカスタマイズできるため、事業の最適化に大きく貢献します」とAndrewは言います。

ビジネスの最適化に何を必要としていますか?コミュニケーションチャネルの改善ですか?サポート部門の効率化ですか?それとも顧客基盤についての詳細な理解ですか?ぜひZendesk Exploreの無料トライアルをお試しください。

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